マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

クラブツーリズム主催の美し国相差の浜の雅亭一井で食す海幸づくしツアー・後編

2021年03月09日 10時22分50秒 | もっと遠くへ(三重編)
これより、午前の部から午後の部に移る。

食事を終えて向かう先は石神神社。

女性の神さん、特に海女さんが古来より信仰してきた女性の守り神。

親しみを込めて石神さんと呼んでいる神さん。

数年前になるが、三重テレビで放映していた番組「ええじゃないか」で紹介していた映像が記憶にあるが、現在の社殿は平成29年12月3日に新しく建て替えられた。

以前の様相を記録していたブログがあった。

毎年の5月7日は石神さんの春祭り

信仰する海女さんたちが参拝する「磯日待ち」の安息日

海女さんの苦労を労い、男性たちが料理を作ってもてなす。

昨今は参拝ご利益のあることから開運女子の旅とかで人気になっている石神さん。

このブログに掲載されている社殿は建て替え前の様相である。

観光三重も紹介するブログはテレビ的映像

モデルの表情ばかりが強調される構成に本質的なことを見失ってしまいそうになる。

正午32分に浜の雅亭一井を出発した参拝組。

およそ25人くらいでしょうか。

2人の男性を除いて他はみな女性。

前述したように女性の守り神に参るのは女性なのだ。

とは云っても男性は参ってはなるぬというおふれもないから自由行動の参拝。

添乗員の旗振るツアーコンダクターの引導で石神さんに向かう。

もらった地図によればままある距離。

海岸沿いの集落民家を避けて大きく迂回する。

一旦は西側にある車道に出て三角路を南下、すぐに東に向けて集落民家の方へ。

ところが先を行っていたツアーコンダクターが間違いに気がついた。

戻った道でたまたま遭遇したビジネスマン風のスーツ姿の男性に道を尋ねる。

どうやら道を間違ったと判明。

申しわけないと伝えて歩く、歩く。

お腹がパンパンで歩きが苦しいながらも集落にある民俗に目がとまってしまう。

相差もそうだが宿舎、民家どこもかしこも玄関に飾っている蘇民将来の注連縄飾り

若干の差異があるものだからついついあれもこれもと撮らせてもらう。

そのうちの一軒に、えっ、これはと思った木彫りの透かし彫り。

遠くからではわからなかったが、手塚治虫先生の火の鳥のデザイン

4枚の透かし彫りすべても向きは同じように思う。

ゆっくり観察でもしておれば置いてきぼりになる。

駆け足すらできない身体に無理はできない。

長岡局郵便局辺りからの参道は坂道。

足があがらないのが辛い。

長岡局の前にある施設。

時間があれば拝見してみたい海女文化資料館がある。

施設の前にある椅子に座ってタクシーを待つ観光客がずらり。

参道沿いにある数軒のお店。



おばあちゃんは不在だったが、風情が良いから撮っていた。

その次にあった無人販売店。



あおさ、あらめ、ひじき、めかぶ・・見ている時間もない。

出発してからおよそ20分。



ようやく着いた神明神社の鳥居。

一礼して一歩進める。

正中は砂利道。

ここは左側の道を歩くよう石畳を敷設している。

この先、右手にあるのが石神さん。

前述したように鳥居も社殿も奇麗にしている石神さんである。

まずは手水舎で清める。

手水作法をしっかり身につけている女性は多い。

いろんなところの神さんに願い事をしているのだろう。

次に願掛け。



願い事を記入したら鈴を鳴らして願い事を書いた用紙を収めて2礼2拍手、一礼。

心を込めて願掛けをする。

石神さんの願掛けを済ませたら神明神社に参拝。



この月の末日30日は夏越しの祓え。

既に設営していた茅の輪を潜って身を祓う。

茅の輪潜りは8の字潜り。

左、右、左の順に潜って社殿前に用意している人形(ひとがた)で左右の肩を祓って、そっと息を吹きかけて半年間に積もり積もった身の穢れを移す。

本殿前にあったお白石持ち(おしらもち)の幣。



平成26年11月29日に行われたお白石持ちに奉献され、本殿の床下に敷き詰めた、と書いてあった。

神明神社の末社は石神さんだけでなく稲荷社に山の神も祀っていた。

石神さんは海女さんが信仰する女の神さん。

山の神さんに参拝できるのは男たちだけ。

なぜなら山の神さんは女性。

女性が参るとなれば怒ってとんでもないことが起こると云われている。

尤も、そのことは奈良県内にある山の神さんの祭りごとの話。

伊勢志摩地方にそれが通じるのかどうかは聞き及ばないが、あるブログに南伊勢町・斉田の山の神のあり方を紹介していた。

また、津市三里町・高座原にもある山の神のあり方を紹介するブログもあった。

また美里には山の神の他、無形民俗文化財行事を紹介するブログも見つかった。

参拝を済ませたら一目散に駆け下りてバスが待つ浜の雅亭一井に急ぐ。

途中で拝見した民家。

お白石持ちかと思えば違った。



白石に見えたのは栄螺の蓋だった。

何かの信仰ではなくそこに貼ったという感じである。

出発時間ぎりぎりに到着した集合地。

神社参拝にトイレもなく、旅館で用を足してもらって、いざ出発。

出発後、すぐに夢の中。

目が覚めたときに遭遇した山の上にあるキンキラに輝くお城。



どこかで見たような城郭。

車窓からでは遠すぎる山の上。



そこは伊勢・安土桃山文化村、と看板にあるが、ネット調べによれば「伊勢・安土桃山文化城」閉鎖改め「伊勢忍者キングダム」になったようだ。

そこからすぐ、10分後に到着した真珠の店は「パールファルコ」。



女性陣は目の色を輝かせるように見ていたショーケース。

かーさんは1品買い。

真珠の珠でなく、真珠の粉末を混ぜたお茶だった。

店内利用は給水にトイレ。

ありがたく受け入れた。

そして伊勢参拝。



内宮の参拝に就くことにないツアーコンダクターの説明を受けて参拝コースを選ぶ大多数のツアー客。

正中は神さんがお通りになるところですから、外してくださいと、伝えられていたのかどうか、数人は堂々と正中歩きをしていた。

ここお伊勢さんの参拝はどなたも首を垂れて拝礼している。



五十鈴川に架かる宇治橋を渡る前。

鳥居手前でまず拝礼。

その後もいくつかの鳥居があるから、その都度において拝礼。

儀礼を尽くす拝礼は、帰りの際にも。

尤も帰りの際は正宮社殿の建つ方角に向かってで、あるが・・。



正宮までに建つ鳥居柱のすべてに榊を括りつけている。

伊勢神宮は鳥居だけでなく板垣の柱にも幣を結んだ榊がある。

参拝に往復した参道。



およそ40分も費やした参拝。

残りの自由時間にぶらぶら散策する古くからあるおはらい町地図に載っている土産物屋。

小学生のときの修学旅行は伊勢参拝。

記憶にあるのは二見が浦に、ここおはらい町入ったすぐそこに建つ岩戸屋に赤福。

岩戸屋2階の会場で昼ごはん。

何を食べていたのかさっぱり記憶にないが、生姜糖と赤福の味だけはしっかり、舌が覚えている。



写真は物産店にどんと構えて座っている巨大な姿のお多福。

古事記に登場する天鈿女命(あめのうずめのみこと)。

年季の入った立体看板が客を呼び込む。

お土産物探しにいろいろと入店するお店。


金魚グッズに蛙マスコットがいっぱいあるお店は布遊舎。



面白いがゆっくり見ている時間はない。

お店はどこかわからないがここもまた商店ごとに飾っている蘇民将来の注連縄



伊勢特有の形に何がある。

2枚を垂らしたウラジロにシデの幣はわかるが、右にヒイラギ。

ネットに包んでいるのは赤い実のオレンジだ、という人もいるようだが、一般的にいえばダイダイなどの柑橘類。

それにしても枯れた状態ではわからない左側にある木の枝である。

ヒイラギの葉は尖がっているが、これは丸葉に近い。

さてなんだろう。

「七福即生 七難即滅 蘇民将来子孫家之(成り)」の門符。

先に相差に見ていた数々の門符もあるが、詳しいことは大屋行正氏が執筆された論文『伊勢志摩地方の蘇民符と注連縄』を参照願いたい。

おかげ横丁に向かってぶらぶらしていたあるお店。



店前に並べた木製のオールドカーやヘリコプター。

1180円に1280円の値札があった。

時間帯は午後3時35分。

本日はお休みのお店もある通り。



賑やかさが少し引けた時間帯の方が落ち着ける。

喉がごっつう乾いてきた。



自動販売機のペットボトル飲料でもいいのだが、座ってゆっくりできる処はないだろうか・・。



トイレを済ませて寛いだ空間に今でも現役だと思える手押しの井戸ポンプ。

風情を感じる通路にチリン、チリンの音を聞かせる風鈴が風に揺れる。



冷たいかき氷を注文したフルーツラボ。



カチコチのかき氷を想定していたが、今流行の頭がキーンとしないふわっふわのかき氷。

1杯が500円のふるーつ氷の美味しさに癒される。

かき氷の上にのっかっていた色とりどりのフルーツ。

食べきってから掘り起こしたかき氷。

底内部にどっさりあるある。

これもまた美味しくいただいたふるーつ氷に汗も引けた。



赤福本店を後に出発時間を考えながら戻っていくおならい町の午後4時。



お店がどこだったのか存知しないが、そこに多数の風鈴を見る。

格子枠に吊っていた風鈴。



えー音で鳴る風鈴に心地良い涼を求める。

帰りに買っておこうと思って立ち寄った屋台売りのお店。

多品種の伊勢うどんや海苔佃煮を売るお店。



男性の売り子さんに尋ねた多品種の伊勢うどん。

商品に値段差はあるが、基本的にあまり変わりのない味。

どれもこれも美味しいが高いのはパッケージ原価によるもの。

シンプルな袋麺で十分ですよ、と奨める売り子さん。

伊勢うどんの味は、食感なども含めて味に大差はないという。

常温保存に日持ちもする伊勢うどん。

お手頃価格で十分と云われて選んだ岩佐商店製の伊勢うどんは2玉で400円。

店頭販売のなかで一番の低価格に味のお土産を追加。



大内の上野ドライブインで買い逃した山葵入りあおさ海苔佃煮。

量が丁度良い小瓶売りの400円。

試食させてもらった美味しい味に酒が欲しくなるが、帰ってからのお楽しみ。

封を開けた翌月の7月6日。



旨さに酔いしれて酒がすすむ。

さて、お土産処はそろそろ閉店への動き。



そこへ通りがかった人力車。

昨今はどこの観光地でも見かけるようになった人力車。

当地では光勢屋が運営している。

さて、お土産屋さんはどこへ。



ここならたくさんありそうだと思って入店した広間。

母体の岩戸屋が経営するフロアーは1階の物産店。



昨年の平成30年に全面改装したとある。

テナント店舗数は9店舗。

かーさんがトイレ利用している間につまみ食い、ではなく店員さんがどうぞといわれて食べた試食品。

これがまたなんと。むちゃ美味い品物。

口の中いっぱいに美味しさが拡がる絶品味。

爪楊枝にさした一口分の絶品味は子宝帆立。

おかずに一品寄せであるが、酒の肴にぴったし味。

これもどうぞと云われて口にしたもう一品は磯のつぶちゃん。

兵庫県の魚の棚で売っていたニシ貝と同じ食材。

カリコリ感は同じだが、小粒切り。

食感異なりもあるが、味付けは魚の棚の勝ち。

朝吹きはまぐりも試食させてもらったが、福屋伊勢内宮前店での買いは子宝帆立。

ダントツの旨味に心がほろほろ折れるくらいに美味い。

今夜のおかずに、と思って1箱(2袋入り)が税抜き千円の子宝帆立を手に入れた。

支払いはおはらい町初利用のクレジットカードで・・。

かーさんは、他にもお土産をと探して買った5枚入り550円の伊勢茶ラングドシャ。

クレジットカード支払いをしようとしたら、本日の会計は締めましたから、現金払いでという。

そんなあほな。まだ4時半にも至っていない時間帯にレジ締めするお店(三重寿庵)はなにをどう考えているんや、とぼやきたくなる。

内宮駐車場に待っていたバスの出発時間は午後4時35分。

帰路に走る伊勢自動車道。

何気に見ていた車窓風景。

あれは、と思わず口走った久居IC手前の1kmの地。

ICの標識に久居市青山とある自動車道。

その北側になる田園地帯にあった高さのある生け垣に囲まれた民家。

どことなく輪中農家のように感じた農家の家に民俗を感じた。



帰宅してからネットで探したベスト運輸の看板から津市一志町庄村の辺り。

機会があれば現地探しをしてみたいものだが・・・。



トイレ休憩も兼ねて停車した関ドライブイン

ここで注文していた関ドライブインオリジナル松阪牛肉弁当を受け取る。



ここもまた往路に停めた上野ドライブンイン同様に安くて旨そうな軽食コーナーがある。



中国からの来店客が多いのか、メニュー表記は中国語。

なんの料理なのかさっぱりわからないから写真で判断するしかない。

一通りぐるっと回遊した店内。



テナントショップにさきほど買った福屋の子宝帆立があった。

隣のテナントも同じような佃煮屋。



ここも試食コーナーがあったので一口。

福屋とはまたっ違う味。

不味くはないが、福屋の方が身が大きいと思った。



午後5時25分に着いて出発した時間は5時45分。

わずかの時間に見て廻るのも面白い。

帰りに書いたアンケート。

当然といえば当然。

料理が抜群に美味かったお昼の食事。

仲居さんの動きに憤懣たらたら。

まったく同じことを書いていたかーさん。



回収されるツアーコンダクターが見られたら、どう思うだろうか。

ようやく着いたJR奈良が午後6時5分。



西大寺駅は駅北側の開かずの遮断機の影響を受けて降車は午後25分。

ロスタイムは2年後に解決されそうだ。

さて、本日の歩数である。

一つは石神さん参拝の歩数が3800歩。

往復した換算距離数は2.8km。

二つ目が伊勢参拝におかげ参りの7250歩。

換算距離数が3km。

合計した歩数は11050歩。

距離は5.8km。

まま歩いたものだ。

帰路の名阪国道で見た山添村の落ちる夕景を旅のお土産にもらった。

(R1. 6.20 SB805SH撮影)
(R1. 7. 6 SB805SH撮影)