きものと洋服でお困りのあなたへ !!

創業106周年きものと洋服のお手入れ専門店 一級染色技能士の仕事事例と日常生活

丸洗いしみ抜き部門2

2013年09月23日 | 着物(丸洗い・しみ抜き)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

当店には、いろんな所からたくさんのきものがやってきます。

これらの中で他店にて丸洗い後にしみ抜きのみ当店にやってくるきものがありますが、

ドライクリーニングの溶剤管理の悪いお店より来たきものは、ドライクリーニング特有の臭いがしますのですぐに

分りますしまた、しみ抜きをすると処理した所のみが綺麗になったり、輪じみになったりいます。

このような時は、当店にて全体の汚れを取り除く為再洗いを行います。

当店はドライ機が一台しかありませんが

大手のクリーニング店の場合はドライ機を数台所有して、和服専用機がある工場も有ると

思いますが、大抵は無いと思います。

溶剤管理も当店の様に厳しく無いように思います。

溶剤管理とはドライクリーニングの溶剤の温度及び洗剤濃度を最適に保つ事と

洗浄により汚れた溶剤を清浄に保つ事を言います。

家庭用の洗濯の場合汚れた水は下水等に捨てる事ができますが

ドライクリーニングの溶剤は下水や土壌に廃棄は出来ません

専用のフィルターに汚れを吸着して綺麗にして再利用しています。

フイルターも必要回数で交換して必ず産廃業者に処理してもらいます。

  

       左は新品右は汚れたフィルター

  

  左は溶剤管理の悪い溶剤  右は当店の洗浄液無色透明

コストの関係でフィルターの交換のサイクルを増やすと溶剤の汚れが取りきれずに

溶剤が汚れ上の写真の様な黄色く下に匂いの元の脂肪酸が溜まっています

特に女性のお客様がよくおっしゃる特有な臭いも発生します。

汚い溶剤で洗えば、洗っているかというより汚している事になり本末転倒になってしまいます。

この様な理由により当店の溶剤管理は、人一倍気を付けています。

丸洗いとしみ抜きも当店の評判を聞き、とても増えてきました。 

小出先生の講習会も受け、みけし洗いの技術も習得した後に

呉服問屋の仕事をしていた関係から産地のしみ抜きがどうなっているかの疑問が湧いてきました。

京都で紋入れの修行をしていた人等からも情報をもらっていました。

この頃にしみ抜きの仕事に技能士の試験がある事を知りましたが、今と違いインターネットも無く

調べあぐねていました、この仕事に携わっている以上、川上の源流を求めなければいけない事を

感じていました。

師匠が言っていたしみ抜き時し使用した薬剤のゆすぎが悪く変色したり経時変化により黄変の直しや

色掛けが悪い物の直し物も数多く直しました。

  

  

上の二枚の画像のきものは色留袖の5つ紋ですが、抜き紋の抜染剤は強酸性の薬剤を

使用しますがゆすぎが悪く経時変化で変色した物ですが、きちんと薬剤を

ゆすぎ出せば変色は起きませんし生地も痛んだりしません。

 

きものは袷の場合は表地と胴裏と八掛の折り方の違う生地を使用しています。

表地は織り物はあまり伸び縮が無く特に縮緬の染物はかなり伸縮が激しく

裏地の八掛もパレス縮緬も伸縮が激しい物が多くあります。

仕上げのプレスでは着用または保管で伸縮した物の蒸気アイロより復元します

最終目標は仕立て上がりです。

アイロンによるテカリ(アイロン当たり)が出ないようにアイロンを生地に当たらない様に

浮かせて当てております。その後蒸気を仕上げ台のバキュームで吸い込みますが、

縮緬素材は長く吸い込みますと折り返しの部分にアタリが出ますし吸い込みが少ないと

せっかく伸ばした所が再度狂いが生じジレンマに陥っていました。

お客様より昭和60年頃に縮緬の色無地の全体のプレスのアタリの

クレームを頂いた事が有りましたが当時の技術と設備では解決出来ない問題でした。

平成20年に新型の仕上げ台導入まで続きました

 

着物の丸洗いとお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

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お手入れについて

2013年09月19日 | コラム

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

仕立て上がり着物の着用後のお手入れにはいくつかの方法があります。

  1. しみ抜き
  2. 生洗い(プレスを含む)
  3. 丸洗い 
  4. 洗い張り
  5. 染替え

この5つの項目について私なりの解説をしてみます。

しみ抜き

仕立て上がりの着物に手を通してからのお話です。

まずきものの衿が汚れていませんか?

女性ならファンデーション等の化粧品や食べこぼし等があります。

胸元や上前や袖は食べこぼしの多くしみがあります

この位のきものはしみ抜きのみの処理で十分だと思います。

自分でベンジンや揮発油や水、しみ抜き剤等の使用してしみ抜きをする方も多いと思いますが

揮発油のでのしみ抜きで静電気の発生により自然発火の恐れがありますので十分注意をしてください。

冬期間で暖房器具の火気での火災もありますのでくれぐれもご注意ください。

絹の主成分は蛋白質のフィブロインで先の大戦中は軍隊の落下傘(パラシュート)にも使用されていた位強い物ですが

濡れた状態での摩擦に非常に弱く生地が傷みやすくスレ(白け)が起きやすくなります。

スレとはなめらかな繊維の表面が摩擦で鱗状にめくれ上がり、つやのない断面の

部分が露出している事をいいます。

背中汗によるスレ(白く見える部分)

一時期ピーチスキンのネクタイが流行しましたが

これもスレた生地で絹特有なつやが無かった事を思い出します。

クリーニング店のしみ抜きでもスレを出している所も見受けられます。

スレを出すとひどい物は復元が困難になりますので、

絹製品の自分でのしみ抜きを行う事は自己責任で行って下さい。

特に筆記具や水性のしみ等できればしみ抜きの専門店に

お出ししていただく事をおすすめします。

 

生き洗い(いきあらい)

生き洗いとは、丸洗い(ドライクリーニング)せずに衿、袖口、裾を油性の溶剤のスプレーガン等で

部分洗いをして一部しみ抜きをしてプレスをして収めます。

ご年配の方でクリーニング店で丸洗いで失敗された方は生き洗いを希望される方もいらっしゃいます。

衿、袖口、裾に汚れがあると言う事はお尻や全体的にも汚れているので当店では丸洗いをおすすめしています。

 

丸洗い

丸洗いはきものを仕立て上がった物を解かずに、そのままの状態で、前処理(下洗い)で

衿、袖口、裾を専用ブラシでこすりドライ機に入れ洗いますが、水性のしみや、古いシミは

落ちないので、自然乾燥後に、落ちなっかたしみや汗等をしみ抜きで処理してプレスをして納品します。

昭和40年代以降少しずつお手入れが丸洗いが主流になってきましたが、当時まだドライクリーニングの溶剤管理や

しみ抜きの技術的なものが未熟で試行錯誤を繰り返してきたきました。丸洗いをしてもしみが抜けない事は

私自身が一番よく知っています。洋服のドライクリーニングでは、前処理で水溶性のしみ抜きが成功していますが

きものでは丸洗いの前処理剤(水性)の使用後の経時変化による黄変の事故がこの頃多発していました。

その為丸洗いはきものをだめにするトラウマが最近まで続いていました。

正しい溶剤管理をすると風合いも良くなり、女性の方が良くおっしゃる臭いもなくなります。

当店のドライクリーニング溶剤のドライソープ(洗剤)は洗浄力が高く風合いが良くさらに抗菌剤入りの物を

厳選して使用していますまた溶剤管理もきちんと第三者機関に行ってもらい高評価を受けていますので、

どうぞご安心下さい。

 

洗い張り

洗い張りは全体的の汚れがある、寸法を変えたい、、裏地を変えたい、風合いの向上の時に必要です。

私自身も幼少時より両親の仕事を当たり前に見ていた事や丸洗いしみ抜きを携わって来た者として

思いますが、洗い張りが一番優れています。結城紬は水に入れれば入れるほで良くなると言われいます。

しかし、戦前の女性はみな裁縫が出来家庭でも普段着は張り板で洗い張りをしていました。

現在は、仕立ては自分で出来ないので人に頼まなければいけないので、コスト(費用)の問題から

洗い張り仕立て替えを敬遠なさっています。

裏地のみ変えたいとご希望のお客様もいらっさいますが、絹物は湿度にて伸び縮にが生じやすく

仕立てやさんも全体的な裏交換は洗い張り後のものしか生地のバランスが悪く引き受けて

くれませんし第一仕上がり悪く手間を掛けてもいい、きものに生まれ変わりません。

 

染替え 

染替えは、きものを解き洗い張りをした後に物により色抜き、ガード抜き後

色無地または小紋に染替えしたり、派手になったきものを洗い張り後に色を抜かずに

地味な色を掛ける事を目引きといいます。

昔はかなり盛んに染替えがありましたが、最近はあまり行われません。

 

当店の仕事は予防的な仕事や対象療法的の仕事よりも根治的な事を心がけ

お客様のお着物の気持ちを考えた仕事を心掛けております。

 

着物のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

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忘れられないお客様

2013年09月16日 | コラム

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

当店にはたくさんのお客様がいらっしゃいます。

呉服関係の方、クリーニング関係の方、染物関係の方、百貨店関係、仕立て屋さん業界のプロの方達

一般のお客様こちらは、着物を着用される、アマチュアの方達です。

仕事の依頼も高価な作家物の着物、高価な結城紬や大島紬の新しい反物の湯通し

振袖や留袖等の湯のしやウールや黄八丈や紬等普段着もたくさん丸洗いやしみ抜きを数え切れない程

手がけてきました。

 

辻が花の作家 久保田一竹の訪問着

そのお客様お一人お一人からたくさんの事を学ばせて頂きました。

 

特に忘れられないお一人が私が生後一ヶ月の頃母が腸チフスに感染しました。

赤ん坊の私に感染防止の措置の為に母が病気療養中にこの方に預けられたそうです。

この方はもう高齢で杖をついてこられ20代の私を見て当時をとても懐かしんでいました。

このお客様がご自分の着物を20枚位持ってこられ

綺麗に洗ってアイロンを掛け綺麗なたとう紙にいれて欲しいとのご要望がありました。

「しみがありますが、しみ抜きはいたしますか?」とお尋ねしたところ

「私はもう老い先が短く、いつ死ぬかわからないので、自分が死んだ後に汚いきものが

たんすに入っていて、汚くだらしない婆さんと思われたく無いのてきちんとして欲しい」とのお話でした。

私が当時24歳位の事ですが、現在で言う終活というんですか 

「立つ鳥後を濁さず」とゆうことわざ通りの生き方をして

大和撫子とはこう言う方指す言葉だと今でも心に深く深く刻んでおります。

きちんと丸洗いをして真心を込めてプレスをして、お客様にご満足頂けたと思います。

 

もう一人は店舗建て替えの時にお世話になった電気工事店の社長夫人です。

この方は高額のきものも平気で買える位の裕福な方ですが、持ち込まれたきものは化繊の付下げでした。

当時高額なきものばかり見ていた私は、とても傲慢な心が芽生えていました。

「化繊のきものですがよろしいですか?」と尋ねると

「これは私の初月給で買った物思い出のきものなのでとても大切なものですので

綺麗に洗って下さい。」と微笑んでいました。

この時にきものは、値段で判断するのではなく、お客様の物は全て思い出の宝物である事を

教えて頂きましたと共に自らの傲慢な思いを猛烈に反省させて頂きました

 

この頃読んでいた本の中に明治天皇の御製が有りました。

目に見えぬ神の心に叶うこそ人の心の誠なりけり」と言う一節がありますが

とてもシンプルなお言葉の中にとても深い意味が込められている事を感じました。

私なりの職人としての思いとして

目に見えぬ御客の心に叶うこそ匠の心の誠なりけり」と思い、

いつもお客様のお心に叶う職人を目指したいとこの時に心に固く誓いました。

どんなに良い技術を持っていても、お客様の為にならないと

無意味になります。常に向上心を持ち反省 研究 模索し続ける。

技術の向上の為に自分に対して常に

「もっと良い技術はないか、もっと素晴らしい方法はないか」

と毎日至らない自分ですが、この頃に比べて少しは進歩したかと

いつも自問自答を繰り返し心と技能の向上を目指しています。

 

着物と洋服のお手入れでお困りな場合は、

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご連絡下さい善処致します。

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丸洗い・しみ抜き部門開設その後1

2013年09月12日 | 着物(丸洗い・しみ抜き)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

ドライ機を導入後、自店にてきものをドライクリーニングで丸洗いスタートしましたトラブルに見舞われず

順調に滑り出しました。丸洗いのきものも徐々に増えていき、色々な経験とデータも増えていきました。

まだまだ研究段階で洗浄力の向上、洗浄時間、前処理、溶剤管理等研究課題は山の様に有りました。

クリーニング業の先輩や機材商や資材商の方に色々とアドバイスを頂きましたが、

何が基準になる事も当時はわからず暗中模索の様な状態でした。

「洋服と違いそんなに和服は汚れていないので和服にはソープ(洗剤)は不要だ。」と言う

クリーニング業の諸先輩の意見は科学的な根拠では無く経験的な立場からのご意見のためにとても困惑していました。

しみ抜きに関しても当時の札幌の業界は職人不足の為に、しみ抜きや染色補正を産地の京都や東京に送っていた

呉服問屋や小売店も多かったと思います。私も取引先の呉服小売店の紹介で、ある問屋さんの仕事を初めました。

修行時代を含め今までは仕立て上がりの着物の着用後のしみ抜きがメインでしたが、

問屋ですから当然、仕事の依頼は出荷前の商品がメインでした。

新反や仮縫いの訪問着や振袖や留袖等の汚れヤケや柄の修正等染色補正のご要望が多くありました。

この事も自分の技術向上及びスキルアップにつながりました。

特に仮縫いの日焼けの商品は新反でありながら各地の展示会や小売店等を

回った商品なので筋汚れがきつく、ドライクリーニングだけでは、汚れが落ちきれず

しみ抜きで部分的に筋汚れを処理するとその部分の地色が綺麗になりますので

最終的に両親の洗い張り部門にお願いして水洗いをしてもらい、全体的の

ヤケ直し(色掛け)を、かなりの数をこなす事が出来ました。

 

当時のクリーニング業界で、しみ抜きで高名なみけし洗いの小出富勝先生が講師をしていた

多賀しみ抜きスクール講習会にも積極的に参加しました。

小出先生の講習会は修行時代に一度と卒業後に一度、各一日講習会でしたが

今回は地元の資材商の企画の講習会を偶然知り空席があったので参加しました。

土日の二日間と一ヶ月後に再度土日の二日間の合計4日間のとても内容の濃い講習会でした。

講習会は前半の講演と後半は先生の実演があるので一番近くで先生の作業を見る事が出来たので

師匠とは違う薬剤や違うしみ抜きの方法も学びました。資材商さんの主催だったので、

新しいしみ抜き剤や絞りの帯揚げからの移染の落とし方等、京都の染色補正のしみ抜き方も有りました。

後半は講習会に持ち込まれたきもののしみ抜きの実演中に、昨夜いったすすきののお姉様が着用後にしみが付き、

購入した小売店に持ち込み丸洗いを勧められ丸洗いをして仕上がり後にお姉様が検品後しみが抜けていないので、

再度丸洗いをしたがやはりしみが抜けず二度も料金を請求され大変ご立腹のご様子でした。

きものには、「生地が弱っている為にこれ以上のしみ抜きが出来ませんでした」と書いた大きな札が付いていました。

私の知っている同業者でした小出先生は、中性洗剤を付け簡単にしみ抜きを完了してしまいましたが

苦笑いでした。なぜなら小出先生の講習先だったからです。

 

他にも地元の新聞で取材を受け、京都からも難しいしみ抜きが送られ来る答えていた

クリーニング店の方も出席されていました。

このクリーニング店が小出先生に相談の為に持ち込んだ着物はすべて

水色(空色)の地色の胸の古い黄変の汗じみの訪問着を2~3枚持参して

小出先生にしみ抜きの実演をしてもらっていました。

先生も強くしみ抜きをすると地色が白く抜けるので、軽く黄変抜きをして、色掛けをしました。

水色は昔東京の新橋の芸者さんが好んで来た色で水色の事を新橋色又は新橋と業界人は言います。

水色(空色)は、黄変抜き(酸化漂白)でもすぐに色が壊れて脱色し易くのでしみ抜き職人は

出来るだけ水色の地色を壊したく無い為に軽くしか黄変抜きをしませんので、しみが残っている事が多いのですが

脱色してもしっかりと黄変しみを抜きを行う事が大切です。

色掛けも新橋(空色)一色で修正出来るために実はそんなに難しい色ではないのです。

ただし色掛けが広範囲の時は色ムラを起こしやすいので、気を付ける事のみです私自身はこの事をよく熟知しています。

修行が終わり難しいしみ抜きや色掛けは両親には申し訳ない事をしましたが

私自身は採算度外視でどんどん取り組んできた成果を少しずつ実感し始めました。

このクリーニング店も水色の地色の胸の黄変抜きで苦労している事を

再度確認出来た事はとても収穫になりました。

業界の技術水準と現状を十分に把握出来たとても実りのある講習会になりました。

多賀シミ抜きスクール講習会の受講修了証

 

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着物 湯通しについて3

2013年09月09日 | 着物(湯通し・湯のし・新反洗い)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

これは、かなり前の話ですが、両親がまだあるお店の下請けで湯通しをしていた時の話ですが、

当時この店は呉服問屋や呉服小売店より湯通しを受注していて、高額の商品や難しい物は当店に湯通しを外注し、

簡単な物は自店にて湯通しの加工を行っていました。

ある時に呉服問屋より、湯通しのクレームが入ったそうで、仕立て屋さんが仕立て中に大島紬の小じわに気付き

問屋さんに知らせて問屋さんは湯通し済みの大島紬を再検品した所、大量の湯通し加工済みの大島紬の小じわを発見してたそうです。

クレームになった大島紬は当店の湯通し加工した物ではなく自店で湯通し加工した物ばかりでした。

数十枚近い大島の弁償額となれば数千万になる為に真っ青になって両親に相談に来ました。

まず一反の大島紬を当店にて再湯通しをして小じわを伸ばして納品して呉服問屋さんに検品してもらいました。

綺麗に小じわが伸びた為に弁償はまぬがれたそうです。

その後クレーム品の大島紬を当店にてまず仕立てる前の大島紬は再湯通しをして納品、

仕立て上がりの大島紬は、すべて解いて洗い張りをして納品後再仕立て直して事無きを得たとの事でした。

この時の仕立て代金も数十万かかったと思いますが、数千万の弁償に比べれば、数十万の仕立て代は100分の1

なので経営者としては大助かりですね。これ以後この取引先の湯通しはすべて当店に来る様になりました。

当店とこの店の湯通しのどこが違ったかは乾燥方法でした。

この取引先のこの店は湯通し後にだら掛けの乾燥をしていました。

織り物の大島紬は水に通すと縮みやすく特に耳が釣りやすくなり、また小じわも残りやすくなります。

当店は引張ての乾燥しています。

引張て乾燥すると乾燥時に小じわも伸び生地の耳もきれいに伸びます。

しかしきもの一反が三丈12mの長さがあります

また最近の反物は平均身長の伸びにより13.5mの長さがあります。

土地が広く15m以上ある乾燥室があれば、問題はありませんが

昨今都会で土地が高く長い乾燥室を持つ事は非常に困難です。

昔は乾燥は天日干しで行っていたため、紺屋の仕事は天候に左右され

仕上がりが遅れがちで雨が降ると作業が出来ず、仕上がりが遅れがちで、

催促されるといつも「あさって」と言い抜けるばかりで、当てにならないこと。

約束の期日が当てにならないことのたとえ。

紺屋(こうや)の明後日(あさって)と言うことわざもあります。

一反12m~13、5m半分にしても6m又は6,75mになりますので乾燥室の長さが

7、5m以上無いと引張ての乾燥は非常難しくなります、またアンサンブルや疋物は

この倍ありますのでスペースの関係上だらがけをせざるを得なくなります。

  

引張ての乾燥 

 

ダラ掛け乾燥

当店も建て替えの時に最初に確保したスペースは乾燥室でした。

当店でも反物の長尺化に乾燥室が少し長さが足りなく非常にやりずらくなっています。

またある時に当店の取引先の仕立て屋さんに集荷に行き湯通し済みの韓国産の大島紬の

耳つりの相談を受けました。この大島紬の耳が吊っていて仕立てがしずらいとの事でした。

札を見ると先程の湯通しの手直しを頼まれた取引先の加工済みの商品でした。

仕立て屋さんは「三ツ屋染舗の湯通しを知る前ならそのまま仕立てるがお宅の湯通しを知ってからは

このままでは仕立てが上手くいかない為再湯通ししてください、加工代金は自腹で払います。」

と頼まれました。嬉しいお褒めの言葉でした。

もう一件は家内の修行先の仕立て屋さんが湯通し済みの商品を全て検品していたそうですが、

当店にて湯通し加工を行っている事を知り以後湯通し済みの物は検品しなくなった事を

下請けをしていた別の取引先より聞きました。この仕立て屋さんは家内より聞いていますが、

物凄い腕の立つ仕立て屋さんで、湯のし(テンター)機を持ち曲がった地の目を自分で直していました。

この仕立て屋さんは一級和裁技能士で業界では、かなり高名な方です。

プロ中のプロに当店の湯通しを認めて頂いた事を誇りに感じております。

きものはどんなに高価な物でも、きちんと良い湯通し(十分な糊抜きと風合いの向上と地の目を通す事)

をしないと良い仕立ては出来ません。

また着る人のジャストサイズの採寸と仕立て屋さんの最高の技能がなければ、

着心地の良い着やすい良いきものになりません。

これからも仕立て屋さんとの二人三脚がこれからも続いていきます。

 

当店の加工代金(平成25年9月5日現在)

紬他反物(三丈物)長さ13.5m位まで 2.000円+消費税

紬他反物(四丈物)長さ18.5m位まで 3.000円+消費税

紬他反物(AS及び疋物)長さ24m位  4.000円+消費税

 

紬他反物(三丈物)長さ13.5m位まで 3.000円+消費税

紬他反物(AS及び疋物)長さ24m位  6.000円+消費税

 

地方発送の場合は加工代金10.000円+消費税以上の場合は送料は無料です。

それ以外は、送料が掛かります。

仕上がり加工商品はヤマト運輸にてお送りします。

*注意 ヤマト運輸にてコレクト便(着払い)現金のみとなります。

 

紬の湯通しお困りな方は、

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