このところ、妻の車がバッテリー切れを起こしたり、株価が急落したり、昨日は玄関に天井から水滴がボトボトと落ちてきたりと、まるで何か良くない事が起きているかのようでもある。妻の車のバッテリー切れは、妻がこのところ車の運転を怠っていたというのが原因の一つかもわからないし、株価については急騰後に急落のサインが出ていたのを見逃していたことがあり、天井からの水漏れは、その後おさまったが、今のところは原因がわからない。
このような時に、出来事を結び付けてマイナス思考になりがちだが、しかし、全ては原因があって結果がある。そして、急落した株価については、当分の間は塩漬けにして考えないということで心の安らぎが得られる。改めて全てをプラス思考で考えなおしたいと思う。
ところで、最近読んだ小説として、「約束の地」樋口明雄著と、「東京ホロウアウト」福田和代著がある。約束の地については、野生鳥獣保全管理センター(架空)に勤務するキャリア官僚が、実際に狩猟の場に立ち会う等で考え方を変えていくという話であったが、日本の山地における荒廃と、その中での猪やクマという野生の生物の保全と獣害、狩猟者の減少等が取り上げられていて興味深かった。東京ホロウアウトについては、2020年に開催されたであろう東京オリンピックの開催前に、青酸ガスを発生させるとの電話が新聞社にかかってきたのを始めに、実際に、配送トラックなどで発生、高速道路上のトンネルでの火災や線路での破壊工作などで東京が孤立化していくという、テロに弱い物流網の話が中心で、これも読みごたえがあった。図らずも、実際のオリンピックは、コロナ禍で一年延期になり、現時点では、国民の大半がこのままでの開催について疑問を持っているとのことだが、現実の世界でも、コロナ禍でのオリンピック開催の意義や、インバウンド頼みの観光政策などに疑問が起こっている。そして、この小説を読んでいると、それ以外にも、人口が密集した首都圏の廃棄物処理問題や、電源さえも他府県にある原発や火力発電所から送られているという地方を犠牲にした首都圏の繁栄という矛盾についても考えさせられるものであった。