室内菜園のススメ その3

僕が百姓になった理由（わけ）
特に農家になりたかった訳ではないが、「日本の農業は何かおかしい!!」「地方の経済は、やはり根本的な一次産業がしっかりしていないと衰退する一方だ!!」「流通は間違っているのでは・・・」等等考え合わせると、先ずは自らが農業をやらないとわからない、植物を育ててみないと何も将来が見えてこない、どうやって植物は成長するのか、どんな課題が農業にはあるのか、農家は何に困っているのか、等々先ずは自らがその世界に身を投じ、体感することから始めてみることにしたのだった。
実際にみるとやるでは大違い、やるとなかなかしんどいもので、これでは若い者が親父の後を継ぎたくならないのが良くわかった。まさに3k 。通常3Kとは、「危険」「汚い」「きつい」職場のことを指すが、危険ではないが、充分に・汚なく・きつい職場であり、明るい時間帯はとことん働いて、暗くなると家庭に戻り食事をしてゆっくり休む、こんな健康的な生活を送ったことは人生の中でもあまりなく、一気に半年間で、10ｋg体重が減った。
しばらくするとやってみないとわからないが、やってみても良くわからないに変化してくる。植物に必要なものは本当に肥料（窒素、リン酸、カリ）なのか・・・肥料以外に何が必要で、光や水はどういう与え方が最適なのか、温度は??等々考え出すと限がなく、でも考えないと始まらない。この時悩んだのが、実験室の実験ではないので、一年間に何度も同じ環境で実験が出来ないということ。ということは、今年実験を始めないと、来年がなく、来年やらない再来年は当然なく、今年の実験を始める前に三年後、五年後に何を求めるために今年があるのかをじっくり慎重に考えないと駄目なことに気がつく。
そして、ある程度のイメージを持って実験に入ると、結構正反対（マ逆）のケースが成功したりする。正反対が正しくなるということは、複雑にいろいろな要件が重なり合い、必要条件を満たすものと十分条件を満たすもののをしっかり掌握していないと何が原因で成功したのか、また失敗したのかがわからなくなってしまう。