「カラマツの下の花畑」・・・・♪

軽井沢での子供時代に作った落葉松の下の花畑ーー心は今も~!「草花」「99歳の軽井沢物語」「葛西スケッチブック」ほか。  

ダイエーと柳の木と

2005-11-30 | 葛西スケッチブック

この樹木は不要と判断された為、近日中に伐採します。」
集合住宅の公園に植えられた柳の木に張られた、業者からのお知らせ。
10本近くの幹に全部貼られている。
貼られているのではなく、ステップラーで幹に打ち込まれている。
「あー、痛ッ!」
不要の文字が、心にもズキッと突き刺さる。

しばらく前、
同じ敷地内の柳が倒れ、フェンスを壊した。
ほかには被害はなかったが、それで見直しがあった。
さすがに、掲示版には、
「倒木の恐れがあるため・・・」
と記されていたが、
立場によるモノの見方の温度差が、くっきり。

ここに植えられてから、ほぼ30年。毎年流れるような緑の枝が枝垂れ、
殺風景な景色に、どんなに爽やかな生命観をあたえてくれていたことか。
今では、幹も太くなって、少し根元が腐食しかかったものもある。
埋立地の瓦礫だらけの土で、よくがんばった。
長い間、ありがとう。

さて、昨日、11月30日限りで、23年間親しんだダイエーが閉店した。
経営方針云々はともかく、
おしゃれではなかったが、日常のことはほぼ間に合ったので、
日々便利に利用した。
西葛西から、日本橋までは、東西線で15分ほど。
なにかのときには、日本橋や銀座によく出かけた。
が、帰りには、きまってダイエーで、食材を調達した。

最後の日、駐車場の一部が閉鎖され、近道がひとつなくなった。
明日からは、メインの駐輪場と私道も閉鎖されるので、
ぐるっと回り道になり、通勤の方には、大影響だ。
いままで、無意識にその恩恵にあずかっていたことに気づく。

古くからいる、顔見知りの女店員の方に
「長い間、お世話になりました。不便になるわ」
と声をかけると、
「どうなりますか―。私は行徳店に行ってますので、また出かけてください」
と言葉が返ってきた。

 

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旅の香り

2005-11-21 | 日常の小さな喜び&こころ便り

直径10センチほどのコースター。金色の縁取りの中で、
つやつやとブラックベリーがボールからあふれだしている。
コースターとしてより、しばらくは壁に飾って楽しんでいたい愛らしさだ。

”旅とは、裸の自分を曝しているようなもの。
           常に自分を立て直していかないと・・・”
そうして師は、19日間のイギリスの旅から、元気に帰られた。
また、旅のエッセイの中で、語られる話を、みな楽しみにしている。

「みなさん、貯金をしていますか?」
「いえ、お金じゃありません。知的貯金ですよ」

チャンスの前髪は、常に準備している人の前にそよぐ。
そして、それを掴むことができるのも、その人なのだ。

このところ、さぼっているなあ。つややかな野の実りとは程遠い。
もともと無い、知的貯金も、すっかり底をついている。
立て直してゆかねば。



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「なた豆」・・って    <今日のふしぎ>05.11.13

2005-11-17 | 日常の小さな喜び&こころ便り

           □◆□

神代植物公園の入口横のテントで、園内にある植物の「木の実」が、たくさん展示されていて、
「名あて」クイズをやっていた。
注目したのは、職員の方が脇の下に挟んでいて引き出した30センチもある、大きなナイフ状のもの。「これは、何でしょう?」
それを見たとき、まだ見たこともなかったのに、ピンときました。
ヒント「若いさやは、福神漬にも使われています」の言葉にさらに。

 ♪「アラビアンナイト」に登場する盗賊たちが持っていそうな小刀。
白茶色に乾びた鞘はそのように見えました。
いつも、福神漬の中に入っているふしぎな形をしたものが、何者であるのか、
ウン十年来の謎でしたが、
なんと思いがけず、今日、解けました。
原材料を読んでいて、ひとつだけ解らなかったもの
若いなた豆の鞘を、薄く輪切りにしたものでした。

http://yuukimame.hp.infoseek.co.jp/2002/big/Next/p00004.html

思い立って、秋薔薇の咲きにおう植物園に出かけてきてよかった。
他人にとっては、なんの価値もないことだけれど、
ささやかな秋の実り。

 

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お茶帽子*25年(?) 後

2005-11-08 | 日常の小さな喜び&こころ便り

暮しの手帖「すてきなあなたに」の記事を見て、○十年前に編んだお茶帽子。
今も現役です。
(お茶帽子のみならず、幼かった娘たちの遊びにもよく、付き合わされたり・・)

ティーポットは何代目かになったけれど、
変わらず、なくてはならない、”紅茶の友”です。
       
         ~☆~☆~☆
ティー・コゼーとは呼べない、やっぱりお茶帽子。
外国のちいさなレストランのテーブルに、色とりどりの帽子をかぶって、
ポットが置かれていたという。
編んだ二枚をはぎ合わせ、我が家のポット君のために
一段、鈎針で、松編みを足しました。
これを編んだ上の日のパワー、いとしく思えてきます。
    写真はボケボケですが、パイナップル模様です。
       

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和道具の楽しみ

2005-11-04 | 日常の小さな喜び&こころ便り

               『わたしの和道具帖
               絵と文 平野恵理子      
       

という本を読んだ。

暮らしの中に根づき伝えられ、長いこと愛されてきた日本の道具たち。
決して古くはない、立派に現役である。
ゆきひら、うちわ、漆器、曲げ物、荒神箒、庭下駄、手ぬぐい、味噌漉しなど、
趣きある50余の道具たち。
イラストレーターであり、エッセイストでもある平野恵理子さんが,
いとしみながら書き、描いている。
徳用の大箱マッチは、出会うのも、まして、使いきることなども、なかなか難しいものなのだが、
半ば過ぎまで使ってくると現れる、あるモノ・・・
なんて知らなかった。
人々の生活の中にあり続けたからこその心配り。
和道具は手触りだけでなく、心へのタッチもやさしいのだ。

最近、私が気に入ってよく使っているもの。
それは、木のスプーンだ。
紅茶に、ヨーグルトにと、無意識のうちに選んでいる。
陶器の肌への当たりが柔らかく、気持ちも和んでくるのだ。

装丁は西山孝司さん。毎回、その本にぴったりの粋なデザイン。
インパクトのある、しっとりとした切れのいい赤。本当にうまい!と、いつも思ってしまう。
カバーに並んで、挨拶する和道具たち。
その真ん中に描かれているのは、江戸風鈴だ。
風にそよぐ短冊が、全体にやさしい動きを感じさせ、
その涼やかな音色までもが、聞こえてきそうだ。

”懐かしいけど現役” この和道具たちに会っていたら、
昔、田舎の家にあった、木の幹をくりぬいて作った大きな捏ね鉢の
あのやさしく懐かしい手触りまでもが蘇ってきた。
ことし91歳になる母が、義母から受け継いだもの。
だれも住んでいない故郷の台所で、誰かの手を待っている。
すぐにでも会いに行きたくなった。



わたしの和道具帖
絵と文 平野恵理子
(清流出版・1300円+税)

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