白鵬は、2000年に旭鷲山をつてに他のモンゴル人と来日したものの、小柄の為に入門を受け入れてくれる部屋が見つからなかったところ、宮城野部屋でようやく受け入れてくれ、その後2006年に横綱になり、通算1187勝、幕内1093勝、幕内優勝45回を誇った。彼は、大相撲史上最高の優れた成績を残したが、一方、生意気と見なされる数々の問題ある態度などで、相撲協会からは決して良くは見られていなかった。
上の写真は、彼が、紗代子夫人の出身地の徳島市を訪問した時のもの。
私は、別に彼のファンではないし、彼が、張り手やかち上げを多用して勝っていた時期には、どちらかと言えば嫌いであったが、かといって、彼が前人未到の大横綱であったことは認めざるを得ない。どうして、相撲協会は、外国人力士を受け入れた時以降、現在に至るまで、相撲の歴史や、日本人が力士に期待している姿勢などを懇切に教えなかったのだろうか、或は、国際的なスポーツ化の方向を検討しても良かったのではなかろうかという疑問もある。
外国人であるモンゴル出身者には、日本人が大相撲に持つ、似非神道的で、通常のスポーツとは少し異なった、閉鎖的・伝統的な文化を理解することが困難であったと想像出来る。白鵬自身も、横綱に求められる「強さ」と「品格」とを合致させようと、往年の大横綱であった双葉山や、宮本武蔵が記したと言われる五輪の書を参考にするなどしてきたものの、相撲協会や観客などには、理解されることが少なかったのではなかろうか。今後は、親方として、大相撲が将来的に生き残っていけるように、伝統は保持しつつも、時代にも適合していく方向で活躍することを願いたい。(我々も、外国人視して、よもや、排除の対象とするような事のないようにしたいものだ。)