前回、白血病の死亡統計をグラフにしたので、今回は悪性リンパ腫についてグラフを作成してみました。
ただし、悪性リンパ腫の死亡統計は、1995年よりも前のデータが見当たらなかったため、1950年から徐々に増加する曲線で近似してみたところ、次のようになりました。
【悪性リンパ腫の死亡統計】(厚生労働省の人口動態統計より)
ここで、灰色の破線が近似曲線で、合計、男性、女性の各死亡者数は西暦x年に対して次のような2次式で表わされます。
合計:2.50*(x-1950)^2+1300
男性:1.35*(x-1950)^2+1000
女性:1.15*(x-1950)^2+300
これらの近似曲線はかなり適当なものですが、それでも悪性リンパ腫の死亡者数が年数の二乗に比例して急激に増加しているのは明白であり、大変な問題が起こりつつあることは間違いありません。
なお、悪性リンパ腫とは、『血液のがん 悪性リンパ腫・白血病・多発性骨髄腫』(木崎昌弘:監修、主婦の友社:2020年刊)という本によると、リンパ球に由来するがんの総称で、がん化したリンパ球がリンパ節などで増殖し、腫瘤(かたまり)をつくることで起こるそうです。
また、リンパ球は白血球の一種で、B細胞・T細胞・NK細胞の3種類があり、これらはリンパ管と血管を行き来することができるそうです。
この本には、「悪性リンパ腫は薬剤を使う化学療法と放射線療法で治療します。近年では、分子標的薬などの効果の高い新薬が続々と登場して、治療成績が上がっています。」と書かれていますが、もしこれが本当なら、死亡者数はとっくに減少傾向となっているでしょう。
しかし実際には、上のグラフに示すように死亡者数は急激に増加しており、治療行為によって多くの人が殺されているというのが実情だと思われます。(この見解に疑問をお持ちの方は、本ブログの「医原病」という記事をご覧ください。)
私としては、これから悪性リンパ腫の治療をどうするか検討中の方には、まずは「世界の秘密 がんは簡単に治る」でご紹介している本をお読みになり、がんに関する知識を増やすことを強くお勧めします。