アメリカのビジネス界の言葉に 『出世をしたければ ボスの猿真似をしろ』 という言葉があります。 人は自分と価値観や性格、趣味などが似ている人に好意を持つ傾向があります。 心理学では「類似性の要因」といいます。 実験によると、初対面同士3人で会話してもらう。 サクラを2人使います。 1人は話す 相手の動作を真似ます。 もう一人は、全く真似をしません。 真似る人は、話す人が手を組んだら、こちらも手を組む。 足を組んだら、足を組む。 その後、どちらが、好意を感じたか聞いたところ、真似た人を必ず選びました。 何度も違う人に実験し ました。 真似られていることには誰1人、気づかなかったといいます。 (心理学の実験結果) お互いの動作が 自然に一致することを 「シンクロニー」と いいます。 『人は自分と似ている 人に好感を抱く』 といいます。 さらに、その性格を望ましいと思うようになるといいます。 それこそ、秀吉が信長に可愛いがられたのも そのような所があったからかも知れません。 明智光秀は信長の苦手な公家(皇室)との趣味があり教養があったから、うとましく思われたかも知れません。 「ミラーリング」 という言葉があります。 鏡のように、相手の動作をさりげなく真似ることをいいます。 これが、好感を抱かせ る方法といいます。 恋人同士は知らぬ間に、同じ仕草になってしまいます。 日本のサラリーマンは ゴルフの好きな上司にはゴルフの趣味を、囲碁が好きなら囲碁の趣味を、競馬が好きなら競馬の趣味を、上司の趣味を真似ています。 出世の近道として。 私は良寛さんと生き方が似ているからかいつもそばに良寛さんを感じています。 あの世で月を見ながら竹藪で拾った器で一杯やるのが楽しみです。 合掌
「花は臆病ではない」 花は人間のように臆病ではない。 花によっては死を誇りとするものである。 日本の桜がそうで、彼らはいさぎよく風に身をまかせるのである。 (岡倉天心) 花が咲き終わる時期になると、そよそよとした風にも、桜は身をまかせて風の方向へと飛んでいく。 何の力も入れず、これを「いさぎよく」と表現したのだ。 怨みや、未練、悩み、 苦痛を残さず散る。 これが、日本人が愛す 風情なんだ…。 「一歩退け」 人情は反復し、世路(せろ)は崎嶇(きく)たり。 行くに去(ゆ)けざるところは、すべからく 一歩を退(しりぞ)くの法を知るべし。 (洪自誠、明の時代の中国人) 人生にはいくつもの壁がある。 前に進みたくても進めない時には、一歩退けという教えです。 サメやマグロはいつも前進していないと生きていけないが、猪突猛進だけの人もだめです。 時には一歩退き、相手にゆずり、我を捨てる。 この方が人生の壁をうまく越えられることが多いものだ…。 今日は春近しの思いで感じた事を述べてみました。 合掌