第146話 素敵な合言葉

2007年03月10日 21時06分54秒 | 観る(映画・ドラマ・アニメ・舞台)鑑賞

大阪芸術大学舞台芸術学科の学生さんが、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで
公演「真夏の夜の夢」を行う。私はこの演劇を楽しみにしている。
この舞台の何にひかれるのか? それは甲子園(高校野球)みたいなところ、である。
学生さんたちが、とにかく大舞台に立てて嬉しい!を発しているのだ。
その光を全身で感じるのが大好きで毎年足を運んでは、彼らの初心をみる。
観劇をする楽しみのひとつに、役者のエネルギーを浴びるというのがある。
観ていると、役柄とは別に、物語の進行を邪魔することなく、
「私、舞台が大好きなんです。舞台に立つのが嬉しく嬉しくて仕方がないんです」
という思いが伝わってくる役者がいる。
そんな役者さんのキラキラをみるのが好きなのである。
プロだのアマだの年齢など、関係ない。
何十年と芝居に携わっていても、そんな初心を発光している役者さんを見ると、
あまりの眩しさに涙があふれてくる。

前置きが長くなったが、昨年秋、公演「新釈・夏の夜の夢」があるときく。
友人が出演していることに加え、
何度も観ているお芝居、どんな演出になるのか興味があった。
当日。
予想を裏切るキャスティング! 意外性の連続にひきこまれた。
こんな演出をする方に興味を持った。
それが、DAIさん。(=前話の先生のこと。
いきなりこのなれなれしい呼び方は先生のお願いだから仕方がない。魔法使いと同一人物。前話コメント参照)
一体、どんな方なんだろう?
ひっかかって、今回ワークショップに参加した次第である。
つまり、要は、演出家DAIさんに会いたかったのである。

出会い。
DAIさんとの出会いは、同時にワークショップ会場の参加者との出会い。
参加者はどうやらDAIさんの顔見知り(前回ワークショップ受講生らしき人たち)が多い模様。
リピーターが多いということは? 期待していいかも! 期待が膨らむ。
ついに、ワークショップ、開始。
それは予想を上回る楽しさ! 発見の連続にドキドキワクワクする。
受講生達はDAIさんのパワーを浴び、学ぶ楽しさに熱を帯びていく。
みんな何かを吸収しようと心を開いている。
このワークショップ参加を決めて、正解だった。私は運がいいと思った。
DAIさんと出会えてよかった。みんなと出会えてよかった。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。
ワークショップ中、幾度となくわきあがる感情。ありがとう。
ワークショップ終了時、DAIさんが受講生達に向かって言った。
「出会ってくれて、ありがとう」
あっ、先に言われてしまったと瞬間に思うほどの以心伝心ワード。
講座終了後、改めて他の参加者たちもこの出会いに感謝していたことを知る。
会場に絶えず脈打っていたみんなの「ありがとう」の気持ち。
素敵な合言葉。
DAIさん、ワークショップを一緒に楽しんだ仲間たちへ。
「こちらこそ、出会ってくれてありがとう」

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第145話 魔法のかけ方

2007年03月07日 01時36分17秒 | Weblog

マタニティビクス、マタニティヨガ、マタニティスイミング・・・
色々あるけれど、私はこれ!
DAI’s LABORATORY 演劇ワークショップ
講師は DAIさん(演出家) テーマは「カラダ」

言葉は使いません。要するに台詞なしです。かと言ってパントマイムではありません。
では、どうやって「物語を語る」のか?
映画でも絵画でも音楽でもなく、演劇だから出来る「何か」を探しながら。
さあ、自分のカラダだけで旅に出よう!          (WSチラシより抜粋)

演劇だから出来る「何か」って何だろう?
それは「目に見えないものをみせる」とても素敵なこと。
2日間、子供にかえって、ピエロになって、きこえない音をきき、時空を旅する。
突如、一畳半のスペースにバルコニーがあらわれロミオとジュリエットが愛を語り始める。
2日目、お城に天使、竜に神様まで見えてしまう。
「そんなの見えるわけないじゃない」が見えてくるから、演劇って不思議。
先生のレクチャーとみんなのアイデアが、制限を無限に、不可能を可能にする。
何をいってるかよくわからないって?
そう、残念ながら言葉で語ることはできないのです。
目に見えないものが今回どのようにして見えたのか。
言葉を重ねていくことは可能だが、演劇はみるもの。
DAI’s LABORATORY 演劇ワークショップに参加すれば、一目瞭然。
先生が時間を費やし築き上げたものを、私の誤った解釈で伝えることはできませんので、ですから、ここで私が語るのは控えます。
興味のある方は先生と一緒にカラダを使って思いっきり遊ぶのが一番よいかと思います。

ここまで読んで、中途半端に気になることをいうのかとお怒りにならないで下さい。
いいものだから口コミ、したかったのです。加えて、ワークショップは
役者としてお客さんに「どう見せようか・どう見えるか」という面で、知っておきたい「カラダの準備」(チラシより抜粋)
だったのだが、普段使いの「ココロの強化」法としてご紹介したかったからです。

ワークショップは先生が課題を出し、体を使って表現していく形式。
例えば「子供の頃にかえって遊び、何かの瞬間をきっかけに大人に戻って下さい」
思いもよらない課題に戸惑う。
子供の頃、何をして遊んでいたっけ・・・さかのぼっていくと、
お気に入りのぬいぐるみの記憶にたどり着いた。
いつも一緒にいた。お母さんが洗濯に失敗し、亡くなったあのぬいぐるみを久しぶりに手にとった。
もちろん、想像。目に見えないぬいぐるみである。
ぬいぐるみを手に、ある日突然我が家にやってきた弟をのぞきこんでいる私はあの頃の私。
あまりに可愛くて弟の頭をたたいていたら、母にしかられ秘密基地に逃げ込む私。
いつの間にかぬいぐるみと共に眠ってしまう私。
母に押入れをあけられ、あまりの眩しさに目をあけると私は大人にかえっていた・・・
この記憶、うまく表現できず、端から見たら骨折したように腕を曲げ、薄ら笑いを浮かべているようにしか見えなかったとしても、
忘れていたぬいぐるみに気づた瞬間、あの頃の優しさに包まれて嬉しくなった。
これは日常生活の中で使えるかもしれない!
何も役者として人に見せなくてもいい。
一人、静かに時空を超えた旅に出るのもいいではないか。

さあ、次はあなたの番です。
子供の頃、夢中になったお気に入りの遊びは何ですか?
瞳を閉じて、あの頃にかえってみましょう。

想像力は心を元気にしてくれる特効薬。これを子育てに使わぬ手はない!

夫は天然のきぐるみをまとっている(前話参照?)
子供は丸いものが好き。あのタプタプ山(前話参照?)目がけてハイハイする我が子を想う。
明らかに主人の方が有利ではないか? ハンデだ。パパ、天然なんてずるすぎる。
ママ、大好きの称号を得るにはどうしたらいい?
ついに見つけた「目にみえないものをみせる」演劇の魔法。

「いないいないばあ」から赤ちゃんは見えなくなっても、
ものがなくなったわけではなく、ちゃんと存在していることを学ぶそうだ。
逆に目に見えなくても、イメージを共有することでその存在が見えてくる遊びも喜んでもらえるかもしれない。
先生から習ったことを生かして、
「お母さんは魔女」だったのですを目指してみようと思う。

※今回、ワークショップに妊婦が参加するにあたり、先生をはじめ主催者、参加者の方々にご配慮いただきましたこと、心より感謝申し上げます。また講座終了後、みなさんの役者魂宿るハンドパワーを丹田にいただきまして、ありがとうございました。
  

コメント (6)
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