楷書は五つの書体の中で最も遅れて成立した書体です。
その五つとは
⚫︎篆書
⚫︎隷書
⚫︎草書
⚫︎行書
⚫︎楷書
です。
特徴は三過折(さんかせつ)を備えていることです。
三過折とは、いわゆる
『トンスートン』のことで、
『起筆で穂先をつき起こすようにしてから筆を運び、収筆でも穂先をつき起こすようにして終える
』
とあります。
文章にすると少しややこしいですが、書いて見ると『なーんだ』(笑)となります。
『百 文は一線にしかず』なのであります(笑)
小学生ではこの方法で書くよう指導されているようです。
和翠塾ではもっと美しい線を書けるように指導していますが、それは筆の持ち方を身につけないと
かけない線なので、鉛筆持ちに近い持ち方でも書ける『トンスートン』を採用したものと思われます。
今の倍ぐらい書写の時間に割けるなら、日下部鳴鶴が日本で初めて紹介、実践した用法『廻腕法』から教えます。
この持ち方なら、筆は必ず立てて書かねばならず、転折などで筆先のねじれを使ううちに、先につながる書技も身につけることになります。
では何故和翠塾で『廻腕法』を教えないのかと言えば、それを身につけた小学生が学校で浮いてしまうからです(笑)
実際は、学校の先生に叱られてしまうでしょうからね。
と言うわけで、執筆法としては人差し指と中指の二本をかける双鉤法、腕法は肘を上げる懸腕法で教えています。
小筆は人差し指だけをかける単鉤法。
そして机に手首をつけて書く提腕法で教えています。
この持ち方と書き方なら、どの学校でも問題にはならないはずです。
無用な摩擦は避けないと(笑)
これぞ、『戦わずして勝つ』和翠塾流の極意、でございます(笑)
その2はいずれまた〜