小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



荒天時に東海道線が運転を見合わせる要因の一つが、根府川での風速規制。報道などで見聞きするのは「根府川駅構内の風速計で強風が規制値に達したため、小田原―熱海間で一時運転を見合わせた」といった文言。その根府川駅構内の風速計がどこに設置されているのか気になったので先日撮影に出かけた。小田原市根府川のJR根府川駅。海を見下ろすロケーションにあって関東の駅百選にも認定されている。根府川駅は無人駅で、改札の向こうには青い海と古びた跨線橋が見える。何度来ても昼間の改札からの風景は素晴らしい。年季の入った跨線橋を渡りホームへ。跨線橋内の木と鉄とコンクリートの風合いがなんとも堪らない。跨線橋の窓から小田原側のホームを撮影。一番海側が4番ホーム。真ん中が2番と3番ホーム。かつて駅舎側に貨物用の1番ホームがあったが昭和40年代半ば頃に廃止されたとのこと。根府川駅の跨線橋を渡り4番ホームへ。小田原側に向けて風速計を探しながら移動。風速計らしき機器は見つけられず、一番小田原側のホーム端へ。柵の向こうには相模湾が広がっていて眺望がとても素晴らしい。しばし風速計探しを忘れ海を眺めてのんびり。夏にここで冷たいビールを飲んだら気持ちが良いことだろう。ホームの端から戻る途中、何やら風速に関係していそうな機器を4番ホームの中程で発見。風速中継と書かれたプレートの上に30センチほどの透明樹脂の筒状の機器。機器の裏面を見ると特殊信号発生器と書かれている。機器の中にはLEDのようなものが埋め込まれていた。どうやら風速情報をどこかに伝送する装置のようだ。続いて2・3番ホームを端から端へと風速計を探しながら歩き回る。しかし、どこにも風速計らしき機器が見当たらない。風速計は無かったが、2・3番ホーム中程に雨量計が設置してあった。根府川駅のホーム周辺に風速計が見当たらなかったので、駅から50mほど真鶴川にある白糸川橋梁へ。ここはかつて強風の度に電車の運転が見合わせていた鉄橋で1991年に対策のため防風柵が設置されている。その白糸川橋梁の根府川駅側の架線柱を良く見ると風速計が4つ取り付けられていた。ほかの架線柱には風速計が見当たらなかったので、おそらくこの架線柱の風速計の数値で速度規制や運転見合わせの判断をしているようだ。今回は、風速計だけでなく、根府川駅ホーム端からの景観などいろいろと新しい発見があり面白い探索となった。

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