執筆原稿から抜粋
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本書のテーマである「正しさと美しさ」の文脈ではインドのガンディは欠かせない人物です。
ガンディは弁護士出身ですが、社会を変えるためには自分を変えねばならぬと考え、欲望を極限まで抑えることに挑戦しました。その自分の禁欲的な姿が説得力を持つと信じていました。
具体的には、食欲、性欲、睡眠欲、所有欲を極限まで削りました。
◆ 食欲を抑えてあの痩せぎすの姿になりました。
◆ 37歳で妻との性交を絶ち、晩年には自分の性欲が失くなったことを試すために若い女性と同衾して寝るという変な実験をしています。
そのためガンディをロリコン呼ばわりする人もいます。
◆ 睡眠時間も極限まで削り、朝2時ころに起きて10キロの散歩をすることを日課にしていました。
◆ 所有欲も削ぎ落とし、死後に残したのはメガネ・杖・時計・食器(木製お椀とスプーン2本)・服(着る綿布2枚とサンダル2足)以外は3冊の聖典のみでした。
文字どおり、無所有・無一文で死んだのです(ちなみにこれは足尾鉱毒事件の田中正造そっくりです)。
~~~引用終わり~~~
私もガンディのように無所有無一文で死のうかなぁ。日暮れて道遠し。