第14期銀河戦決勝トーナメント。

2006-09-21 | 対局

棋譜は囲碁・将棋チャンネル:銀河戦ページにてご覧になれます。

1回戦は真田七段との対局でした。振り駒で先手番になり矢倉に。

              

▲3五歩を警戒する△6四角のほうが多数派ですが△4三金右もたまに指される手です。これに対しては▲3五歩が定跡。△4三金右に対して▲6八角だと△7三銀▲7九玉△7五歩と後手に角を上がる一手を省略されてしまいます。

              

△3四金▲同銀△同銀と金銀交換が行われたところです。この辺りまでは昔からの定跡で奨励会時代に指した記憶があります。△4六角と捌かれてはいけないので▲5五歩△同角▲5六金と先手を取ります。△2二角に▲9六歩が▲9七角を見た絶好手になりました。▲9七角が分かっていても受ける手が難しく、ここでは先手良しのようです。

60手目の△6三歩では△4六飛としたいのですがこれには▲6四角△6六飛に▲6八飛(参考図)があります。

              

後手玉は▲6三角以下の詰めろになっているのでこれは先手勝勢。

いい形で初戦を突破することができました。

2回戦は丸山九段との対局でした。後手番になり、角換わり腰掛銀の先後同型に。

              

NHK杯戦:対松尾六段戦と同じような進行を予想していたのですがここで▲2四歩△同歩▲7五歩△同歩▲3五歩が丸山九段が用意してきた作戦でした。こちらは全く予期していなかったので早くも一本取られたという感じです。

▲1五歩を△同歩と取ると▲2四飛△2三歩▲2六飛で後手勝率がかなり低い形になってしまうので△6五歩▲1四歩△6四角と変化しましたが、今まで誰もやったことがない手だけあってさすがに無理なのかもしれません。

              

△7六歩▲同銀△7七歩が手筋の攻め。△7七歩はぜひ覚えて頂きたい手で▲同桂でも▲同金でも△7五歩に勢いが付きます。実戦は▲同金△7五歩に▲同銀が好手で△同角▲7四歩△6四角▲7三歩成△同角で後手を引くので自信がない展開。▲同銀のところ、▲6七銀左と引くと△6六歩で攻めが早くなります。

              

▲2三歩と垂らした局面。「飛の横利きが通って味がいい」と思って△4三金右と指したのですがこれが悪手でした。この金を上がってしまったために▲4五銀に△同銀右と取れなくなってしまったのです。(▲同歩がまた銀取りになるので)△5四銀と△4四銀で大事なのは3三と5三に利いている△4四銀です。▲5六銀と交換するのは△5四銀でなくてはいけないのです。図では△4六角▲4七金△3五角ぐらいのほうが良かったと思います。直後の▲7一角が厳しく、ダメにしてしまいました。

              

ここまで追って無念の投了。勝負所(△4三金右)で形にとらわれて指してしまったのが悔やまれます。

昨年優勝した銀河戦ですが今年はベスト8で終了                      

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