マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第47話  早瀬未沙

2017-10-13 20:46:18 | マクロス外伝 ダブルフェイク
          【アラスカ 地球統合総司令本部 仮説滑走路】
「第1小隊.第2小隊展開せよ!」
「キタクラ班は会場周辺を警護せよ!」

警備兵達がテロ対策のためM4カービンを構え警備、滑走路周辺にはVF-1やVA-1とVA-2そしてVA-3が配置され。
更に警察特殊部隊の車両と警官がM16自動小銃を装備するなど警戒していた。



会場にはブルーノ・J・グローバル臨時大統領などの地球統合政府の代表らが到着する。
そして遠くからは残留ゼントラーディ軍の代表らが・・・・・・
いよいよ終戦協定が結ばれる時が迫ってきた。

会場のその遠くには弾道ミサイル搭載車両があった。

アニタ『こちらオアシス、オペレータション開始は準備完了です....先輩。』

早瀬未沙「了解。ヨーロッパ地区方面に何か異常は?」

アニタ『強力なジャミングが地球統合軍欧州本部周辺に展開中です。』

早瀬未沙「やはり何か細工を..........」

未沙はエルメンドルフ空軍基地のアニタと極秘通信を行っていた。
目的はブランドンによるマチェッティを使った強襲を想定してである。
データから人型兵器だと言う資料が見つかった・・・・
そして飛行できると・・・・・・・・

飛行してくるのであればヨーロッパと北米を結ぶ大西洋から侵攻してくる。
そこで必要なのはエルメンドルフ空軍基地の協力である。
エルメンドルフ空軍基地にはラプターやF-15などの戦闘機が残存している。
ラプターを第1防衛ラインとするが、これはあくまでもある兵器のために中継機である。

アニタ『先輩、本当にやりますか?これは免職になります、その覚悟はありますか?』

早瀬未沙「下手らしたら死刑かもしれないわね、だけど兵器Xはここへ狙ってくるわ。止まられなかったら、星間大戦は終わらないわ。ゼントラーディと地球人がどちらかが絶滅するまで戦う事になるわ。」

アニタは未沙に免職になる覚悟はあるかと言う。
未沙はその問いに対し元からそのつもりであると言う。
免職どころか死刑になる可能性のある作戦。

だけどそれでもやらないといけない。
下手したら人類滅亡まで戦い続けると言う地獄絵図になるよりかはマシだ。
免職どころか死を覚悟してでも望まないといけない・・・・・

アニタ『そうならないためにも、アラスカ到達前に叩き潰すと....』

早瀬未沙「えぇ、迎撃には輝やマックスとミリアを出したいけど目立つ作戦行動はできないわ。アニタ、あなたが頼りよ。」

アニタ『そちらの式典に行く司令も承認してくれました、エルメンドルフ航空隊の過去の遺産使うつもりです。』

攻撃プランはアラスカ到達まで撃墜する事。
そしてエルメンドルフ基地の過去の遺産とは、何かは後で分かる事になるが・・・・
もし迎撃失敗した時の尻拭い的役割と言うわけである。

早瀬未沙「頼むわよ、あなたは士官学校時代は頼りになる後輩の一人だから。声が似ているから、ラジオの代役するほどにね。」

アニタ『ははは思い出しますね、エマもいるので必ず作戦を成功させます。』

早瀬未沙「じゃあ グッドラック。」

アニタ『グッドラック』

二人は声が似ているのでかなり仲が良く未沙がやっていたラジオの代役を務める程。
お互い上手くいくように成功を祈った。
いや祈るより実現させねばならない、人類の未来のためにも・・・・・・・・
未沙は指揮車から降りる。

早瀬未沙「不破大佐.菅原中佐.河森大尉.ルーカス中尉.李中尉.金中尉.赤坂中尉、そしてエマ・・・・・・作戦について来てくれるのですか?」

不破大佐「私は早瀬大尉の父上早瀬提督を守り切る事ができませんでした、せめての罪滅ぼしのため協力します。」
地球統合陸軍アラスカ守備軍.不破芳太郎.大佐

河森大尉「アラスカ守備隊の生き残りは、全員とはいかないですが今回の件は是非とも協力させていただくつもりです。」
地球統合陸軍アラスカ守備軍.河森庄司.大尉

未沙の考えに同調した協力者が結集する。
マクロス内で協力者を募った結果である、大勢の兵士達の協力の元兵器XことAA-1マチェッティ迎撃作戦が実行される。
そんな中で・・・・・・・・・・

町崎麻央「未沙、水臭いじゃない。」
地球統合宇宙軍.SDF-1マクロス所属.町崎麻央.少尉

エミル「早瀬大尉、バックアップは必要だと思われます。私たちも手伝います。」
地球統合宇宙軍.SDF-1マクロス所属.エミル・マッティ.少尉

早瀬未沙「あなた達。」

エミル「エマ中尉の極秘の呼びかけで馳せ参じました。」

町崎麻央「もう時間はないんでしょう、我々にも命令を...」

早瀬未沙「皆........」

エマが多くの女性兵士達を集めてくれた、いつもの3人組×2などの女性兵士を含め。
この場にいる面々は終戦を勝ち得たいのである。
誰もがそう思っていた・・・・・・・・・

「ぐぎゃぁぁぁぁぁ・・・・」

チェヨン「これで最後・・・・・・」
地球統合陸軍キム・チェヨン.軍曹

武田信一郎「千代達は無事でやっているだろうか?」
地球統合陸軍武田信一郎

別の場所では武田信一郎とキム・チェヨンらが戦っていた。
ブランドン以外にも終戦を壊そうと目論む者がいた。
信一郎とチェヨン達はそれらと戦っており。

無論、千代も某所で戦っていた。
本気の殺し合いを・・・・・・その戦いの全貌は別の物語で語られるだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第46話 マチェッティ

2017-10-12 23:35:46 | マクロス外伝 ダブルフェイク
             【地球統合軍欧州方面軍司令部 地下施設 秘密格納庫】
ここにはASS-1と同時に落下しフランス軍に改修された兵器があるその名はAA-1マチェッティ
意味は先住民の言葉でナタの意味である。
このパリ基地に保管されている謎の人型機動兵器、エイリアンアーマーと呼ばれているらしく、現在も調査が進められている。
この兵器はASS-1と同じ所属の部隊と思われたが、中身は通常の人間が乗れるような兵器だったため否定されている。
何者が開発したのかは不明であり、プロトカルチャーの兵器ではない。
一体誰が開発したのか、この兵器の正体とは・・・・・・・

それは誰にも分からない・・・・・・・・・

「ここが格納庫だ。」

ブランドン「ご苦労、さてあけろ。」

ブランドン達は拘束した警備兵にAA-1マチェッティの所まで案内する。
かなり厳重そうな扉であるが、途中で奪ってきたカードでセキュリティを解除する。
なんたってこれが主目標である、なんたってこのマチェッティは研究と同時に改修されているから。
強襲特化専用機として・・・・・

そしてマチェッティが格納されている格納庫のゲートが開かれる。
そこには大型の人型兵器AA-1マチェッティが姿を現す。

ブランドン「ほう、これは素晴らしい。マチェッティ、中々いい兵器だ。」

そのマチェッティの雄姿にブランドンは歓喜する。
これさえあれば自身の野望が達成できる。
ブランドンのニヤけ顔はどんどん気色悪いほどに拡大してゆく。

ライコフ「これは.....」

ブランドン「ASS-1いやSDF-1マクロスが地球へ落下後に追従するかのように落ちて来た、マチェッティだ。」

ライコフ「マチェッティ....ナタか。」

ライコフはこの兵器を見ると驚愕する。
なんたってこのような兵器が地球統合軍欧州方面軍司令部の地下にあるとは思っていなかった。
ブランドンは驚いているライコフにマチェッティの説明をする。
マチェッティの単語を聞いたライコフはナタを意味する事を知っているで納得する。
しかし、ブランドンが何をするのかまでは分からない。

ブランドン「こいつはSDF-1マクロスとは別の形状をしており、今回のゼントラーディの兵器とは違うまさにオーバーテクノロジー兵器。これさえあれば目的達成できようぞ。」

ブランドンはガッツポーズ的に腕を組みながら言う。
これさえあれば終戦をブチ壊す事ができる・・・・・・・・・
そうすれば地球の王になれる事を・・・・・・・・

「それをやって何を....」

警備兵が一連の会話を聞いて発言する。
ブランドンが考えている計画は警備兵には分からない・・・・・
もっともブランドンの性格からして・・・・・・

ブランドン「そうか・・・・知らんのだな。」

「当然だ、一体何を考えている。それに俺の処遇はどうなるんだ?」

ブランドン「そうだな・・・・・・・・・ライコフ・・・・・・」

ライコフ「ハッ・・・・・・・」

ブランドン「こいつは用済みだ・・・・・・・・・消せ・・・・・・・」

ライコフ「了解しました。」

                        カチャ

ズダーン

ライコフが警備兵の足を撃ち抜く。
一瞬の出来事であった。
ブランドンは最初から警備兵の命を保証する気はない。
ハナからこれをするためであった。

「ぐぁぁぁぁぁ。」

ライコフ「お前の前で秘密を喋るわけにはいかない。」

警備兵は頭を撃ち抜かれ生命活動を停止させる。
助けでもしたら自身の計画とマチェッティの起動が判明してしまう。
危機のなる物は最初から排除するそれが戦場の常識。

この場合は邪悪なパターンであるが・・・・・

ライコフ「いよいよやるつもりだな。」

ブランドン「グローバルを殺せば、誰も私を止める事はできん。」

ライコフ「しかし、実験掌握は.....」

ブランドン「いや反統合の生き残り達を扇動する、どうせ反統合の生き残り達は統合政府から見捨てられているからな。」

ライコフ「はい。」

いよいよ計画が発動される。
グローバルの暗殺すれば、地球統合軍残存部隊をコントロールできる。
そして反統合同盟の残党を先導し、地球統合政府に代わる国家を作る。

更にゼントラーディなる連中を屈服させると・・・・・・・・・

ブランドン「さてこいつの起動準備に入れ!」

「ハッ了解しました。」

ブランドンは自身の配下の技術兵にマチェッティの起動の準備をさせる。
この状態では今直ぐ動きだす事はできないだろう・・・・
だったら今すぐ起動の準備をし、マクロスのいるアラスカまで飛行する。

どうせ自身の配下は正規部隊の反撃で敗れるだろう。
そうなる前にグローバルを暗殺し自身が地球のトップに君臨する。
ブランドンは更に気色悪い笑顔を浮かべる・・・・・

ライコフやその部下達はその事を知らず周囲を警戒する。

ライコフ「周囲に敵はいないか?」

「特に異常はありません。」

ライコフ「そうか・・・・・・・・・」

だがライコフはブランドンの考えている事を知っている・・・・・・・・・
自身が地球のトップになる事を・・・・・・・・・自身は地球統合政府に一矢報いるべく戦っている。
つまりライコフもブランドンを利用していたのだ・・・・・・・・・・

だけど

今は動かない・・・・・・・・急ぎ過ぎても失敗するだけだし。
自身の考えがブランドンに露見する・・・・・・・
ライコフはブランドンを利用しながらも自身の考えが露見する事を恐れていた・・・・・

だから今は大人しくする・・・・・
ブランドンを散々利用し尽くすまでは・・・・・・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第45話 反撃の狼煙

2017-10-11 21:55:59 | マクロス外伝 ダブルフェイク
                             【滑走路】
滑走路付近、そこは既にブランドンの一派に占領されていた。
多くのバルキリーパイロットや整備士などが捕虜になっていた。
そこに近づく集団があった・・・・・・

ロンメル大佐「各員、どのくらいいる?」

ヘルベルト「井田中佐 竹下少佐 畑中少佐 板垣少佐 椎崎少佐 石原大尉 黒田大尉 佐々木大尉他 私の部下20名が完全武装で潜んでいます。」

ロンメル大佐「くっ少ないな。」

30名余の兵士、率いるのはロンメル大佐とヘルベルトである。
数は少ないが、かなりの人数である。
ただ、この大人数で攻めてはかなりの犠牲者が出るので慎重に進む。
ロンメルの少ない発言に・・・・

ヘルベルト「他の部下は捕虜に.....」

ロンメル大佐「だがここの場に馳せ参じた事には感謝する。」

ヘルベルトは捕虜になったと答え。
ロンメルはこの場にかけつけた30名余のメンバーが駆け付けた事を感謝した。

ロンメル大佐「ヘルベルト、葉巻はあるか?」

ヘルベルト「ここにある・・・基地内部では禁煙ですよ。敵にも見つかりますよ。」

ロンメルはヘルベルトに葉巻があるかどうか確認する。
ヘルベルトは葉巻の箱を取り出しロンメルに渡す。
だが、基地は禁煙かつ煙草の火で見つかると苦言を施す。

ロンメル大佐「あぁ分かっている加えているだけだ・・・・・しかし久しぶりに血がたぎる。」

それは分かっている。
ロンメルは葉巻を加えると火を出さない。
そして心の中では闘志がみなぎっていた・・・・・
久しぶりにスネーク・イーターが出来ると。

一方その頃マスターは双眼鏡で状況を確認する。
双眼鏡からは自分のバルキリーが確認できる、が・・・・・・・・周辺にはデストロイド部隊と戦車部隊がいる。
かなりの兵力である・・・・・・・とすぐ分かる。
マスターがいる場所は敵の及んでいない外縁部であり、敵はまだ知らない。

マスター「俺のバルキリーは滑走路にある、どうやって確保するか.....」

マリオ「敵はデストロイド一個連隊いやそれ以上です。」

様子を確認するが、勝ち目がないと判断される。
なんたってデストロイドと戦車である。
かなりの強敵でありなすすべもない・・・・・・・

スミス「しかし、砲撃でやられます歩兵で挑むのは戦車と歩兵が白兵戦をするのと同じです。」

マリオ「確かにな・・・・・・・」

マスター「各員の意見は?」

マスターは他の皆の意見を聞く。
意見を聞くのは将兵だけではなく、ロ-べスなどの民間人や警察官が含まれている。
志願者であり、終戦に抗う者と戦うために戦う事を決意したのである。
意見を聞くと・・・・・・・・

ジェシカ「他のバルキリー隊やデストロイド隊は手出しできないようです。ここは、遊撃戦と行きましょう。」

ローベス「僕はハッキングで、地下施設に潜入すると。」

杉田巡査「意見はなし。」

相沢巡査「私たちは警官なので。」

マスター「意見聞いていると、なんか方法は微妙だな。」

なんか微妙な答えが返ってくる。
唯一頼りになるのが遊撃戦とローベスなどのハッキングである。
そう悩んでしまうマスターであるが・・・・・・

フェアリ「私が囮になります。」

マスター「何?」

フェアリが自ら囮になると発言する。
その発言にマスターやゼブラなどのゼントラーディの面々も驚く・・・・・・

ゼブラ「おいフェアリ、またパニックを引き起こして.....」

フェアリ「パニック・・・・・だけど・・・今はそうは言ってられない。これが終われば、もう戦わずに済む。だから・・・・・・・・・お願い・・・・・」

ゼブラからパニックを起こすと心配されるが・・・フェアリの決意は固い。
これが終われば自身は戦わずに済む、だからここで頑張らせてほしいと・・・・
マスターやゼブラのみならず多くの将兵は困った顔をするが・・・・

フェアリ「私はゼントラーディ人です、臆病者と強気な私二つの意識を持っている事を自覚してやれば.....」

マスター「決意は固いが・・・・・・死ぬんだぞ、一人で行く気か?同伴者はいないんだぞ!」

フェアリは更なる決意を表明しマスターは認めが・・・・・・・
一人だけ滑走路に行っても駄目だし、人質になった面々の命が危ない・・・・・・
スムーズかつ危険なリスクを下げなければそう思っているのと・・・・・・・

ナタルマ「その役目なら私たちが....」

マスター「いいのか?」

ナタルマ「別に構わない、部下もいるしいや多くの同胞らもいる。」

フェアリの決意に同調したゼントラーディ兵達がフェアリの同伴者として名乗りでた。
ゼントラーディ軍は近い関係の仲間の関係が深くかなり長い間過ごしたので。
その関係が完成され、フェアリを見捨てられない感情が生まれる・・・・・・

マスター「死ぬぞ、確実にな。」

フェアリ「私がやらなければ、マスターは......」

「そうだ戦争を終わらすのにマイクローンも俺達ゼントラーディ関係ないだろ!」

「やらしてください!!」

マスター「フェアリ...ナタルマ..皆・・・・・分かった、許可する。」

確実に死ぬぞとマスターは言うが他のゼントラーディ人の決意は固い・・・・・・
その決意の固さに押されマスターはゼントラーディ人を囮にして機体を確保する事が決まる。
本来はやりたくなかった事であるが・・・・・・・・・

ラーナ「マスター。」

マスター「だが死んでも文句は言うなよ。」

ラーナ「分かっているわ。」

ラーナはマスターに近づく・・・・・・・
ラーナもマスターと共に戦う、死ぬ可能性のある戦場で・・・・・・・

フェアリ「私はクァドランに乗らないと使い物にならない、弱虫フェアリのままでいるつもりがありません。頑張ります。」

ジェシカ「しかし作戦はどうするんですか?」

フェアリ「それは・・・・・」

熊谷伍長「俺にいい考えがある。」

フェアリは弱虫フェアリを脱却すべく戦う事を決意しているが肝心の作戦がない・・・・
それを見ていた熊谷伍長は何かひらめく。
それは一体どんな作戦なのか・・・・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第44話 最悪

2017-10-09 15:37:55 | マクロス外伝 ダブルフェイク
マスターは自分が基地内で運転するジープをチェックしていた。
いくら終戦協定が結ばれるからと言って不測な事態が起こるかもしれない。
その場合に備えている。
だけどバルキリーは滑走路にあり、ただ取りに行くだけの最速の移動手段である。
運転するジープをずっと整備していると・・・・・・

熊谷伍長「大変だ大変だ!」

マスター「どうしたシゲさん?」

熊谷伍長「ブランドン部隊叛乱、現在基地内部が制圧された模様。」

マスター「なんだと!?」

熊谷がマスターの元にやってきてブランドンが決起した事を伝える。
それを聞いたマスターは持っていた工具を地面に落してしまう。

熊谷伍長「他の奴に・・・・・・・・・」

マスター「分かった・・・」

熊谷はマスターに他の将兵にブランドン決起の事を伝えるように要請する。
マスターは近くにいた兵士にどんどん伝言ゲームかのように次々に伝えていく。
その一方で・・・・・・・

               【地球統合軍欧州方面軍パリ司令部仮設ハンガー】
欧州方面軍デストロイドハンガー付近。
パリ司令部に結集したデストロイド各種が収納されていた。
2機のデストロイド・マサムネが警戒しており、不測の事態に備えていた。

「司令部と通信ができないな一体どうなっているんだ?」

司令部と通信ができない・・・・・・
一人のデストロイド・マサムネのパイロットはそう呟いた。
数分前から基地司令部との連絡が取れなくなっていた。

「おわっ!?」

突然、隣にいたデストロイド・マサムネが銃を向けてきた。
一体なんの冗談だ!?と・・・・パイロットは驚く。

「なんだ?俺に砲を向けるのか?」

「その通りだと言ったら?」

「貴様をここで......」

「既にこちらは20機、格納庫も押さえている。反撃はできますまい!」

「機体を降りて、我が同志の指示に従い頭をつけるんだ。」

なんで自分達に砲を向けるのかと質問すると、既に格納庫は押さえている。
そして自分達には20機余の仲間がいるといい、ブランドンの部隊がどんどん出てくる。
20機と言ったが、反統合同盟のオクトスなどのデストロイドや戦車部隊や陸戦隊を含めかなりいる。

「くそ.....」

パイロット達は降りると一か所に集められ銃を突きつけられる。
反抗的な態度を取っているが、ブランドン率いる部隊の兵士は気にしていない。
他にも・・・・・・・・

フランソワ「?」

「手を挙げろ!」

フランソワ「えっなに!?」

別の場所で作業をしていたフランソワら技術グループが拘束される。
ブランドンら統合軍将兵とは違う、反統合同盟の制服を着た兵士達である。
フランソワらは一体何が起きているのか分からず混乱した。
一体何が起きて・・・・・・

フランソワ「これは一体なんのつもりなぜこのような事をするわけ?」

「それを答えるわけにはいかないな、大人しくすればいい。」

フランソワ「大人しくって・・・・・それで納得するとでも・・・・・・・・・」

「だから黙れ静かにしろ!」

フランソワ「くっ・・・・・・・・」

フランソワは抗議するが、銃を突きつけられて黙りこんでしまう。
なんたって相手は銃を持っており力の差ははっきりしていた。
この状態で無謀に逆らったら射殺されるのは当然の流れである。

だから

ここは大人しくしておくのが先決である。
今ここで死んでしまっては、終戦の夜明けを見る事が出来なくなるから。
無駄過ぎるかつ無謀な勇気により無駄死にする事はある。

ゆっくりと相手の動きを見て、行動するこそが正しき道なのであるのだから。

マスター「くそ俺のバルキリーは無事かな・・・・」

熊谷伍長「そんな事を言っている場合かよ!」

マスターと熊谷伍長は他の将兵と共に別のエリアに向かっていた。
幸いまだブランドンの魔の手が及んでおらずスムーズに移動する事が出来た。

ラーナ「マスター!!」

マスター「おぉラーナか良かった無事か!」

別のエリアであるセクション9に辿りついた。
ここにはVAH-1コマンチなどの格納庫やゼントラーディ軍の面々がいた。
他にも数多くの民間人が・・・・・

ゼブラ「おい一体何が起きているんだ?」

マスター「叛乱だ・・・・・・こんな大事な時にブランドンと言う奴が叛乱を起こしたんだ。」

ゼブラ「なんだと!?」

ゼブラは今起きている事態をマスターに聞く。
それに対しマスターはゼブラに叛乱が起きている事を伝える。
多くのゼントラーディ人は驚いたが・・・・・・・

ナタルマ「だったら私達が撃破してやる。」

フェアリ「そのくらいであったら私にもできます。」

とブランドン達を鎮圧すると言ってきている。
しかし、マスターらは許可をする事をしない・・・・・・

マスター「あいつらは俺達の仲間を盾にしているからできない。」

ナタルマ「ラック!?なんですって?」

マスター「そんなに容易に鎮圧できるような状況じゃない・・・・・・・一番まずいパターンな事なんだ。下手に動くと盾にされている俺達の仲間が危ない・・・・・・・・・・」

その理由とはブランドン達が多くの友軍将兵を盾にしているからである。
下手に動けば、自分達の要求を満たすためのカードである将兵らを殺し。
玉砕覚悟の決死な行動をする事が予測できた。
人命を重んじるマスター達には仲間の命を危険にさらすかのような真似はできなかった。

フィオナ「どうすればいいのよ?」

クレリア「何もできないじゃない!!」

ランメル「何か手はないの?」

ナタルマの3名の部下は何か手段はないかと訴える。
だが・・・現時点ではその手段は見つからない・・・・・・・・・・
この事態は異常であり、どうでもできる事ではない・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第43話 悪夢の決起

2017-10-09 15:29:20 | マクロス外伝 ダブルフェイク
                     【地下通路:重用警備エリア】
重用警備エリア。
この先に兵器Xが置かれており、警備兵が厳重に警備している。
ゼントラーディ軍の砲撃があったが、何事もなく戦前とそのままであった。

「最近、若い女が多いな。」

「しょうがないですよ、お年寄りは自分の故郷から離れるのが嫌だったので砲撃で死んでしまっているし。」

「中年はいないんだな。」

「熟女好きなんですか?」

「違うわい!」

警備兵達は終戦の事もあってか気が緩んでいた。
女の話ばかりである、もっとも煙草を吸いながら。
兵士達は一刻も早く終戦になる事ばかりを望んでいた。

「うんロウ大尉何かようか?」

ブランドン「少し話がある。」

「なんだ。」

話をしている警備兵達の前にブラントン達が現れる。
警備兵達は一体何だと言う顔をする。
するとブランドンはサプレッサーが付いている拳銃を両手で持つ。
兵士はあっとした顔をするが・・・・・

                    パスッ バスッ

「な...何を・・・・・・・・・・・・・」

                    パスッ

警備兵士の頭が撃ち抜かれた。
ブランドンは最初からこれをするために拳銃を突きつけたのだ。

「隊長!」

ライコフ「動くな!」

「ひぃ。」

ブランドン「例の兵器の案内をしてもらおう。逆らったら分かっているよな?」

「分かってます、案内します。」

ライコフは隊長らしき警備兵が死んで動揺しているもう一人の警備兵の背後に来る。
前方からブランドンが・・・・・背後にライコフがいる。
抗う事ができないと悟ったもう一人の警備兵は観念しする・・・・・

ブランドン「陽動部隊行動開始。」

ブランドンは無線機で陽動部隊に連絡をする。
まず第1段階としては司令部の制圧である。
中枢部を制圧すれば、統合軍残存部隊の統制が混乱する。
そうとなればほぼすべてが思い通りに動く事になる。

                  【地球統合軍欧州方面軍司令部】
欧州方面軍司令部では終戦協定の実況を見るために準備が進められていた。
この場にいる兵士達も終戦協定の成功する所を見届けるべく準備をしていた。
しかし・・・・・・・・・

                バタバタバタバタ

「なんだここを何処だと思っている!?おわっ・・・・・・・・」

廊下の警備兵が大きな叫び声をあげる。
一同はなんだと思うと、警備兵4名が手を挙げながら出てくる。
その後には白い鉢巻をした統合軍の完全装備歩兵数十名が同時に入ってくる。
ブランドンに共鳴した統合軍兵士である。

モントゴメリー「なんだ貴様らは?」

ラッセル「動かないでもらおう、モントゴメリールテナント・ジェネラル!」

ジョルジュ「貴様らこんな事をしてどうなるか分かっているのか?」

ラッセル「分かっているから行動したまで、おとなしく手を挙げてろ!」

アリス「くっ」

アリスらオペレーターらが手をあげる。
折角終戦まで来たのに死にたくないと思ったからであろう。
その様子を見たジョルジュは・・・・・・・・・

ジョルジュ「閣下。」

モントゴメリー「全員抵抗するな、手を挙げるんだ!」

モントゴメリーを見て、降伏するかどうかを聞こうとする。
それに対しモントゴメリーは勝ち目がないとして降伏するように言う。

ブラウン「「フ……反乱軍にしちゃ、随分とやり方が無粋だね。それとも、それだけ時間がなかったのかな(今の時代に必要なのは地球統合政府の維持ではなく、漁夫の利の覇道…だが、その覇道は死神に魅入られている。どちらにしても、長くはないよ……ブランドン・ロウ。際に必要なのは地球とゼントラーディの融合、純粋な地球種が絶滅する覚悟を有するが。)」

ブラウンは武力でここを占領したブランドン一派の様子を見る。
そしてブランドン一派は長くないと心の中で呟く。
こうして司令部は占領された他でも・・・・・・・

「手をあげろ!」

「えっなんですか?」

ブランドン配下の兵士達は資料室.発電室.食堂.地下格納庫.倉庫などの大部分の地下施設を占領した。
一部の兵士達はそれを察知してバリケードを張った。
特にバルキリー部隊がいる格納庫を中心に・・・・・・・

熊谷伍長「ちくしょう、敵が多いぜ。」

その中に熊谷伍長も含まれており、89式小銃を構えブランドン一味が来るのを備えた。
周りにいる兵士は緊張感を持っている。
折角終戦なのに、自分が死ぬか生きるか分からないこの異常事態を・・・・・

海野大尉「熊谷・・・・上に行き、友軍を状況を伝えろ!!」
警備隊長海野秀雄.大尉

熊谷伍長「自分がですか?」

海野大尉「通信すれば敵に傍受される危険性がある、地上の道路を使って上に行ってこい。」

熊谷伍長「ハッ・・・・・・了解しました。」

そんな中で警備隊長海野から熊谷に地上にいる部隊に地下で起きている事を伝えるように命令される。
それを聞いた熊谷は了解しジープに乗り込み地上へ向かう。
その一方で・・・・・・・

「ブランドンめやはり決起したか。ロンメル大佐の部隊は何処か?」

「分かりません、混乱しているので。」

「なんとしても連絡を取れ、この非常事態を解決できるのはロンメル大佐しかいない。分かったな。」

「ハッ了解しました。」

地下内部各地ではブランドン達から制圧を逃れた兵士達が抵抗を続けていた。
ブランドン達の警戒する指揮官はあらかじめ、潜伏を命じて抵抗できるようにしていた。
ある作戦も同時に・・・・・・・・そしてロンメルは・・・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第42話 選択肢の自由

2017-10-07 17:19:52 | マクロス外伝 ダブルフェイク
                       【西暦2010年3月29日】
終戦の刻が徐々に近づいてきた、世界各地であった銃声は止まりつつあった。
地球統合軍残存部隊と残留ゼントラーディ軍が激しくゲリラ戦をしていた地域でも。
両軍の兵士は睨み合うが決して相手に向けて銃弾を撃ち込もうとしなかった。

「おい聞いたか?」

「あの話だろ、今日戦争が終わるって言う.......」

「ゼントラーディって言う異星人もこの前のラジオの放送以降戦意を損失したのが増えてきて統制が取れなくなっているらしいんだ。」

「カルチャーショックって奴か?」

兵士達はひそひそと終戦の話ばかりをしている。
そうAD2010年3月29日は地球統合軍残存部隊と残留ゼントラーディ軍の間で終戦協定を結ぶ日である。
終戦協定を結ぶ情報は前日に発表され、大勢の兵士だけではなく民間人も噂する程の話題になっていた。

マスター「終戦の話で持ちきりか。」

ラーナ「今日重大発表があるそうよ、重大発表=終戦とならそうで。」

マスターはラーナと歩きながら、終戦に関する話題に触れる。
ようやく戦争が終わる、やっと戦争が終わりの時を迎える。
無論、この二人も戦争が終わるのかとほっとしていた。

フェアリ「戦争が終わるのか?」

マスター「うわってゼブラとフェアリとナタルマか。」

ゼブラ「多くの兵士が言っているが本当に・・・・・・・・・・・・・・・・」

マスター「終わるらしい、マクロスの臨時司令部の連中が発言している。」

二人で会話しているとゼブラ.フェアリ.ナタルマがいた。
三人も終戦に関する話題に注目する。
それほどまでに終戦が嬉しいのかと・・・・・・・

だけど三人は不安そうな顔をしている。
その訳は・・・・・・・・・・

フェアリ「あの~、私たちはどうなるんですか?」

ナタルマ「私達に帰る場所なんてない、どうすれば・・・・・・・」

戦争が終わった後のゼブラ達ゼントラーディ人達の処遇である。
戦闘種族であるゼントラーディ人は戦後、どのような処置をされるか不明である。
地球統合軍にそのまま編入するかなどといろいろな面で不明である。
そんな事で不安がっているゼブラ達にラーナは・・・・・・・・

ラーナ「それはあなた達の選択の次第による事よ。」

フェアリ「私たちの自由?」

マスター「戦争が終われば新政権下で軍に編入されるか、離脱して民間人になるかに選択できる。」

選択の自由をゼブラ達に説いた。
戦後地球統合政府のゼントラーディ人の処遇は、巨人のままかマイクローン化するかの自由は勿論。
統合軍に編入されるか、民間人になるかの自由を設けようとした。
もっとも軍事力の再編を考えているので、軍隊に大半入れる予定である。
巨人のままか、マイクローン化するかの自由だが・・・・・
食料問題や闘争本能の関係で、ゼントラーディ人を騙しに騙し大部分をマイクローン化させてしまう事になる。

ナタルマ「私は軍に残るぞ、戦争は完全に終わったわけじゃない他の基幹艦隊に合流できなかった我が同胞達はいまだに戦闘を続けている、兵士は一人でも多い方がいいだろう。」

フェアリ「部下達はどうするの?」

ナタルマ「私から自主選択を迫る、どちらにしろ遊撃隊は解隊した後の事についてはは・・・部下に好きな道を選ばせるわ。」

マスター「後悔はないのか?ら」

ナタルマ「後悔はしないさ、フィオナは軍にクレリアは除隊しジャーナリストへランメルは未定みたい。」

マスター「そうか.....って手が早いな・・・・」

ナタルマとフィオナと共に軍に残ると、クレリアは除隊しジャーナリストへ。
ランメルだけはまだ未定らしいけど、何か夢を持っているらしい。
それが遊撃隊の面々が下した決断である。

ゼブラ「俺は除隊だな。」

マスター「除隊?」

ゼブラ「戦争以外の文化とか知りたいからな、職には苦労しそうだが必死に技術は習得しようと思っているぜ。」

ゼブラが選んだ道は除隊である。
統合軍にそのまま編入されるのではなく軍隊から抜けて民間人として生きる決意をした。
戦争以外の文化を知りたいがために民間人としての道を進む事を決めた。

次は・・・・・・・・・

マスター「フェアリはどうなんだ?」

フェアリ「私ですか?」

マスター「あぁ」

フェアリである。
彼女はもう戦争は嫌だと言っていた、本心では戦いたくないと・・・・・・・
予想されていたとおり・・・・・・

フェアリ「私も・・・・・・・民間人の道を進みます。」

マスター「そうか・・・・・・決めたならばそれでいい。」

軍への道を進まず、民間人への道を進む事を選んだ。
マスターはそれがフェアリらしいと思った・・・・・・・
マイクローン化するかについては・・・・・・

フェアリ「この体じゃ不便なのでマイクローン化します。」

マスター「そうかそうか、ゼブラとナタルマは?」

ゼブラ「自分もフェアリと同じで・・・・」

ナタルマ「私を含めて全員マイクローン化します。」

ゼブラ.フェアリ.ナタルマ以下の遊撃隊員達全員はマイクローン化する道を選ぶ。
地球人とうまくコミュニケーションするためにもマイクローン化する必要があると。
一同のこのまま行く道は違えど、考え方は一致する・・・・・・そんなもんであった。

マスターは・・・・・・・・

マスター「もし全員マイクローン化したら皆で飲まないか?」

ナタルマ「本当に!?」

ゼブラ「ナタルマ食いつき早いな。」

ナタルマ「いいでしょ、別に。」

マスター「あはははははは・・・元気がいいなぁ。」

ラーナ「ほぅ・・・・・」

全員マイクローン化した記念で酒を飲まないかと言う。
真っ先に喜んだのはナタルマであり、ラーナがそれを睨む。
フェアリは声に出さないで微笑んでいた。

平和な風景だけど・・・・・・・・この直後に重大な危機が起こるとは知らない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第41話 ブランドン・ロウ

2017-10-06 20:43:27 | マクロス外伝 ダブルフェイク
                        【地球統合軍欧州方面軍第1司令部 仮設兵舎】
地球統合軍欧州方面軍地上、仮設兵舎。
ここにある男が警務官に囲まれながら連れてこられた。
その男は邪悪な目をしている。

ロンメル大佐「貴様がブランドン・ロウか?」

ブランドン「あ~そうだが。」

その男はブランドンである。
ロンメル大佐が直々に質問するために息子ヘルベルトとその部下に通じ連れてこさせた。
質問と言うよりかは尋問に近い方だが・・・・・・・・
それにブランドンの事はロンメルも知っている・・・
ブランドンが犯した戦争犯罪行為の数々を・・・・・・・

ロンメル大佐「貴様がイタリアから残存兵力を運んできたのか?」

ブランドン「無論だ。」

ヘルベルト「第5ナポリ駐屯デストロイド連隊のヤン・スチャナー大佐はどうした?」

ブランドン「スチャナー大佐は死にました、砲撃でね。」

ロンメルとヘルベルトはブランドンに質問する。
イタリア方面から残存兵力を連れてきた事、そして第7ナポリ駐屯デストロイド連隊のヤン・スチャナー大佐の事を・・・
二人の質問に対し、ブランドンはふざけた顔をしながらスチャナー大佐はゼントラーディ軍第118基幹艦隊による砲撃で死んだと証言した。

だがこの証言はフェイク(嘘)だ!!

スチャナー大佐が死んだのは砲撃ではない、ブランドンに抗議し処断したからだ。
二人はブランドンの嘘を見抜いていた、彼の気色悪い笑顔に不信感を持っているからだ・・・
するとヘルベルトは立ちあがった。

ヘルベルト「だったらぜナポリから移動してきて、仮設兵舎のあるローマをスルーしたんだ?えぇぇ?」

ブランドン「ふひ!?」

ヘルベルト「いい加減に答えろ!!貴様は何を企んでいる!!クソが!!」

立ちあがるといなやブランドンの制服の胸倉を掴み仮設兵舎のあるローマをスルーした事や。
心の中で何を企んでいるかを問いただす。
ブランドンは冷や汗を書きながら、ヘルベルトの目を反らした・・・・・
なぜならば自分の計画がばれたのかと・・・
このまま情報を吐きだすかと思われたが・・・・・・・・・

ロンメル大佐「よせ、ヘルベルト!!」

ヘルベルト「親父!?」

ロンメル大佐「俺たちもリスボンなどを放棄した者もいる。ロウ大尉ご苦労、席を外してもいい。」

ブランドン「そうですか、自分はここで失礼しますよ。」

突然ロンメルが、ヘルベルトに大きな声でやめろと言う。
その言葉にブランドンの胸倉を掴んでいたヘルベルトは驚いた。
一体なんでこのような事を言うのか理解できない・・・・
こいつが何を思っているのか吐きださればいいと思っていた・・・・・

ブランドンはロンメルの言葉に従い席から立ちあがって部屋から退出する。
退出した後ヘルベルトは父ロンメルに迫った。

ヘルベルト「親父いいのかよ?奴は戦争犯罪人なんだぞ。」

ロンメル大佐「奴がどんな行動を取るか様子を見る。」

戦争犯罪人であるブランドンをなんで見逃したのか問いただす。
がロンメルが答えたのは奴がどんな行動を取るか様子を見るである。
なんたってブランドンも戦闘のプロである、下手に口を割るような事があっても偽情報を掴ませるだろう。
だったら奴に泳がしてどんな行動を様子を見る。
ギリギリまで動かないつもりである・・・・・・・・

ヘルベルト「様子を見るって奴が動き出しては.....」

ロンメル大佐「警務隊ではデストロイドを有するブランドンの部隊では勝てんぞ。」

ヘルベルト「...........」

ヘルベルトはロンメルの判断に抗議するが、ロンメルは直ぐ様反論を言う。
警務隊でブランドンの部隊に勝てないと・・・・
ロンメルに厳しい現実を突きつけられたヘルベルトは言葉を失ってしまう・・・・
よく考えると警務隊にはブランドンの部隊に勝てない・・・
確かにそうであった。

ブランドン「ちっ警務隊の奴らめ、素早い。」

ブランドンは部屋から出るなりこう呟いた。
特にヘルベルトの自分を見る目が鋭かった。
下手をすれば自分の企みが露見してしまうのではないか・・・
その恐怖がブランドンを襲った。

ラッセル「どうしますか?」
地球統合軍欧州方面軍ラッセル・ブレトールマン大尉

ブランドン「決起は明日にしよう、いつでも準備しておけ。」

ラッセル「了解」

ブランドンの思想に共鳴したラッセル・ブレトレーマン大尉はブランドンの意見を求めて聞くと。
ブランドンのいつでも決起できるように準備しておけと言われるとハッと敬礼し準備を開始する。
このラッセルもブランドンの真の狙いを知らずに・・・・・・・・・

ライコフ「守備隊を無力化するために、司令部を中心に部隊を展開します。」
反統合同盟構成員ライコフ・スヴォーロフ

ブランドン「あぁ頼むぞ。」

ブランドンに協力している反統合同盟構成員であるライコフ・スヴァーロフは部隊の配置を報告した。
このライコフは統合戦争時アフガニスタン戦線に参戦した事のある戦いのプロ。
ブランドンを利用し地球統合政府に逆襲しようと目論んでおり、ブランドンはその事を知るが。
あえて利用した、己の野心のために。

ラッセル「(まずはゼントラーディ人の一人いや出来る限り殺さんとな、エリーナお前の仇はとってやる待っていろ。)」

ブランドンの準備命令に従ったラッセルはある事を心の中で呟いた。
エリーナの仇を取ってやる、ゼントラーディ人を出来る限り多く殺す事を・・・・
ラッセルの恋人エリーナはゼントラーディ軍の砲撃で亡くしている。
失意の中、ラッセルはエリーナを殺した連中がゼントラーディ軍だとマクロスから発信したラジオで知る。
それを知り激怒したラッセルはゼントラーディ人に殺意を抱きブランドンの野望に加担した。

これもこの戦争の光景の一つであった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第40話 悪夢の始まり

2017-10-05 23:34:35 | マクロス外伝 ダブルフェイク
                         【パリ基地架設 監視塔】
終戦前日、地球統合軍欧州方面軍のパリ基地架設監視等。
陸軍の兵士複数名がゼントラーディ軍の監視を行っていた。
戦闘が減り煙草を吸うなど、監視を行っている兵士は余裕を持っていた・・・・
そんな時であった・・・・・・

「うん?前方20kmにトラック並びにデストロイド部隊を確認。」

「まだ生存者がいたのか?」

「とりあえず司令部に連絡だ!」

「ハッ」

前方20km付近にトラック及びデストロイド部隊で編成された部隊が確認される。
その部隊の確認に警備小隊隊長は部下に命じてこの部隊の到着を報告する。
この部隊こそブランドンの部隊であった。

                       【司令部】
報告を受けたパリ基地司令部管制室ではモントゴメリーなどの幹部が集まっていた。
今頃来た生存者をどうするかである・・・・・・・
友軍に艤装した反統合同盟の手の者かもしれない・・・だから協議する必要がある。
協議もしないで入れて反統合同盟の手の者でトロイの木馬のように攻撃されたらたまった物じゃない。

モントゴメリー「生存者か、これは受け入れよう。」

ジョルジュ「そうですな、現在マクロスや各地方面軍からの情報では確認された生存者は現時点で不明らしいです。生きているならばどんどん、受け入れをしなければなりません。」

モントゴメリー「そうだな・・・・・・・・」

モントゴメリーとジョルジュの判断は受け入れると言う事であった。
人類は総人口の9割が死亡してしまった・・・・・・・・
統合軍としては出来る限りの生存者を求めていた、誰が何者であろうと・・・・・・・

しかし・・・・・・・・・

モントゴメリー「しかし反統合同盟の調査はどうなのだ?」

ジョルジュ「偵察機によれば野営地を確認できますが、調査は後回しだそうです。」

モントゴメリー「まるでかつての国連の敵国条項よりも酷い扱いだな。」

敵国条項(英: Enemy Clauses)
国際連合憲章の条文のうち、「第二次世界大戦中に連合国の敵国であった国」に対する措置を規定した第53条および第107条と、敵国について言及している第77条の一部文言を指す。
統合戦争前までは日本国.ドイツ連邦.イタリアなどの旧枢軸国がそれに当てはまる。


反統合同盟の調査は後回し・・・・・・・
統合戦争で敗れた反統合同盟はまさに敵国条項に入るのだ。
つまり敗戦国にである・・・・・・・・

モントゴメリー「指揮官の名前は分かったか?」

アリス「ブランドン・ロウ大尉、デストロイド部隊の指揮官です。」

モントゴメリー「ブランドン・ロウだと!?」

モントゴメリーはアリスに命じてデストロイド部隊の指揮官を探らせた。
その指揮官の名がブランドン・ロウ大尉だと聞くとモントゴメリーの目が変わる・・・・・・・・

ジョルジュ「ブランドン・ロウ大尉何者ですか?大変驚かせていたようですが・・・・・・・・」

モントゴメリー「彼は統合戦争では戦争犯罪行為を噂がある。」

ジョルジュ「戦争犯罪行為?」

モントゴメリー「戦時中、某国で民間人を流れ弾と見せかけ殺したと言うらしい。」

ジョルジュ「なんですと?」

ブランドンに驚いているモントゴメリーにジョルジュは質問する。
ブランドンがどんな男であったのか、それを受けてモントゴメリーは惜しみなく。
ブランドンが某国で民間人を流れ弾と見せかけて殺した戦争犯罪を犯したと言う。
某国とは詳しくは言えないが欧州方面のとある国家である。

殺されていた民間人はどれも女子供ばかりであった。
ブランドンはそのまま拘束され軍法会議にかけられてしまう・・・・・・
それを聞いたジョルジュは質問する・・・・・・・

ジョルジュ「何故ブランドンは極刑にならなかったのですか?」

なんでブランドンが極刑されず部隊指揮官として収まっているのか・・・・・・・
普通だったら極刑されているはずの人物である・・・・・
その問いに対しモントゴメリーは信じられない事を言う。

モントゴメリー「統合戦争は地球統合軍の勝利で終わった結果、奴の罪状は抹消された。」

ジョルジュ「なんだって!?」

ブラウン「まさに勝てば官軍負ければ賊軍ですね。」

勝てば官軍負ければ賊軍・・・・・・勝った人間は戦争犯罪しても帳消しになり、負けた人間は過度に罪を延々と言われる事である。
有名な言葉幕末期の戊辰戦争である。
それが原因で、現代でも新政府側と旧幕府軍側の禍根が残っていると言う・・・

勝てば官軍負ければ賊軍の法則はこの現世でも同じであった。
それを象徴する人物がブランドンであると言うのだ。

モントゴメリー「その通りだ、部隊は収容するが私はブランドンには会わない。奴は何か企んでいる可能性があると見ている。」

ジョルジュ「なに?」

ブラウン「まさか......」

モントゴメリーはブランドンが戦争犯罪人とあった事実から何か企むと呼んだ。
もっともブランドンが野心家である事はモントゴメリーは知っている・・・
何かしでかしてくるまもしれないと・・・・・・・

モントゴメリー「考えすぎかと思うが、ASS-1が落ちてきたX兵器コードネームAA-1マチェッティの奪取。」

ブラウン「ありえますね。」

ジョルジュ「一応警備兵を配置しておきます。」

モントゴメリー「頼む。」

ASS-1ことSDF-1マクロスと同時期に落下した異星人の兵器があった。
X兵器コードネームAA-1マチェッティ、これがX兵器の正体である。
ジョルジュはモントゴメリーの意向と自身のブランドンど危険視からか警備兵を置く事を決めた・・・・・・・・・・
ブランドンを警戒して・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第39話 不穏な影が忍び寄る第1次星間大戦末期

2017-10-03 22:17:36 | マクロス外伝 ダブルフェイク
マイクローン装置により非戦闘員ゼントラーディ人の希望者はマイクローン化し、標準的な人間の身長になった。
通信兵のゼントラーディ人達も地球人兵士に加わり通信作業を行っている。
一部の反発はあったものの、一般的には受け入れられ特に問題は発生していない。

そして世界規模の大反攻作戦が実行される。
欧州方面軍は特に攻撃対象になるゼントラーディ軍部隊が少なかったため実行される事なく。
特に何もなかった。

そして第1次星間大戦終戦から3日前。

マスター「リーンの坊主。」

リーン「ハイなんでしょうか?」

マスター「フェアリ見なかったか?」

マスターはフェアリを探していた。
最近、フェアリはいろんな事に興味を持つのでマスターの前に現れなくなってきた。
むしろ会う方が珍しいと言うくらいに。
丁度いい時にリーンがいたので何処にいるのか聞いてみた。

リーン「見てませんよ、あっトリアなら知っていると思いますよ?」

マスター「そうかありがとう。」

フェアリの居場所はトリアが知っているらしい。
それを聞いたマスターはリーンにお礼の言葉を言ってその場を去った。

マスター「ナタルマが最近俺を好きなような顔をしているんだよなフェアリは何か知っていそうだし、ラーナには厳しみ目つきしているし。」

マスターがフェアリを探しているのはナタルマの事。
ナタルマが最近自分の事を好きかのような顔をしているのでフェアリに事情を聞こうとした。
でもラーナもこの事を知るようになり厳しい目で見ている。
この状況を打開するためにもフェアリを探さなくてはいけない。

ナタルマ「ラーナお前は凄い!」

ラーナ「そんな事はないよ~」

フェアリ「いろいろと驚かせるような事ばかり知っていて驚かせます。」

マスター「上か?」

上でなんか声が聞こえる。
上と言うと地上付近である、一体何を話しているのだろうか?
それを確認すべく地上フロアに向かった。

フェアリ「これが風船か.....」

ラーナ「まぁそんな所、空気で浮かべるのよちなみに日本と言う国が風船を爆弾つけて飛ばしたという話があるのよ。」

フェアリ「そうなのか、いやぁマイクローンは面白い。」

上に向かうとフェアリはナタルマと共にラーナから風船の解説を行われていた。
まるで子供のように風船を見て振れている。
あなりにも強い力なので風船はパンと割れてしまう。
その中にトリアもいるのが確認できる。

トリア「風船は販促(PR)、ギフトやイベントなどのバルーンデコレーション・風船飛ばしやスポーツ応援や大道芸を含むバルーンアートや手品や科学実験イベントや風船バレー・風船割りなどのレクリエーションスポーツなどに使えるわ、ラーナの言うとおり風船の爆弾もそうだけど、危ない生物兵器を入れて拡散する手もあるのよ。」

フェアリ「生物兵器って?」

トリア「苦しみ後遺症が残ったり、人を殺す事ができる最強の兵器よ!」

フェアリ「最強!デ・カルチャー」

トリアは風船の使用用途などを解説し。
風船を利用し生物兵器を風で飛ばし相手に殺したり後遺症を残したりする事ができると説明した。
その説明を聞いていた二人は思わずヤック・デ・カルチャーと叫んでしまう・・・・・・

マスター「なんだガールズトークなんだが、実はそうではない会話は?」

ラーナ「あっマスター?」

ナタルマ「あっ(マスターが、こんなに近くに....)」

フェアリ「マスターだこんにちは。」

マスターが4人の会話の中に入るとナタルマが恋をしたかと思うように顔が赤くなる。
本当に自身に対して恋をしたんだ、とマスターはナタルマをそう見る。
ナタルマは恥ずかしくなりながら猫かのように縮まる。

マスター「って以外に仲がいい、俺は失礼する...あっラーナ、後で缶詰を食べないか?」

ラーナ「いいわよ、珍しくあなたが誘うのねマスター。」

マスター「まぁな、将来の事もいろいろと。」

トリア「まっ将来!?」

マスターはその場を去ろうとしたが、後で缶詰を食べないかとラーナを誘う。
普段はラーナから誘っているが、マスターから誘うのは珍しい・・・・
もっともマスターがラーナを一緒に缶詰を食べようと誘ったのは将来の事である。
それにトリアは反応する。

戦争が終わって将来の事を決めようと考えていた。
だけど・・・・・・・・・

ラーナ「それは戦争が終わってからにしてね、死亡フラグだから。」

マスター「あはははは、そうでした。後でな、ラーナ。」

ラーナ「また後でね、マスター。」

これは死亡フラグに繋がってしまう事なのでラーナから断られてしまう。
断られてしまった事にマスターは諦めてとぼとぼと下の地下フロアへ降りてしまう。
死亡フラグを立ててしまえば結婚する前どころか戦争終結する前ができない。

ラーナはマスターが第1次星間大戦を生き残るためにこのような処置をした。
もっともマスターだと死んでしまう心配が数倍も上がってしまう。
だから、断ったと・・・・・・・・・

ナタルマ「マスター・・・・・・・・・(出来れば私も誘ってくれたらな~)」

ナタルマはマスターが寂しく去る事を心配するかのように見る。
それとラーナと楽しく喋るので、嫉妬と言う感情を含めながら。
どうしたら上手くマスターと会話する事が出来るのだろうか?と・・・・・・

フェアリ「ナタルマ1級空士長?」

ナタルマ「あっ・・・・あぁ気にしないでくれ。」

フェアリ「どうしたんですか?様子がおかしいですよ?」

ナタルマ「いいやなんでもないって。」

ナタルマの恋する表情はフェアリに心配され、ナタルマは必死に否定する。
絶対にバレたくないゼントラーディ軍の誇りにもかけてでも。

そんな和やかな雰囲気の中、不穏な空気が近づいてきた。
終戦を怖そうとする悪魔の空気が・・・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第38話 エルメンドルフ空軍基地に降り立つくの一の使者

2017-10-01 22:05:34 | マクロス外伝 ダブルフェイク
地球統合軍エルメンドルフ空軍基地:コードEDF。
もしアメリカがそのままあったならばアメリカ合衆国アラスカ州アンカレッジにある米軍基地と言っていたであろう。
1940年に開設された米軍基地であり、地球統合軍が設立後そのまま編入された。
ボドルザー率いる第118基幹艦隊による砲撃でアンカレッジの街は壊滅するも基地は損傷軽微と言う奇跡的に機能損失せずに済み地上戦の重要拠点になる。

主な主力機はF-22ラプターなどであり、最新鋭機であるVFやVAなどの機種は少ない。
現に言うならば、唯一旧世紀の面影を残す軍事基地である。

そんなエルメンドルフ空軍基地に1機の輸送機から降り立つ・・・・・

「望月千代.階級は軍曹、士官候補生ながらも数々の友軍孤立地域に撤退命令を出す命令書を届ける任務を果たし軍曹に昇進・・・・・中々のもんじゃないか。」

望月千代「ありがとうございます。」

「で会いたい人は一体誰なんだ?」

望月千代「アニタ・ジュリア少尉をお願いします。」

望月千代である。
数々の任務を果たし、その功績で軍曹に昇進した。
軍上層部でもかなりの評価を得ており、武田信一郎.キム・チェヨンと並ぶ軍使となっている。
今回も軍使の仕事でエルメンドルフ基地に来ている。

「ジュリア少尉、全ての離陸予定と着陸予定の便は無し。スクランブル出撃以外の出撃する機はありません。」

アニタ「了解、第2班と交代し私達は宿舎に戻って休んでよし。次の出勤は第3班勤務終了時ね。」

「ハッ分かりました、では第2班と交代し宿舎に戻ります。本日はありがとうございました。」

アニタ「お疲れ様でした。」

全ての業務を終えて第2班との交代をしようとしていた。
アニタは部下の女性兵士と会話した後・・・・・

アニタ「終わった終わった、まぁ最初期に比べたら天国かもね。」

とアニタはにこにこしながら今回の業務を終えた感想を言う。
アニタの言う通り最初期はマクロスが落下したり、ゼントラーディ軍の大部隊に警戒したりといろいろとブラック企業級の忙しさに追われていた。
徐々に時間が経てば忙しさも減り、何かと余裕が持てる時間が多くなってきた。

またエルメンドルフ基地は食料や施設も充実しているので、アニタの言うとおり天国と言っていい程である。

アニタ「さてアンナマリーと交代して、私も寝るとしようかね。後24時間ぐらいあるし・・」

アニタはアンナマリー・ルーズベルト少尉と交代して自分の兵舎に戻ろうとする。
そんな時であった。

和賀知香「ジュリア少尉。」
エルメンドルフ空軍基地管制官.和賀知香.准尉

アニタ「知香どうしたの?」

和賀知香「実は・・・・・・・・・・・」

部下である和賀准尉がアニタにある事を報告するために参った。
その報告とはアニタに会いたいと言う事である。

                            【応接室】
千代は応接室で待たされていた。
応接室に出されたのは、椎茸の形をしたクッキーであった。
味はチョコレート味。

望月千代「うぅぅぅぅできればこの椎茸以外の形でよかったな。」

椎茸型のチョコクッキーに千代は変な顔をして嫌がる。
千代は椎茸が大嫌いである。
年少期から嫌っており、変な後味が嫌いと言うのが理由である。

アニタ「あなたが望月軍曹ね。」

望月千代「はい望月千代です。」

アニタ「あなたの噂はこのエルメンドルフでも聞いているわ、私はアニタ・ジュリアです。階級なんていいから、アニタって呼んで頂戴ね。」

そんな中で、アニタが応接室に入ってくる。
アニタは統合軍の上着の前は半分開いており、中に来ているTシャツの姿が見える。
これがアニタ、スタイルである。
(ブラジャーはいざって時に傷めるのでつけてない)

さっそく千代はアニタに未沙からの復元結果と相手の目的を予測した物を確認する。

アニタ「やはりね、要人暗殺もしくは終戦協定の破断・・・・・・・・十分。流石流石。」

望月千代「で少尉はどう思われているのですか?」

アニタ「まぁ相手はこれだけじゃないと思う、もっとも別な連中もいるだろうし警戒は必要。一応、未沙にはその辺も検討するように言ってもらいたいわね。」

望月千代「分かりました。」

アニタ「もっとも欧州方面軍・・・・そこも動いてくれるといいのだけどね。」

アニタも同じ事を考えており、まるで報告書が書いてある内容は当然と言うかのような反応をした。
千代はそんなアニタの表情を見て、これは未沙にいい報告ができると確信した。
内容を確認したアニタは自分のノートパソコンを開いて作業する。

想定される欧州方面軍以外の脅威の来襲とパターン構造などを記す。
全ての作業を終えると・・・・・・・・

望月千代「では承りました。」

アニタ「お願いするわね、これは人類の運命を決める重要な事なの。せっかくギリギリ生き残った命のためにも・・・頼んだわね。」

望月千代「ハッ・・・・」

アニタは千代に未沙への別の方向からの脅威を知るした文章を渡した。
千代はしっかりバックに入れた。
帰途はアニタに見送られそのままアラスカに帰っていき、その日のうちに無事に未沙に文章を渡す事ができた。

アニタ「さてこれからはどうなるか・・・・・・・・」

和賀知香「これからって・・・・・・・・・・・」

アニタ「別の方面は大丈夫だけど、欧州方面軍は正直・・・・・・・」

和賀知香「何の話ですか?」

アニタ「いいやなんでもないわ、さてそろそろ自分の部屋に戻って夕食を取ってその後寝よう。」

別の方面の事は未沙に伝えるが、文章にはヨーロッパ方面を第1に警戒するようにと言う事を書いた。
もっともヨーロッパ兵器にはASS-1が堕ちた時に謎の未確認人型兵器を回収し、修復し改良したと言う噂をつい最近聞いた事ある。

その兵器が一体なんなのかは分からない・・・・・・
それが一番の脅威であると、X兵器の正体はそれだと言う事を・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第37話 謎のX兵器

2017-09-30 17:07:48 | マクロス外伝 ダブルフェイク
              【アラスカ司令部 地下 無事な区画の一部屋。】


アニタから渡された謎の通信のノイズ音を確認すべく復元が行われた。
復元装置は壊れていたが、長きの修理の結果治った。
ちなみに言うならば、望月千代の時に修理していたら千代は危険な目に遭わずに澄んだかもしれない。

早瀬未沙「どう?解析の結果?」

ヴァネッサ「現在進んでいます、もう少しお待ちください。」
地球統合宇宙軍SDF-1マクロスオペレーター.ヴァネッサ・レイアード.中尉

今回解析に協力してくれたのはSDF-1マクロスの3人娘で一番真面目な性格のヴァネッサである。
つい最近、階級は中尉に昇進し三人娘の中では一番有能な人物である。
ヴァネッサはコンピューターをいじりアニタがよこした情報を復元する。
これが一体何を意味をするのか、未沙とエマはそれが知りたかった・・・・

エマ「アニタの予感が当たればいいんだけど.....」

早瀬未沙「....われわ.....ヨーロッパ......,の...X.....兵......を....」

エマ「意味が分かりませんね。」

....われわ.....ヨーロッパ......,の...X.....兵......を....
アニタの予感・・・・・・それが未沙とエマが頭の思考を支配する要因・・・
さぁ早くこい一体何を意味をするのか・・・・・私達に教えて頂戴・・・・
未沙とエマはヴァネッサが復元装置を使って復元している様子を見ながら心の中で呟く。

ヴァネッサ「出ました!我々.ゴリアテに抗いし物,ヨーロッパ方面軍司令部の地下に保管されしX兵器のサジタリウスの矢をもって...」

早瀬未沙「それだけ?」

ヴァネッサ「はい・・・解析復元部分はこれです。」

解析結果が出た。
我々.ゴリアテに抗いし物,ヨーロッパ方面軍司令部の地下に保管されしX兵器のサジタリウスの矢をもって...
X兵器の詳細は不明、パス。
一番重要なのはヨーロッパ方面軍=欧州方面軍司令部。
ゴリアテ=巨人=ゼントラーディ人
の二つは重要なので確保・・・・・・・・

エマ「不完全な情報じゃないわね。」

早瀬未沙「X兵器のサジタリウスの矢、何かしらね?」

エマ「サジタリウスの矢と言えば・・・・・・・・・」

サジタリウスの矢は射手座の事であり、黄道十二星座のひとつである。
星占いの世界では、人馬宮とも言われている。
主にこのサジタリウスのコードは弾道ミサイルや巡航ミサイルを発射するコードネームとして地球統合軍内部で使われているワードである。
何故サジタリウスのコードネームがこの通信として使われていたのか?

なぜゼントラーディ人と戦うのに欧州方面軍司令部の弾道ミサイル及び巡航ミサイルを使うのか?

エマ「弾道ミサイルを使って攻撃するのは無いですし、巡航ミサイルでゼントラーディ軍部隊を叩くのでしょうか?」

早瀬未沙「それはありえないわ、欧州方面軍司令部を始め各地球統合軍部隊は壊滅に等しい程の被害があるわ。それほどまでの余力があるとは思えないし。むしろ、出し惜しみするわ。」

エマ「そうですね・・・・・・・・・」

ミサイルに使う事に関しては未沙は直ぐ様に否定する。
各地の地球統合軍は戦線を維持するのに精いっぱいであり、今では究極兵器である弾道ミサイルと巡航ミサイルを使うを出し惜しみするだろうと・・・・・・・・・
事実、南アジア方面軍司令部では巡航ミサイルを出し惜しみしている。

ヴァネッサ「X兵器が関係あるのでは?」

早瀬未沙「X兵器?」

エマ「X兵器・・・・・・・サジタリウスの矢・・・・・・・・特定地点の強襲・・・・・そうか強襲だ!!」

ヴァネッサがX兵器と関係性について述べエマはサジタリウスの矢とX兵器を組み合わせ。
特定地点の強襲であることであると言う推測を出した。
未沙はエマに疑問を持つかのような顔をして。

早瀬未沙「でも実際に何処を攻撃するのよ?」

エマ「簡単ですよ。」

早瀬未沙「簡単?」

そんな顔をしている未沙にエマは何処を攻撃するのかは既に分かっている。
ゼントラーディ人に抗う、特定地点の攻撃・・・・・・・・
となれば・・・・・・・・・・・・・・

エマ「ここです。」

早瀬未沙「ここって?何のために?」

エマ「終戦協定を結んだ際に要人暗殺です。」

早瀬未沙「要人暗殺?」

地球統合軍とゼントラーディ軍の終戦協定を強襲し両陣営の要人を暗殺する事である。
一体誰がなんのために要人を暗殺するのかそこまで分からなかった・・・・・・
するとヴァネッサは・・・・・・

ヴァネッサ「要人暗殺、戦争再開するための大義・・・・・・・これじゃないんですか?」

早瀬未沙「確かに・・・・・両陣営の要人を暗殺でもしたらお互いの憎悪を増加させそのまま戦争を継続させる。」

エマ「でもそうなったら人類は滅亡してしまうわよ。」

早瀬未沙「それだけじゃない、ゼントラーディ軍が勝利しても食糧問題で皆餓死し死に絶えてしまうわ・・・・・まったく一体何処の馬鹿がたくらんだのよ。」

要人暗殺し戦争するための大義ではないかと言う事を発言する。
戦争をこのまま継続させたら、相手が絶滅するまで戦闘が続く。
どちらにしろ、地球統合軍は月面に生き残りが残るのでいいが地球文明の再建が困難になる。

エマ「どうします?」

早瀬未沙「アニタに連絡を・・・・・・・・誰にしようかしら・・・・・・・・」

アニタに連絡を取り対策を取る、それだけじゃない同調者を募り計画阻止に動かなくてはならない。
長距離通信を行いたいが、傍受される危険性がある・・・・・・
使者として向かわせるのは・・・・・・・・・・・・・・・・・

望月千代「その役目は私に任せてもらえませんでしょうか?」

早瀬未沙「望月軍曹いいの?」

望月千代「ハッ前回の事や他の基地への命令書を渡す役目を何度もやっていますので・・・・」

早瀬未沙「そうなの・・・・・・・頼んだわよ。」

アニタに連絡役になるのは千代。
今回は一人でだが、エルメンドルフ基地までの定期便に乗って移動する。
(護衛のバルキリー付き)
終戦工作を成功するためにも・・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第36話 嵐来る。

2017-09-29 19:07:14 | マクロス外伝 ダブルフェイク
戦争とは人類自身の風邪である。
完全に感知する事のできない、不治の病である。
平和だと思っているのは、ただ風邪と共生した上での世界であり。
この世から戦争を抹消したわけではない。

人類が生まれて今日に至るまでに多くの戦争を経験してきた。
20世紀においては国民から国の物全てが動員された総力戦.世界大戦を2度経験している。

それから半世紀後21世紀初頭には第3次世界大戦とも言うべき統合戦争と言う戦争が起きている。
統合軍に隠ぺいされる事になるマヤン島事件をきっかけに反統合同盟と言う敵が崩壊し戦争の終結を一応は迎えていたが、その僅かな期間にマクロスの主砲暴走による第1次星間大戦が勃発した。

SDF-1マクロスと一部の地球統合軍部隊に限定されたが、地球人をプロトカルチャーだと危険視したボドルザーにより地球の人口の9割を損失。
月面アポロ基地からは地球が太陽よりも明るく輝いたと言う報告がある程である。

しかし

人類は講和したブリタイ艦隊・ラプラミズ艦隊などと共にボドルザー率いるゼントラーディ軍第118基幹艦隊と戦い、リン・ミンメイの歌に乗せてボドルザーが乗るフルブス・バレンスを撃沈した。
爆発の影響によりマクロスと連合艦隊.一部のゼントラーディ軍艦隊が地球に落下。
第1次星間大戦の本当の戦争の1ヶ月間は地上で行われる事になった。

世界各地で局地戦が行われる中、ジャクリーンのラジオにゲスト出演したリン・ミンメイが愛おぼえていますかと言う歌を歌った。
マクロス以外の地球在住の人々はミンメイの事を知らなかった、このラジオにおける歌唱により知名度が上がった。

そして同時に戦争終結への道が開かれた。

か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・に見えたが・・・・・・・・・・

                           【イタリア モナコ】
イタリアには数多くの生存者がいた。
だが、反統合同盟よりの人間が多く在住しておりこのような事態を招いた事に不満を持つ人が大勢いた。
むろん、純粋な地球統合軍の軍人の中にもいる・・・・・・・

いや・・・・・・・・地球統合政府を倒して新たな国家を創ろうとする野心家が・・・・・・・・

ブランドン「偽善者が歌のラジオか、これで家族や友人をそして恋人が者の気持ちをはらせると思ったのか?そう思うか諸君?」
地球統合軍欧州方面軍第39デストロイド部隊ブランドン・ロウ.大佐

『違う!違う!違う!』

地球統合軍欧州方面軍第39デストロイド部隊指揮官ブランドン・ロウ大佐が兵士の前で演説している。
昨日のラジオで流れたリン・ミンメイの歌を偽善者の歌とし、ゼントラーディ人に命を奪われ猛烈な敵対心を抱いている人間が大勢いた。
国家主義者・共産主義者など普段は敵対している人間が手を組み、ましてや反統合同盟の兵士までもがこの中にいた。

ブランドン「現政権は売国奴だ!異星人に魂を売ったのだ!貴様らの目的はなんだ?」

『売国奴政権打倒!地球は我ら正しき地球人のために!』

現政権はグローバルの事。
ゼントラーディ人に魂を売った・・・・・・・だからこの場にいる統合軍将兵らは怒りを込めて声をあげる。
最終的にはグローバル臨時大統領を暗殺し、政権奪取する事を・・・・・・・・

ブランドン「政権打倒!そのモットーは?」

『殺せ!壊せ!失くせ!殺せ!』

ブランドン「ブランドン隊出撃!目標はパリ基地、例の物を奪取する!!全員の成功を祈るぞ!第3中継地点に潜伏だ!!」

『おぉぉぉぉ!!』

ブランドンの演説により大勢の兵士達は右腕を空高く上げる。
攻撃目標はマスター達がいるパリ基地である。
演説の中に例の物を奪取すると発言する、例の物とは一体なんなのか・・・・・・・
その意味をする将兵はこの場にはいない・・・・・・・

「冗談じゃない、約束が違うぞ、私の部隊を悪用する気なのか?貴様を国家反逆罪で.....」

一人の士官が抗議の声をあげた。
ブランドンの上官である旅団長である。
彼はゼントラーディに恨みがあるが、地球統合政府に反旗を翻す気がなかった。
ブランドンを国家反逆罪で告訴しようとするが・・・・・・・・・

                  ズドォォン

ブランドン「うるさいんだよお前、ローマのキャンプにおとなしく行けばよかったのによ。馬鹿めが。死体を燃やしておけ!」

「ハッ。」

返ってブランドンに射殺され死体を焼却される事になった。
そしてブランドンは自分のデストロイド・トマホークではなく戦闘指揮車に乗る。
その中で・・・・・・・・・

ブランドン「ひひひひこれがチャンスだ、ここで地球統合政府を倒し俺が政権を立てれば地球の支配者様になる。ゼントラーディへの復讐なんてどうでもいい、奴らを従属させ反統合同盟残余も俺の指揮下に入れる・・・・・つまり・・・・・・俺様の手下だ・・・・・・・・・」

己の野望を語った。
ブランドンの真の目的は政府機能と軍事機能の大部分が損失した満身創痍の地球統合政府を倒して自分がこの地球の王になろうと言う事をたくらんでいた。
パリ基地に襲うのも、グローバルと終戦協定派を暗殺するため・・・・・・・・

その前に戦力を充実させ、パリ基地にある例の物を奪う・・・・・・・グローバル暗殺の切り札を・・・
そのためにも終戦協定を結ぶ地球統合側の代表と残留ゼントラーディ派のリーダーを殺す・・・・
例え成功しなくても混乱させて上手く纏めれば大丈夫。

根拠もないのにブランドン・ロウと言う男は己の野心に囚われていた。
ここで世界征服する事が出来る事を・・・・・・・・
月面には地球統合宇宙軍残存艦隊など、地球より統一された軍備が残っている。
そうとなれば直ぐに鎮圧できるであろう・・・

だが

相手はゼントラーディだ・・・・・・
プライドが傷つけられて徹底抗戦するだろう・・・・・
そうなれば相手を殲滅するまで戦闘が続く事になる・・・・・・・・

それをブランドンは知らない・・・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第35話 リン・ミンメイ

2017-09-28 23:18:12 | マクロス外伝 ダブルフェイク
ラジオ.フェニックス。
SDF-1マクロスと軍情報局の間で連携した戦時ラジオである。
ラジオ司会進行役はアラスカ基地管制官の生き残りであるジャクリーン・アネクサ少尉である。
彼女はゼントラーディ軍の砲撃以前にもラジオをやっていた経験があり。

彼女のファンが多い。

『は~あいラジオ.フェニックスの時間です、皆様お久しぶりです、ジャクリーンです。』

多くの統合軍将兵達はジャクリーンがラジオをやると言うのでラジオの前に集結する。
無論、ラジオ放送を知らないゼントラーディ人達も集まってくる。
一体何が放送しているのか・・・・・・・・

『各地の統合軍はまだ孤立している避難民を救ったり、残っている拠点の奪還などを行う正義の戦いが行われています・・・・』

完全に地球統合軍のプロパガンダであるが、ゼントラーディ人はジャクリーンの声に惹かれメロメロになる。
ジャクリーンの素顔もかなり可愛く、実際に会ったら絶対にファンになるだろう。
そしてどんどん話が進められていく中・・・・・・

『次はゲストです、本日のゲストはリン・ミンメイさんです。』

『どうもはじめましてリン・ミンメイです。』

リン・ミンメイがラジオにゲストとして呼ばれて出てきた。
なんたって今のコーナはジャクリーンが歌う歌のコーナであった。
ジャクリーンとミンメイは楽しくトークをした後・・・・・・・

『はい、私は戦争終結に祈りを込めて、愛おぼえていますかを歌います。皆も聞いてください。』

ミンメイが歌を歌うと言う。
歌の名前はリメンバー・ラブ・・・・・・・愛おぼえていますか
ミンメイは歌う、思いっきり・・・・・・・早期的に戦争を解決を目指して。

ジェシカ「この歌は?」

ナタルマ「.......」

マスター「いい歌だ・・・・・・・」

リン・ミンメイの歌を聞いたマスター達は感動する。
ゼブラは熱中している、ナタルマは普通に聴いているなど反応は様々だが。
大半の人は熱心に聞いている。

ラジオ放送局はゼントラーディの通信機器にも流れる周波数に設定した。
当然、世界各地の軍民にミンメイの歌が流れる。

                    【極東太平洋地域 東京付近】
極東太平洋地域.東京。
かなりの打撃を被ったかつての日本の首都であったが、地下に地球統合軍極東方面軍司令部があり。
大勢の人々が生きており、周辺にはキャンプがあった。

「この歌は?」

「まるで心が休まる。」

「ミンメイって誰だ?」

「おい兵隊さん?」

「俺は知らんぞ、ミンメイなんて。」

東京にいる避難民はリン・ミンメイを知らなくて困惑する。
もっともミンメイはSDF-1マクロス艦内しか知られていない歌姫であったから。
大勢の地球人からしてみればマイナーな人物である。

実際に歌を聞いてみれば・・・・・・・・

「ミンメイはいい歌を歌うんだな。」

「なんというか心が休まると言うか・・・・・・」

多くの人々の心をわしづかみにしていた。
もっとも愛おぼえていますかの歌詞は多くの人々の心の傷を癒すのに十分であった。
家族を失い友人を失い恋人を失ったり・・・・・

ミンメイの歌は多くの人々を癒す・・・・・・・・
一時期な物と言っても・・・・・・・・

                      【北米テキサス】
北米テキサスではゼントラーディ軍部隊が駐屯していた。
男女混成の部隊であり、第2軍の中心とも言えるような大部隊であった。
そんな彼らの所にもリン・ミンメイの愛おぼえていますかが流れる。

「この歌は何処かで?」

「馬鹿な我々はゼントラーディなんだぞ、歌なんぞに.....」

強硬派のゼントラーディ兵達はリン・ミンメイの歌に怒りの声をあげる。
ボドルザー総司令を死に追い込み、今の自分達に不憫な目に遭わせたリン・ミンメイ。
彼らはそれが許せなかった・・・・・・・

しかし・・・・・・・

「俺はマイクローンと戦うのは嫌だ!」

「俺もこんな馬鹿馬鹿しい事はしたくねぇ!」

「なんだと貴様ら?」

多数のゼントラーディ兵の兵士達は武器を落とし泣き始める。
カールチューンに刺激され、戦意を失ってしまったのだ。
一部のゼントラーディ人は正気を保っているが、組織を保てる程ではなくなった。

「このままではらちがあかん、勇ある者はついて来い!」

「サ・エスケスタ。」

正気を保っているゼントラーディ軍将兵はテキサスの地を去った。
組織としての力を維持するために。

                   【南アジア インド デリー】
南アジアインドデリー・まだ放射能中和弾の効果が薄く防護服で統合軍の兵士達がゼントラーディ軍と戦っていた地域である。
ミンメイのラジオが流れた時には丁度、両軍は激しい戦闘を繰り広げていた。
デストロイドの残骸が転がり、ヌージャデル・ガーが倒れて炎上しているなど・・・・・・・

「なんだこれは?」

「宇宙で俺達が聞いた歌なのか?」

ミンメイの歌が流れると大勢の兵士達は戸惑う。
一体何が起きているのか、あんまり理解できない。

しかし

次第にミンメイの歌を聞いていると大勢の兵士達に変化が訪れる。

「ぐっ....」

「う...う....」

雨の中・・・・・防護服姿でゼントラーディの戦闘ポッドで戦っていた統合軍兵士達は涙を流し、ゼントラーディ軍兵士達は同様に涙を流し武器を落としてしまう。
これにより、ゼントラーディ軍の士気が低下し一気に戦争を終わらすべく地球統合軍残存部隊による世界規模の大反攻作戦を行う事になる。

そして・・・・・・・・ジャクリーンとミンメイのラジオの翌日、闇も動きだす。
終戦を揺るがすかのような大きな闇が動き出すのだ・・・・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第34話 恋のレジスタンス

2017-09-27 23:41:35 | マクロス外伝 ダブルフェイク
ゼントラーディ軍女性遊撃兵クレリア。
ナタルマの部下3人娘の一人であり、真面目な性格なメルトランである。
最近、ここに来て変わった事がある。

ブラウン「ちょっとそこの大きい君。」
地球統合軍欧州方面軍参謀ブラウン・ミッドクリッド.大佐

クレリア「何でしょうか?」

ブラウン「美しい僕は君が気に入った。どうかな…この戦争が終わったら秘書にでも?」

クレリア「美しい?それに秘書って?」

ブラウン「うん~副官かな。」

クレリア「副官!?」

ブラウン・ミッドクリッド大佐に猛烈なアプローチを受けている事である。
なんでこんなにアプローチを受けているのかと言うと単にブラウンがクレリアに一目惚れしたから。
そんな彼女を秘書にしたいと思っていた。
無論、マイクローン化し同じサイズにしてから。

そのやり取りでクレリアは・・・・・・・・

クレリア「困ります、私はゼントラーディ軍の.....」

ブラウン「そうか残念.......」

クレリア「でも少し・・・・・・・失礼します。」

と断ってしまう。
秘書にしたかったブラウンも今日の所はしかたなく諦めた。
だけど、これで諦めたわけではなかった・・・・

ジェシカ「クレリアに猛烈にアタックするわね、あの人。」

相沢巡査「あの人じゃありません、モントゴメリーヨーロッパ方面軍司令の副官、ブラウン・ミッドクリッド大佐。統合軍戦争では、拳銃を片手に奮闘し少佐へ昇進しその後もかなりの戦功をあげ今の地位にいます。」

ジェシカ「ふ~そなの。」

その光景をジェシカと相沢が見ていた。
相沢はブラウンの統合戦争での活躍を知っている。
イスタンブール戦線.ドイツ.ベルリン戦線.アフリカ戦線.東アジア戦線.北海道・サハリン戦線と拳銃片手
に戦ってきた。

アリス「でも結構いい男じゃない。」

相沢巡査「ねっそうでしょ、でも影薄いんだよね。」

アリス「影が薄いね・・・・・・・」

いい男なんだが、あんあり有名じゃない。
ブラウン・ミッドクリッド大佐はあんまり有名じゃない。
もっとも影が薄いとかではなくて元々彼は有名になる事を好んでない。
モントゴメリー中将の元で副官を務め、あんまり人前に出なかった。

でもかなり有能に働いており、月に単身赴任している美人の一人娘.エリス・モントゴメリーを嫁にもらってくれと言う程である。

ジェシカ「まぁ影が薄い男でもエリートコースまっしぐらなんでしょうね。」

アリス「そうそうノンキャリとは別世界ね~」

相沢巡査「そうそう、結婚したら生活に困らないよ。」

と3人は年頃の娘かのように会話する。
ミッドクリッド大佐とは彼女達からすれば貴族みたいなもん。
結婚したら絶対に生活は安定する、彼女たちはそんな風に夢を見てしまう。

フランソワ「あなた達そこで何をやっているの?」

ジェシカ「ゲッ。」

会話しているとフランソワが現れた。
3人は慌てて、しまう・・・・・・・・

相沢巡査「それは人の恋路を......」

フランソワ「恋路?」

アリス「隠し見です・・・・・」

ジェシカ「そうそう恋路、だから気にしないでねん♪」

フランソワ「?」

と3人は今自分達がやっている事をフランソワに言う。
もっとも恋路を話している事だと、それを聞いたフランソワは不思議がる。
一体なんて言う事を・・・・・・・・・と思うがその後どうなったのかは、秘密である。

ナタルマ「.........」

ゼブラ「何を空を見上げているんだ?ナタルマ1級空士長?」

ナタルマは上空を見ていた。
見ていた空はマスターが飛んでいる風景・・・・・・・・
顔を若干赤くしながら見ている・・・・・・・そんなナタルマにゼブラが何を見上げていると聞く。
はっとしたナタルマだが・・・

ナタルマ「あの人が空を飛ぶと、今まで味わったことがないもやもやした感情が......」

ゼブラ「今まで味わったことがない感情って?」

ナタルマ「前ゼブラが言った好きかな......」

ゼブラ「ヤック!?(なんだとぉぉ)」

マスターの事を見てもやもやする感情があるとゼブラに伝える。
その感情とはなんだとマスターはナタルマに質問をするが、ナタルマはゼブラが以前言った好きと言う感情である事を告白しゼブラを驚かす。
ゼブラは鉄の女であるイメージの強いナタルマが好きと言う感情を言いだすのを・・・・・

まさか、好きと言うのは想定がいすぎる・・・・・・・・・・

ナタルマ「でもその人は、マイクローンのメルトランがいる......想いは告げられないのかしら?」

ゼブラ「あわわ・・・・・・・・・だな・・・・・・分からん!!」

ナタルマ「あっゼブラ!!?」

ナタルマはマスターにラーナがいる事もあって想いを告げられないと事を悔み・・・・
一体どうしたら想いを伝えられるかをゼブラに相談する

が・・・・・・・・・・

これはゼブラには重すぎる内容であった。
その結果ゼブラはナタルマの質問に答える事ができないのでそのまま逃亡してしまう。

ナタルマ「っ・・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・」

その様子を見たナタルマは落胆していまう。
自分の悩みを解決する人間がいないと・・・・・・・・・・
ゼブラはナタルマから逃げた後、ヌージャデル・ガーやクァドラン・ローが並んでいる所に来る・・・

ゼブラ「(マスターあんたはメルトランが既にいるのに、ナタルマ1級空士長まで........)」

ゼブラはマスターの事をいろいろと評した。
ラーナと言う女がいながら鉄の女であるナタルマを魅了した。
ヤック・デ・カルチャーな人間だと・・・・・・・

フェアリ「どうしたの?」

ゼブラ「なんでもねぇ。」

フェアリ「変なの・・・・・・」

フェアリに見つかるが、恥ずかしくて言えない。
なんでもないと言うとフェアリは不思議そうな顔をする・・・・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第33話 戦後の体制

2017-09-26 23:33:38 | マクロス外伝 ダブルフェイク
                   【地球統合軍欧州方面軍パリ基地】
マスター達がパリ基地に到達して半月程経った頃、戦闘は小規模があったが大した被害はなかった。
偵察隊であったマスターは、実戦部隊に編入。
機体をVF-1RFバルキリーリローファイターに改修された、臨時飛行隊に編入される。
そんな事がある中、上層部では・・・・・・・・

ジョルジュ「ゼントラーディ人か。」
地球統合軍欧州方面軍.陸軍参謀長.ジョルジュ・ルイ・ジョルグラン.少将

モントゴメリー「驚くべき事に地球人とは若干異なりますが、混血が可能です。」

ジョルジュ「なるほどなぁ。」

モントゴメリー「しかし、これが異星人の正体とは意外です。」

ゼントラーディ軍の遺伝子情報を研究した結果をジョルジュ将軍とモントゴメリー中将が見ている。
採取した血液による遺伝子情報では地球人と遺伝子構造と染色体がほぼ同じであり。
マイクローン化すると地球人と同じ程のサイズがあるので地球人と結婚し子供を作る事が可能と言う結果であった。
既にマクロスがその調査結果を出しているが、欧州方面軍などの各地の方面軍には届いていない。

だから各地の方面軍がゼントラーディ人の遺伝子構造や染色体などを研究する。

ジョルジュ「これから共存していくとなると信じられん。」

モントゴメリー「ジョンソン議員はどうだ?」

ジョルジュ「何度も説得してますが、受け入れは反対だとか。」

モントゴメリー「まったくあの昼行灯は.....」

ゼントラーディ人と共存するのは正直ありえないが、するしかない。
だけどすべてが受け入れるのではなく受け入れは反対と言う勢力がある。
欧州方面地区議会議員のジョンソン議員を始めとする議員が受け入れ反対を表明している。

ジョルジュ「しかし彼らと接触して平和に....」

モントゴメリー「ならんな、この世界に完全な平和など成立せんよ。敵対者は数年経てば生まれる、完全平和思想はありえんよ。世はまさに狡兎死して走狗烹らるなんだよ。月面のギャスバルさんのセリフだが。」

ジョルジュ「まぁ確かに。」

地球派のゼントラーディ人と接触し平和になるとジョルジュは思ったがモントゴメリーは否定する。
完全平和思想は幻想、戦争と言う悲惨な現実から逃れたい人物が作りだした想像した思想である。
人間が戦争を起こすのは、国家間の問題や一部の狂人による私利私欲による領土拡大による戦争などがあるが・・
根本的な理由は人間の闘争本能からであろう・・・・・・・・・

人間には相手に憎しみを抱き暴力を振るってしまう闘争本能がある。
外交などで何度も交渉するが、結局は最悪の場合戦争になってしまうし・・・・
そこから憎悪も出てきて闘争本能と直結し、戦争は局地的に怒ってしまう。

完全平和思想は理想であれど、結局は腐敗し敵対者を産みだし戦う。
これが人間の業である。
残念ながらこれは不治の病なので直す事ができない。
つまり風邪と同じである。

ジョルジュ「後は戦後ですね。次の大統領は誰でしょうね?」

モントゴメリー「さぁなまったく分からんな・・・・・・いや待て・・・・・ギャスバル君はやるつもりはない・・・・有力候補はグローバル君だろう・・・・・・・・」

ジョルジュ「グローバルですか?」

モントゴメリー「あぁまずは軍が最初実権握るだろう、今の状況だと軍政を敷ける口実にもなる・・・」

戦後の事、次の政権についてモントゴメリーとジョルジュは話す。
現在地球統合政府の大統領や政府関係者は砲撃により死亡している。
そうなった場合次の大統領は誰になるか?
候補に挙がるのは宇宙軍総司令官ギャスバル提督。

と思いきや、性格的に現役軍人が政治に関わるべきではないと言っているので外れる。
他にも統合政府の大物政治家が多数生き残っているが、この大戦の功労者はグローバル。
地球統合政府は8割方アメリカの政治スタイルを受け継いでいるので、生き残った統合国民はグロー
バルを支持するだろう・・・・・・
英雄が国のトップになるのは、昔からそうだ・・・・・・・・

モントゴメリー「まぁ最大野党は前与党の自由共和党で第2が国民民主党だな・・・・」

ジョルジュ「閣下は大統領選に今後出る予定は・・・・・・・・」

モントゴメリー「あるな、軍政から民政へ復帰させるためにもな。自由共和党から出るつもりでいる。」

モントゴメリーは今後大統領選に出る予定があり、軍政から民政に復帰させるつもりでいる。
事実、モントゴメリーが2015年に大統領になると軍政から民政に復古している。
その後も政治に関する話題をいろいろとするが・・・・・・・・

モントゴメリー「ところでブラウンはどうした?」

ジョルジュ「実はですな......真に申しにくいのですが・・・・・・・・」

モントゴメリー「申しにくいのですが・・・・・・・・・?」

モントゴメリーは副官であるブラウン・ミッドクリッド大佐の姿が見えず何処に行ったのかジョルジュに質問する。

それを聞かれるといなや、ジョルジュが黙りこむ。
一体何があったのか、モントゴメリーは気になり始める。
一体・・・・・・・・・・・

ジョルジュ「ゼントラーディの女性をナンパしていまして。」

モントゴメリー「ナンパか・・・・・・・・さっそくゼントラーディ人に手を出す人間が出始めるとはなぁ・・・・・まったくどうなっている事やら・・・・・・・・・」

ジョルジュ「まったくですな。」

若いながら非常に優れた洞察力を持つ優秀な将校であるが、女好きで軽い性格である。
後の事を任せられると自負する程信頼しているモントゴメリーであったが。
女好きで軽い性格であるのでそこが欠点になってスキャンダル問題になるんじゃないかと心配する。

モントゴメリーとジョルジュはそれを考えると大きくため息を吐く。
あのスケベ色メガネが・・・・・・・・・と・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする