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赤紙と言うのはこれ!ー2月11日によせて

2022年02月14日 | 政治・社会

 

 皆さんは赤紙を見たことがあるでしょうか。

 過日、上記の赤紙のコピーを入手しました。一片の赤紙で指定された時間に指定された場所に徴兵された戦前の、徴兵の一端を知ることができました。この赤紙によって普通の人々が有無を言わさずに、徴兵されたのでした。この赤紙は母親連絡会が毎年のように12月8日の太平洋戦争開戦日に配っているとのことでした。

 保坂正康氏の「あの戦争は何だったのか」-大人のための歴史教科書―(新潮新書)によると、国民皆兵が建前だから、20歳になると徴兵検査が実施されて、身体検査を受けて、体格や病気などにより甲乙丙丁の各種に分けられました。その後、2年間(海軍は3年間)の兵役につき、終了すれば予備役として戻り、戦時には徴兵されることになります。その徴兵は上記の赤紙によるということです。

 その記述の中で、M検という肛門と生殖器の検査があり、検査場の公衆の面前で一人ずつ順番に裸になり医者の触診を受けるのです。その後は、後ろ向きに四つん這いになり肛門の検査を受けるのです。(なんという屈辱的!しかしこれが現実、性病などの発見のため)

 このような検査の後、ほとんどの者は兵役につくことになります。戦争末期にあると、甲乙丙などにかかわりなく徴兵するほどになり、中には2度も徴兵された人もいるほどでした。

 だいぶ前に「戦陣訓」と言う小冊子を古本屋で見つけて入手しました。昭和16年1月発行で陸軍大臣東条英機によるものです。この中では、皇軍であることと共に、兵士は恥を知れと言う文言の後に有名な「生きて虜囚の辱しめを受けず、死して罪禍の汚名を残すなかれ」とあります。徴兵された兵隊たちが、負け戦になっても降伏を許されず、戦場でジャングルで、傷つき、飢餓によって亡くなっていった命令と教えです。

 このような戦争の多かった戦前には、神話に基づいて作られた「紀元節」があり、皇国であると教え込まれました。それが2月11日でした。戦後、非科学的であると廃止されました。それが復古主義勢力によって多くの歴史学者や教育者の反対を押し切って「建国記念の日」として制定されました。こんないわれのある2月11日に改めて戦争の実働部隊として赤紙によって徴兵されたことを確認するのも大切かなと思いました。

 



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