マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

法蓮常陸神社十二月例祭

2010年01月15日 07時22分15秒 | 奈良市へ
毎月19日に例祭を営んでいる法蓮町の常陸(ひたち)神社。

参道や境内に幟を立てて参拝者を待つ「法蓮会所方」衆のうち65歳以上の男女で構成される「阿弥陀講」のみなさんだ。

別名に老人会とも呼ばれている講衆は約40人。

「法蓮会所方」は堺県から奈良県になった明治時代に字法蓮ができたときに組織されて以来奉仕してきた。

今日まで120年の歴史をみてきたという。

毎月の例祭には朝から綺麗に清掃して五色の幡を100円で売っている。

幡の収益は神社の管理費に充てている。

衆の役目は別段決まっていないのに統制がとれているとK会長は仰る。

幟が立ててある参道は県立奈良高校のグランド脇の道。

ぐるりと周回して神社にたどり着く。

かつて参道はグランド内だった。

大正13年開校に際して同神社の参道が校外に移された。

同神社が鎮座する山はひさご山。

別称はひょうたん山という。

神社付近は県営直轄の茶園だった。

そこにあったのが里道(りどう)と呼ばれていた参道。

当時は谷筋だったという。



グランドではポーン、ポーンとテニスボールを打つ音が響いている。

神社に向かう道は干支の石柱が立てられている。

買った幡は該当する干支柱の下に立てていく参拝者。

「ひたち」は「ひだち」に転じて「産後の肥立ち」へと語呂合わせ。

赤ちゃんが授かるようにと願う参拝者が多い。

今朝も早うから次々と訪れる。

五色の幡はいつの間にか本数が増えていっぱいになってきた。

若い人が見られないことから孫の誕生を願っているその親たちであろう。と、思っていたが実はそうではなかった。

「ひだったん」とか「ひだっつぁん」と愛称で呼ばれる同神社。

お参りは下の世話にならんようにと御利益を求める高齢のご婦人だった。

一方、直所でイロゴハンを作っているご婦人方。



ニンジン、ゴボウ、シイタケ、コンニャク、アブラゲに釜いっぱいに新米。

こぶ出汁にひたひた。醤油と少々のお酒で味付けて炊く。

出来上がったらコウコの漬け物を添えてパック詰め。

400パックも作るというイロゴハンは「ひだち御膳」と称して参拝者に配られる。

本殿では神事が始まった。

祓えの儀、奉幣振り、祝詞奏上などが執り行われている。

(H21.12.19 Kiss Digtal N撮影)