るるの日記

なんでも書きます

(編集したよ)引き返すことができないならば、この場で命を生かしきる

2022-02-17 17:40:23 | 日記
■まずお万の方は藤尾の意見を引き出すために言う

「私、大奥へ入る前に上様のことを知って心を定めたいの、、
上様はどのような気性の方?私は天下思うままになされるような強い気質と察しますが、、」

藤尾は習慣的にありふれた家光賛美論を語るが、お万の方は藤尾の言葉尻をとらえて質問の矢を放つ
藤尾は一語一句注意して家光賛美論の証明をしなければならなくなる

情報収集した家光人間像の結論としては「大きなお坊ちゃん将軍」だった

■次は家光の趣味が知りたい
「上様の趣味は?」

蛍や金魚。絵画か、、

家光についての知識を断片的にもこれだけ得れば、あとはお万の方自身がやがて家光の全貌を把握するだけだ

それからは徳川家の性格を知るため春日局に勧められた本を読み始めた「三河物語」である

■お万の方大奥へ入る日のこと

大安吉日
江戸城の日常では、将軍は9時に大奥にわたり、父母の位牌所の仏間に拝礼する。御台所不在の大奥では春日局を相手に雑談。しかし今は春日局も旅の留守なのでそのまま将軍は戻って行く

今日はお万の方を初めて大奥に迎える特別な日であり、かつ、将軍がお万の方に対面するする特別な日である

■昔はもう引き返すすべのない道ばかりだった、、

けれども慶光院は思う
「引き返すすべがない道ならば、女のこの宿命を生かしきる!過去は紫衣と共に脱ぎ捨てました。剃っていた髪は長くなりました。大奥という与えられたわが運命を強く強く生かしたい」、、彼女は自らに誓願した

大奥六千三百余坪
二百数十人が
異常な思いで
慶光院を待っていた

伊勢の美しい聖女慶光院までもが、上様の側室として還俗するしかなかった宿命のお万の方」を待っていた
権力には仏に仕える尼僧でさえもあがなえないことの真実を見て、わが運命を納得させたかったのである




慶光院さま・尼から妖艶な女へ「抱かれるのなら家光を愛したいし愛されたい。あなたが知りたい」

2022-02-17 15:59:47 | 日記
大夕立

お万は鏡を見た
それはすでに比丘尼ではない
五欲煩悩の俗世穢土に生きる女人としての自分だった
尼寺に憧れた少女の日からつい先程まで、自分を美女とは自覚しなかった。それは「女の美貌の自負心こそ仏への帰依を妨げる煩悩」だという戒律に生きてきた過去だった
その彼女が今、鏡に見いだしたのは美女の面影の自分だった

再び帰らぬ神秘な寺院、、
生きる術を失い地に堕ちた、、
堕ちるところまで堕ちよう、、
その瞬間雷鳴⚡️
鏡の中の美女が私の身に宿った
この身が雷神の一撃を浴びて砕ける

大夕立の洗い去ったあとの大気
その中に気魄まとう妖艶なお万が浮かぶ
お万は思う
「そもそも家光将軍とはどのような人物だろう。精神の本体を知りたい。絶対者である家光を知らずに欲望に身を委ねるのは卑しい。けしてそうありたくない。謁見のときには平伏したままで御簾越しにその姿さえ伺えなかった。家光について知っているのは私を求める意志だけ
その意志一つだけに服従したくはない。。私は愛してほしい、私は愛したい、、のか、、?これが煩悩というのなら、その素直な気持ちをただ押さえつけていただけだったのか?、、わからない」

葛藤





慶光院、お万の方という大奥名に変わる「早く上様の胤を宿せというプレッシャーしか感じなかった」

2022-02-17 15:12:39 | 日記
慶光院は大奥に入るしか道はないとあきらめた。大奥に入るからには大奥勤めの名に変わる
慶光院は「お万の方」となった
方がつくのは将軍の子を生んだお腹さまになってからか、公家出の姫のみが許される
お万の方の名の由緒は、家康に寵愛され徳川御三家のうち二人(紀州家・水戸家)を生んだ人がお万の方で、それにあやかれという将軍の期待からだ

お万の方は、、
「早く胤を宿せ」というプレッシャーしか感じなかった

春日局「上様を救うのは慶光院さましかいない。上様の初恋は慶光院さまだから、、😝」

2022-02-17 14:54:33 | 日記
■春日局が慶光院さまにしみじみと告げる

上様(徳川家光)は若い頃から女人を嫌い近づけませんでした。実は男の方が好きだった。。このままでは世継ぎを儲けられません。京から鷹司家の姫を迎えても仲むつまじからず。姫だからか大奥にも顔を見せないから御台所とは言えない。だからあの人は中之丸さまと呼ぶのです。
それから10年側室も置かず過ごされ、これはいかんと大奥の女をすすめたのが千代姫を生んだお振の方
家光34歳で儲けた初子です
お振の方もこの春から病気で里に帰られ、現在大奥に側室もなく、御台所は別居。いかほどお薦めしても上様は大奥の女には目もくれない、、そんなときお目見えの慶光院さまに、上様自らのきつい御所望。これが上様の初恋だと思います

■お振の方
お振は春日局の義理の姪・素心尼の縁者の孤児だった。春日局はお振を素心尼の養女にし、春日局の見習いにしていた。それが家光の初めての側室に選抜された背景である。お振は現在、義母の素心尼邸にて療養中

春日局はため息をつき思う
「せっかくの玉の輿。そのうえ初子も生んだのに、何という運のつたなさじゃ。意気地がないんだよ」