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raymonda




Concerto, Kenneth Macmillan
Enigma Variations, Frederick Ashton
Raymonda Act III, Rudolf Nureyev after Mauris prtipa

ロイヤルバレエの3本立て、リハーサルへ。
わたしの目当ては断然『ライモンダ』だ。

全体的にはどこか物足りなかった...

3本目、Lauren Cuthbertson の舞うライモンダが後光が差しているかのように実に強く実に美しかった。
このエキゾティックなすばらしき振り付けに、彼女の堂々たる存在がぴたりと合っていて、高貴で艶やかで、最後に入った大きな気合すらもものすごく格好よかった。
全幕でやらないかしら。

エルガー作曲『エニグマ変奏曲』は、この曲の構成上の意味"My friends pictured within”を詳しく知っていたらよりおもしろいと思うのだが、それにしても物足りない。
いや、はっきり言っておもしろくない。

おそらく、その人物を表現する音楽に合わせてそれらしい衣装とそれらしい踊りを披露するだけで、できごとを通してそれぞれの人物の性格を表現するところまでいっていないから...かと思った。

わたしは説明臭いバレエがあまり好きではないのだ。

バレエというのはおおざっぱに言って象徴主義的なところがあり、舞踏でもって、普遍性、美、思想や観念、夢や神秘など、目には見えない世界を描こうとする。
が、ここには単に、こういう人は、こういう服装をして性格的にこういう音楽に乗ってこういう踊りをする...というところまでしか表現されていないのではないか。

いうなれば、総合的に優れたバレエ作品が世界的文豪の作品だとすれば、そうでない作品はまるで下手な作文「昨日は山へ行きました。川の水は冷たくて、おにぎりはおいしかったです。楽しかったですがとても疲れました。」


写真はZenaida Yanowsky and Nehemiah Kish in Raymonda Act III © Tristram Kenton 2012お借りしました。
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