明日は注目のレディース決勝。

2007-02-21 | 将棋
大和証券杯ネット将棋・最強戦出場棋士、対局規定発表
いよいよ4月から始まります。将棋界初のネット対局による公式戦ということで注目を集めることは間違いないでしょう。

対局場所ですが
・対局者の自宅パソコンもしくは日本将棋連盟の指定した対局会場で行なう。
指定した対局会場というのはインターネット環境がある将棋道場等。この場合、人に見られながら指すことになります。

自宅で指す場合は
「対局開始前30分前迄に対局者は「日本将棋連盟」が準備したカメラを設置」
ということに。

・対局中に回線の都合で対局を続けることが出来なくなり、中断より15分迄に復旧のめどが立たない場合には立会人の裁定の上、別に対局日時を定める。
という項目があります。

後日指し直しではその間に色々と研究できてしまうのでもはや対局ではありません。ここで言う回線の都合などによる・・・というのはアクシデントのことですが意図的に15分間復旧させないことも可能と言えば可能です。回線を切断して数分間稼ぐということもできます。
人が見ている場所ならば出来ませんがカメラでの監視ならばこの程度のことは簡単に出来てしまうと思います。
万全の接続態勢を敷くのも勝負の内なので回線が切れたら「何か」というペナルティを科す手もあったとは思います。自信がなければ指定会場に行けば良いですし。ただ「何か」が「負け」以外は思い付かないので難しいですか。

考えればいくらでも不正の方法は思い付くわけでこの規定は良心に頼る部分が大きいということが言えると思います。
もちろん、記者会見で米長会長が言った通りプロはそんなことはしないので大丈夫です。
ただし、不正が考えられる以上はアクシデントで回線が切断されてしまった場合、かなり味の悪いことになってしまいますね。トラブルが起きないで欲しいものです。

課題は山積みですが大きな可能性を秘めた棋戦であることは間違いありません。僕も自分で指す以外にも他の棋士の対局が毎週見れるので楽しみにしています

明日はレディースオープントーナメント決勝三番勝負第3局です。ネット中継はこちら
第2局の時に「第3局は一ヶ月も先か」と思ったのですがもう明日なんですね。早いものです。里見女流1級がこの一ヶ月間、どう勉強したかが勝敗の鍵を握ると思っています。楽しみですね
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王位リーグ1回戦対島八段戦。

2007-02-21 | 対局

島八段とは研究会等では数多く指していますが公式戦では初めて。先手番で相矢倉に。

                   

最近では見掛けなくなった▲4六銀△6四銀の先後同型から▲3五歩と仕掛けたところ。後手は△4二角~△5三角としているので一手遅れている勘定になっています。

図から△8五歩▲9七銀△4五歩▲同銀△3五歩。▲9七銀では▲7七銀が形ですが後の▲6五歩に△同桂が銀取りになってしまいます。銀が取られる間に手が作れるかどうかですがこの局面は先手が指せるという認識だったのでどんどん進めました。

                  

▲7五歩と桂頭を攻めたところ。実はここまで▲南-△谷川戦(H4・1・23・棋王戦)と同じ進行。「谷川浩司全集」で何回も並べた将棋です。その将棋は図以下△4三銀▲7四歩△6五桂▲7三歩成の進行で▲南九段が快勝。「図で先手良し。仕掛け周辺に問題があったか」という谷川九段の感想が書いてあったことも覚えていて「何か改良手があるのだろうか」と思いながら指していました。

本譜は図から△4五歩に手抜きで▲7四歩△4六歩▲7三歩成。角桂交換の駒損ですが▲3四桂がひどく先手優勢です。例えば▲7三歩成に△9二飛と逃げると・・・▲3四桂△3一玉▲6三銀△4四金▲5四歩△7一角▲8三と。

              

これで飛を取って攻めが続きます。実戦は▲7三歩成に△3四角と打ちましたが▲8二と以下数手で勝ち。

感想戦で前例があることを告げると島八段は「そういえばあったような気がするねえ」と苦笑。こちらも前例に通りに指しているだけなので褒められたものではありませんが知識だけで勝ってしまった一局でした。

午後4時前の終局だったので免状署名を1時間。同じく対局だった村と連盟を出ました。

家に帰ってから気が付いたのですが昨日は関西将棋会館で谷川九段-南九段戦がありました。関西将棋会館の棋士室にあるパソコンで東京将棋会館の対局が見られるので谷川九段と南九段が「これは私達が指した将棋と同じですね・・・」というシーンがあったかもしれないですね・・・ないか(笑)                

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