今日の行程は、キャンプ場からまずは太郎平小屋まで戻り、薬師沢小屋を目指す。
そこまでのコースタイムが3時間10分。
その後、大東新道を通り高天原山荘まで行く。薬師沢小屋から高天原山荘までが6時間10分とある。
トータル9時間20分の長丁場。早出が必須である。
ちなみに高天原(たかまがはら)とは、日本神話(古事記)に登場する神々の住まう天上の世界を言うらしい。最高神である天照大神(あまてらすおおみかみ)が支配し、天つ神(あまつかみ)と呼ばれる神々が住んでいたと。🙄
早出必須と言いながら、ザックを背負ったのは7時10分。😅
はて?あの山は?
太郎平へ戻る道すがら、昨日はガスって見えなかった景色が素晴らしい。
あれは、まぎれもなく槍ヶ岳!
気持ちの良い朝だ。広々とした空間と朝のさわやかな空気。あまり写真で表せてないけど(笑)。
太郎平小屋へ戻って来た。さすがにこの時間では人は少ない。
小屋泊の皆さんは、すでに出発している(笑)。
小屋を過ぎて少し進むとすぐに分岐となり右は黒部五郎岳へ、そこを左に進む。
振り返る。ここへ戻って来るのは3日後だ。
薄曇りだが、晴れそうだ。
この辺りはずーっと木道が続く。と言うか今回ほとんど木道歩きだった。
高層湿原や草原が多いのでむやみに歩くと自然を痛めてしまうのでその対応策だ。
木道は滑り止めの溝が凹凹凹になるように掘ってある。晴れてる今日は快調に歩ける。😄
薬師沢小屋まで標高差415mほど山を下る。結構な急坂だ。帰りはこれを登るのね。😅
薬師沢まで下りてきた。このような鉄の橋がいくつかある。長いのもあって、しなるのでバランスが大事。
沢を何度か渡りながら森の懐深くへ入っていく。
ナナカマドの赤い実が秋の訪れを知らせる。歩くとまだまだ暑いけどね。😊
今回キノコをたくさん見かけた。
稜線ではなく、森の中を進んでいく。
深い山にいることは感じるのだがドローンで上空から眺めるか、地図で位置を確認しない限り自分がどこにいるのか分からない。😁
谷を流れるのは薬師沢。
しばらく沢を離れて森の中の木道を歩く。
森の中を抜けると突然、目に飛び込んでくる透き通るブルー。泳ぎたいぐらい。
この深い透き通るブルーは黒部川だ。薬師沢は、ここで黒部川と合流する。
上流には、黒部川水源地碑がある。
薬師沢小屋はここに建つ。ここまで2時間ぐらいで来れた。予定より1時間ぐらい早い。
しばし休憩してエネルギー補給とトイレを借りる。
高度感があるこのつり橋を渡る。両手がワイヤーに届くので見た目ほどだが、揺れるのは揺れる(笑)。
渡り終えると鉄梯子を下りる。写真の人は登っているところ。
つり橋を見上げるとこんな感じ。アレ⁉下からだとそんなに高さを感じないね~。🤣
それにしても豊富な水量と透き通る黒部川。
増水時は足場の悪い高巻きの道を行かねばならないが、今日は川沿いの石や岩の上を歩いて行けそうだ。
分岐を高天原山荘へ向かう。
振り返ると、こんな道。
本流は所々激しい。
モンベルの辰野勇氏はカヤックで下ったのだがどこから始めたのだろうか。🙄
黒部川、今日は穏やかな流れだ。
その流れに沿って右岸を行く。捻挫しないように石を拾って歩く。
右側からのA沢。今日は?水がない枯れ沢。
そしてB沢。道が途切れるので、ここで山の方へ上がる。ここから10数キロ先に黒部ダムがある。
沢の途中で左へ上がるということね。😄
踏み跡はしっかりある。
かわいらしいキノコだけど、オオシロカラカサタケの幼菌かな?だとしたら毒キノコ。😨
こちらはスギヒラタケか。昔食用、今毒キノコ。あちこちで見かけたね~。
山深い。遠くに滝が見える。
アップ!
ここも、雨だと渡渉がそれなりかもしれない。
黒部川からだいぶ登った気分。
D沢を超え。
キノコを見て。
E沢を超えると。
立派な樹に出会う。😆
高天原峠だ。雲ノ平との分岐になる。
薬師沢小屋から3時間30分ほどかかり14時過ぎだ。昼食は行動食を口に入れながら歩いた。
もうひと歩きで山荘に着くはず。ガンバ!
あの山は?のちに水晶岳と判明(笑)。
池塘が現れる。
光が入ればさぞかし奇麗だろうな。
しかし、よくこれだけの木道を整備したものだと感心する。
草紅葉が風情ある。
岩苔乗越への分岐まで来た。もうすぐ山荘だ。
この辺りから高層湿原が見事。
本日の宿、高天原山荘だ。ランプの宿としても知られている。
ランプの宿は良いのだが、受付けが暗い。用紙に記入するのに明かりが欲しい(笑)。
スタッフは慣れているのだろうけど、外から入ってくるとなおさら暗く感じる。😓
受付けを済まして、とりあえずザックを下ろそう。1人一畳である。
畳の並びは3列なのだが、指定された中央になると、足元の廊下にしかザックや小物を置くスペースがない。
周りを見回して、小屋のスミにザックを置かせてもらった。😁
さて、ここに来た目的は一つ。そう日本一遠い秘湯、高天原温泉に入るためである!
現在16時を回ったところ。夕食が17時である。微妙な時間だ。
夜行くか明日の朝にするかと考えたが、とりあえず行くことにする。
温泉は山荘から下りの道だ。普通に登山道なのでサンダルでは危ない。およそ20分下ってたどり着く。
これか!湯舟は3つある。小橋を渡り少し高くなった所に脱衣所を備えた囲いのある男風呂と女風呂。
そしてもう一つは完全な野湯。スノコが引いてあるだけである。こちらは混浴。
グズグズしている暇はないあと30分少しだ。傍らに連れ合いを待つ女性もいるがお構いなし。
全部脱ぐ、あたりまえだけど(笑)。
掛け湯をして、乳濁している温泉にそーっと入り首まで浸かる。『ふ~~』心地よいため息が漏れる。😂
良い湯加減だ。
温泉につかりながら今日の行程などを会話しながらしばし湯を楽しむ。
湯のそばに小さな沢が流れている。
本当は野湯と天然水風呂に交互に入って温泉を満喫したかったのだが、いかんせん時間がない。
夕食に間に合うようにあわただしく湯から出る。
帰り道は登りだ~。17時に間に合うように歩いていくと汗をかいた(笑)。
十分間に合ったけど。
みそ汁とご飯はお代わり自由。窓際の人は明るいが壁側はやはり暗めである。
ランプはオシャレではあるが・・・。
本日の行程
距離:10.6km、時間:8時間(休憩含む)、標高差:のぼり / くだり、655 / 825 m
最初の下りで時間を稼げたようである。
実際、大東新道は河原の石上を歩くのでテン泊ザックを背負ってはスピードが出ない。
風呂上がりのビールを頂き、ゆっくり夕食を食べる。
もう温泉までヘッドランプで行くのも面倒に思えてきてゆっくりすることにした。(笑)。
夜は早い、20時30分消灯。そして小屋泊のお決まり、凄いいびきの人がいる。😣
明日はもう一つのメイン、雲ノ平だ。どんな山旅になるだろうか・・・つづく
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