マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下山田の植え初め

2013年09月09日 07時49分28秒 | 天理市へ
昨年の5月13日、20日に拝見した天理市山田町の下山田地区と中山田地区の植え初め。

下山田では地蔵寺の正月のオコナイで祈祷された牛玉宝印は先を三つに割いたウルシ棒に挿してあった。

クリの木には水引で括ったフキダワラもあった。

カヤの葉をその辺りの田んぼに挿している本数は13本。

昨年は旧暦の閏年であったからその本数である。

同日に訪れた中山田地区でもほぼ同じ様相である。

3枚の幣と三つのフキダワラをぶらさげたクリの木である。

正月初めに行われた蔵輪寺のオコナイ。

祈祷されたウルシ棒もあった。

ゴールデンウイーク明けの日曜辺りだと伺っていた山田町の植え初め。

それを確かめたくて再訪したが、既に終わっていた。



畑で農作業をしていた下山田地区の広出垣内のT夫妻に尋ねた結果は5月3日の朝8時から行っていたと云う。

作付け品種はコシヒカリ。

婦人は昨年のうる十九夜さんでドウゲを務められたこともあり、一年前の取材話しに盛りあがった。

今年の正月に行われた広出地蔵寺の初十九夜さんも取材させてもらった。

このときのドウゲさんはTOさん。

畑からすぐ近くのお家だ。

話を伺えば昔はしていた植え初め。

カヤは12本で旧暦閏年は13本であった。

クリの木にフキダワラと白い幣をぶら下げていた。

そこにはイロバナのミツバツツジを添えていた。

ミツバツツジはコメツツジとも呼んでいた。

稲刈りを終えたときには作業していたカマを箕に置いてご飯をおました。

箕はハンドコ(半床)に置いた。

TOさんは都祁友田が出里。

隣村の相河(そうご)でも十九夜さんをしていたと話す。

初十九夜さんで聞きそびれた婦人手作りの福神漬け。

私が来るであろうと思って作り方レシピを用意してくださっていた。

ありがたいことである。

(H25. 5.12 EOS40D撮影)