破線部分のコクイ谷を無事通過。ここからは登りである。まず目指すは杉峠。
支流の沢が続く中を歩いていくと開けた場所に出た。
新緑には少し早い。芽吹きの頃はさぞかし奇麗だろうな。
さらに足を進めると。
100年以上前、鉱山があり人が暮らしていたのである。学校まであったのかと驚く。
杉峠はさらに歴史をさかのぼると織田信長の暗殺未遂事件の話が出てくる。歴史好きには実に興味深い場所である。
この石段の上に学校があったようであるが今は礎石だけが残り、雑木林になっている。
しばらく住居跡の石組みの中を当時に思いを馳せて歩いていく。
こんな山の中でどうやって生活していたのだろう。ふもとに降りるといっても相当大変である。
100年以上前の生活の跡。セトモノ(瀬戸産)だな。
昔は何の広場だったのか。今はテント場に適する。
集落跡を抜けると、雨乞岳が見えてきた。ふたつ山があるが右が雨乞岳、左が東雨乞岳。
まだ距離ある。
杉峠に到着。立ち枯れの一本杉が晴天に向かってすくっと立っている。
いつから立ち続けているのだろうか。枯れる前の姿はどんなだったろう。
時の流れに人の往来をここで見続けて今日も立つ。
左側から巻いて、到着。
なかなか良いショットだと思ったにだが、手袋が映り込んで残念。😂
周りはこんな感じ。右手の急斜面を登る。
しかしさすが峠、滋賀県側、琵琶湖からの風が吹き抜ける。
風速5~6mは風強いなという感じ。このあと10m超える風が幾度か吹く。思わず顔をそむけたくなる強烈さ。
止むことない風に体温が奪われるのでヤッケを着る。
急な道を登り一息ついたところで振り返る。落葉樹の樹々はいつ芽吹くのか。
尾根に出た。
頂上付近は竜ヶ岳のようにクマザサが広がるなだらかな山容である。
しかし道はある意味険しい(笑)。
クマザサが顔の高さ。抜けるのに一苦労する。
抜けたところに大峠ノ沢と言う池がある。雨乞信仰の池らしいのだがこの日は快晴。😁
何かある。ヒキガエルの卵?
雨乞岳の頂上はさほど広くない。風が強くヤッケは着たまま。お昼食べようにも風強すぎて断念する。時間も押している。😅
でも、景色は素晴らしい。
先ほどからヘリコプターが頭上を飛び回っている。
なんだろうと思い双眼鏡で覗いてみると機体に『滋賀県警』とある。
遭難者が多い山域でのパトロールかもしれない。しっかり見られ(確認され)ているのが分かる。
そんなに上をグルグル回らなくても大丈夫ですよ。もう下山するだけだから(笑)。
東雨乞岳を通過して下山開始。リンドウ見つけた。
ぬかるみの道に足を取られそうになりながら樹林帯に降りてくると風はなくヤッケを脱ぐ。
途中、七人山に寄る。頂上の看板はないが、鉈目(なため)で表示されていた。名前の由来は不明。
スミレがいい感じで咲いていた。
だいぶ下ってきた。葉がないので見通しは良い。季節によっては奇麗だが迷いやすいかもしれない。
立派な樹に出会う。
なんの樹かな。桂のような気がする(笑)。
帰りも少し渡渉あり。岩と倒木の根っこの間を抜けていく。
無事下山。残っている車は2、3台のみ。コーヒー淹れて一息つく。☕
なかなか楽しい山行だった。破線部分は今度はコースタイム通りに行けるだろう。
雨乞岳は色んなルートがあり迷いやすい面があり、やはり通の山だと思うのである。
また、鈴鹿の山も全国の山と同じで歴史的、生活文化的に密接に関係していて興味深い。
一方で世界的クライマーを育てた藤内壁のようなクライミングエリアもありる。
登山、クライミング、沢登り、雪山など、鈴鹿だけで四季を通して楽しんでいる人もいる。
読図、テン泊、縦走などの技術も身につく多彩で十二分に楽しい山々に感謝。😊
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