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え、がっかり!!文庫本にフィルムカバー?

2021年04月22日 | 本・文芸

 皆さんは書店でどうやって本を選んでいますか?

 過日、講談社が文庫本にフィルム包装をはじめたということを知りました。私は驚きました。本を購入するときは、あらかじめ決めていく場合以外は、実際に書店で手をとってタイトルと目次を比較し、解説などを参考に内容を確認して求めます。

 それに、同じタイトルでも、出版社によって装丁はもちろん、見やすさや、翻訳物では訳者によってずいぶん違うことがあります。本を探す楽しさには、こんなことを確かめること含まれます。フィルム包装ではそれができなくなります。

 決まっている本の時には、誰もさわらない新品を求めるという良さはあるかもしれませんが、多くの場合にはそうではないので、これでは書店に行く楽しみは半減します。がっかりです。

 今でも、マンガ本はフィルム包装ですし、セブンの一部の店では週刊誌がそうなっています。その店にはもう行かなくなりました。定期購読者でない限り、中身も知らない週刊誌を求めることはないでしょう。

 どうしてこのフィルム包装が始まったのでしょうか。

 理由は消費税だと言います。4月から価格の表示方法が、今までの本体価格+税から、税込み価格に変更されます。講談社では、新価格表示をこのフィルムに貼るのだそうです。他社もそうなっていくとすると大変です。

 理由が消費税であるなら、これ以降の出版物には、そんなフィルム包装などはしないでほしいものです。

 さて、フィルム包装の理由の消費税です。

始めは、出版業界も業績がよくない中で更に負担がかかると反対をしたようですが、政府に押し切られたようです。

 なぜ政府は、このような表示方法にこだわるのでしょうか?

業者に負担をかけても、消費税を明らかにしないことによる利益を得るのは政府です。

 5%から8%、10%と増税してきて、さらなる増税が話題になっていますから、負担増の感覚を麻痺させる<カモフラージュ>の作戦だと思いが至りました。増税批判を避け、増税慣れと諦めをさらに進める、政策によるとばっちりがこんなところに現れたと言わざるを得ません。

 今、本離れが言われている中、業界自らがそれを促進してしまっていいのかと思います。

 



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