毎日新聞の以下のサイトに「糖質制限食にがん治療効果はあるか？」という記事が掲載されていたので、少しご紹介しましょう。
http://mainichi.jp/premier/health/articles/20160128/med/00m/010/011000c
著者の江部康二氏は、「糖質制限食」の体系を確立したパイオニアだそうで、現在は高雄病院理事長をされているそうです。
この記事によると、昨年の10月に「第53回日本癌治療学会学術集会」で発表された「肺がん患者におけるケトン食の有用性と安全性についての検討」で、5件の臨床例が報告されたそうです。（ケトン食については、当ブログの「がんに効く食材」をご覧ください。）
患者さんは全員、肺腺がんのステージ4で、いわゆる「末期がん」だったそうです。
ケトン食開始に同意した5名のうち、実際にケトン食を継続したのは3名で、全員が昨年10月現在生存中で、うち2名は寛解（がんの消滅）に至ったそうです。また、ケトン食による副作用（低血糖、嘔吐、便秘、けん怠感など）は認められなかったそうです。
一方、ケトン食を実行しなかった2名は亡くなられたそうです。
この発表に対して、著者は、症例が少ないことと、化学療法なども実施していることから、非常に控えめな表現ながら、ケトン食の有効性が示された可能性があるようだと述べています。
それにしても、ケトン食を継続した3名のうち、2名の「末期がん」が消滅したというのは驚きですね。糖質制限にご興味のある方は、ぜひ毎日新聞のサイトをご覧ください。
