南 風(はえ)
空と海との境目がなくなる頃に
ぼくらはふたりで 船を出そう
マストを昇る風にまかせて
ふたりだけの 場所へ行こう
道行 めぐ 詩
春の「東風」、冬の「北風」と並ぶ夏の「南風(はえ)」で、みなみ、はえ、まじ、まぜなどいろいろに読まれます。もともとは、漁師たちが用いた生活用語でした。
いろいろな風があり、真南からの風が「正南風(まみなみ)」、東に変わると「南東風(はえこち)」、西になると「南西風(はえにし)」、強い風の場合は「大南風(おおみなみ)」といいます。
また、梅雨を迎えるころや、梅雨の最中に黒雲を伴って吹く重々しい南風が「黒南風(くろはえ)」、梅雨の終わりを告げる明るく軽やかな南風が「白南風(しろはえ)」で、こうした使い分けは、先人たちの豊かな季節感の表れと言えるのでしょうね。
東の空は見事な朝焼けです。また暑い一日が始まろうとしています。