YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

負圧式ブレーキフルード交換器

2023年03月28日 | 雑記

 雨続きの菜種梅雨で関東地方の桜は散り気味になってし
まった。
雨天時は屋内作業がはかどるから、以前から構想を練って
いた道具を製作してみたよ。

 こんな道具。

負圧を利用したブレーキフルードの交換器なのだ。

 ダイソーで売っている「ペチャンコポンプ」とマウス
ウォッシュの空き瓶。

この組み合わせで作る。
ペチャンコポンプは本来ペットボトルの口に差し込んで、
レバーを往復させると吸込み(負圧)によってペットボト
ルを潰す製品だ。
実はポンピング回数が予想よりも多くて結局足で潰す事に
戻ったため、ペチャンコポンプは使わなくなっていたのだ。

 接続口の径を測ってみる。

一番細い場所は19.6mmなので内径20mmの口に合う。

 太い根本も測ってみる。

26mmなので約25mm程度の内径口まで使える。
これに合う透明や半透明な容器を見つければ良い。
我が家ではマウスウォッシュの空き瓶がピッタリだった。

 ブレーキフルード側のホース類。

工具屋のアストロプロダクツで買ったブレーキブリーダー
ノズル BH294 とホムセンで買った透明ビニールホース。

 ノズルのジョイント径を測定する。

約7mmなので内径5.5~6mm程度のホースを接続する。

 買ったホースの内径は約5.5mm。


 外径は約8mm。

この外径も重要なのだ。

 こんなゴムブッシュをホムセンで見つけた。



 取り付け穴径11mm用。

 これが用意したホースにぴったり。

ゴムブッシュの内径がホースの外径よりもわずかに細いの
で、気密性が生まれて都合が良い。
各部品寸法は互いに使えれば誤差が有ってもかまわない。
ゴムやビニールの弾力性が気密性を確保する。

 ボトルに穴あけをする。

約10~11mmの穴を開けるためにドリルや円すい研石で
開けた。

 ゴムブッシュを組み付ける。

そしてカッターで穴を開ける。

 ビニールホースを差し込む。

きつくても問題なく、ゆるゆるなら気密が確保できないの
で予備のブッシュで穴開けをやり直す。

 完成の姿。

工作らしい工程は穴開け程度である。
下手にジョイント構造にしていないので単純明快。
容器は透明で無くても半透明なウインドウォッシャー液の
空きボトルなども使えるので各自、身の回りの廃材を使え
ば良いと思う。

実際に使えるかYB号で実験してみた。

 転倒防止のためにガムテープで適当なベニア板に固定した。

数秒の手間で余計なトラブルを防げる。w

 ブレーキのリザーバータンクの蓋を外す。

そして樹脂の押さえ板と中のゴム製ダイヤフラムを外す。
組付けの上下左右はメモしておくと組立時に迷わない。

 中のブレーキフルードの液面を確認しておく。

この液面位置は最後の仕上げ時に再現しなければならない。
フルード交換をするので、ここに新しいブレーキフルードを
注いで上限付近まで満たす。

 ブレーキキャリパーのドレンニップルに8mmのメガネ
レンチとブリーダーノズルを装着する。

1:ペチャンコポンプを2~3回往復させてからレンチを
90度くらい緩めると負圧で古いフルードはちょろちょろと
流れ出す。
2:最初に排出を促すためにブレーキレバーを2回だけ握るのも
工夫のひとつだ。
3:3~5秒経ったらレンチを軽く締めてリザーバータンク内の
液面が下がった事を目視する。
4:液面は吸込み口より下がると空気の泡が混入してブレーキ
が効かなくなるから、この確認は必ず行いながら液を補充
したり数回ポンピングしながらレンチで開閉を行う。
5:ホースに流れる液の色が劣化した茶色から透明に変われば
交換完了。
6:液面が最初と同じになっているか確認後に内部部品と蓋を
組み立てて終了。
7:こぼれたブレーキフルードは塗装を痛めるから濡れたウエス
良く拭き取る事。

 廃液はタンク内に溜まった。

少量なのでウエスに染み込ませて一般ゴミへ。
タンク内は水道水で良く洗って保存する。

一連の作業はセットしてからフルード交換作業を開始して
約2分で完了した。
従来のブレーキレバー握り式や大型シリンジ吸引式に比べて
すごく早い。
これなら四輪のブレーキフルード交換も一人作業で出来そうだ。
いつか軽四号で実施したいと思ったよ。

作った後でエゴサしてたら、似た構造でオートバイ用の
上抜き式オイル交換器を作った人が居た。
オイルドレンボルトにアクセスしにくい車種だと便利と思う。

人間、考える事は他にも居るもんだ。w

以上、簡単な構造のブレーキフルード交換器の製作でした。



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (miggy)
2023-04-01 22:54:38
おれは粗忽なんで、ブレーキフルード切らして空気混ざったりハンドルが動いて溢れたりするんですがいいアイデアですね
プロの道具を参考にしました (雷太)
2023-04-02 08:28:41
空気の泡が入った時の絶望感はすごいですね。w

実はこの動作原理はプロの整備工場で使われる道具を参考にしました。
車の車検の時にブレーキフルード交換を追加でお願いしたら「15分くらいで出来ますよ」と
言われて4輪分全部は無理だろうと思ったら本当だった。
調べたら霧吹きやキャブレターと同じ原理で「負圧」を利用して
吸い出す仕組みの道具があった。
シリンジもでも出来るけど大型の物は高い。
そして手元に使わなくなった「ペチャンコポンプ」がある。
問題はホースの気密構造。
結果。単純に作ってみたらフルード交換程度の負圧の強さならこの構造でも
実用になったので公開しました。
ぜひ作ってみてください。(^o^)

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