tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

NPO「いたごち」と食育

2007年05月24日 22時56分44秒 | 食育

NPO「いたごち」と食育

「いたごち」というNPO法人があります。「いたごち」というのは「いただきます」「ごちそうさま」の意味だそうです。健康に関することをいろいろやっているようで、HPもあるので見てみると。食べ物と健康や、ウォーキングなどいろいろ出ています。

 本来が、食事のときに「いただきます」と「ごちそうさま」をきちんと言いましょうという趣旨のNPOだそうですが、私も大賛成です。食事の前と後に、こうしたことをきちんと言うのは、私の知っている範囲では、日本のほかにありません。フランスでは「ボナペチ」というではないかなどというご意見もあるでしょうが、「いただきます」とは天と地ほどの意味の格差があります。

 というのも、昔は、多くの親が、「いただきます」の意味を子供に教え、それが立派な食育、ひいては家庭教育、子供の人格形成に役立っていたと思うからです。

 「いただきます」の意味は、勿論、食事を用意してくれた人への感謝もあるのですが、その奥には、もっともっと深いものがあります。われわれの食べ物になっているのは、動物や植物です。その生きていた動物、植物の命をわれわれがいただいて、初めて、われわれが生きることが出来る、だから「食物の持っていた命を私がいただきます」という心からの感謝の気持ちを表す言葉だと昔から日本人は教わってきています。

 すべての動植物の命に等しく「霊」を感じる日本人の繊細な心が、こうした言葉になっているのでしょう。そして、改めてそれを認識しなおすことが、今日の世の中で「生命連鎖」についての理解を深め、命の尊さを知り、人間の生き方や、 地球環境問題について考えることにも繋がっていくわけで、これはまさに「食育」の基本ではないでしょうか。