tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

百日紅の花一輪はこんな形でした

2019年09月29日 14時02分41秒 | 環境
百日紅の花一輪はこんな形でした
 先日、我が家の百日紅がよく咲いてくれるので、感謝も込めて写真で紹介しました。
 その際、百日紅の花の一輪、一輪はどんな形か 確かめてみたいといったままになっていました。

 百日紅の花は大きな房になっていて、一輪、一輪はどんなさきかたをしているのか、気を付けて見た事がなかったと気づいたからです。

 なかなか巧く写真が撮れなかったのですが、何とか撮れたのでご報告することにした次第です。
 結果はこのようなものでした。何とか撮れた2枚です。





 1つのつぼみから6~7本の細~い花弁の柄が出て、その先がひらひら、ひだひだのピンクの精巧な花弁になっていました。
 これが集まって、あの大きな花房になっているんだなと納得した次第です。

 ところでその際、この矮性百日紅の初代の幹は、ごまだらかみきりに食い荒らされて、仙人の杖のようになって倒れたと書きましたが、その幹は、観賞用(?)にずっととっておいてありましたので、その頭の部分の写真も載せます。

 ごまだらかみきりは、百日紅には害虫ですが、子供達が小さかった頃には、ずいぶん珍重していましたので、我が家の狭い庭まで来てくれたことには感謝しています。
 二代目の百日紅になってからは来てくれません。近所に百日紅の木が多くなったせいでしょうか・・・。

経営道義、企業倫理 (再掲)

2019年09月27日 23時04分41秒 | 経営

経営道義、企業倫理 (再掲)
(これは2008年に書いたものを一部改変したものです)
 かつて、「経営道義の高揚」を、設立当初から「組織の活動目標」として掲げていた団体がありました。日本経営者団体連盟、通称日経連です。今日では、経団連と統合して日本経団連となっていて、経団連自体も1991年以来『企業行動憲章』を制定しています。そして、そうした精神は、年々日本経団連から出される「経営労働政策委員会報告」の最終章の「経営者は高い志を持たなければならない」といった表現に受け継がれているようです。
 
 経営道義とは古い表現で、今なら経営倫理とか企業倫理というのでしょうが、日本の企業文化の中には、本来、職人気質のような「経営者気質」があって、企業は金を儲けなければならないが、本来は社会に役立つものでなくてはならないという意味で「企業は公器」などという言葉が一般的でした。

 経営者の大先達、渋沢栄一も『論語と算盤』という本を書いて、「道徳経済合一論」を展開していますし、多くの企業の社是社訓を見ても、「社会への貢献」が先ず掲げられています。
そうした伝統を持つはずの日本企業における最近の不祥事の発生にはまさに目を覆いたくなります。

 これも「論語」を忘れて「算盤」だけが企業の目的という風潮を欧米から輸入した結果でしょうか。利益ばかりを重視する経営は日本には似合わないように思います。
  (さらにそれが、私利私欲に絡むようなことがあるとすれば、 経営者の名に値しないのではないでしょうか

 今こそ日本経団連をはじめ、経済同友会、商工会議所、商工会、経営者協会、法人会などにマスコミを加えて「経営道義」、「経営倫理」、「企業は公器」といった言葉を、企業経営の「日常語」にする運動をしたら如何でしょうか。

 ついでに申し添えますと、倫理を忘れて「利益」に走っても、インタネットと内部告発の時代です、必ず失敗して元も子もなくなルのが今の世の中ではないでしょうか。

日米貿易交渉は纏まったようですが・・・

2019年09月26日 17時09分25秒 | 国際経済
日米貿易交渉は纏まったようですが・・・
 日米貿易交渉は何とか共同声明に漕ぎ着け、政府筋からは、TPPの範囲内で収まった
いった解説がされています。
 アメリカではトランプ大統領が、農業団体を集めて、日本は70億ドル分の農産物の市場開放をする報告、出席者から、賛辞やお礼の発言があったそうです。

 コメの輸入枠設定などではアメリカの譲歩もあり、自動車の関税問題は当面いじらない、といったことで、日本側は当面ほっとしたところでしょうか。
 アメリカの報道では農業者も納得したようですが(賛辞やお礼は「さくら」発言かも・・・)、先行き何が起こるかわからないにしても、一応無難な幕引きだったということでしょう。

 それならアメリカは何でTPPを離脱してわざわざ二国間交渉を選んだのかというむきもあるようですが、やはりトランプさんは、みんなで一緒にというのはお嫌いということでしょうか。

 まあそれで結果がよければいいのでしょうが、これまでの実績を見てみますと、ほとんど、トランプさんの望む成果は出ていないといった方がいいような状態です。
  
 先ずはアメリカの貿易収支ですが、トランプさんの就任する1年前の2016年から2017年18年と赤字幅を増やしていますしペースも速まっています。2019年はまだ出ていませんが、傾向は変わりそうもありません。

 序でに財政収支を見てみますと、2017、2018、2019年(予算年度)と財政赤字の増加はペースを速めています(米予算局)。2019会計年度の財政赤字は対前年度比15%増加ということで、勿論、対GDP比も上昇です。

 財政収支の悪化には、トランプ減税の影響の大きいようですが、減税で消費が拡大して、人気は出ても、その分は、財政や貿易の赤字の増加になっているという実態は明らかでしょう。

 つまり、ポピュリズムの政治という意味では政治的にはそれなりの人気は出るしにしても、経済や財政の内実は経済原則に従うということでしょう。

 レーガン減税の時は、財政と貿易収支の「双子の赤字」削減のためプラザ合意で日本を長期不況に陥れ、その後、サブプライム・ローンで景気を保たせた後は、リーマン・ショックで、世界中の金融機関(結局は各国経済)に大迷惑をかけるといったことの、新バージョンでの繰り返しの方向に向かっているのではといっても、あながち否定できない状況のように思われるのです。

 当今の政治は、当面はポピュリズムでも動きますが、実態経済は、ツイッターや人気の演出では動きません。少し長い目で見ると、かなり怖い気がします。

百日紅(さるすべり)花びらの形は?

2019年09月24日 00時05分44秒 | 環境
百日紅(さるすべり)花びらの形は?
 台風の襲来にもめげず、我が家の百日紅は元気に咲いてくれています。近所の百日紅もみんな綺麗に元気に咲いています。



 我が家の百日紅はこんな様子ですが、これは矮性の百日紅です。狭い庭ですので、喬木では困るので、矮性を植えました。オオムラサキの隣で、春はオオムラサキ、夏から秋は百日紅が目を楽しませてくれます。
 
矮性ですから、丈が1mぐらいになったところで伸びを止めます。翌年はそこから枝が出てその先に房のように花が咲きます。花が終わると毎年枝を切ります。翌年はまた同じ所から枝が出て花が咲きます。ですから、毎年丈はほぼ一定です。

 写真は2代目で、先代はゴマダラカミキリが食い荒らして1mほどの幹が仙人の杖のように複雑な形になって倒れました。改めて、根の所から生えてきた1本の枝を幹に育てたのが今の百日紅です。

 百日紅は、7月、8月、9月と、文字通り100日は咲いてくれます。ピンクの花弁は可愛らしく、青い蕾が次々とピンクに開き、花弁の塊のようになって、ふわふわと良い感じに咲いてくれます。

 ところで、写真を見て気が付いたのですが、この一輪の花びらは一体どのような形になっているのか、よく見たことがなかったようです。
 写真は撮りましたたが、その時も、一輪、一輪の花は見ずに、花弁の塊を見ているだけでしたので、明日にでも、一度よく見てみなければいけないな、などと思いながら、これを書いています。

1970年-2018年、消費者物価中分類の費目別上昇倍率一覧

2019年09月21日 23時43分04秒 | 経済
 前回のブログでトップ10品目とラスト10品目をご紹介した原表(全品目)を載せておきます。
総務省発表の消費者物価中分類の長期の推移表から、1970年と2018年の数字を採り、その間(48年間)の上昇率を「倍率表示」し、倍率の高い順に並べ替えたものです。(#DIV/0!の表示項目は1971年以降に新設さたものです)
 品目      倍率
上下水道料 #DIV/0!
補習教育 #DIV/0!
教育関係費 #DIV/0!
教養娯楽関係費 #DIV/0!
情報通信関係費 #DIV/0!
他の諸雑費 9.72
授業料等       8.35
教育       7.34
理美容サービス 6.54
他の光熱       6.22
家事サービス 5.38
書籍・他の印刷物 5.24
設備修繕・維持 5.11
交通       5.00
魚介類       4.81
生鮮魚介(再掲) 4.53
たばこ       4.49
和服       4.32
野菜・海藻 4.27
外食       4.27
教養娯楽サービス 4.20
調理食品       4.19
身の回り用品 4.06
帰属家賃を除く住居 4.05
被服関連サービス 4.04
生鮮野菜(再掲) 4.02
生鮮食品       4.01
衣料       3.85
教科書学習参考教材 3.80
ガス代       3.77
住居       3.76
保健医療サービス 3.68
菓子類       3.66
諸雑費       3.65
履物類       3.65
洋服    3.65
被服及び履物 3.57
家賃       3.48
家事雑貨       3.44
食料       3.42
シャツ・セーター類 3.39
生鮮果物(再掲) 3.34
生鮮食品を除く食料 3.30
光熱・水道 3.2
セーター・下着類 3.26
果物       3.25
下着類       3.25
持家帰属家賃を除く 3.25
総合       3.22
生鮮食品及びエネ
ルギーを除く総合 3.20
生鮮食品を除く総合 3.19
持家の帰属家賃を除
く総合       3.18
持家の帰属家賃及び
生鮮食品を除く総合 3.15
食料(酒類を除く)
及びエネルギーを
除く総合       3.15
穀類       2.95
エネルギー 2.91
肉類       2.86
教養娯楽用品 2.66
他の被服       2.64
保健医療       2.64
教養娯楽       2.57
交通・通信 2.55
酒類       2.31
自動車等関係費 2.18
油脂・調味料 2.14
乳卵類       2.12
医薬品・健康保持用
摂取品       2.04
保健医療用品・器具 1.93
飲料       1.90
電気代       1.84
寝具類       1.64
理美容用品 1.47
家事用消耗品 1.45
室内装備品 1.33
家具・家事用品 1.32
通信     1.18
家庭用耐久財 0.45
教養娯楽用耐久財 0.05

消費者物価の長期推移:上がるもの、上がらないもの

2019年09月21日 23時41分01秒 | 経済
消費者物価の長期推移:上がるもの、上がらないもの
昨日、総務省から8月分の消費者物価の発表がありました
 対前年8月の上昇率を見ますと、総合が0.3%、生鮮食品を除く総合が0.5%、生鮮食品およびエネルギーを除く総合が0.6%で、上昇は緩やか、生鮮食品とエネルギーは物価の引き下げ役に回っています。
 
 8月分の物価安定は結構ですが、これからはまたサウジの問題や、サンマ不漁など不安定な面もありそうです。

 そんなことで今回はあくまでもご参考ということで、消費者物価の中分類の80品目ほどの品目別の長期推移を眺めてみました。

 総務省の発表では2015年基準で、1970年からの推移が一覧表になっていますので、それから2018年に、それぞれの品目の価格が1970年の何倍になっているかを見てみたわけです。
 1970年は第一次オイルショック(1973年)以前ですから1974年の消費者物価の22%の上昇も織り込み済みの上昇率です。
 
俗説では、玉子の値段が最も安定しているなどとよく言われますが、中分類では卵・乳製品は一緒になっていて卵だけでは出てきません。

先ず総合は3.22倍、生鮮食品を除く総合は3.19倍、生鮮食品とエネルギーを除く総合は3.20倍で、長い目で見れば、上がり下がりが均されてくる事が解ります。

次に値上がり高倍率トップ10を見ますと、諸雑費(9.72倍)、授業料等(8.35倍)、教育(7.34倍)、理美容サービス(6.54倍)、その他光熱(6.22倍)、家事サービス(5.38倍)、書籍・他の印刷物(5.24倍)、設備修繕・維持(5.11倍)、交通(5.00倍)、魚介類(4.81倍)、となっています。

 これらを見ますとモノの値段という部分は少なく、人件費が太宗を占めるものがほとんどです(その他光熱では電気・ガスはそれぞれ別掲でありますからその他です)。
つまり自営業などが主体の料金で、端的に言えば人手によるサービスの価格、そうした業種での人件費の上昇を反映しているものです。

 では値上げ倍率の低い方の10項目はといいますと
飲料(1.90倍)、電気代(1.84倍)、寝具類(1.64倍)、理美容用品(1.47倍)、家事用消耗品(1.45倍)、家具・家事用品(1.33倍)室内装備品(1.32倍)、通信(1.18倍)、家事用耐久財(0.45倍)、教養娯楽用耐久財(0.05倍)ということになっています。

 つまり、全体の構図としては、モノの値段はあまり上がらず、人件費の水準が上がっていく、その分生活が豊かになるという経済成長の構図が、消費者物価の中身にもそのまま反映しているという事なのでしょう。

 モノの価格上昇は生産性向上で抑制され、通信などの場合は技術革新の進展で抑制され、サービス料金の部分は賃金水準とともに上がるのです。

生産性向上が進む部門の価格は上がりません、一方、生産性の上げにくい部門、かつての典型としては理美容、維持修理サービス、今日では福祉介護などのマンツーマンサービスといった所では価格(料金)は上がることになるのが現実なのでしょう。
今、物価が上勝率が小さいのは、賃金上昇が小さいことが最大の要因でしょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ちなみに、乳卵類は2.12倍で、下から13番目です。
(全体の一覧表は、別項(次回)のブログで掲載します)

「国民の生命と財産を守る」ということ

2019年09月19日 22時28分00秒 | 政治
「国民の生命と財産を守る」ということ
 今回の千葉を襲った台風の被害について、千葉県は政府に激甚災害の指定を要望しています。
 多分そうなるだろうとは思っていますが、今回は、特に千葉県に予想外の被害をもたらしたと誰もが驚いたのではないでしょうか。

 気象庁は強い台風とは言っていましたが、巨大台風の域に達するようのものではなかったようです。しかし結果から見れば、送電線の鉄塔が倒れる、電柱は軒並みマッチの棒のように薙ぎ倒されるといった映像を見せつけられることになり、多くの方々がまさに驚いたのではないでしょうか。

 今回の問題は、特に風の強さだったということでしょうか、家の屋根の被害がいたるところで多発しているというのも大変気になる所です。
 
最近は、集中豪雨にしても、台風にしても、従来の基準では判断を誤るような惨禍をもたらすことが多くなっているようです。
 都市の下水の処理能力が1時間50㎜の雨を基準にしていると聞いていますが、最近は1時間に100mmを超える雨も決して珍しいものではありません。
 今回の千葉県での送電鉄塔、無数の電柱の折れている姿、さらには住家の屋根が飛び、ブルーシートの不足が深刻といった状態は、風災害の深刻さを見せつけてくれました。
 
 是も気候変動の影響と思われますが、その原因がCO2なのかどうかの議論はあるにしても、現実に、自然災害の脅威が急激に大きくなっていることは現実です。
 
 特に今回は、電気と水の供給ストップが長く続き、病院や、高齢者の施設、高齢者がお住まいの家で、熱中症など台風の直接被害ではない犠牲者が、残念なことですが多かったように思います。  

 こうした日本列島を取り巻く(メキシコ湾もそのようですが)自然環境の変化を考えますと、鉄塔や電柱の強度を従来より強靭なものに引き上げる、住宅では耐震だけでなく屋根の構造についての構造基準の強化する、さらには、電線の地中化、下水容量の拡大その他インフラの総合的な強靭化が喫緊の課題でしょう。

 安倍政権は「 国民の生命と財産を守る」ことの重要性をいつも強調していますが、どうもその中身は、イージスアショアの整備、戦闘機の購入、航空母艦の整備といった戦争に関わることが中心のようです。

 武器を沢山用意するといいうことは、後世になってみれば、それは戦争の抑止ではなく戦争の原因になり、第二次大戦よりも更にひどい国土の廃墟化、人命の喪失につながってしまったといったことになりかねません。

 そちらの方は、ミサイルが飛んでこないような外交交渉で解決し、もっと地道に、年々起きる巨大な自然災害による国民の生命と財産の滅失を防止することに大事な国家予算を使ってほしいと思っている国民ほうがずっと多いのではないでしょか。
 何なら、どうにも中身の良く解らない憲法改正より、まずイージス・アショアか、早急のインフラ整備かの国民投票でもしてみたらどうでしょうか。

またまた石油危機? 前回との違いは

2019年09月17日 21時09分41秒 | 国際関係
またまた石油危機? 前回との違いは
 1973年(昭和48年)に起きた石油危機の記憶もだいぶ薄らいできています。
あの時は、99.8%を輸入原油に頼る日本で、工場が止まって生産に支障が起きたら、日々の生活で最も困るのは洗剤とトイレットペーパーがなくなることという風説が生まれて、日本中の店頭から、合成洗剤とトイレットペーパーが消えるというパニック状態になりました。

 先高を見越しての売り惜しみだろうとか、誰かが買い溜めしているといった風説も生まれてマスコミは大賑わいでした。
 結果は、1人が1個買うところを2個買えば、需要が倍になり、生産が間に合わなくなるのは当然ということでした。

 ところで、今回もサウジの石油施設の破壊問題で原油価格が高騰しています。今の日本は原油の備蓄体制もかつてとは違い、さし当たって1年間は問題ないとのことですが、問題の本質は、かつての石油危機より今回の方がよほど重大ではないかということではないでしょうか。

 1973年からの2回の石油危機は、OPECの政策としての原油価格値上げでした。これはあくまでも経済的な問題でした。しかし今回は違います。 今回は石油関連施設の破壊、それもドローン(というより無人機ですね)による爆撃、つまり物理的な破壊行為という「野蛮な」な行為によって起きたとのことです。

 こんな野蛮なことが罷り通れば、人類社会全体がパニックに陥りかねません。
 人間は表に出ず、遠隔制御の無人の兵器で、人類の文明生活に致命的な破壊行為が容易に起きることになりうるのです。
 今回は、イエメンの反政府武装組織フーシが犯行声明を出しましたが、何故か信用されていないようです。

 アメリカもこの犯行声明を信用せず、イランの関与を疑い、ドローンがどこから飛んできたか調べるといっています。
 もちろん、この究明の努力は大切なことですが、アメリカが出す結論を信用しないといいう意見が出たらどうするのでしょうか。

 アメリカも、イエメン、イランも、世界に200ほどある国の1つです。あくまでも1つの国としては対等です。アメリカが自分が正しいと言っても、覇権国であっても、「アメリカ・ファースト」を標榜する1つの国でしかありません。世界で起きる問題を公式に判断する立場にはないでしょう。

 今の地球人類社会の本来の姿から言えば、こうした問題につて、まず率先して取り組むべきは国連の「安全保障理事会」でしょう。
 その名の通り、世界の安全を保障するべきこの組織に対して、アメリカは一顧だにせず、自分だけで片付けようとしているようです。
 他の4か国からも安全保障理事会で審議すべきという積極的な意見はないようです。

 安保理を構成する5か国は、人類世界に対して持っている自分たちの責任と権限を最大限に尊重し、自国の利害に先んじて、人類世界の安全保障に真剣に協力すべきではないでしょうか。

言葉は文化を創る?

2019年09月15日 23時08分34秒 | 文化社会
言葉は文化を創る?
 一昨年の文化の日に「競いの文化と争いの文化」を書きました。そして競いの文化の代表としてオリンピックを挙げ、争いの文化の代表として戦争を挙げました。
 その後、古代ギリシャではオリンピックの期間中は戦争を止めていたことも書きました。「競いの文化」を「争い委の文化」の上に置いたのは古代ギリシャ人の知恵でしょう。

 最近、文化との関係で、何かと気になることは、ツイッターなどの「短い言葉」で事を済まそうという風潮の蔓延です。
 「寸鉄人を刺す」と言われるような名言は、一般人には、なかなか考え付くものではありませんから、短い言葉で済まそうと思うと、ついつい強い言葉、激しい言葉、刺激的な言葉や汚い言葉だ出てくるようです。

 ところで、言葉というのは極めて大事なもので、聖書にも「初めに言葉ありき。言葉は神なりき」とありますが、言葉は人間の大脳皮質に大きな影響を持つように思います。

 短い言葉ばかりで済ましていると、思考も短絡的になり、長期的視点には目が届かなくなっていくようですし、刺激的で汚い言葉を使っていると、精神や根性が次第に繊細さを失い、低次元に堕落していくように思われます。

 言葉は表情にも表れます。楽しい言葉を言うときは楽しい顔をしますし、怒鳴るときは怒鳴る顔、強い口調の時は力んだ顔、悪口を言うときはそれにふさわしい顔をします。
 短い激しい言葉を繰り返していると、いつもそういう顔になってきて、思考回路も単純化、短絡化するような傾向を持つようです。

 例えば、「競いの文化」では、自分の事と同時に相手(他人)のことを考える(時には研究しなければならない)でしょう。しかし、「争いの文化」相手を倒すことだけ考えればいいのですから,事は単純で、面倒な思考回路は要りません。

 このところ、政治も経済も経営も、何か近視眼的になって、自分中心、自分の都合ファーストというのが世界的傾向のようですが、メディア(典型的にはツイッターなど)の特性、その使われ方との関連が大きいように感じられてなりません。

 もう大分昔の話ですが、M.マクルーハンが「メディアはメッセージである」という名言を残しましたが、メディアの短縮化は思考の短縮化、ひいては文化の単純化や近視眼化に影響しているように思われてなりません・・・!?

対ロ外交、対北朝鮮、進展ゼロですが・・・

2019年09月13日 22時00分15秒 | 国際関係
対ロ外交、対北朝鮮、進展ゼロですが・・・
 昨日のアクセス解析をみていましたら、「 日ロ首脳会談の不毛」へのアクセスが大分ありました。今回のうラジオストックでの首脳会談については、何も書かなかったので、クリックしてみましたら、出てきたのは、今年1月23日、つまり前回の首脳会談のものでした。

 今回の会談について書かなかったのは、書こうとすれば、前回とほとんど同じものになってしまうだろうからということでしたが、1月23日付のものを読み返してみましたら、「もし書けばやっぱり同じことを書かなければならなかったな」との感を強くしました。
 
 共同記者危険でも安倍さんはほとんど同じことを言っています。プーチンさんとは既に27回首脳会談をしてるといっているようですが、民間会社だったら、評価の対象は回数ではなく、成果でしょう。

 プーチンさんは平和条約締結を条件に、2島返還の様な事を言ったりしましたが、もう既に色丹島には巨大な水産加工工場を作り、その視察に行ったりしているのですから、実効支配で、返さないために実績づくりとみたほうが常識的でしょう。
 それにしても安倍さンは何を目指しいているのでしょうか。唯々諾々として、経済協力だけは受け入れているようですが、そのあたりは計算に厳しい民間に任せて、余計なことは言わない方がいいのではないでしょか。

 同様なことは北朝鮮についても言えそうです。これまで、すべてトランプさん頼みで、自分では何もしませんでしたが、トランプさんも、「シンゾーに言われたから、ひとこと言っておけばいいのだろう。あとは自分でやれ」程度で済ましているのではないでしょうか。
 金正恩さんがミサイルを打っても、拉致問題に何の進展がなくても、「彼はいいやつだ」のようです。
 
 要するに対ロ、対北朝鮮の外交は、回数が多かったり、信頼できるトランプさんに頼んだという形だけの実績づくりに終わってしまっているといわれても仕方ない状態にあるような気がしてなりません。

 思惑の違う相手と、いかに交渉するかという外交の基本的視点がすっぽり抜けているいるのではないでしょうか。

 安倍さんが一体何を目指して対ロ、対北朝鮮の外交をしようとしているのか、多くの国民にはさっぱり解りません。
 外交は機密だといえばそうかもしれませんが、それはプロセスのことでしょう。国民は、明確な目的を知りたいと思い、納得のいく説明を、「真摯に」、「丁寧に」してほしいと思っているのではないでしょうか。

トランプさんは少し変わるか・・・

2019年09月12日 23時29分41秒 | 国際経済
トランプさんは少し変わるか・・・
 株価の動きにはまるで素人の私ですが、何かこのところの、株価が順調に上がっているようです。
 日経平均を見ましたら、8月は小幅な上下を繰り返していましたが9月に入ってから上昇基調を強めているように感じられます。
 数字をトレースしてみましたら下のようです。

 なぜ急に株価のことについて書く気になったのかと思って、自分自身を振り返ってみまあしたら、こんなことが理由のようです。
 本来株価は、経済、景気、企業業績などを反映して動くものなのでしょう。しかし、世間では、良く株価は先見性があるなどといわれます。
 
 ならば株価が上がってくれば、景気がよくなるという事なのですが、その辺りは良く解りません。株価が上がるから景気が良くなるのか、景気が良くなるから株が上がるのか、多分相互作用の繰り返しなのでしょう。

 ところで、このところ、世界の経済見通しはよくありません。どこの国も経済成長率の予想を下方修正したりしているようです。
 ところがその原因というのは、どうも、経済現象にあるのではなく、典型的には米中貿易摩擦などの国際的な政治力学によるところが大のようです。

 ならば経済予測は簡単で、主要国のレーダーたちが、意地を張り続ければ、経済は低迷し、国際政治関係が安定すれば、経済もよくなり、恐らく株価も上がってくる、ということになるのでしょう。
 単純に言えば、トランプさんの頭の中を透かして見れば、株価の動きも解るということになるのではないでしょうか。

 この度、ボルトンさんが解任になったようです。タカ派だからこそ、トランプさんが大統領補佐官という要職に任命したはずでしょうが、何かタカは危険だとトランプさんに思われたような解説が多く見られます。

 ということは、トランプさんはボルトンさんを任命した時よりも柔軟になったという事でしょうか。北朝鮮には大変柔軟ですが、これから、中国に対しても、アメリカ自身の痛みが大きすぎて少し柔軟にならないと来年の選挙に響くと考えたのでしょうか。

 その辺りはトランプ陣営の中では、それなりに解っていて、さらに、国際投機資本筋は、地獄耳や第六感を持っていて、「これから株は買いだ」と先見性を発揮しているのだとすれば、世界中にとって大変結構なことだと思うのですが・・・。

 現実には、事はそんなに単純でなくて、これからも世界中が頭を痛めるようなことが続くのかもしれませんが、さてさて、どう読めばいいのでしょうか。

2019年4~6月期GDP第2次速報:消費需要に変化?

2019年09月10日 11時55分58秒 | 経済
2019年4~6月期GDP第2次速報:消費需要に変化?
 昨日、内閣府から今年の4~6月期のGDP第2次速報値が発表になりました。マスコミの見出しは、第1次速報より実質成長率が低下したことを報じていました。
 数字は、前月比で0.4%から0.3%へ、変率換算で1.8%から1.3%へという事です。

 第1次速報と第2次速報の主な違いは「法人企業統計季報」の発表前と後ということで、これまでは、法人企業の設備投資意欲が強かったので、成長率は上方修正が多かったのですが、今回は国際情勢もあり企業の設備投資が予想より不振だったため下方修正になったようです。

 企業の設備投資は米中貿易摩擦次第でしょうから、この所は読みにくいことが多いでしょう。しかし、いずれにしてもプラス成長ではあります。

 そんなことで、いつものように、対前月の短期の動きではなく、一緒に発表されている対前年同期比という少し長期の動きを見てみました。

昨年の4~6月期から、今年の4~6月期までの5四半期の実質GDPの対前年同期比の推移は、(以下数字はすべて実質ベース)
 1.5% 0.1% 0.3% 1.0% 1.0%
となっていて、今年に入って1.0%という低位ですが安定した伸びになっています。

 ウエイトの大きい項目で見ますと、同じ期間で、 
家計消費は 0.0% 0.5% 0.4% 0.4% 0.8%
企業設備は 6.6% 1.1% 3.9% 2.8% 0.4%
ということで、これまでGDPの伸びを支えていた企業の設備投資が急減、その代わりといってはなんですが、何か、家計消費が伸びてきているように感じられます。

 家計消費はGDPの6割近い大きさで、企業設備は2割弱ですから、家計消費が伸びてくれば、経済成長には大きな力になります。

 この所、家計消費の不振が日本経済の足を引っ張っていたといわれてきましたし、その原因は家計の将来不安(年金論議の中での2000万円問題などはその典型)の故だといわれてきましたが、日本の家計も、そろそろ節約疲れでしょうか。

 消費が伸びれば、また違った経済環境への発展もあり得るので、貯蓄の偏在はあるにしても、民間貯蓄1800兆円がうまく活用できれば、それも結構ではないかという感じもします。

 米中摩擦をはじめとした国際情勢の混乱も出来れば早く収まって、設備投資も回復し、家計も次第に消費を伸ばせば、日本経済も投資と消費のバランスのとれた経済になる可能性が出てきます。
 この四半期の数字がその兆しなら大変うれしいと思うのですが、今後の展開はどうでしょうか。

雨にも負けず、風にも負けず:蜂は元気でした!

2019年09月09日 21時45分07秒 | 環境
雨にも負けず、風にも負けず:蜂は元気でした!
 昨日、ハチの巣づくりと台風の関係を書いたので、今日はその顛末です。

 朝は未だ雨が残っていました。
 雨戸を空けて先ず吃驚したのが、ノウゼンカズラが西側からの風で倒れ、隣に伸びていた皇帝ダリヤ3本も巻き添えで、窓の前が全くすっきりしてしまっていることでした。
 西南角の、フェンスを背にした金属製の物置は、横倒しになっています。

 山茶花の下のハチの巣を見ると、植木鉢の受け皿の下には小さな釣り鐘様のものが残っていて、ハチの巣は飛ばされていないことはわかりました。

 しかしそこに行く前に、邪魔になっている倒れたノウゼンカズラを起こさなければなりません。
 さらにその前に、先ずは、玄関前のカーポート辺り一面に張り付いているぬれ落ち葉の掃除でしょう。

 朝食の後、大仕事でしたが物置以外は全て片付け、ノウゼンカズラも以前からの支柱に寄りかからせ、皇帝ダリアは、起こして、胡瓜の棚用のポールを立てて折れていない2本をそれに結び付け、さて、恐る恐るハチの巣の写真を撮りに行きました。
 結果は下のとおりです。



 作りかけの巣は昨日と変わらず、ハチ(あしなが蜂)はすでに、巣の補修か、拡張か知りませんが、せっせと働いていました。

 あの風で、山茶花の枝にぶら下げた針金の枠は大揺れだったでしょう。幸い枝から落ちませんでした。枠の底に張り付いたプラスチックの皿は、枠から飛び出さなかったのでしょう。
 風と雨は同じ方向から吹いて降り、皿は、まさに風雨の受け皿になって、その下に張り付いた釣り鐘状の巣は、巧みに風雨を避けたのでしょうか。

 ハチがそこまで予知していたとは思えませんから。昔の言い伝えは、昔は通用したかもしれませんが…、ということで、結局本当のことはわかりませんでした。

 でも蜂のマイホームが、しっかり残ったことを喜べば、それでいいのだと思うことにしました。
家内は「まだ台風来るかもしれませんよ」といっています。

蜂(ハチ)の予知能力はどうなのでしょうか

2019年09月08日 16時53分01秒 | 環境
蜂(ハチ)の予知能力はどうなのでしょうか
 もう1か月近く前から、「なに、こんなところにこんなものが出來てる」と面白がって見ていたものがあります。
 それが下の写真です。何に見えますか?



 我が家は シジュウカラ用の鳥の巣箱もかけていますが、 いろいろな鳥が来るので、エサ台を置いています。
 山茶花の木の枝に、植木鉢をつるす枠をつるし、植木鉢は置かずに敷き皿だけ置いて、時期々々にそれに鳥の餌を入れてやるのです。

 その下に何かくっついているなと思ってみますと、(あまり顔を近づけなくてよかった)ハチの巣でした。
 何匹かのハチが集まって、一生懸命、小さな「釣り鐘」のような巣を作っています。少しずつ大きくなって、直径3㎝位になってきました。
 こんな具合です。



 この種の蜂は、我が家ではよく巣を作ります。大体戸袋の脇とか、物置の庇の下とか、あまり風雨の当たらない所に作ります。
 ところが今年は、こんな雨風の影響をまともに受けそうなところに作っているのでびっくりしました。
 
 ご存知の方も多いと思いますが、ハチの巣を作る場所には言い伝えがあって、「風雨をよけやすい場所につくる年は、台風が来る」、「無防備の場所に作る年は台風が来ない」というのです。

 当たるか当たらないか、蜂の予知能力を検証したことはありませんが、一昨日来の天気予報を見ていますと、台風15号は関東直撃の様相です。
 丁度、「あんな無防備な所にハチが巣を作ったのだから、多分今年は台風は来ないよ」等と、家内と話をしていたところでしたが、さて、今夜からの状況はどうなるのでしょか。

 明日、明後日になって、「やっぱりハチの予知能力はすごい」と感心することになるのか、「さすがのハチでも、この所の地球温暖化により異常気象は予知能力の限界を超えているのか」と嘆息する結果になるのか、さて、どうなのでしょうか。

 今はまだ、「嵐の前の静けさで、生暖かい風が吹いてきている程度ですが、願わくば、あまり酷いことになりませんようにと願いながら、このブログを書いています。
 結果のご報告はいずれ・・・。

勤労者所帯の平均消費性向7月は下げ止まり

2019年09月08日 00時10分44秒 | 経済
勤労者所帯の平均消費性向7月は下げ止まり
 例月、定点観測方式で見ている勤労者所帯の平均消費性向が、2019年7月は前年同月比で0.1%の上昇と、下げ止まった形になりました。

 総務省が7月の家計調査の結果を昨日発表した数値ですが、あまりニュースバリューがある内容では二ので、マスコミにはほとんど出ていないようです。

 具体的な数字は、昨年7月が63.9%、今年の7月が64.0%です。前月は、前年同月比1.1%の低下でしたから、それに比べれば微かながら「上昇」で、消費不振が少しでも緩和されればと願う所です。

 前月も書きましたように、今年は調査票の形式が変わったせいで、些か調整値が大きすぎて、100%信頼できないような感じもしますので、(そう言ってしまっては申し訳ありませんが)、因みに景気を支える消費支出という観点から、総所帯の消費支出の実額を表にしていきました。



 見ていただきますように、今年は所得はあまり伸びなかったようですが、消費は微かながら昨年より多いという状況が見えています。
 これでは消費需要回復とは言えないかと思う程度ですが、実額で減ってはいないという所に、政府流の言い方をすれば「底堅さ」が見られるといいたいところです。

 消費増税の前の駆け込み需要は一部を除いてあまり見られないようですが、駆け込み需要があれば、後からその分が減ることはわかっていますから、あまり波がない方が健全かもしれません。

 これからも平均消費性向と消費支出に関わる動きについては、従来通り、毎月見ていきたいと思っています。