YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

カーワックスでよみがえる

2019年07月28日 | YB125SP整備

 やっと天気が回復した休日となりましたね~。
オートバイ、特にYB125SPの外装メンテナンスの話を書いて
みるよ。

ライダーの性分なのか、みなさんも燃料タンクを綺麗にしている
と思うけれど、諸事情によりバイクカバーをかけずに雨ざらしや
直射日光にさらす保管方法もあるはず。
せっかく燃料タンクだけ綺麗に拭いても、他が放置だと塗装の
劣化は確実に進む。
YB125SPの場合、特に目立つのがタンデムステップのアームや
スイングアーム、リアサスペンションの黒い塗装の劣化で、灰色
に濁ったり表面がザラザラしてくるよね。
燃料タンクだけじゃなく、こうした場所もワックスをかけると劣
化を防いだりツヤを保持できる。

 カーワックスを使えば良い。

固形ワックスや液体ワックスで十分。

 ワックスがけしてみるとこうなる。

元々半ツヤ塗装なのでピカピカにはならないけれど、灰色だった
表面が黒くよみがえり、新車時の頃を思い出す。
普段はお手軽な液体ワックスでササっと磨き、本格的な洗車の
後は固形ワックスでビシッと決めると良いかな?w
コーティング系ワックスでも効果は出ると思う。

 顔は洗っても髪はボサボサのままと同じで、燃料タンクだけ綺
麗にしていてもボロく見えてしまうのがオートバイの外観。
フレーム関係も掃除とワックスがけをすると、耐紫外線効果により
塗装の劣化も起きにくくなるよ。
暇な時に実行してみてくだされ。


ヘッドライトLED球が故障した

2019年07月27日 | 雑記

 一昨日の夜、夕涼みと気分転換を兼ねてライトアップされた
アーチが美しい橋まで夜散歩ツーリングに出かけた。

帰路の途中、ヘッドライトが急にまばたきしたと思った直後に
お先真っ暗な消灯状態になったよ。w

ハイビームに切り替えると点灯するので、信号待ちを利用して
ライトケースを手で下向きに曲げて、疑似的なローライト仕様で
無事に帰宅。

 故障したLED球。

中国価格で2000円もする高級LED球。
配光がフィラメント式よりも綺麗で見やすくてお気に入りだった
だけに残念。
検査した結果LED素子自体の故障では無く、電流制御回路の故障
と判明。
カシメがしっかりしているので分解修理を諦めた。

バイクの狭いライトケースは閉鎖空間のために空気が停滞するので、
いくら放熱が良い構造にしても熱は溜まる一方。
電子回路はフィラメント式よりも熱に弱いから、たとえ空冷ファン
付のLED球に変えたところで結果は期待できないと思う。
在庫のフィラメント式45/45Wハロゲン球に交換して修理完了。

使用開始から1年と22日の寿命でした。w


VM22キャブのジェットニードル

2019年07月21日 | YB&YBR関係雑記

 雨続きの休日でネタが無いと思ってたらひとつ思い出した。
昨年の夏に我がYB号に搭載したキャブレターVM22の話。
約1年間使ってみて通年で絶好調なのだ。
リンク→VM22型キャブを使ってみた

そして気づいた点は同じ形式のキャブレターを搭載されている
2007年式YBR125よりも力強くて瞬発力が高い事。

過去画像を漁ってみたところ、どうやら中国ヤマハ純正の
VM22用ジェットニードルの形は違う事が判明したよ。


今現在搭載のジェットニードル。

先端が純正と比べて細い。
VM22の内部部品のリペアセットと同型。
これの影響で純正ジェットニードルよりも走りが元気なのだ。w

スロットル開度が大きい時に、社外VM22付属品の方が燃調が少
し濃くなるため、トルクフルで元気に走る印象になったんだと思う。

 VM22リペアセットの内容。

チャイナマートID検索番号 13539223160 (約600円)

VM22型キャブレター搭載の旧型YBR系の整備時に、このリペア
セットを利用すると、ついでにジェットニードルも元気仕様に
できちゃうよ。

 リペアセットのジェットニードルの調整範囲。

純正が3段に対して5段に増えて、より細かい調整が可能。
最初に純正品の調整距離に合わせてセットし、その後は実際の
走りに合わせて前後に微調整して追い込めば良い。

 旧型YBR系のキャブレターメンテナンスの時にはリペアセット
を利用すると楽だよ。
劣化したOリングやパッキンも交換できるし、個別に注文して買う
よりもはるかに安くて集める手間が無い。

 我がYB号は改造というきっかけで搭載した社外VM22だけど、
現行型のYBRやYB/YXの場合はビッグキャブ化の手法で社外VM
22を搭載できる。

湿度がかなり高いこの季節でも元気に走る事を少し不思議に思って
あれこれ考察した結果でした。


海の日ですが川です

2019年07月15日 | YB125SPツーリング

 今日は海の日。
神奈川は午後からやっと雨が止んだので、運動不足なYB号を少し
走らせてきたよ。
梅雨入り前に防錆処理を行ったおかげで赤サビは一切発生してい
なかった。
少し溜まった埃を拭き掃除してから出発。

 海の日ですが川です。w

川沿いを走り、アーチが美しい橋まで行って休憩。
どんよりした曇り空だからか川遊びをしている人は居なかったが、
バーベキューを楽しむ人たちはチラホラ見かける。

 エンジンは快調で怪しい牛筋ハブダンパーの調子も良くて、道
中の加減速ショックが少なく上質な走りだった。
今夜は途中の橋が花火大会らしく、道が混むのを予想して早々と
引き返して帰宅。
なんとか軽いツーリングが出来たので、めでたしめでたし♪


カチカチ音のウインカーリレー

2019年07月13日 | YB125SP改造

 雨続きで出かけられないからネット通販で散財しちゃった。w

 こんな物を入手した。

キタコのLEDフラッシャーリレー アドレスV125用。

YBR125の時はホンダのオーディブルパイロットを使って、ウイ
ンカー動作時にカチカチ音を発生させていた。
YB号に同じ施工をしても面白くないので、今回はこのリレーを
試してみたよ。

 背面の様子。

コネクターの形状がヤマハ系のL形ではない。

 用意する配線端子。

T字型コネクターで本格的に変換ケーブルを作っても良いけど、
材料が手元にあったから作ってみた。

 YB125SPのウインカーリレー収納場所に収まるように、付属
のホルダーの方向を変える。

この位置にすると収まりやすい。

 追加配線の様子。

奥へ押し込むのに邪魔をする出っ張った端子を折り曲げる。

 収納の様子。

隙間にエアーキャップを詰めて抜けないようにしてみた。
この方法が一番単純で作業が早かった。

 車体側の接続。

リレー側の電源線を車体側のリレーコネクターの茶色側に繋げれ
ば間違いない。
残りは茶・白の端子に接続。

 我がYB号は1WウインカーLEDに交換している。

ところがキタコLED対応リレーの最低動作規格が1.2W×1Wのはず
だけど、前後合計2WのLEDウインカーでは動作しなかった。
計算した結果、30Ω5Wのセメント抵抗を2個用意して負荷抵抗と
して左右のウインカー配線にそれぞれ並列接続すれ全部LEDでも
動作するはずだけど、面倒なので前側の左右ウインカー球だけ純
正のフィラメント球10Wに戻して無事に動作を確認した。

その後、もしも球切れが起きた時を想定して実験の結果、純正球
が切れてLED1個になった時はカチカチ音は発生せず、正常点滅
せず。
LED球が切れて純正球のみになった時は正常点滅と鳴音。

よって「前をLED、後を純正球」に変えて球切れ時に視認しやす
いようにした。


消費電力は21Wと思い込んでたけれど、読者様が疑問を投げて
くれたおかげで再確認してみたら10Wだった。
パーツカタログを確認しても10W。
と言うわけで前後純正状態の20Wに対して11Wに下がり、約9W
の省エネになる。
カチカチと軽快な音を発し、音量も丁度良い感じ。
聴こえ辛いなら配線を長くして燃料タンク下のキャニスター付近に
設置すれば聴こえやすくなるはず。

 消し忘れを防ぎ、右左折時に歩行者も気づきやすくなるはずだ。
お互い安全になる。

取り付け後、試走を兼ねてちょっと出かけたら小雨が降ってきた。
海の日連休も雨模様らしい。
そろそろ心にもカビが生えそうだよ。


中華ボアアップキットの実態

2019年07月10日 | YB&YBR関係雑記

 YB125SPやYBR125系、YX125やXTZ125Eに使える安価
な中国製140ccボアアップキットの実態が分かったよ。
以前YBR乗りの知人のために代理購入し、その手間と引き換え
に部品の採寸や品質調査などをさせてもらったのだ。

注意:これからの内容はボアアップの作業方法じゃなく、キット
の特徴や不具合例、追加工による改善例、成功例や注意点だけ。

ボアアップしたい人はネット上の改造経験記事やYouTubeの失
敗からの成功動画などを閲覧し、当ブログでおなじみのYBR12
5サービスマニュアルやエンジン分解作業記事を参照して、各自
の技量や経験で判断してください。
用語などを見て「なるほど、さっぱりわからん」状態なら無理
と思った方がよいだろう。

 タオバオで見かけるボアアップキットの一例。

ボア径57.4㎜、ストローク長54.0㎜で約140cc。(139.74cc)
約15cc程度の排気量増加が見込まれる。
販売店の表記に150ccと書かれた物が多いけれど、実際は140cc
なのだ。
検索用語「YBR125改装150」
これ以上の排気量用ボアアップキットはシリンダースリーブ外径
が大きくなって純正状態のエンジンに合わず、エンジンのクラン
クケース穴の拡張改造を必要とするため、素人個人による載せ替
え改造としては現実的ではない。
買うなら140cc版一択。


【バランサー接触問題と解決方法】

 中華ボアアップキットに付属のピストンには問題が起きる物
が存在する。

スカートの飛び出しが長く、これがバランサーと接触してしまう
実例があるのだ。

 スカートとバランサーの位置関係。(動画から抜粋)

ピストンが下死点まで下がった時に、バランサーが直近を通過す
るため、ボアアップでピストン径が大きくなると接触してしまう
のだ。

 パキスタンのバイク屋さんYouTube動画から抜粋。

吸気側スカートの下部に接触箇所が見える。
そして対策として赤線付近までヤスリで削って回避していた。
日本人のYouTube動画でも同じ問題が露見し、やはりスカートに
追加工する事で解決していた。

接触音はエンジン始動後「カリカリ」とか聞きなれない音がする。
それなのに試走までやってピストンが粉砕してしまい、分解修理
に苦労した人も過去に居たのだ。

 対策済みキットもあるようだけど・・・

タオバオで見かけた販売店の写真で問題のスカート長を短く削っ
た物があった。
ただし、本当に対策品が届くかどうかは、あの国の品質管理なの
で不明だ。w
未対策品が届いたなら、自分で削れば良い。

 アルミだから棒ヤスリでゴリゴリ削れば済む。

読者様はこんな追加工で接触回避に成功している。
実際どのくらい削り込めば良いかは現物しだいなので、先人さん
達の例から判断すると約3~4㎜削れば良いだろう。
スカートの立ち上がりの角付近まで削れば接触しないはずだ。

 さて、俺が入手したボアアップキットは偶然にも対策済みの
ピストンが付属していたよ。

ただし、削り込みの仕上がりが荒かったので、さらに約1㎜ほど
削って細かい紙やすりで均しておいた。


【ピストントップの接触問題と対策】

 バランサー接触問題の他にピストンの頭がシリンダーヘッドに
接触して「ガリガリ」と異音が起きる実例が報告された。

 ピストンヘッドが飛び出している。

この原因はキット付属のシリンダー下部の紙ガスケットの厚みが
薄くてピストンが飛び出したのだ。

付属の紙ガスケットが0.5㎜厚だったらしく、予備用に入手して
おいた他のガスケットを追加し二枚重ねした結果、飛び出しを回
避できて大きな打音は無くなったとの事だ。

 俺が入手した物を確認。

0.9㎜あったので実装結果は問題なかった。

 ボアアップキット付属の紙ガスケットの穴径・穴位置寸法は
純正と同じだった。

よって厚みだけ0.9㎜~1.2㎜あればそのまま使う事ができるから、
届いた物をノギスで測る事。
測るのが困難なら市販の1.0㎜厚ベースガスケットシートを入手
して、付属ガスケットを台紙代わりにデザインカッターや彫刻刀
で切り出して使えば良い。

 デイトナのベースガスケットシート1.0㎜。

これ1枚の面積でシリンダーガスケットを1枚作る事ができる。

 なぜ少しの隙間が必要なのか?

エンジン設計の基本にピストンデッキクリアランスと言う隙間を
設ける手法があるとの事で、熱膨張や上死点付近で慣性が起きて
もシリンダーヘッドに接触する事を回避する技法。
特に中華ボアアップキットの場合、シリンダーヘッドの燃焼室の
容積は加工でもしないかぎりそのままのため、圧縮比が高くなって
しまいがち。
これも回避するためにもピストンデッキクリアランスを1.0㎜程
度は確保したい。
でないと高圧縮になってハイオク専用エンジンになってしまうのだ。

 俺が入手したセットの0.9㎜厚ガスケットで問題なかったとの
話だった。 (画像提供・実装したYBR氏)

気持ち的には1.0㎜~1.2㎜のガスケットに換えてもう少し圧縮
を下げてレギュラーガソリンの範囲内に収めたいな。


【その他、採寸して気づいた事】

 かなり昔、この手のボアアップキットが出回り始めた頃に、
吸排気バルブとピストンヘッドの接触回避のための半月型の掘り
込み(バルブリセス)の位置が不適正で、バルブ衝突が起きる例
が一部の販売品に有ったけれど、最近はその話題を目にしなくな
ったなあ。 リンク→ ボアアップの机上調査

 俺が入手したピストンのリセス位置を確認してみた。

YBR時代の買い置き純正ピストンと比較してみた。
偶然スケールの幅が純正の中心からのリセス距離と一致したので、
ボアアップピストンと比較したところ、問題無い距離と彫りの深さ。
過去に純正状態でハイカムを入れて問題無しだったから、このピ
ストンでもハイカムを使う事は可能だと予想する。

追記:前出のガスケット2枚使用のオーナーさんがその後、タオバ
オ特産のYBR用ハイカムを導入し、問題無く高速道路を楽しんでる
との話が舞い込んだ。

 何となくボア径を測ってみた。

ボアゲージ測定じゃない表示誤差はあるが57.4㎜。

 シリンダー裏を観察。

ここに何かの溝があった。
素材が旧型5VLシリンダーなのでOリングの埋没溝と思う。

 YouTube動画で確認。

たった一人、海外の配信者が紹介していたよ。

 このOリングが使える。

日本国内で入手可能。
中国ボアアップキットにこのOリングは付属していないし、今ま
で日本のボアアップ実行者の誰一人この事について公開していない。
ガスケットの気密性だけで大丈夫なんだろうけど、二枚重ねに
した時に気密に不安があるならOリングを入れておけば良いと
思う。
実際Oリングを追加装着してもらい、問題は起きなかったよ。

 ピストントップ径も採寸。

クリアランス計算は面倒なのでやらなかったけど、実際に問題は
起きていない。

 付属のピストンピンを採寸。

直径15㎜規格のピンだな。

 ピストンピン長も測定。

こんなところまで測定するのは、よほど暇だったんだろう。w

まさかと思って純正の125cc用ピストンピンも測って比較した
結果、なんとボアアップキットの物と寸法互換だった。
これで補修品の入手が楽で確実になった。

互換ピストンピン品番 2TK-11633-00 1134円
国内正規販売車 TT-R125/TT-R125L/TT-R125LW/
TT-R125LWE/FZ400/FZR400/XJR400

 暇つぶしついでにピストンピンでお互いを並べて比較。

左が125cc、右が140cc。
ボアアップピストンに3つほどオイル散布穴が増設されている。
これは油膜保持に有利だ。

 ピストンピンクリップ(サークリップ)を採寸。



このサークリップは再使用不可能な物なので、できればやり直し
のための予備を保存しておきたい。
そして、このサークリップも国産車の部品で代用可能だと分かっ
た。

サークリップ 93650-16068 97円

先のXJR400他、TT-R125などの物と同一。
ピンを抜くのに片側だけサークリップを外すため、一回1個の
予備品で済む。

 ピストンリングを確認する。

ものすごーく見えづらい印字でATGがトップリングAがセカン
ドリング。

 この表示は大切で以下の順番と上下方向でピストンに組み込む。

組込方法はネットの記事や動画でいくらでも解説してあるから、
予習すれば出来るはず。

 各ピストンリングの合口方向も重要。

ヤマハ・ホンダ・ワカサキ・スズキ、各社それぞれの流儀がある
らしく、しかも車種によっては角度に違いがある事もあるそうだ。
結局のところ上下お互いのリングの合口方向を一致させないのが
必須なので、シリンダーを組む時に方向を確認調整すれば良い。
参考記事リンク→ピストンリングの合口。(一国オート販売様)

 ヘッドガスケットはボアアップ専用品。

ボア径変更のため内径が純正125cc用よりも大きい。
よって補修品は125cc用で代用できないから、ヘッドガスケット
の予備品はボアアップキットと共に注文した方が得策だ。
メタルガスケットだから再使用すると圧縮漏れを起こす可能性が
高い。

後日、予備のピストンリング、ピストンピン(クリップ付き)、
上下のガスケットは以下のお店で買える事がわかった。
チャイナマートID検索番号:563436578264

なおボアアップキットのピストン関係を調査した結果、57.4mm
ピストンは中国ヤマハのスクーターGY6-150用がベースになって
いると思われる。

わざわざキット専用に設計・製造していちゃ格安な販売価格に
収まるはずが無いので、そんなもんだろう。w
おかげでGY6-150で辿るとキット関係の補修用品として転用可能
な品々も見かける。


【ピストンピンプーラーを自作しよう】

 純正ピストンからピストンピンを抜く時に運よく素直に指で
押して抜ければ良いけれど、少し固着している場合もある。
そんな時に横から棒でトントン叩いて抜くのは厳禁。
へたするとコンロッドの精度が落ちて耐久性が下がってしまう。

 こんな抜き治具を用意すると解決。

抜き側のサークリップ(ピストンピンクリップ)を外してから
装着し、ボルトを指で固定しつつナットを締めこむとピストン
ピンが抜けてくるのだ。
ボアアップピストンへの挿入でも差し込みが渋かったら、反対
方向にセットすればインストーラーとして使える。

特殊工具としてメーカーやタオバオ品が存在するけれど、素人
は数回程度しか使わないのでこんな自作品で十分なのだ。

 水道管のTSユニオンソケット16(継ぎ手)を切る。

内径16㎜なので抜けて来た直径15㎜ピストンピンが中へ逃げる。

 こんな部品構成。

どれもホムセンの水道管やネジ売り場で見かけるし、安価なので
1個作っておけばピストン交換時に手早く出来るよ。

以上が代理購入したきっかけに採寸や収集した情報でした。


【ボアアップ車に乗ってみた】


 採寸してから知人にキットを渡して1か月くらい経ったある日、
意気揚々と現れたのだ。w
軽二輪登録のために寸法写真を撮影したり書類を揃えたりで、
そっちの方が作業より面倒だったとの事。
登録方法は地方によって微妙な違いがあるらしく、交換作業前に
必要記録を調べて写真などを残した方が良いらしい。
キット部品の製造会社を明記する時は「重慶建設ヤマハ(中国製)」
と書いても大丈夫だったってさ。
実際ボアアップ用シリンダーは建設雅马哈(JIANSHE)が生産し
ているしね。

早速乗せてもらった。

・予想に反してマイルドな印象。
 たった15cc程度の増加なのでバランサー効果が残ってる。

・明らかにトルクが太くなった。

 3~5速の加速時と登り坂で差が良くわかる。
 タンデムや大荷物載せ時に差が出ると想像する。


知人のYBRは旧型のため、搭載キャブレターはVM22型
燃調をやり直してメインジェットを#100に変更したそうだ。

 VM22キャブレターのメインジェットはミクニ丸型大。

純正メインジェットは#97.5なので、1段(2.5番)濃くした程
度で収まっていた。
ノーマルマフラー・ノーマルエアクリーナーでこの燃調。
15cc程度の変化でも微妙なキャブレター調整は必要だ。

 ボアアップ後は保土ヶ谷バイパスや圏央道を気軽に使う事が
できて楽しいらしいが、時速100㎞連続の高速道路は苦しかっ
たと話していた。
ギア比の他、ネイキッド車特有の風圧抵抗が大きいのが原因な
ので、高速道路を長距離移動に使う事が多いなら150~250cc
のカウル付き車に乗り換えた方が快適だろうと。

 慣れてきたらキャブレターをPZ27に変え、エアクリーナーの
スポジンを外し、クラッチが滑るようだったら5枚化強化クラッ
チに変更、最終的にはハイカムも体験してみたいと話していた。
「まるでモンキー系の改造沼じゃねーか!爆」と笑ってしまった
けれど気持ちは分かるなあ。
輸入なら改造部品は安いし、当ブログや他所様が情報公開してい
るので手探りする必要が無い。

 さて、別の読者様が140cc化を実行する話を目にしたので、キ
ャブレターのメインジェットの番手変更を進言しておいた。
2011年式以降のYBR系・YBSP・YXは負圧式キャブレターBS25
を搭載している。

 BS25キャブレターのメインジェットはミクニ丸型小。

YBや2011年以降YBR、YXの純正状態は#110。
吸排気が純正状態と仮定して#112.5に変更すれば良いだろう
話したら実行の結果、調子よく走るとの事だった。

マフラーやエアクリを変更しているのならこの値やキャブ口径が
適正かどうかは実際に調整してみないと分からない。
こうなると改造者本人しか判断できないのだ。


【メインジェットの互換性を実験】

 ミクニ丸大と丸小の違いは頭の大きさくらいで番数(穴径)の
規格は統一されているから、試しにBS25キャブに丸大をセット
してみた。

問題なく付いたよ。

 フロートチャンバーの接触有無を確認。

接触せず、問題無し。

これで、例えば手持ちにミクニのメインジェットがあればVM22と
BS25それぞれに装着できるので、臨時の燃調に使える。
燃調が決まったら正規の大きさに交換するか、そのまま使えば良い。


【その他の情報】

 タオバオでボアアップキットをあれこれ眺めていた時にこの
ピストンを使ったキットが目に留まったよ。

純正ピストンと同じようにちょいハイコンプなヘッド形状。
スカートも短くて大丈夫そうなんだが、やはり圧縮比の増加が
気になる。
実物が手元に無いので何とも言えない。
ハイコンプに見せかけて例のピストンデッキクリアランスを大き
くして無駄な圧縮比増大を防ぎ、レギュラーガソリンに対応して
いるのかも?
いや中国ではオクタン価が日本のレギュラーとハイオクの中間的
なのが一般的なので、そこまでこだわるかどうかは不明なのだ。
だれか人柱カモーン!w


【ローターカバーを換えた方が作業が楽】

 エンジンの腰上を分解する時に避けて通れないのが圧縮上死点
にセットする工程。

YBやYX、2013年式YBRからローターカバーのサービスホールが
点火時期の確認窓だけになってしまった。
ギアを1速に入れて後輪を手で回して合わせる裏技は結構大変だし、
色々不都合が起きる。
エンジンオイルを抜いてローターカバーを外して作業する方法しか
無いけれど、これにも問題が起きるのだ。
ローターカバーを外すと上死点合わせの▽印もカバーと一緒に外れ
るからマグネットローターを回したところで合わせる位置が不明に
なる。

 こんな工夫しかできない。

▽の頂点と1/2底辺を結んだ延長線を事前に書き、クランクケー
スに位置合わせの印をつける。
これでローターカバーを外してもどうにか臨時の圧縮上死点が
出せるのだ。
カムシャフトタイミングの最終確認はカバーの仮止めと上死点
マークの一致確認の繰り返しが必要。
すごく大変だから何かの機会にローターカバーを旧型YBR用
の物に換えると良い。



クランク軸にアクセス可能になる。
参考記事のリンク→ ローターカバー交換


【バリ取りと洗浄をすること】

 ボアアップキットのシリンダーやピストン及びローターカバーは
良く観察すると所々にバリが残っているはずだ。
取り付け作業前にバリ取り作業を必ず行う事。
目の細かい棒ヤスリや紙やすり、カッターの刃で残ってるバリを
除去し、部品全体を良く洗浄掃除してから使う事をお勧めする。



【高品質ボアアップキットもお勧め】

 ここまでの話を見て中国製の品質に不安があるだろう。
少々値段は高いけれど高品質なポン付けボアアップキットが存在
している。

 SP武川のS-Stage ボアアップキット 138cc。

元はXTZ125用でハイカムも別にあるし、安心確実な日本の老舗
メーカー。
http://www.takegawa.co.jp/products/list.php?category_id=1866


 スペインの部品メーカー エアサル社のボアアップキット。

アルミニカジリメッキシリンダーの高耐久品。
http://atop-store.com/shopdetail/000000002037/ct17/page1/order/
ベースガスケットは2枚重ねだね。

 昨今のバイク屋さんは出所が怪しく説明書も無くて要加工な
改造部品の取り付けは受け付けないはず。
もしもボアアップキットを持ち込んで載せ替え依頼したい時は、
この2社の物をお勧めしますよ。

____________________________

 以上、昨今の中華ボアアップキットの実態を書いてみたけれど、
結局まとまりの無い内容になってしまった。
そもそも俺自身が交換作業をしたわけではないから、写真を撮っ
たり作業要領を時系列で並べられないのだ。w

・ピストンの吸気側スカートを確認し、長ければ削ること。
・シリンダーやピストンのバリ取りと洗浄をすること。
・シリンダーガスケットの厚さが薄い時は1.0㎜厚で自作するか
 純正相当品を2枚重ね。

要約するとこの3点だけが注意点だね。
上手く使いこなせば実用できる程度の中国製ボアアップキットだ
と分かったのが収穫だ。
タオバオで2千円台、アマゾンやヤフーショッピングなど通販
会社から5~6千円で買えるYB/YBR系中国製ボアアップキット。
作業手順や必要工具と知識、やってはダメな作業や道具の使い方
は他のWEBサイトやYouTubeで勉強してくだされ。
失敗例とその後の対処が一番参考になるよ。

長々ご覧いただき、誠にありがとうございました。


万能チェーンオイル

2019年07月07日 | 雑記

 雨で暇してたら荷物が届いた。

 AZのバイク用万能チェーンルブ オールマイティB1-009を
注文していたのだ。

110ml 一本で約3~4年持つから2本もあればYB号の一生分?w

 このチェーンルブシリーズは新発売の時から愛用していて、ロ
ングライフをずっと使い続けていた。
今回は気分転換に万能らしいオールマイティを選択。
ガソリン給油タイミングの約200~450㎞毎や雨天走行後に注油し
ているため、低価格の強化チェーンでも伸びが少ない。
点滴式注油法なので面倒なのは確かだけど、スプレー式より掃除が
楽だから手放せないし、ロングツーリング時に携行できる大きさも
魅力。

それにしても毎週休日が雨だと暇だ。w


夏仕様にした

2019年07月06日 | 雑記

 梅雨らしい雨つづきだけど、少し雨が止んだ隙にYB号を夏服
へ衣替えしてあげたよ。

エンジンガードをレッグシールド無しの物に替え、シートカバー
をタックロールシートからメッシュシートに入れ替えた。
これで梅雨明けと共に来る猛暑に少しは対抗できるだろう。w
写真を撮ってる時に雨が降り出したので今日のバイク活動はおし
まい。

 さて、先日は中国国内のモーターサイクル事情を書いたわけだ
けれど、タオバオを見たところでは大きな変化は見つからない。
相変わらずキャブレター車の部品は売っているし、日本国内の輸入
通販会社も変化無し。
ただし、車体販売のバイク屋さんはぼちぼち告知しはじめて、在庫の
中国生産車の新車を「最後のチャンス」と宣伝しているところが多い。
これから発売されるだろう新型仕様の生産車もいずれは輸入されるだ
ろうな。

梅雨開けまでこんな雑記しか書けなさそうだよ。(-_-)


キャブ車終了~

2019年07月01日 | バイク一般

 帰宅後、気になっていたことを思い出して調べてみた。
中国ヤマハ(重慶建設雅马哈)のホームページにアクセス。

 マニュアルトランスミッションの二輪車が3種類まで減って
居たよ。

125cc版は全て消えた。
残ってるのは
・YB150Z
・YS150
・YS250
の3機種のみ。

 前に中国在住の読者様が7月からEURO4規制以前のキャブレター
式バイクは中国国内での販売が禁止になるとの情報を頂いた。
それが実際に行われたみたい。
結果、今日からしばらくは国4規制式のブルーコアエンジンとFIを
組み合わせたモデルに絞られる形なんだろう。
どういう事情が不明だけど125cc版も廃止になってしまった。

 部品の情報源として役立つパーツカタログは閲覧・ダウンロー
ドできるのか確認してみた。

一応、直近の旧型モデルは全て健在だけど、これも何時DLできな
くなるか不明だから、興味のある人やこれから入手予定の人は
急いで手元に保存しておくと良いと思う。
それにしてもこんなに沢山の種類を製造販売していたんだな。

 我がブログで見慣れたこのエンジンを搭載したモデルはついに
絶滅するのか?

実は製造元の重庆建设摩托车股份有限公司(CHONGQING
JIANSHE MOTORCYCLE CO.,LTD.)は海外へも正規輸出して
いる。
近年ではパキスタンやベトナムへの輸出も盛んだし、他に部品
単位や車体、エンジンアッセンブリーも輸出している。

 今回の販売規制は中国国内向けの事なので、相手国がまだ
規制をしない限り部品に関しては少しずつでも製造されるだろう。
当然、現行で走っている旧車もあるからタオバオなどの部品店舗
がいきなり止める事は無い。
政治と商売は別腹だからな。w

YBRと名の付く車種はYBR150Zだけになり、YB125SPに関して
は1世代で終了になったことになる。
今後次世代モデルが少しずつ出て来るか、あるいはスクーター型
に集約されるか見ものである。

 これから購入を考えてる初心者は単に安いからと買わず、出来
ればお金を溜めて最初は国内正規販売車を買う事をお勧めしますよ。
運よく面倒見の良いお店で買えるならそれも有りだと思うけど、こ
の手のバイクは整備・修理に慣れたベテランか機械いじりが好きな
人に向いていると思うのだ。