今朝の散歩の途中、少し欠けた月が大きく輝きながら浮かんでいるのが見えた。家に帰ってから何とはなく電子辞書で「欠けた月」といういう英文を検索したところ、The moon is wane.という文と、The action of the moon passing from one phase to another.という文があった。丁度、一昨日であったか、NHKの逆転人生という番組で、人生が100年時代のライフシフトを考えるという内容が放送されていたが、そこでは、ある女性が、就職、結婚、出産育児、再就職、離婚などを経て、様々なライフステージにおいて前向きに生き、必ずしも自分の置かれた状況を固定的に考えるのではなく、先を見据えて積極的に人生を楽しんでいるということであったと理解したが、その番組を見ていて、何げに心に刺さったものを感じた。
私の事を考えたとき、定年後の年金生活に入って、生活は質素ななりに安定はしているが、その間、放送大学を三回卒業し、別に、県の消費生活ボランティアに応募したり、消費生活相談員の国家資格を取ったりもしたが、かといってそれで何かをしたという訳でもなく、何か物足りないというか、このまま老いに身を任せるばかりの人生となってしまうのだろうかと考えることも多くなった。確かに、少し激しい運動をすると身体の節々に痛みを感じたり、記憶力や根気が衰えて来たのを感じることもあるが、気持ちの上では若い時代とそう変わっているとは思えないし、むしろ、いろいろな束縛が無くなって、ある意味では、何処に行こうが何をしようが自由になっている。
偶々、検索して出て来たこの英文を見て、欠けた月とは、衰えを示すことではなく、満ち欠けを通して一つの段階から他の段階へ移行していく、ということではないかと思われるに至った。そして、そこでは、敢て固定観念を排して、それぞれの意味を考えてみることも大切な事ではないかと考えてみた。