12の楽しみ!

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槍ヶ岳・表銀座縦走 前編 2023.8

2023-08-15 20:12:17 | 

その日が来た。

仕事を終えて準備を整え、いざ出発。目指すは車中泊する駐車場。

表銀座縦走は中房温泉からなのだが、週末は3つある駐車場がすべて埋まってしまうらしい。

軽バン1台ぐらい何とかなるだろうと思うが、もし停める場所がなかったら駐車場探しにウロウロしなければならない。

睡眠時間をキープするために、最初から少し離れたところを選んだ。

 

土曜日は夜11時ごろ駐車場に着くと、車の数は多いが停めるスペースはある。

仮眠中もあれば運転者のいない車は、昨日以前から山に入っているのだろう。

標高が低いので、思った以上に寝苦しい(笑)。

朝4時頃から周りが騒がしくなり、5時に始発のバスが出ていくのを車中で聞く。

そろそろ、起きなければ。

今回の縦走にあたって登り口と下り口が違うため、どうするか悩んだ結果、車の回送業者を選択した。

中房温泉で車を渡し、下山日に沢渡(さわんど)の駐車場に回してくれるというもの。

 

利点は、下山後すぐにザックを下せること、温泉に入り汗を流す時間が取れるなど時間の余裕が魅力。

それに対し穂高駐車場に車を止めてから公共交通機関を使う利点は、費用が半分以下で済み断然安いこと。

下山してから瀬戸まで帰ることを考えると時間を取ったのである。😆

 

中房温泉まで30分ほど走り、待ち合わせ時刻に間に合った。

『インロックしておきますので、鍵は大丈夫ですね。』と業者。確認して合鍵を渡す。

さあ、準備は整った。午前7時、いざ出発!

 

 

燕山荘まで4.5㎞は、前回御嶽山の4.9㎞より近い。しかも人気の山だけに登山道は十分に整備されている。

 

 

樹々の合間に朝のガスに煙る山並みを眺める。いよいよ始まったと嬉しくなる。

 

 

山小屋が見えるが、どこの小屋だろう?

 

 

それにしても日曜日ということもあって、すごい登山者の数。

こちらはどこかのツアー登山。

 

 

4時間ほどで山荘まで行けるコースタイム。

燕山荘の前に合戦小屋がある。そこまでの登山は樹林帯の中でたまにしか眺望がない。しかも湿度もあり蒸し暑い。

そのためか、部活動かというほど大量の汗をかく。人の多さもペースがまちまちとなりストレスを感じている。

『⁉』、次の瞬間『痛い!痛い!』

なんと、右足の前太ももがつったのである。大量の汗をかいて、水分補給だけしていたら塩分不足となった。😅

登りでつるなんて初めてかもしれない。いつもは塩タブレットをかじっていたがこの日は持ってなく、塩分系はザックの中。

合戦小屋まではスタートから2時間ほどだ。何とか、ストレッチして歩き出すも治ったかと思うとまたつり出す、左足も少し来ている。💦

あと10分!

 

 

合戦小屋に到着。ヤレヤレ、ちょっと休憩だ。

大勢の人で賑わう小屋。年配の登山者も多い。日帰りもできるし、燕山荘やテントで一泊して下山するのもありで人気のコースだ。

 

 

合戦小屋と言えば名物スイカ!有名な地元波田産もの。これが染み渡るほど美味し~! 

塩もかけて頂く、種は飛ばさないで。😆

 

 

さあ、燕山荘に上がればなんとかなると、20㎏少しのザックを担ぎ歩き始める。

ここからは樹林帯を抜けハイマツと花崗岩の道になるがガスっている。

 

 

高山の常連花、ゴゼンタチバナ。

 

 

山荘が見えた。再び痙攣が来る。💦 もう少し!

 

 

ハクサンフウロに癒されて・・・。

 

 

ふ~、到着。

 

 

ザックを下ろし、テン場(テント場の略)の受付をする。1人2000円也。

1泊2食付きの小屋泊14000円よりは安いが、テン場500円の時代を知っている人からしたら高騰。

テント40張りは満杯である。予約はしてあるが、張るところは自由である。まずまずの場所を確保した。😁

寝床を整えた後は、山荘の喫茶室へ。

まずは、コレね(笑)。山の上での生ビール。美味い!

大ジョッキは1600円もするが、ヘリの燃料費も高いだろうから仕方ない。美味しさにニヤケてしまう(笑)。

 

 

ビールを楽しんだ後は、サブザックを持って燕岳へ散歩。

お花畑にいろいろと花が咲いている。

花が千鳥に見えるからテガタチドリ。テガタは太い根が手のひらに似ているとか。

 

 

ヤマハハコ、まだ蕾。

 

 

ご存じ、イルカ岩。登った人がSNSでアップしたため、現在はロープが張られ登るの禁止になっている。

 

 

ガスの中から、燕岳が現れる。

 

 

ハイマツの中にクルマユリ。オニユリと似ているが、花びらの反り方が一番強い。

 

 

眼鏡岩。花崗岩は奇岩になりやすい。ここも登れないようにロープが張ってある。一瞬ガスが晴れた。

 

 

花が小さすぎて分かりにくいが、一面コマクサ。

栄養のない土地によく咲いていると感心する。今話題の朝ドラ、牧野富太郎の命名だそうな。知らなかった。🙄

 

 

タカネツメクサ。タカネは高嶺のこと。ツメクサ(爪草)は細い葉が鳥の爪に似ているからだとか。

シロツメクサ(クローバー)は白詰草と書いて、詰めものとしての草で意味合いが異なる。

 

 

イワギキョウの紫が花崗岩の白に映える。

 

 

燕岳頂上が順番待ちの人数だったのでもう一足伸ばして北燕岳へ。

 

 

ガスというか雲の切れ間に、目指す槍ヶ岳が見えた。遠いね(笑)。

 

 

そして燕岳に戻る。ガスガス(笑)。

 

 

時より雲が流れていく。燕山荘から明日歩く稜線が光る。

 

 

太陽が顔を出す。

 

 

ザ・ 燕岳!

 

 

この角度からもなかなかイイ!

 

 

散策を終えて、テントに戻ると再びガスって来た。

そこに薄日が差して、見られたのがこちら。

 

 

ブロッケン現象だ。ドイツのブロッケン山(1141m)でよく見られたのが論文に発表されてからの由来。

日本では御来迎とか御光と呼ばれ中心に移る影を『阿弥陀如来』と信仰していた。

科学的には、自身の影の周りに虹と似た光の輪となって現れる現象だ。

光の自然現象がみられて、得した気分。😎

 

 

17時、缶ビールを片手に早いけど夕食の準備。山はすべてが早めに動く。

真っ暗い中ヘッドランプで食べるのも面倒だから(笑)。

食事は、レトルトやフリーズドライが中心になるのだが1日目は、生食材で行こうと担いできた。

おかげで、食材と凍らした水などで1㎏以上重くなった(笑)。

その甲斐は十分にあった!美味い!

 

 

食後はゆっくりと山時間を楽しむ。相変わらずガスが湧いては流れていく山の天候。

テン場の様子、山荘側。全40張りで埋まる。

 

 

反対側は少し下がっている。茶色い建物がトイレなのだが、昔に比べるとなんと綺麗な!利用料は200円。

 

 

そのあと山荘をぐるっと一回りしてみたり。

 

 

入道雲を眺めてみたり

 

 

昼間の絶景を見返したり

 

 

夜の星空を楽しみにしていたが、それは絶え間なく流れるガスで見れず。

明日の行程を考えて、早めに寝袋に入ったのであった・・・。つづく

 

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