小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



神社仏閣を巡りながら、石塔や石仏の写真を多く撮っている。幸いこの小田原市内には150以上の寺院が点在しているのそれぞれの境内や路傍で様々な種類の仏像を見ることが出来る。その仏像が堂内や参道に多数安置されている場所が市内には何ヶ所かあり、小田原市扇町の玉宝寺堂内には五百体の羅漢像が安置されている。玉宝寺の五百体の羅漢像が並ぶ祭壇は壮観であるが、上曽我には千体の木像を安置したお堂がある。小田原市上曽我。県道72号沿いの上曽我公民館の敷地に千体仏を安置したお堂が建っている。千体仏とは一つの場所に千体もしくは千体に擬した多数の仏像を彫刻したり描いたりしたもの。上曽我公民館の敷地の一角に小さなお堂が建っている。建て替えられたのか比較的新しいお堂である。お堂の入口には「千體堂」の額。千社札も何枚か貼られていた。この小さなお堂の中に千体の木像が安置されているが、最初に断っておくと、お堂正面の格子が邪魔でガラスも埃まみれなので中を満足に見ることが出来ない。コンデジの小さなレンズを格子の間に押し付けて撮影して中の様子を確認するような状況である。千體堂の中央に安置されているのが本尊の阿弥陀如来坐像。江戸時代の作とのこと。その阿弥陀如来坐像の両側には左右それぞれに五百体ほどの木像が並んでいる。1体の木像は10cmにも満たない高さなので、最初に見たときは蝋燭が並んでいるのかと思ったほど。この千体仏も室町から江戸時代の作のようである。色あせているが彩色が施されている木像は素朴な作りで穏やかな表情をしている。現地で見ると良く分からない千体仏だが、写真だとなかなか偉観に写るのが面白い。たまに立ち寄ってはあれこれ苦心しながら千体仏の写真を撮っている。

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