狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

あなたを見た時、呼吸は嵐の森に鼓動は海の地響きになった。近づけば思わずあなたを食べてしまうかも。強暴なくらい昂ってる。

2018年10月06日 23時18分29秒 | VSの日記





 本日10月6日は、会津戦争の母成峠の戦いがあった日で、トーマス・エジソンが初の映画の実験を行った日で、日本・イギリス・ロシア・ドイツ・フランスなど13か国が中華民国政府を承認した日で、蒋介石が中国国民政府の主席に就任した日で、武装蜂起のための武器購入に資金が必要だった日本共産党の党員による銀行強盗事件・赤色ギャング事件が起こった日で、昭和電工事件で西尾末広前副総理が逮捕された日で、第四次中東戦争が勃発した日で、中華人民共和国で江青ら四人組が逮捕されて文化大革命が終了した日です。

 本日の倉敷は曇りでありましたよ。
 最高気温は二十九度。最低気温は二十二度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。









 小山の公園の大葉子の実は結び赤詰草の花は枯れて焦茶色になつていて粟は刈りとられ一寸顔を出した野鼠は吃驚したやうに又急いで穴の中へ引つ込む。
 眩い銀の薄の穂が一面風に波立つている。

 其の公園の真ん中の小さな四角い林に野葡萄の藪があつて其の実がすつかり熟している。
 狐は溜息を吐きながら藪の傍の草に座る。
 幽かな幽かな日照り雨が降つて草は綺羅綺羅光り向うの山は暗くなる。
 其の有り無しの日照りの雨が霽れたので草は新に綺羅綺羅光り向うの山は明るくなつて狐は眩しく面を伏せる。

 そちらの方から百舌鳥がまるで音譜をばらばらにして振り撒いた様に飛んで来てみんな一度に銀の薄の穂に泊まる。
 野葡萄の藪からは綺麗な雫がぽたぽた落ちる。
 幽かな気配が藪の影から上つてくる。
 友人がライラック色の裳裾を曳いてやつて来たのである。
 今、其の後ろ、東の灰色の山の上を冷たい風がふつと通つて大きな虹が明るい夢の橋のやうに優しく空に現れる。
 狐は化石のように固まつてしまう。
 友人は此処に狐が居たことを意外に思いながら僅かに眼に会釈して暫らく虹の空を見る。

 そうだ。今日こそ只の一言でも天の才有り麗しく冷徹な此の人ときちんともう一度言葉を交わしたい。
 丘の小さな葡萄の木が夜空に燃える焔よりもつと明るくもつと哀しい想いをば遥か或の美しい虹に捧ると、只是だけを伝えたい。
 もう世界から居なくなつた此の人に。
 もう私のゐる世界では会えなくなつた此の人に。

 「どうか私の尊敬をお受けくださいませ!」
 狐はしわがれた声を吹き荒ぶ風に半分とられながら叫ぶ。
 友人はうつとり西の碧い空を眺めてゐた大きな碧い瞳を狐へ向けた。
 氷のやうな冷たく美しい瞳。
 狐はまるで山毛欅の木の葉のように震えて息が忙しくて思うように物が云えない。
 「どうか私の心からの敬いを受けとつて下さい!」

 友人は幽かに吐息したので其の胸の黄や菫の宝石は一つずつ声をあげるように輝いた。
 「敬いを受けることはあなたも同じです。何故そんなに辛そうな顔をなさるのですか?」と友人は冷たく云つた。
 「貴女に会えないのが辛いのです」
 「如何してそんなことを仰るのです? あなたは生きているではありませんか。此処に来るべきではないのです」
 「私が生きるより貴女が生きるほうが余程素晴らしいことです!」
 友人は顎を上げて冷たく嗤い声をあげた。
 「莫迦げたことを。あなたは生きているのです。そして私は死んだ。もう会うべきではありません。帰りなさい」
 「もし、もしも、代わることができるなら」
 狐は友人の美しいかんばせを熱い目で見つめた。しかし友人は狐の顔を見ること無く西の碧い空を見つめていた。
 「御覧なさい。向うの蒼い空の中を一羽の鵠が飛んで行きます。鳥は後ろに皆其の後をもつのです。皆は其れを見ないでしょうが私は其れを見るのです。同じやうに皆其々の一つの世界を作つています。其れは生きている者が作るのです」
 「けれども貴女は高く光の空に架かる才がありました。全て草や花や鳥は皆、貴女を褒めて歌いました。私は誰にも知られず巨きな森の中で朽てしまうのです」
 「私を輝かしたものはあなたをも煌めかします。私に与えられた全ての言葉は其の儘あなたに贈られます」
 「私を連れて行つて下さい! 私はどんなことでも致します!」
 「否。私はあなたを連れて行きません。でも何時でもあなたが考える其処に居ります。全て真の光の中に一緒に住んで何時でも一緒にゐるのです。けれども私はもう帰らなければなりません。お日様が遠くなりました。百舌鳥が飛び立ちます。では。ごきげんよう」

 停車場の方で鋭い笛が鳴り、百舌鳥は皆飛び立ってばらばらの楽譜のように喧しく鳴きながら東の方へ飛んで行く。
 「私を連れて行つて下さい! 如何か私を連れて行つて下さい!」
 美しく気高い友人は幽かに笑つたやうに見えた。
 また当惑して頭を振つたようにも見えた。
 そして周囲は暗くなり空だけ銀の光を増せば、あんまり百舌鳥が喧しいので姉妹の雲雀も仕方なくもいちど空へ登つて行つて少うしばかり調子外れの歌を唄つた。



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言葉の故郷は肉体だ。私達の叫びや涙や笑いが私達の最初の言葉である事を疑う者はあるまい。だが言葉は拡散する。厄介な肉体の衣を脱いで軽々と拡散する。

2018年10月06日 17時05分28秒 | ご近所に関する日記




 もし、「倉敷とはどのような処なのか?」と誰かに問われたならば、私は「ハイブリッドな処」と答えます。

 倉敷市は、倉敷・水島・玉島・児島・庄村・茶屋町・船穂・真備とそれぞれ歴史や気風や文化が違う地域が合併してしています。
 元々、倉敷市の周辺は天領地としての倉敷だけでなく幾つかの藩の飛び地の領でもありました。
 商人の文化や武家の文化や漁師町の文化や高梁川流域の文化や高梁川流域から入ってくる山の文化が入り混じっている地でもあります。
 倉敷地区は観光地。水島地区は西日本有数の重化学工業地帯。児島地区は古くからの港町であり学生服・ジーンズのメッカでもある繊維の街。玉島地区は貿易港と新幹線駅を有しています。船穂地区は果樹やお花などの農業が盛んです。真備地区は古代は豪族の下道氏の支配する地域で吉備真備の出身の地でタケノコの名産地で竹細工も有名です。
 医療や福祉が発展している街であり、多くの大学を持つ学園都市としての性格も持ち、岡山市の衛星都市でもあります。
 昔から瀬戸内海の交通の要衝で、今も本州と四国の交通の結節点として機能しています。
 昔から高梁川で北とも繋がっていて、いろいろなものが入り混じっている街といえます。
 江戸期前からの干拓によって干拓された干拓地と太古から存在して古くからの文化を伝える所が入り混じっている町とも言えます。



 弱点は、歴史や気風や文化が全く違う各地区が合併している為に、統一したイメージが作りにくい点と各地区の連携が弱いという点です。
 市としてはかなり面積が広く物理的にも各地区で距離感があります。

 頑固者が多いのも弱点です。
 昔から色々なものが入り混じる場所だったので、頑固者でないと自分のアイデンティティーが消失してしまうという危機感が常にあったのかもしれません。

 住んでいると様々なものを観ることができるので面白い街なのです。


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『古見さんは、コミュ症です。』第10巻/オダ トモヒト

2018年10月06日 14時20分04秒 | 漫画・ゲームに関する日記




 昨日の夜は、オダ トモヒトの漫画『古見さんは、コミュ症です。』の第10巻を読んでいました。

 古見さんは、周囲からは凛としていてしっかりしているように見られている。
 言葉を発しないがそれ故に神秘的に思われていて、周囲は古見さんを崇拝している。

 しかし実は古見さんは、他者とのコミュニケーションがとても苦手で話しかけられると(表情からはわからないけれども)ひどく動揺して上手く返答できないでいることに悩んでいる。
 いつも「どうやって話しかけよう?」とか「どうすれば友達が出来るんだろう?」とか考えている。
 自分は嫌われているのではないかと悩んでいる。

 クラスメイトの只野くんは人気者に見える古見さんの悩みを知って古見さんの目標である「友達を100人作ること」に協力することにした。
 のだけれども……。

 コメディ漫画です。




 友達が増えてきた古見さん。
 しかし、皆と仲良くなれた一年生もあと少し。
 そして4月。
 新しいクラスで、古見さんは不安になります。
 隣の席はマンバギャルの万場木さん。
 彼女は派手な見た目なのですが……。

 新しいクラスで周囲は知らない人が増えるのです。
 しかし、古見さんは一年間でゆっくりと変化しています。




 今巻も面白かったですよ。
 続きが楽しみです。


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教養とは自分とは別の価値観も許容するということだ。自分だけの狭い価値観に囚われず別の価値観を理解し広い立場に立って判断できるということだ。

2018年10月06日 12時16分06秒 | その他の日記




 自民党総裁選で党員票では、安倍氏の得票率は55.3%、石破氏は44.7%でした。
 沖縄知事選では、玉城氏と佐喜眞氏の二人の得票に限定すれば、玉城氏の得票率は55.6%、佐喜眞氏は44.3%でした。

 報道ステーションの後藤謙次氏は、ほぼ同じ得票率であるにもかかわらず、一方では負けた側を「大善戦」と評し、一方では勝った側を「圧勝」と評しました。
 ほぼ同じ得票率で真逆のことを述べているということです。
 ほぼ同じ現象を自分達の都合のよい解釈をして述べるということは、判断に基準がなく、論ではありません。ど素人と同じであって分析ではありません。
 分析ではない単なるど素人と同じ発言を何故にするのですか?
 私達は判断の材料が欲しいだけで貴方達に判断してもらいたいと思っているわけではないのですよ。
 何故に片方の側だけを一方的に応援する報道を報道番組で行うのですか。
 私達は報道ステーションの意見を全面的に肯定する義務などないし報道ステーションの主張に同意する義務などなく、ただ単に判断する為の情報を入手したいだけなのですよ。
 事実が分かりさえすればよいのです。
 報道ステーションの政治的な主張などどうでもよいのですよ。
 事実が知りたいだけなのです。
 ど素人と同じレベルの分析とは言えない意見など興味が無いのですよ。
 専門家ならばきちんと分析して分析結果を述べてください。

 石破氏は2012年の自民党総裁選と比べると今回の総裁選では地方票を大幅に減らしていますよね?
 このことはどのように考えますか?
 そして総得票では安倍氏は石破氏の2倍の得票となりますが、それでも石破氏は善戦と言えますか?

 沖縄県知事選では、44.3%の得票を無視ですか?
 44.3%の人達は無視ですか?
 多様性を重視しろと言っていませんでしたっけ? 少数の意見を大事にしろと言っていませんでしたっけ?
 都合が良ければ「民意に従え」ですか? 都合が悪ければ「少数の意見を大事にしろ」ですか?
 それって結局は「自分達の意見をごり押しして他の意見は無視する」ってことですよね?
 話し合うってことを無視して他の存在を排除するってことですよね?

 きちんと分析をして下さい。
 そして二重基準での発言はやめてください。


 報道ステーションの政治的な主張に基づく分析とすらいえないど素人丸出しの発言など意味はないのですよ。
 私達は事実に基づく情報やきちんとした基準による分析を知りたいだけです。
 政治的な判断をTV局に決めて欲しいとは思っていません。
 私達は自分で判断ができます。
 判断を行う正確な情報が欲しいだけです。
 ど素人丸出しの意味のない発言などはやめてください。
 専門家ならばきちんとした基準による分析を述べてください。
 そして事実を述べてください。
 お願いします。


 

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