まるぞう備忘録

無題のドキュメント

日本列島のヘソ。3。異教徒の人たちによる上書きの時代。

2023-10-03 09:02:11 | 歴史の旅。

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千葉県北西部





参拝者が最も多いお宮。


上社本宮

 諏訪大社四宮参拝。最後に諏訪大社上社本宮に到着いたしました。四宮の中で最も参拝者の多いお宮です。初詣参拝客も四社の中でダントツです。

上社本宮:約20万人
上社前宮:3万人以下
下社秋宮:約15万人
下社春宮:3万人以下
※春宮の初詣参拝客が少ないのは8月〜2月の半年は神様は秋宮にいらっしゃることになっているからです。



なぜ参拝殿が90度横に向いているの?

 しかしこの本宮を参拝して気になったことがありました。それは参拝の方角です。御神体であるはずの目の前守屋山ではなく、前宮の方角となっているのです。


 他の三宮が湖の外側(断層と垂直)参拝方向なのに対して、本宮だけ前宮を向いているのは違和感を感じます。




諏訪地域を征服した異民族。

 それにはこんな歴史小説があるかもしれません。
 古来縄文人たちのミシャグジ信仰のこの聖地でありましたが、途中で異民族がこの地を征服しましたという物語です。

 その異民族は、自分たちの文化をこの地に持ち込みました。
・たとえば御神体の山を彼らの遠く離れた故郷の地名「モリヤ」と名付けました。
・たとえば75頭の羊を生贄にする儀式。日本では羊は手に入らないため75頭の鹿を生贄としました。(ユダヤ暦の第1月15〜21日≒日本旧暦3月酉の日)
・アブラハムが自分の息子をモリヤ山で生贄するように神に言われたが、直前で神の遣いがそれを止めたというエピソードが、かつての御頭祭で演じられて来たと言います。



(諏訪の魅どころガイドHPからお借りしました)


この奇妙な御頭祭は、諏訪大社の中でも本宮で行われます。そしてその本宮の拝殿の方角だけが、周囲の山を向いていません。

ミシャグジ様の小説では、おそらくミシャグジ様はその異教徒の生贄の風習は好まなかったのかもしれません。
このため彼らは、自分たちの最高神官(大祝)が住まう「大祝館」とその先の「前宮」に、75頭の生贄を捧げたのかもしれません。
(参考サイト:https://yatsu-genjin.jp/suwataisya/zatugaku/mae-honline.htm)



古来の拝殿方向は守屋山だった。

 この本宮もかつては守屋山に向かって参拝していたと考えられます。それは四柱の名称からわかります。


 異教徒の人たちは、この場所に自分たちの神殿に上書きしました。75頭の生贄の儀式のために、参拝方角を90度曲げました。しかし四柱の名称はそのまま受け継がれました。四柱の名称を入れ替えるのはミシャグジ様が許可しなかったのかもしれません。

 いずれにせよ、かつては本宮も他の三宮と同じ様に周囲の山(構造線と垂直方向)に参拝していたようです。
 諏訪湖の真ん中がヘソの中心でありましたから、そこから放射状に(断層と垂直方向に)祈りの気を送っていた。ということでありましょう。




天皇の勅願は守屋山の方角で。

 さて上宮の勅願殿です。勅願殿とは天皇の祈願を行う神殿のことです。幕末1847年に建て替えられて、方角が従来の前宮方向ではなく、古来の守屋山方向に戻されています。
(参考サイト:https://yatsu-genjin.jp/suwataisya/zatugaku/tyokugan.htm)



 我々一般人が本宮で参拝する時は、前宮に向いて行われます。しかし現在の勅願殿のように、本来の御神体の守屋山に向いても一礼をさせて頂きたいと思います。



つづく




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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諏訪は縄文時代から栄えていたところなんですねー。
そんなに大きな諏訪湖があれば、水に困ることもないですし。
だから、伊勢津彦が神武東征で領土を奪われた時に逃げたのが、信州諏訪だったのでしょうね。(伊勢国風土記逸文)
自分の中でつながりました。

→ 諏訪は、伊勢津彦(出雲建子命)とは同胞の出雲族と土地であったことも関係するかもしれませんね。

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SHO_KOさん
・・・
もし仮に恵まれた状態で富士山噴火20XX年を急に迎えたとしたらショックが大きいでしょうね。
人々は大きな感情の波にさらされるでしょう。
今朝はニュースで10月に入り、今年値上げされた食料品は3万品目を超えたと伝えていました。
さまざまな物価がじわじわと上がり、いままでたやすく手に入れていたものも切り詰めなくてはならない。全然困らないよという人もいるかも知れませんが、モノやコトの価値って何?といまは人類全体で見直しを問われている期間のように思います。
お金は十分ありますという富裕者も自然環境の脅威にさらされたら、ピラミッドの世界も平たんに成らされるかもしれない。あっけなく取り払われていくことを通しての学び直しをするかもしれません。
あらゆる可能性を考えて思いを巡らせ、見直したり譲れないものは何かを選び直している。限られた中で何に価値を置いているのか見つめ直しの時間を与えてもらっているのではないか。本当の喜びや豊かさや大切にしたいものって何だろう?と大自然は地球は問いかけている。小さな存在たちが自らの強さで乗り越えていく自浄作用を見守っている。
まだそれが突然に起こらず、時折ゆらゆら大地に揺られながら、風雨にさらされ熱さ寒さにオロオロしながら少しでも置かれたその環境に適用しようと対策を練ることができる時間と機会があることに感謝したいです。
全体が揺さぶられれば、全体のよりよくしたいという想念が現実化する。多くの個から知恵が生み出されることでしょう。

→ 現代人はいろいろ手放さざるを得ない時期をくぐらないといけないかもしれません。東京都市圏に住む大勢の方々は、この現代文明の最先端の中で生きているわけですから、特に手放すものは大きいかもしれません。

ただし、それを小難にしてできるだけ塞翁が馬にする選択肢はまだ残されていると思います。今回の火山灰に埋もれた街と諏訪の考察シリーズです。

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いーさんさん
・・・
前宮は現在我が家の氏神です。ちょっと前にブラタモリでも取り上げられ、まるぞうさんにも訪問頂けるとは、嬉しい限りです。

→ 良いところにお住まいですね。私の中では、伊雑宮、天日津久神社と同じ様に桃源郷のお宮であるように感じました。ありがとうございます。

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ノアの箱舟
>人類の脱皮の繋がりについて、最近良く考えます。
私も首都のはずれに住む者としてどうしてここに住み着いちゃったんだろうと
よく思います。どうして故郷に帰ろうとしなかったんだろうって。とてもここで築いた生活を捨てる勇気は自分には無かった。
結局、地震のことを甘く見ていたのだとは思います。でも地方で就職先をさがすのも大変なのです。そして縄文の匂いが残るこの場所を私はとても好きです。とても離れる気になれなかった。
でも、私の怠惰のせいと言えばそれまでですが。
首都圏から離れられなくなった今、思うに、私たちには結界を張る役目があるんじゃないかと思っています。
まるぞうさんがよくいわれる
>最悪の場合を考え、それに対してできるだけの準備をし、できない所は腹をくくる。
という行為は行者さんの結界を張る行為と似てると思う。手印や呪文のない心理的結界です。結界を張れる人が多くなればなるほど、被害は少なくなるんじゃないかと思います。
そして各自、良心に従って生きるというのが何よりもノアの箱舟になってくると思います。たとえ災害にあってひどい目にあっても。
そして、次に来る進化の段階ですが結界がこわれたとしても、何が出てくるのか皆目想像がつかないです。

→ コメントありがとうございます。
実際に手放さなくても、心の中で執着が手放されていれば、それは等価であると思います。

・東京都市圏は火山灰で埋まり、19日の苦難のあとこの地を去ることになるかもしれない。

という最悪のシナリオについても、それを想定して備えて、それでダメなら仕方ないと腹を括る人が多ければ、その災難の因子は代理昇華されていく割合が高くなっていく。

しかし「そんなシナリオは起きるわけない」という「思考停止」あるいは「見ないふり」あるいは「想定したこともない」という人が多ければ、それは起こる可能性が高くなっていく。

これが今回の「火山灰に埋もれた街と諏訪」シリーズのテーマです。

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