詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。
日下江の入江の蓮 花蓮 身の盛り人 羨もしきろかも
(引田部赤猪子『古事記』)
・・・人間は結局誰しも、その出口のない生をくぐり抜けていくしかない。
そしてその時々で、生のかけがえのない充実を、‘幸福‘や‘至福‘を、束の間でも見つけだすことができたらそれでよい、という結論しか出てこない。
・・・幸福よ!その歯は、死ぬほど優しく…。こうした瞬間ならば、何度か私にもないことはなかったのである。
小笠原賢治『「幸福」の可能性』
※『菱川善夫著作集10』「解題」福島泰樹より