マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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7月2日といえば半夏生蛸に鯖、餅・団子もあればうどんも・・

2021年03月25日 10時04分15秒 | 民俗あれこれ(売り場の民俗歳時記編)
当日付けのチラシにあったスーパーマツゲン(※和歌山を中心に展開しているスーパー)のPOP。

ブログ情報によればマツゲンのチラシに半夏蛸POPがあったのは平成16年7月1日版。

かなり早い段階でPOP化していた半夏蛸に驚く。

稀に7月1日にもあるが、例年が7月2日の半夏生(はんげしょう)。

やれ、あちらに群生があるといってカメラマンが追いかける植物の“半夏生”。

葉の裏面が白色。

その特徴から別名にカタシログサ(片白草)の名がある“半夏生”はドクダミ科。

同じようにマタタビ(木天蓼)やミヤママタタビにもその特徴はあるが、写し込んでも雰囲気を伝えにくいからなのか、見向きもされない。

それはともかく、スーパーのチラシにタコ、たこ、蛸・・にうどんまで登場した。

旬の半夏生に蛸料理がいっぱい。

「たこの足のように稲の根が拡がるのを祈り、半夏蛸(はげだこ)と称してたこを食べる風習がある」と謳っている。



蛸料理のレパートリーはさまざま。

一般的な湯たこもあれば、たこ焼きのたこ、たこ飯、たこキムチ、たこの酢の物、たこの唐揚げに最近のヒットになるたこのアヒージョもあるが、たこの天ぷらがないのが、ちと寂しい。

スーパーマツゲンのチラシにもう一つ。

7月2日は「うどんの日」とある。

「讃岐地方の農家で半夏生のころ、田植えや麦刈りが終わった労をねぎらうために、その年に収穫したした麦でうどんを作り、ふるまったことに由来する」とあった。

チラシに並べた商品は乾麺の讃岐ざるうどんに生麺のさぬき冷やしうどんとか“讃岐”の名のない細切りざるうどんにうどんスープまで・・。

最近、流行のカップに入れた液体スープも・・。

商魂たくましいPOPであるが、昭和55年の7月2日に香川県製麵事業組合が制定したうどんの日。

麦刈りに田植えとくれば二毛作。

時季が丁度の半夏生のころである。



ちなみに半夏生時季の蛸に小麦粉うどんの他、半夏生鯖(※はげっしょさばの呼び名がある福井県大野市の焼き鯖)もあれば、小麦粉で作った“はげ団子”という高知県の郷土料理もある。

餅に半分ほどの小麦粉を混ぜてつくるハゲッショ餅は奈良県

それぞれの家庭で作って食べていたハゲッショ餅が稀に道の駅に出ることもある。

また、俳句の季語に“半夏生”がある。

季語の代わりになる傍題に“半夏雨”がある。

だいたいが梅雨の終わりころに降る大雨。

梅雨明けの時季になるというが、九州南部に降り続ける豪雨に、お見舞い申し上げます。

(R1. 7. 3 SB805SH撮影)