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今日も王羲之の一文字を臨書してみました。
人偏と『義』の間の空間がとても難しい一文字です。
人偏がなければ『義』は左側に倒れ、人偏もそれだけでは立ってはいられない絶妙なバランスを、この空間が創り出しています。
私の感覚では、この空間をもう少し詰めて『義』の右払いを大きく伸ばし、残り二画をリズミカルに決めてしまうできょう。
ところがよく考えてみると、それはひと段落つける時の句読点のような役割を果たす書き方であって、詩や文章の途中であるならば、その予定調和的な形は、時にとても鼻につくことになってしまいます。
王羲之の場合自分の名前である事も影響しているのかもしれません。
勝手な想像ですが、彼は署名以外での『義』を意外にもあっさりと書いていたのかもしれません。
私は自分の本名や雅号の文字を、署名以外で書かねばならない時はなんとなく意識してしまいます。
それを悟られないように、さらりと書くようにしていることすらあざとく思えたりして、もやもや状態のままで書いているのかもしれません。
そんなちっぽけな思いを完全に振り切り、普通に書いてみせてくれた王羲之の『儀』は、私にとってとても魅力的な文字なのです。
本日のお稽古バランス12時からです!
是非お越しください。