るるの日記

なんでも書きます

平家物語・清盛の圧力で高倉天皇は、2歳の弟に譲位。これで清盛は天皇の外祖父となる

2022-02-27 12:01:40 | 日記
治承4年1月
鳥羽殿には、清盛は人の参賀を許さなかったので三が日の間、誰も参らなかった

2月21日
高倉天皇は清盛の圧力で、
天皇の位を譲位した
平家の人々は時勢が良くなったと喜んだ

三種の神器を移す
剣を弁内侍が取り、
清涼殿で泰通が受ける

珠の入った箱を備中内侍が取り
隆房が受ける
珠の箱は少納言内侍が取り出すべきだったが、これに手を触れたら、長く新しい帝の内侍にはなれないので、少納言内侍はこの役目を辞退していた。少納言内侍は老人なので、二度も帝の内侍になることを期待すべきではないのに、、と人々はみな憎んでいたが、16歳の備中内侍がまだ若い身でありながら、その役目を志望したのは、特殊なことだった

こうして代々皇室に伝わった三種の神器を役人が受け取って、新帝の皇居、五条内裏へ移した

新帝は今年3歳
清盛夫妻は外祖父母
共に准三后の宣旨を受けた
清盛邸は御所のようにしていた

平家物語・とうとう清盛は後白河法皇を監禁する

2022-02-27 11:19:33 | 日記
11月20日、後白河法皇の御所
法住寺殿では軍兵4万が取り囲む
平宗盛(清盛三男)が法皇を車で迎えに来ると、法皇は宗盛に言った
「これはいったい何事だ。私を島流しにするのか?私に科があるとも思わないが、政務に口出しをすることが良くないのなら、今後口出しはしない」

宗盛
「そういうことではありません。世間を鎮める間、鳥羽殿へおいでいただこうと、父が申しております」

法皇
「あぁ、お前は兄の重盛には劣っている男だ。兄の重盛は我が身にかえて清盛を制してくれた。もう清盛を諌める者もいない。将来もあてにはならない、、」と涙した

法皇は車に乗った。殿上人の供は誰一人おらず、下級の者、法皇の乳母・尼御前が参った。そして鳥羽殿へ入ったが、大膳大夫・信業がまぎれ入ってくれていた
また静憲法印も、過ちを犯しそうではない人だからと、許しを得て鳥羽殿へ参った。ちょうど法皇は声を張り上げ、お経をを読みながら、、
泣いていた

静憲法印は、尼御前に会う
尼御前
「法皇は昨日の朝法住寺で食事をしてから、昨夜も今朝も食事をしません。長い夜の間も一睡もしません。命が今にも危うく見えます」

静憲法印
「何事も限りのある事です。平家は富み栄えて二十余年。しかし悪行が度を過ぎて、今にも滅びてしまうでしょう。天照大神は法皇を見捨てません。そして今読まれている法華経八巻が法皇をお守りするでしょう。だから政務は法皇がなさる御代となり、害をなしている者は泡のように消えるでしょう」

内裏では
天皇が臨時の神事を毎夜執り行われた。これはただひたすら法皇のためのお祈りである



平家物語・清盛が「もう、どうにでもなれ」の心の隙から天魔が取り憑いて、怒らずにはいられなくなった

2022-02-27 10:35:03 | 日記
出家した前関白松殿基房の侍で、大江遠成という者がいる。この者も平家が心良く思っていなかったから、逮捕されると評判だったので、子息家成を連れて都落ちした

親子は申し合わせた
「東国へ落ちて、伊豆国の流人である、頼朝を頼ろうと思うが、あの人も今は勅勘を受けているので、思うままにはならないだろう
日本に、平家の荘園でない所があろうか?どうせ逃げられない。もうここから帰ろう。六波羅の武士に会ったら腹を切って死ぬに勝ることはない」と引き返した

やはり六波羅の武装した兵が宿所に押し寄せたので、宿所に火をかけ、父子ともに腹を切り、炎の中で焼け死んだ

そもそも、このように多くの人が滅んでしまうのは、どういったことか?
平清盛は心に天魔が取り憑いてしまい、怒らずにはおられない状態だったので、また天下にどんな事が出てくるかと京中は恐れていた

平家物語・巧妙を極めると自然に感動が起こるのは道理。神も感動に堪えられず表現する

2022-02-27 10:04:01 | 日記
清盛は嫡男・重盛を8月に亡くしてから3ヶ月余り福原で引きこもっていましたが、11月14日都に戻りました。清盛の心境は「もうどうにでもなれ」という思いになっていました

清盛は関白や大臣など殿上人43人の官職を辞めさせて追放した。関白には清盛の婿である藤原基通をつけた。基通は二位中将から、大納言・中納言を経ずに関白となったが、周囲はその異常な昇進に呆然とした

前関白・松殿基房はて九州に流されたが、出家したので備前あたりにとどまる

前・太政大臣・藤原師長は尾張国へ流される。風流心のある人だから、師長は、配流地から海をはるか遠くに見て、いつも月を眺め、朗吟し、琵琶を弾き、和歌を詠んで、悠然と月日を送った

ある時、熱田明神に参詣し、その夜、神への奉納の楽として、琵琶を弾き朗詠をする

この土地はもともと無知な所だから、風情が解る者はいない。人々は耳を傾けはしても、音律の相違、調子の変化を知ることはない

しかしものが巧妙を極めると、自然に感動が起こるのは道理だから、人々は身の毛がよだち、そこにいる全ての人が不思議な気持ちになった

琵琶の秘曲をひくと、神もその感動に堪えず、神社の宝殿がたいそう振動した

平家の悪行がなく、ここへ流されなかったら、今このような神のめでたいしるしを、拝むことはできなかった、と感激の涙を流した