
サイレント映画、『最後の人』。
今日は第一回目の合わせの練習。
今回の作品は大変かなしい作品。
長年有名ホテルのポーターとして務め上げた男が、
老いを理由にトイレ掃除係に降格されるというお話。
現実を受け入れることができないその気持ちと、
ひとたび目を閉じればポーターとしての過去の自分が瞳の奥に浮かび上がる交錯。
けっこう人間の普遍的なかなしみがそこにある。
何曲か作って行ったけど、
かなしい場面でかなしい音を鳴らせば、
ただ貧乏くさいだけの映画になってしまい、
自分では全く納得いかず。
映画自体は、ホテルの回転ドアをメインに、
美しい絵が広がる世界。
思い通りいかずめずらしく自信をなくしていると。
「カリガリ博士のときも一回目はフジシロさんそんなもんでしたよ。」
と打楽器担当のモミーに言われました。
けっこう自分はちゃんと仕上げてきてたくせに、
イライラするわけでもなくフォローの一言を。
本番を迎えるのは次で3回目だけど、
思いやりあり、笑いあり、夢ありで、
すごいいいチームなのかも、と思えた今日のお稽古でした。
信じてくれたモミーにも、
そしてすばらしい映画にもちゃんと応えるために、
いい曲書いて本番を迎えたい。
映画のほかに友情まで見れるかもね、
今回の上映会は。