羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

手裏剣戦隊ニンニンジャー 4

2015-07-13 20:07:31 | 日記
「俺が皆といれば皆も暴れられて、全員でもっと強くなるんだ!!」鉄之助は一番刀を持って、岩の上に飛び乗った。「もう一度聞く、お前は仲間の為に何ができる?」「皆のいいところを引き出せる、でもそのためには皆が必要だ! おっちゃんも同じだ。おっちゃんが暴れれば、俺達はもっと強くなるし、俺達が良さを出せれば、おっちゃんももっと強くなる!!」岩の後ろで、獅子王もその話を聞いていた。「いい答えが聞けた。行ってこい!」鉄之助は一番刀を天晴に投げ返した。
「手裏剣忍法大火炎の術!!」「メラメラじゃーッ!」八雲達が危ういところで天晴は間に合った! 炎で鵺を怯ませる!!「随分遅かったでごぜぇやすが?」「俺が馬鹿ってこと、再確認して考えた!」「なんですか、それは?」「とにかく行くぞ!! 手裏剣変化!」天晴は変化した!「暴れて天晴れ、アカニンジャー!」「轟け八雲、アオニンジャー!」「煌めきの凪、キニンジャー!」「一片風花、シロニンジャー!」「揺らめく霞、モモニンジャー!」「彩りの星、スターニンジャー!」「忍びなれども忍ばない!」「忍びなれどもパーリィナイッ!」「手裏剣戦隊、ニンニンジャー!!」「忍ぶどころか、暴れるぜ!」鵺は起き上がってきた。「八雲、霞! 俺が時間を稼ぐから、なんか考えてくれ。凪と風花とキンちゃんも援護を頼むぞ!! おおぉーッ!」「どうしたのお兄ちゃん」戸惑いつつ従う風花達3人。「なんだか、天晴君、急に少しだけ、大人になった気がそますね」霞も八雲に語り掛けた。
鉄之助と岩の後ろから出てきた獅子王も様子を見ていた。「さっきあんた、俺に聞いただろ?」なぜ天晴達の忍具を直したか問われたことを持ち出す鉄之助。「きっと待ってたんだ、あんたを使いこなせそうなヤツを」「あいつら、俺を使いこなすだと?!」
     5に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 3

2015-07-13 20:07:17 | 日記
豪快に斬り付けるキンジ! 蹴りつつ斬り掛かる風花! 前転、側転しつつ斬り掛かる凪! 器用に斬り掛かる霞! 力任せに組み付いたりしつつ斬り掛かる八雲!「ザ・変化!」「手裏剣変化!!」「ワァーオッ!」八雲達はジュッカラゲを全て爆散させながら、変化した! 八雲は前回苦戦した右腕を警戒し、霞が「私と八雲君が引き付けます!」と戦術を立てたが、想定外の正影に強化された左腕による工具乱舞攻撃に苦戦する八雲達!「わははッ! ぬぇえ!!」その様子を遠巻きに酒を呑みながら獅子王は歯痒く見ていた。
「なっちゃいねぇなぁ」そうしている内に、近くに天晴が鉄之助を追って現れ、八雲達の苦戦を見ると、思い余って一番刀も持たずに駆け付けようとしたが、鉄之助に手裏剣を投げられ止められた。「頭を使うまで行かせん。1度落ち着いて、仲間を見てみろよ」言われるがまま、八雲達を見てみる天晴。八雲と霞は状況が変わったが、戦術を変える間が無く、やみくもに突進していた。「八雲と霞がイケイケドンドンでどーすんだよ?!」キンジは手を出すタイミングを計りかね、まごついている内に吹っ飛ばされた八雲に激突したりしていた。「キンちゃんも一人だと強いのに、なんで遠慮するかなぁ!」霞まで吹っ飛ばされたことに動揺した風花と凪は、正面攻撃を試みて簡単に反撃されていた。「風花と凪はちょこまかしてたら、ちゃんとちょこまかしろってぇ!」「全部獅子王が言っていたことじゃないか!!」鉄之助が一番刀で斬り掛かり、天晴はそれを白刃取りで受けた!
思い返し、その通りだったことに思い至った天晴!「そっか、わかったぜ鉄っちゃん!」「鉄っちゃん?!」「八雲と霞は頭がいいんだ! 風花と凪はすばしっこいんだ! キンちゃんは普通に強いんだ! だから俺も自由に暴れられた!!」思えばいつもフォローされていた。
     4に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 2

2015-07-13 20:07:02 | 日記
霞に獅子王と暮らしている理由を問われた鉄之助は、ライオンハオーは前回の牙鬼との決戦の為に好天と先代が作ったオトモ忍だが好天と上手くゆかず先代困らせたことと、獅子王がそのことを気にして鉄之助が一人前になるまで見守ると勝手に思っていることを告げた。「あんな暴れん坊っぽいのに律儀だね」凪は意外がった。「あいつを手懐けようなどと無駄なことだ」「なんでだよ?」「教えて欲しければ、一番刀を出せ」天晴が一番刀を差し出すと、鉄之助は即座に奪って距離を取った!「何すんだよ?!」同時にキンジの忍者スターバーガーが鳴り、鵺の接近を報せ、やむを得ず天晴は一番刀を取り返すことに専念し、他のメンバーで迎撃に向かって行った!!
鉄之助は輪状の手裏剣を連射してくる! 天晴は木に登って避けようとした天晴だったが、一枚が背に命中した!「わあぁーッ!」落下する天晴。だが、落ちたのは藁人形だった。「ふふんっ」近くの地蔵の祠から顔を出す天晴。「なるほど、持っている力や反応の早さ、何より勢いは忍びというより野性的、いや、動物的か」「自慢じゃないけど、あいつらより長く修行してたからな!」「でもお前馬鹿だろ?」「自慢じゃないけど、あいつらより頭使うの苦手だからな!」なぜか笑顔で親指を立てる天晴。「一つ聞かせろ、ライオンハオーを手懐けてどおする?」「ラスト忍者になって、牙鬼から世の中を守るんだ」「その答えじゃ、ヤツは力を貸さない。じゃあこう聞く、お前は仲間の為に何ができる?」鉄之助の問いに答えられず、結局一番刀を返せ返さないで、追い駆けっこになってしまう天晴だった。
「来たでござるか忍の者ども」「今度は負けんぞ!!」キンジ以外は忍び装束で鵺とジュッカラゲ達で対峙する八雲達。キンジもまだ変化はしていない。生身でジュッカラゲと斬り結ぶ八雲達!
     3に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 1

2015-07-13 20:06:34 | 日記
「天空のオトモ忍、思ってた以上に強烈だったね」風花が苦笑気味に呟いた。忍具は雑賀鉄之助に直してもらったものの、獅子王の説得に失敗した一同は一旦道場に戻っていた。ライオンハオーを戦力に加えれば、鵺の撃破もおそらく可能で、好天にキンジの弟子入りを認めさせることもできる、かもしれない。「よし、また出撃するぞ! 燃えてキタァーッ!!」天晴はいつも以上にテンションを上げた!
「新たなオトモ忍か、これは予想外! お前は知っていたのか九衛門」牙鬼軍の拠点の暗い館で、正影は十六夜の名を間違えもせず、問うた。直ぐに答えようとしない十六夜。「まあよい、鵺よ、新たな力を授ける」正影が呪文を唱え、錫杖を振りかざすと、鵺の左手は発生のベースになった工具箱状に変化した。「おお、力がみなぎるでござる!!」鵺は左腕を振り上げた。
獅子寺では、獅子王が酒を呑みながらかつて好天に説得された時のことを思い出していた。「ついていってどおするんだ?」獅子王はオトモ忍の体から抜け、人間体になって好天の目の前に降り立った。「一暴れさせてくれるのか?」「お前は、迷わずワシに従えばよい」「冗談じゃねぇッ! 俺は暴れたいだけだぁ!! オトモ忍を単なるコマと思うなよっ、シャーッ!」獅子王は好天を拒絶していた。と、鉄之助が近くを通り掛かった。「坊主、なんで奴らの一番刀や忍手裏剣を直してやった?」「俺の勝手」「かぁー、可愛くねぇっ」獅子王が頭にきていると、天晴達が獅子寺へと石段を登って来ていた。「俺は消えるぜッ!」鼻をほじって、獅子王は雲隠れした。「あれ、おっちゃんどこだ?」「獅子王ならいない」「お前が雑賀鉄之助だったんだな」獅子王の話もそこそこに、八雲が切り出した。「あっしのロデオマルも?」「あれは俺の父、先代の鉄之助が作った。お前達のオトモ忍もな」
     2に続く