許せない！-NHK籾井会長、まるで「大本営発表」をさせる指示―

　あの「政府が右というものを左というわけにはいかない」などと、政府寄りの立場を鮮明にしているNHKの籾井会長がまたとんでもない発言をしました。マスコミ各社は各ニュースのトップで伝えるべきなのに、そうはならず小さな記事というマスコミ自体の鈍感さが残念です。
　発言の4月25日に、共産党の小池晃・書記局長が記者会見をして次のように批判しました。

　「あってはならない発言だ。会長が放送内容の細部にわたって口出しをしていくこと自体、許されないのではないか。
　また、政府の発表をそのまま右から左に流すのは、ジャーナリズムとは言わない。きちっと検証し、調査をしっかりした上で、真実を国民に伝えていくことがジャーナリズムの役割だ。
　公式的な発表をそのまま流すことは、ジャーナリズムの精神から全く反するものだ。そういうことを言ってしまうこと自体、『やっぱり報道されている中身が真実ではないのではないか』という国民の思いを逆にかき立ててしまう。かえって国民の不安をあおることになるのではないか。」 （朝日デジタル参考）

　また、国会では26日の衆議院総務委員会での民主党の奥野総一郎氏の質問に対して籾井会長は次の趣旨の発言しました。

１．原発報道「公式発表をベースに伝えること」指示したことを認める。
　ＮＨＫの籾井勝人（もみい・かつと）会長が熊本地震の対応を協議した局内の会議で原発報道について「公式発表をベースに伝えることを続けてほしい」と指示した問題で、籾井会長は２６日の衆院総務委員会で発言をおおむね認めました。

２．公式発表とは？
　籾井会長は、原発周辺で観測された放射線量や、原子力規制委員会の見解などを挙げ、主に気象庁や原子力規制委、九州電力が発表する情報と説明。「いろんなコメントを加味せずに伝えていく。実際は反対の動きも伝えている。」としました。
　　・・・・つまり、与党政府、原発会社に都合にいい「大本営発表」をせよという指示だったのです。

３．なぜ指示したか？
「不必要な混乱や心配を避ける意味で、事実に基づいた報道を心掛けることが一番住民に安心感を与える」と釈明。「私なりの気持ちを伝えたつもりだ」と述べました。（民進党の奥野総一郎議員の質問に答えた）

　　・・・政府・原発会社に都合のいいことが事実？福島で反省したのではなかったのでしょうか。
事実を伝えないから被曝が広がり、酷い目に合わせたのではなかった？住民はやっぱりと思うと同
時 に報道は本当なのと、かえって心配になります。　
４．NHKの現場の声は？
　　ＮＨＫ最大の労働組合である日本放送労働組合は２５日付で、「『事実』はＮＨＫ独自の取材活動の中で見いだされる。
行政の判断や活動に問題がある場合には、批判をするのも当然の役割」とする中村正敏中央委員長名の見解を公表しました。　　　　　　　　　 （毎日新聞＜ネット＞参考）


　＊警察発表を批判せず流すマスコミ、政府や政府機関の発表を垂れ流すNHK、政府に都合の悪いキャスターなどを排除されてい　　る民放など、マスコミの病はかなり重症と思います。
　　NHK労組はがんばっているようですが、ジャーナリズムの意識さえないようなミニ政治家のような人がトップで、中にはその子飼いの職員もいるという中では大変でしょうが、きちんと独自取材をして頑張ってほしいものです。