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大義のための野党共闘に犠牲的精神発揮の共産党!?

2017年10月26日 | 政治・社会
総選挙が終わりました。内閣不信があったわけでもないのに、首相の疑惑逃れの勝手解散から始まった総選挙でした。解散権をめぐっても、不信任決議があったではないのに、内閣の助言による天皇の国事行為としての解散宣言を首相の解散権として使ったのでした。

これは政権に有利な時期に解散できるとする歴代続いてきた悪弊です。国税600億円も無駄遣いして強行した選挙で、違憲なのではないかと言う見解があるのも当然です。諸外国では、当然任期いっぱいちゃんと仕事をしてから選挙です。こうして借金大国と言われながら、国民の税金は使い放題です。

しかしながら、緑色の選挙の幕があきました。
本来の共産党、民進党、自由党、社民党の4野党共闘が実現する以前にという政権のねらい通りです。野党共闘をめぐって、ぐらぐらしていた民進党を前原氏を使って分裂させ、小池劇場が始まりました。しかし、そこから弾き飛ばされた議員に対して市民運動がさまざまな力を発揮して立憲民主党という安保法制を許さない、安倍改憲を許さない集団がつくられました。

その結果、希望の党と言う大きな第二保守党ができるはずが、50名ほどで惨敗して、立憲民主党が55議席になりました。民進党の分裂と、小池劇場の破たんは、支持者の自公政権離れを防ぎ、自民284議席、公明29議席(5議席減)という微減にとどまりました。新聞などは大勝などと書いていますが、これでなぜ大勝なのでしょうか。負けるかもしれないのが微減だから?疑問です。

一方、安倍改憲に反対する勢力は立憲民主党が55議席(40増)、共産12議席(9減)、社民党2議席で合計69議席となりました。この勢力は解散前には、合計38議席でしたから、大きな前進です。

 この中で、今TVや新聞では触れない(意図的に?)のですが、共闘を進めた市民団体やネットで話題になっているのが、立憲民主党の当選増の陰にある共産党の犠牲的な決断です。

 例えば神奈川の小選挙区で立憲民主党の当選した阿部氏、早稲田氏、青柳氏の3区はすべて共産党の票がなくては叶わぬところでした。全国でもかなりそのようなところがありました。

 今まで多くの選挙で共産党はほとんどの小選挙区に候補者を立てていたと言います。ところが、前回に参議院選挙での成果をもとに、多くの市民団体の要請にこたえて、安保と憲法の問題などで一致できる候補者であれば候補者を下すという選択をしてきたと言います。

 その結果、共産党は小選挙区で運動できない分は、比例にも影響し、全国では200万票近く票を減らしています。もちろん、それだけではなく、安保・憲法では似たような立憲民主党が新規に出ると多くの国民がそちらを向いたという面はあるでしょう。 

 しかし、共産党はこのような立憲民主党の躍進を大いに評価をして、自党の減少については力不足という面を指摘したというのです。この事は市民連合はじめさまざまな団体から、大義のために大変な犠牲的な努力をしたという評価を受けていました。

 今回の、野党共闘は壊そうとする自公政権の策略を共産党の自己犠牲的な決断によってかろうじて守られた面が大きな評価になっているのでしょう。そういえば、ずっと前に、薩長同盟を例に討幕のために仇敵の薩摩、長州が同盟を結んだ例などを挙げる人がいました。

 これから政権が改憲を日程に乗せるのは必至です。野党3党には多くの市民の声を力にして共闘して力を発揮してもらいたいものです。



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