カゴメは自分乗る指揮挺であるトルネード級対宙哨戒挺シャマルに乗り込んだ。
指揮挺となる哨戒挺シャマルはアルタミラの訓練のために派遣された艦であり・・・
正式に部隊が稼働するまではアルタミラの暫定的僚艦として機能する。
シャマルに乗り込んだカゴメは艦内乗員に敬礼し、管制席の一つを貸してもらった。
カゴメ「カゴメ・バッカニア少尉です。本日、よろしくお願いします」
ベルナデット「よろしく、私は管制官のベルナデット・リブル中尉」
エリン「私はサブのエリン・シェダー少尉」
由良瀬菜「あたしは由良瀬菜少尉です」
カゴメ「皆よろしく」
席につくと改めて周りにいるオペレーターに挨拶する。
この艦は少数運用されており、乗員はそこまで多くない。
艦長、オペレーター3人でブリッジ運用されており
カゴメの座っている席は予備席である。
全員着席し、艦長のアダムは制帽を整えると・・
アダム「主席管制官、基地管制室から出港認められたか?」
ベルナデット「ハッ、基地管制室より第4ゲートからの出港が認められました。」
アダム「うむ・・・・哨戒挺シャマル出港」
カゴメを乗せた指揮挺シャマルは出港した。
出港した先には本来の母艦アルタミラがオーベルト級宇宙駆逐艦1隻を伴って航行しており
出港して三分後、VF-1Pフレイヤバルキリー4機が飛び立つ。
エミリー達のバルキリーだ
編隊は
・エミリー、ロザ
・アリサ、エラ
の形で分かれ、それぞれ展開していく。
ジェイル『バッカニア少尉、艦長のジェイルだ!準備は・・・』
カゴメ「はい、こちらいつでも準備いいです」
ジェイル『俺から準備いいかと聞こうとしたが、まぁいいこれより演習を始める。バッカニア少尉はエミリー分隊を、劉少尉はイ分隊の管制を行え!』
『了解』
茂人からの命令がカゴメの元に届く
カゴメはエミリーの分隊の管制を担当せよと・・・・
そろそろ演習が始まる。
エミリー達の勝敗は自身との管制による連携によって決まる
緊張感持ってやらないと敗北に繋がってしまう。
そう考えたカゴメはヘッドホンを被り、目の前の画面をしっかり見た。
画面にはエミリーとロザの姿が確認できる。
二人とも緊張しているのか顔が強張っている。
カゴメ「ドッグベアからオルカ1とオルカ2へ、エリア4ー2Vにて編隊を組みフォーメーション・アブレストを展開せよ!」
エミリー『オルカ1、了解』
ロザ『オルカ2、了解』
そんな事を言っている暇はない。
演習はそろそろ始まるのだ
緊張していようが、なんだろうがアリサ達に勝たないといけない。
カゴメはエミリー達の航空管制を始める。
全てはアリサ達に勝つために・・・・
一方その頃
ジェイル「桐原少佐の部下は威勢があって優秀でいいな、副長」
グリーン「男性陣も個性的なメンバーですが、女性も中々ですね。」
ジェイル「ふっ・・・まさに優秀な指揮官だが、変人であるのが残念な桐原少佐の部下らしいな。」
アルタミラの艦長ジェイルは演習の様子を見てこう呟いていた。
夢華とアリサ達のやり取りとスムーズに進む演習
まだまだ甘い所はあるが、実戦で十分役に立つし安心する。
言ってしまえば
更に質をあげれば既にある二個飛行隊合わせて最強の航空部隊になる
ジェイルはそう確信していた。
アリサ「あの女・・・偉そうな口を叩いて・・・素人がそう簡単に実戦経験のある奴に勝てない事を教えてやる」
エラ「スピア2、私の横に」
アリサ「了解、スピア1」
劉夢華『各機へ、まもなくエンゲージゾーンに入ります。気を引き締めて』
エラ「スピア1了解」
アリサ「スピア2了解」
アリサはエミリーを倒す気満々だった。
同じアメリカ合衆国出身、それか故に負けられない
喧嘩を先に売ったのはアリサ、その喧嘩を買ったのはエミリー
実戦経験のある身として、実戦経験がないエミリーに負けたくない。
エラは自分の上官だが、自分の喧嘩のために利用している。
なんか申し訳ない気分だ。
エラ「スピア2・・・アリサ・・・」
若い女性パイロット、エラはアリサを見て心配していた。
アリサはエラの一期下の隊員の17歳
若い年齢ながらもはぐれゼントラーディや海賊・武装組織相手にかなり活躍している
反面、自信家であり過信する部分がある。
見た目に反して大人っぽい性格
真面目ではあるが、自身の研究した戦術を用いて実戦で活用するなど
1つの事には特化しない臨機応変な性格
だが
それが故に傲慢な態度をとってしまう
エラとしてはその性格を直してもらいたいと強く願っていた。
カゴメ「まもなくエンゲージゾーンに入ります、オルカ隊準備はいいですか?」
エミリー『準備はよしだけど、ロザ』
ロザ『はい』
エミリー『マイクロミサイル左右二発、私と共に発射して!』
ロザ『へっ、マイクロミサイル左右発射するのですか?何のために?』
エミリー『いいからマイクロミサイル左右二発発射して、模擬ミサイルだからと言って遠慮しない!』
アリサ達との接敵に向けて飛行していたエミリーは・・・
ロザにマイクロミサイルを左右に撃つように指示した。
マイクロミサイルは可変戦闘機の左右に装備しており・・・
エミリーからの指示はその中の1つずつを撃てとの事だった。
一体何のために発射
カゴメもエミリーの行動に疑問を感じつつも・・・
管制の仕事を続ける。
アリサ「ミサイルが4発、しかもマイクロミサイル・・・舐めやがって」
アリサは先行してバトロイド形態に変形し飛んできたミサイルを迎撃し撃墜した。
撃墜した直後に、更に続けてミサイルが2倍に増えて飛んできて・・・
舌打ちしながらも、アリサは続けて二波目のミサイル8機を撃墜した。
エラと合流しミサイル発討した先に移動すると
エラ「散開」
アリサ「三波目、無闇にミサイル撃てばいいと思っているのか・・・あの女は・・・」
エラ「一応、上官よ。ロザもニクソン中尉のにいるけど、納得してるかどうか分からないけど。上官には敬意は必要よ」
アリサ「すいませんでした」
第三波のミサイルが飛んできた。
ミサイルの数は大した数ではなく・・・・
実戦経験をしているアリサとエラにとっては苦になるようなもんじゃない
大した事のない素人攻撃にしか過ぎなかった。
その時、アリサはミサイルの第三波にエミリーをバカにするような発言をし
発言を聞いたエラに注意された。
一応エミリーはアリサの上官であり、少尉であるエラはアリサに厳重注意する義務があった
エラからの注意にアリサは不満げな表情を浮かべつつも平謝りする。
とは言えアリサは攻撃方向にいるエミリー達と距離を詰めており
エミリー達との接敵は間近であむた。
アリサ「ガンポッドで反撃、相当慌てているようだね。でもこれでおしまい」
アリサはエミリー達の様子を悟りながら、エミリーチームとの距離を更に縮める。
接近して格闘戦に持ち込み、エラと連携してエミリー達を仕留めようと考えた
実戦経験があるからエラと協同していけば一気に蹴りをつけられる
しかし
ある程度の距離に近づくと違和感を覚え始める
相手は1機しかいない・・・
目の前にいるのは誰なのか?
アリサは考えるが、すぐにどうでもいいと考えた。
エミリーであれば一対一でも、対応は十分出きる
残ったロザはエラに任せればいいと
アリサは自身満々に思ってたが・・・
ロザ「うわぁぁぁぁぁぁ」
アリサ「何、ロザお前一人なのか!?」
ロザ「陽動を任されたんだ、やるしかないぃぃぃ」
実際にいたのはロザだった。
エミリーがいると思ったアリサは一時的に動揺するが・・・
ロザはバトロイド形態で攻撃したまま後退を始める。
動揺していたアリサであるが、正気を取り戻しロザを追撃した。
が・・・・
エラ「嘘、上空から・・・・あっ・・・後ろ喰われた!」
アリサ「何!?あの女、いつの間に・・・・ぐっ」
ロザ「中尉の所には行かせない!」
アリサ「くそ、ロザの奴め・・・上手くサポートして」
エミリーがエラに対し上空から攻撃を仕掛けてきた。
急降下銃撃であり、エラはなんとか回避するが・・・・・エミリーはエラの後方につき
ガンポッドを発砲しながら追撃をする。
ガンポッドの発砲だけじゃない、マイクロミサイルが数発発射し・・・
エラを追い詰めていく・・・・
エラ「なめるな!」
エミリー「甘いわね、動きは読めている」
エラ「翔んだ!月面に着地し翔んだ勢いを・・・」
エミリー「グッバイ・エラ」
エラは反転反撃しミサイルなどをフレアで回避しながらバトロイドに変形する
が・・・・
エミリーが月面に一度着手しその勢いでジャンプし
エラにガンポッドを向けた
向けられたガンポッドを見たエラは顔面蒼白になる。
この角度と距離では回避は難しい・・・・
回避するのは無理、エミリーはただの新人ではない・・・
人を読むのが上手い、エースの卵では・・・
エラが感じているうちに・・・
エミリー「オルカ1、エネミースプラッシュワン」
エラ「くっ・・・・やられた、母艦へ帰艦します!?」
エミリーにより撃墜される。
回避する暇もない程の実力・・・的確な判断力
これがアンサーズ中隊に配属された理由か・・・
だったら小隊長としての地位は相応しい
エラは上記の事を悟り、母艦へ戻っていく・・・
カゴメ『ドッグベアからオルカ1へ、オルカ2が敵に追尾されてる援護せよ!』
エネミー「オルカ1、了解。ロザちゃんには少し辛い目に遇わせたけど、今から解放するわ」
カゴメ『早くお願いね、中尉』
カゴメはエミリーにロザ救援を指示した。
ロザはアリサなどの敵を引き付ける陽動の任についていたため
現在、アリサに執拗な攻撃を受けている
この演習にケリをつける意味でも、ロザ救出はかなり大きい
だけどエミリー的には普通に終わらせる事が面白くない
アリサを懲らしめる、ロザを教育する意味でも
一つ余興を入れねば
と・・・エミリーはニヤッと笑う
ロザ「来ないで!」
アリサ「ベサーズ准尉、ゼントラーディ人なのに気が弱いわね。腕はいいけど、精神面が未熟では・・」
ロザ「ゼントラーディ軍時代から言われてますけど、これでも今日まで生きてこられました~」
その頃
ロザはアリサと激しい戦闘を繰り広げていた。
基本はロザが逃げ回り、アリサがエミリーの元へ行こうとしたら攻めての・・・
一進一退の攻防を繰り広げていたが・・・・
エラの撃墜判定を確認した為
エミリーとロザの挟撃に遭わないよう、徹底的にロザ撃墜に専念し・・・
一対一の対決に持ち込もうと考えた。
ロザは逃げ足が早く接近戦、近接戦に弱い・・・
退路を絶ちロザを撃墜してやる・・・
アリサはロザ撃墜に力を入れ、接近戦に持ち込もうとしている・・・
アリサ「!?」
エミリー「流石は実戦経験のベテラン小娘どの、私の攻撃を外しましたか」
アリサ「やっと会えた、エミリー・ニクソン中尉・・・ケリをつける」
そんな中
エミリーの乗るVF-1Pフレイアバルキリーがファイター形態で強襲してきた
強襲に対しアリサの操縦センスを駆使しバトロイドからガウォークに回転変形し回避
再びバトロイドに変形し、ミサイルとガンポッドの銃弾を放った
エミリーは水平方向に高速移動しながら迎撃
銃弾回避し、ミサイルをガンポッドで攻撃する
アリサ「面白いね、エミリー!これが実戦だよ!」
エミリー「流石は実戦済み、私を追い詰めるわね。」
アリサ「言ってる割には余裕そうだな、なんだその自信は!?」
アリサはエミリーに執拗に超至近距離でバトロイドによる戦闘を仕掛けた
流石は実戦経験済みの実力と言わんばかりに、実力経験のないエミリーを追い詰める
絶対に勝てると踏み込んだアリサだが・・・・・
エミリーは言ってる言葉、状況の割にはそれほどつらそうな表情をしてない
むしろ平然としていると言ってもいい。
アリサはそんなエミリーに不信がるが、エミリーはこんな事を言った
エミリー「アリサ、私ばかりに固執しているけどさぁ」
アリサ「何が言いたい?負け惜しみか、素人め」
エミリー「貴女の負けよ!」
アリサ「何!?」
エミリーはアリサに勝利宣言をする。
突然の勝利宣言にアリサは驚くが、戯れ言だと信じなかった。
むしろ、戦闘で有利なのは自分・・・・エミリーではない。
勝つのは自分で間違いない
自分が不利だから、動揺させる言葉を言ったんだろう。
そう確信しアリサはエミリーに攻撃を続け・・・
チャンスが来たら一気に攻めて、エミリーを撃墜してやろうと考えた
だが
そのチャンスはある存在を忘れたが故に来なかった
アリサ「なっ」
ロザ「こちらオルカ2、スプラッシュツー」
アリサ「背後からガンポッド」
エミリー「よく周りとレーダーを見る事ね、自身の腕に過信して怠った結果がこれよ」
ロザがアリサの背後をファイター形態での一撃離脱戦法による銃撃で襲う
ガンポッドの銃弾はほぼアリサのVF-1Pの背後に命中
結果的にアリサは撃墜された判定を下されてしまう
何故、アリサはロザに撃墜されたのか?
それはアリサはエミリーに集中しすぎた結果
レーダーを見る事とロザの存在を忘れた事により背後に隙を作り
ロザに奇襲を仕掛けられる事になった。
エミリーはアリサの性格を分析しており必ず自分と接敵したら固執する
戦闘前にロザにアリサが自身に固執した動きを見せたら一旦距離を取り・・・
最大限のスピードでアリサに対し一撃離脱戦法で強襲せよと命令している。
結果的にアリサはロザの存在に気がつく事なく敗北した。
この事実にアリサは現実を受け入れないでいた。
エミリー「貴女は自分の自信に過信しすぎてイ少尉との連携を怠った、自信持ちすぎてレーダーや視認距離における周りの警戒を怠ったのが貴女の敗因。いつまでもこうじゃ死ぬわよ」
アリサ「あっ・・・・・なるほどね・・・完敗だよ。なんで小隊長に任命されたか分かった、腕はともかく人を見る目がある・・・相手の性格を見抜いた上で戦術を考える、参りました・・・ごめん・・・私が貴女・・・中尉の事を舐めてた・・自分過信してた・・・負けだよ」
エミリー「私も実戦経験がなくて、この業務に舐めてた気でいたわ。バレンタイン准尉、貴女には感謝しています」
とは言え、不満のある戦いではなかった。
今回の戦いで、エミリーとアリサはお互いの欠点を露呈した。
その欠点を露呈させたのは双方であり、それぞれ反省すべき点であったので・・・
それに気がつかせた相手は感謝しかない
感謝する理由は
気がつかせなかったら、戦場で死ぬ腫瘍になっていたからである。
付き合わされたロザとエラはその光景を見て・・
学ばされるし勉強になったが、二度と私的に私達を使わないでもらいたいと思った。
ジェイル「女性陣の訓練演習だが、事実上の二人のための演習ですな」
アダム『全くですな、ベレスフォード大佐』
ジェイル「まぁ練度の向上に」
ジェイルたちも呆れていたものの
練度向上とチームのコミュニケーションがとれた事で満足していた。
まぁ、機会あればまたアルタミラ所属の航空隊員全員で演習し
相手の欠点を見つけ、どう改善していくのか考える場を設けたい
とジェイルは考えた。
アリサ「本当に失礼な事を言ってすいませんでした」
エミリー「あらら私も現場舐めてたから、私もごめんなさい。これから同じ部隊だからよろしくね。」
基地に帰還後、アリサはエミリーに謝罪した。
エミリーの実力軽視、上官侮辱、そして自分の能力の過信・・・・・
全て露呈し、自らの若いが故の過ちに気がつき・・・・エミリーに謝罪したのだ
一方のエミリーもアリサとの戦いで現場を無意識に舐めてた事が露呈し・・・
自分の現場への認識の甘さを痛感しアリサに謝罪した。
この演習を気にエミリーとアリサの関係は改善され、以降は仲良しになる
カゴメ「エミリーもお疲れ様です」
エミリー「ありがとう、まぁ今回の演習は有意義な物になったわ」
カゴメ「見ていて分かります、私も見ていて感動しました」
カゴメはエミリーに駆け寄った。
今回の戦いはカゴメの心を震わすような感じであり・・・感動
エミリーの指揮能力と洞察力の高さに驚いたし、尊敬する
エミリーならば確実に優秀なエースパイロットになれる
とカゴメに思わせる程である
エミリー「カゴメ、職種は変わるけどこれからもよろしく」
カゴメ「もちろん、私こそこれからもよろしくね。」
カゴメとエミリーは握手をした。
別々の職種になるが、同じ艦で戦う仲間である事実は変わらない。
二人はこれからも一緒に頑張ろうと誓い・・・・・・
握手の後に強くハグをしあった。
その後
エミリー達は男性隊員らと編成訓練のためクラビウス基地の配属になった。
カゴメも同様にアルタミラでは勤務せず、クラビウス基地の管制室に勤務した。
しばらくの後
カゴメはアンサーズ隊員を見つける為、茂人と共に機種転換センターに配属された
前任者から仕事を引き継ぎ、茂人共にアンサーズ隊となる人材を探しながら・・・
訓練生達を指導していった
そんなある日
カゴメはアンサーズ中隊隊長である茂人に呼ばれた。
茂人は重い顔をしながらカゴメの顔を見ており、平常心は保ってたが・・・
心の中でビクッとなった。
何を言われるのだろうか?カゴメは不安がってたが・・・
返ってきたのは・・・・
桐原少佐「バッカニア少尉、一つ頼みがある」
カゴメ「はい、なんでしょう」
桐原少佐「ある人物を教育してもらいたい。」
カゴメ「ある人物ですか?」
ある人物を教育してもらいたい・・・・
その言葉にカゴメはキョトンとした
茂人はあるファイルを取り出しキョトンとしているカゴメに見せた
取り出したファイルを見たカゴメは書かれていた書類と写真に映っていた人物に注目
内容の隅々まで確認した。
カゴメ「ラウラ・ベルタリア曹長・・・・・・・・ベサーズ准尉と同じ女性ゼントラーディいやメルトランですね」
桐原少佐「まだ海兵隊籍に入るがマイクローン化し機種転換する予定だ。白川提督自ら話があってな、俺は教官として赴きベルタリア曹長を教育し部隊に引き取る予定だ。」
ラウラ・ベルタリア曹長
海兵隊に所属していた女性ゼントラーディ人(メルトラン)・・・・・・
ラプラミズ艦隊のエースで、海兵隊に移っても優秀な成績を修めた猛者
ラウラが可変戦闘機パイロット志望になり
マイクローン化し機種転換センターに配属されるとの事
経歴的にも欲しい人材であり・・・・・・
茂人が直接ラウラを教育し引き取る予定
そのラウラが可変戦闘機パイロットになるため
機種転換センターに配属されると言う事であった。
(当のラウラ本人はマイクローン化し、隣のアポロ基地に滞在してるが)
もう一つは・・・・
桐原少佐「バッカニア少尉、貴官も士官学校で修めた優秀なスキルを生かしてもらいたい。」
カゴメ「つまり私の教育で少しでも彼女に士官学校で学べる教養を教えろと言う事ですね」
桐原少佐「そうだ、その通り。彼女はまだ精神年齢は戦闘以外ではガキだ。少しでも大人になれるように教養面でも指導せんにゃあかん。」
カゴメ「確かに必要ですね、彼女は戦う事しか知らない世界の出身ですからね。」
ラウラに教養を教える事
ゼントラーディ人であるラウラには教養がない。
戦う事以外での精神年齢は幼すぎるのと、一般常識はない。
だからこそ士官学校を優秀な成績で卒業したカゴメが必要になる。
優秀な軍人にするにはラウラをしっかり教育しなければならない。
桐原少佐「バッカニア少尉、君に期待している。これは我が隊にとって重要な事案である。頼んだぞ」
カゴメ「ハッ、了解しました。しっかり、桐原少佐を補佐しベルタリア准尉を育成します」
桐原少佐「忘れてはいけないが、他の訓練生も忘れずに」
カゴメ「分かってます、きちんと平等にですよね。いつもどおりに」
カゴメの人格と教養を高く評価していた茂人から激励と期待の言葉がかけられる
期待された以上はやりとげないといけない・・・・・
ラウラを育成するのもいいが、他候補生の育成もしっかり平等にやらないといけない
これは私に与えられた重要任務であり、命かけてでもやり通さなくてはならない
とカゴメは思っており・・・・改めて・・・
機種転換センターに配属されたらラウラを含めた候補生をしっかり育成しようと
心に誓うのであった。
茂人の話を聞いたカゴメはラウラの教育の事を深く考えながら
部屋から退室した。
そして
カゴメ「さてベルタリア准尉はどんな娘かな・・・・・」
ラウラ・ベルタリアが機種転換センターに来る直前
カゴメは上官である茂人の後ろをついて行きながら・・・・
これから自分達の部隊に配属されるラウラと言うパイロットについて考える
実際のラウラはどんな人なんだろうか
そんな事を気にしながら茂人の後ろをついていく
エミリー「今頃、カゴメは我が部隊の新人ちゃんを出迎えている頃だろうな~」
アリサ「へぇニクソン中尉殿はバッカニア少尉の事を気にするのですね。」
エミリー「まぁね、同期だし。何よりね・・・・・ほっとけないのよ」
アリサ「ほっとけない、面倒見がいいんですね」
カゴメが機種転換センターでラウラの事を考えている頃
エミリーはカゴメとこれから入ってくる新人ことラウラの身を案じた。
心配するほどではないが、それでも心配してしまうのはエミリーの性格
とは言え・・・・・・エミリーが常に思う事は
カゴメを始め仲間達が上手く軍人として成功する事であった。
頑張っている姿を見て、自分も頑張れる・・・・・
お節介かもしれないけど
エミリーはそう心の中で思いながら小隊長としての業務を従事するのであった。
カゴメ・バッカニア
エミリー・ニクソン
アリサ・バレンタイン
イ・エラ
ロザ・ベサーズ
作画いわしぃ
【出演】
◆アームド級空母アルタミラ
◆カゴメ・バッカニア
安野希世乃
◆エミリー・ニクソン
遠藤綾
◆相沢美弥
平田絵里子
◆劉夢華
柚木涼香
◆桐原茂人
諏訪部順一
◆アリサ・バレンタイン
千本木彩花
◆イ・エラ
中島愛
◆ロザ・ベサーズ
黒沢ともよ
◆ジェイル・ベレスフォード
大友龍三郎
◆グリーン・ビーダーシュタット
楠大典
◆新統合宇宙軍
◆ベルナデット・リブル
永島由子
◆エリン・シェダー
吉田小百合
◆由良瀬菜
椎名へきる
◆アダム・カーク
田中秀幸
指揮挺となる哨戒挺シャマルはアルタミラの訓練のために派遣された艦であり・・・
正式に部隊が稼働するまではアルタミラの暫定的僚艦として機能する。
シャマルに乗り込んだカゴメは艦内乗員に敬礼し、管制席の一つを貸してもらった。
カゴメ「カゴメ・バッカニア少尉です。本日、よろしくお願いします」
ベルナデット「よろしく、私は管制官のベルナデット・リブル中尉」
エリン「私はサブのエリン・シェダー少尉」
由良瀬菜「あたしは由良瀬菜少尉です」
カゴメ「皆よろしく」
席につくと改めて周りにいるオペレーターに挨拶する。
この艦は少数運用されており、乗員はそこまで多くない。
艦長、オペレーター3人でブリッジ運用されており
カゴメの座っている席は予備席である。
全員着席し、艦長のアダムは制帽を整えると・・
アダム「主席管制官、基地管制室から出港認められたか?」
ベルナデット「ハッ、基地管制室より第4ゲートからの出港が認められました。」
アダム「うむ・・・・哨戒挺シャマル出港」
カゴメを乗せた指揮挺シャマルは出港した。
出港した先には本来の母艦アルタミラがオーベルト級宇宙駆逐艦1隻を伴って航行しており
出港して三分後、VF-1Pフレイヤバルキリー4機が飛び立つ。
エミリー達のバルキリーだ
編隊は
・エミリー、ロザ
・アリサ、エラ
の形で分かれ、それぞれ展開していく。
ジェイル『バッカニア少尉、艦長のジェイルだ!準備は・・・』
カゴメ「はい、こちらいつでも準備いいです」
ジェイル『俺から準備いいかと聞こうとしたが、まぁいいこれより演習を始める。バッカニア少尉はエミリー分隊を、劉少尉はイ分隊の管制を行え!』
『了解』
茂人からの命令がカゴメの元に届く
カゴメはエミリーの分隊の管制を担当せよと・・・・
そろそろ演習が始まる。
エミリー達の勝敗は自身との管制による連携によって決まる
緊張感持ってやらないと敗北に繋がってしまう。
そう考えたカゴメはヘッドホンを被り、目の前の画面をしっかり見た。
画面にはエミリーとロザの姿が確認できる。
二人とも緊張しているのか顔が強張っている。
カゴメ「ドッグベアからオルカ1とオルカ2へ、エリア4ー2Vにて編隊を組みフォーメーション・アブレストを展開せよ!」
エミリー『オルカ1、了解』
ロザ『オルカ2、了解』
そんな事を言っている暇はない。
演習はそろそろ始まるのだ
緊張していようが、なんだろうがアリサ達に勝たないといけない。
カゴメはエミリー達の航空管制を始める。
全てはアリサ達に勝つために・・・・
一方その頃
ジェイル「桐原少佐の部下は威勢があって優秀でいいな、副長」
グリーン「男性陣も個性的なメンバーですが、女性も中々ですね。」
ジェイル「ふっ・・・まさに優秀な指揮官だが、変人であるのが残念な桐原少佐の部下らしいな。」
アルタミラの艦長ジェイルは演習の様子を見てこう呟いていた。
夢華とアリサ達のやり取りとスムーズに進む演習
まだまだ甘い所はあるが、実戦で十分役に立つし安心する。
言ってしまえば
更に質をあげれば既にある二個飛行隊合わせて最強の航空部隊になる
ジェイルはそう確信していた。
アリサ「あの女・・・偉そうな口を叩いて・・・素人がそう簡単に実戦経験のある奴に勝てない事を教えてやる」
エラ「スピア2、私の横に」
アリサ「了解、スピア1」
劉夢華『各機へ、まもなくエンゲージゾーンに入ります。気を引き締めて』
エラ「スピア1了解」
アリサ「スピア2了解」
アリサはエミリーを倒す気満々だった。
同じアメリカ合衆国出身、それか故に負けられない
喧嘩を先に売ったのはアリサ、その喧嘩を買ったのはエミリー
実戦経験のある身として、実戦経験がないエミリーに負けたくない。
エラは自分の上官だが、自分の喧嘩のために利用している。
なんか申し訳ない気分だ。
エラ「スピア2・・・アリサ・・・」
若い女性パイロット、エラはアリサを見て心配していた。
アリサはエラの一期下の隊員の17歳
若い年齢ながらもはぐれゼントラーディや海賊・武装組織相手にかなり活躍している
反面、自信家であり過信する部分がある。
見た目に反して大人っぽい性格
真面目ではあるが、自身の研究した戦術を用いて実戦で活用するなど
1つの事には特化しない臨機応変な性格
だが
それが故に傲慢な態度をとってしまう
エラとしてはその性格を直してもらいたいと強く願っていた。
カゴメ「まもなくエンゲージゾーンに入ります、オルカ隊準備はいいですか?」
エミリー『準備はよしだけど、ロザ』
ロザ『はい』
エミリー『マイクロミサイル左右二発、私と共に発射して!』
ロザ『へっ、マイクロミサイル左右発射するのですか?何のために?』
エミリー『いいからマイクロミサイル左右二発発射して、模擬ミサイルだからと言って遠慮しない!』
アリサ達との接敵に向けて飛行していたエミリーは・・・
ロザにマイクロミサイルを左右に撃つように指示した。
マイクロミサイルは可変戦闘機の左右に装備しており・・・
エミリーからの指示はその中の1つずつを撃てとの事だった。
一体何のために発射
カゴメもエミリーの行動に疑問を感じつつも・・・
管制の仕事を続ける。
アリサ「ミサイルが4発、しかもマイクロミサイル・・・舐めやがって」
アリサは先行してバトロイド形態に変形し飛んできたミサイルを迎撃し撃墜した。
撃墜した直後に、更に続けてミサイルが2倍に増えて飛んできて・・・
舌打ちしながらも、アリサは続けて二波目のミサイル8機を撃墜した。
エラと合流しミサイル発討した先に移動すると
エラ「散開」
アリサ「三波目、無闇にミサイル撃てばいいと思っているのか・・・あの女は・・・」
エラ「一応、上官よ。ロザもニクソン中尉のにいるけど、納得してるかどうか分からないけど。上官には敬意は必要よ」
アリサ「すいませんでした」
第三波のミサイルが飛んできた。
ミサイルの数は大した数ではなく・・・・
実戦経験をしているアリサとエラにとっては苦になるようなもんじゃない
大した事のない素人攻撃にしか過ぎなかった。
その時、アリサはミサイルの第三波にエミリーをバカにするような発言をし
発言を聞いたエラに注意された。
一応エミリーはアリサの上官であり、少尉であるエラはアリサに厳重注意する義務があった
エラからの注意にアリサは不満げな表情を浮かべつつも平謝りする。
とは言えアリサは攻撃方向にいるエミリー達と距離を詰めており
エミリー達との接敵は間近であむた。
アリサ「ガンポッドで反撃、相当慌てているようだね。でもこれでおしまい」
アリサはエミリー達の様子を悟りながら、エミリーチームとの距離を更に縮める。
接近して格闘戦に持ち込み、エラと連携してエミリー達を仕留めようと考えた
実戦経験があるからエラと協同していけば一気に蹴りをつけられる
しかし
ある程度の距離に近づくと違和感を覚え始める
相手は1機しかいない・・・
目の前にいるのは誰なのか?
アリサは考えるが、すぐにどうでもいいと考えた。
エミリーであれば一対一でも、対応は十分出きる
残ったロザはエラに任せればいいと
アリサは自身満々に思ってたが・・・
ロザ「うわぁぁぁぁぁぁ」
アリサ「何、ロザお前一人なのか!?」
ロザ「陽動を任されたんだ、やるしかないぃぃぃ」
実際にいたのはロザだった。
エミリーがいると思ったアリサは一時的に動揺するが・・・
ロザはバトロイド形態で攻撃したまま後退を始める。
動揺していたアリサであるが、正気を取り戻しロザを追撃した。
が・・・・
エラ「嘘、上空から・・・・あっ・・・後ろ喰われた!」
アリサ「何!?あの女、いつの間に・・・・ぐっ」
ロザ「中尉の所には行かせない!」
アリサ「くそ、ロザの奴め・・・上手くサポートして」
エミリーがエラに対し上空から攻撃を仕掛けてきた。
急降下銃撃であり、エラはなんとか回避するが・・・・・エミリーはエラの後方につき
ガンポッドを発砲しながら追撃をする。
ガンポッドの発砲だけじゃない、マイクロミサイルが数発発射し・・・
エラを追い詰めていく・・・・
エラ「なめるな!」
エミリー「甘いわね、動きは読めている」
エラ「翔んだ!月面に着地し翔んだ勢いを・・・」
エミリー「グッバイ・エラ」
エラは反転反撃しミサイルなどをフレアで回避しながらバトロイドに変形する
が・・・・
エミリーが月面に一度着手しその勢いでジャンプし
エラにガンポッドを向けた
向けられたガンポッドを見たエラは顔面蒼白になる。
この角度と距離では回避は難しい・・・・
回避するのは無理、エミリーはただの新人ではない・・・
人を読むのが上手い、エースの卵では・・・
エラが感じているうちに・・・
エミリー「オルカ1、エネミースプラッシュワン」
エラ「くっ・・・・やられた、母艦へ帰艦します!?」
エミリーにより撃墜される。
回避する暇もない程の実力・・・的確な判断力
これがアンサーズ中隊に配属された理由か・・・
だったら小隊長としての地位は相応しい
エラは上記の事を悟り、母艦へ戻っていく・・・
カゴメ『ドッグベアからオルカ1へ、オルカ2が敵に追尾されてる援護せよ!』
エネミー「オルカ1、了解。ロザちゃんには少し辛い目に遇わせたけど、今から解放するわ」
カゴメ『早くお願いね、中尉』
カゴメはエミリーにロザ救援を指示した。
ロザはアリサなどの敵を引き付ける陽動の任についていたため
現在、アリサに執拗な攻撃を受けている
この演習にケリをつける意味でも、ロザ救出はかなり大きい
だけどエミリー的には普通に終わらせる事が面白くない
アリサを懲らしめる、ロザを教育する意味でも
一つ余興を入れねば
と・・・エミリーはニヤッと笑う
ロザ「来ないで!」
アリサ「ベサーズ准尉、ゼントラーディ人なのに気が弱いわね。腕はいいけど、精神面が未熟では・・」
ロザ「ゼントラーディ軍時代から言われてますけど、これでも今日まで生きてこられました~」
その頃
ロザはアリサと激しい戦闘を繰り広げていた。
基本はロザが逃げ回り、アリサがエミリーの元へ行こうとしたら攻めての・・・
一進一退の攻防を繰り広げていたが・・・・
エラの撃墜判定を確認した為
エミリーとロザの挟撃に遭わないよう、徹底的にロザ撃墜に専念し・・・
一対一の対決に持ち込もうと考えた。
ロザは逃げ足が早く接近戦、近接戦に弱い・・・
退路を絶ちロザを撃墜してやる・・・
アリサはロザ撃墜に力を入れ、接近戦に持ち込もうとしている・・・
アリサ「!?」
エミリー「流石は実戦経験のベテラン小娘どの、私の攻撃を外しましたか」
アリサ「やっと会えた、エミリー・ニクソン中尉・・・ケリをつける」
そんな中
エミリーの乗るVF-1Pフレイアバルキリーがファイター形態で強襲してきた
強襲に対しアリサの操縦センスを駆使しバトロイドからガウォークに回転変形し回避
再びバトロイドに変形し、ミサイルとガンポッドの銃弾を放った
エミリーは水平方向に高速移動しながら迎撃
銃弾回避し、ミサイルをガンポッドで攻撃する
アリサ「面白いね、エミリー!これが実戦だよ!」
エミリー「流石は実戦済み、私を追い詰めるわね。」
アリサ「言ってる割には余裕そうだな、なんだその自信は!?」
アリサはエミリーに執拗に超至近距離でバトロイドによる戦闘を仕掛けた
流石は実戦経験済みの実力と言わんばかりに、実力経験のないエミリーを追い詰める
絶対に勝てると踏み込んだアリサだが・・・・・
エミリーは言ってる言葉、状況の割にはそれほどつらそうな表情をしてない
むしろ平然としていると言ってもいい。
アリサはそんなエミリーに不信がるが、エミリーはこんな事を言った
エミリー「アリサ、私ばかりに固執しているけどさぁ」
アリサ「何が言いたい?負け惜しみか、素人め」
エミリー「貴女の負けよ!」
アリサ「何!?」
エミリーはアリサに勝利宣言をする。
突然の勝利宣言にアリサは驚くが、戯れ言だと信じなかった。
むしろ、戦闘で有利なのは自分・・・・エミリーではない。
勝つのは自分で間違いない
自分が不利だから、動揺させる言葉を言ったんだろう。
そう確信しアリサはエミリーに攻撃を続け・・・
チャンスが来たら一気に攻めて、エミリーを撃墜してやろうと考えた
だが
そのチャンスはある存在を忘れたが故に来なかった
アリサ「なっ」
ロザ「こちらオルカ2、スプラッシュツー」
アリサ「背後からガンポッド」
エミリー「よく周りとレーダーを見る事ね、自身の腕に過信して怠った結果がこれよ」
ロザがアリサの背後をファイター形態での一撃離脱戦法による銃撃で襲う
ガンポッドの銃弾はほぼアリサのVF-1Pの背後に命中
結果的にアリサは撃墜された判定を下されてしまう
何故、アリサはロザに撃墜されたのか?
それはアリサはエミリーに集中しすぎた結果
レーダーを見る事とロザの存在を忘れた事により背後に隙を作り
ロザに奇襲を仕掛けられる事になった。
エミリーはアリサの性格を分析しており必ず自分と接敵したら固執する
戦闘前にロザにアリサが自身に固執した動きを見せたら一旦距離を取り・・・
最大限のスピードでアリサに対し一撃離脱戦法で強襲せよと命令している。
結果的にアリサはロザの存在に気がつく事なく敗北した。
この事実にアリサは現実を受け入れないでいた。
エミリー「貴女は自分の自信に過信しすぎてイ少尉との連携を怠った、自信持ちすぎてレーダーや視認距離における周りの警戒を怠ったのが貴女の敗因。いつまでもこうじゃ死ぬわよ」
アリサ「あっ・・・・・なるほどね・・・完敗だよ。なんで小隊長に任命されたか分かった、腕はともかく人を見る目がある・・・相手の性格を見抜いた上で戦術を考える、参りました・・・ごめん・・・私が貴女・・・中尉の事を舐めてた・・自分過信してた・・・負けだよ」
エミリー「私も実戦経験がなくて、この業務に舐めてた気でいたわ。バレンタイン准尉、貴女には感謝しています」
とは言え、不満のある戦いではなかった。
今回の戦いで、エミリーとアリサはお互いの欠点を露呈した。
その欠点を露呈させたのは双方であり、それぞれ反省すべき点であったので・・・
それに気がつかせた相手は感謝しかない
感謝する理由は
気がつかせなかったら、戦場で死ぬ腫瘍になっていたからである。
付き合わされたロザとエラはその光景を見て・・
学ばされるし勉強になったが、二度と私的に私達を使わないでもらいたいと思った。
ジェイル「女性陣の訓練演習だが、事実上の二人のための演習ですな」
アダム『全くですな、ベレスフォード大佐』
ジェイル「まぁ練度の向上に」
ジェイルたちも呆れていたものの
練度向上とチームのコミュニケーションがとれた事で満足していた。
まぁ、機会あればまたアルタミラ所属の航空隊員全員で演習し
相手の欠点を見つけ、どう改善していくのか考える場を設けたい
とジェイルは考えた。
アリサ「本当に失礼な事を言ってすいませんでした」
エミリー「あらら私も現場舐めてたから、私もごめんなさい。これから同じ部隊だからよろしくね。」
基地に帰還後、アリサはエミリーに謝罪した。
エミリーの実力軽視、上官侮辱、そして自分の能力の過信・・・・・
全て露呈し、自らの若いが故の過ちに気がつき・・・・エミリーに謝罪したのだ
一方のエミリーもアリサとの戦いで現場を無意識に舐めてた事が露呈し・・・
自分の現場への認識の甘さを痛感しアリサに謝罪した。
この演習を気にエミリーとアリサの関係は改善され、以降は仲良しになる
カゴメ「エミリーもお疲れ様です」
エミリー「ありがとう、まぁ今回の演習は有意義な物になったわ」
カゴメ「見ていて分かります、私も見ていて感動しました」
カゴメはエミリーに駆け寄った。
今回の戦いはカゴメの心を震わすような感じであり・・・感動
エミリーの指揮能力と洞察力の高さに驚いたし、尊敬する
エミリーならば確実に優秀なエースパイロットになれる
とカゴメに思わせる程である
エミリー「カゴメ、職種は変わるけどこれからもよろしく」
カゴメ「もちろん、私こそこれからもよろしくね。」
カゴメとエミリーは握手をした。
別々の職種になるが、同じ艦で戦う仲間である事実は変わらない。
二人はこれからも一緒に頑張ろうと誓い・・・・・・
握手の後に強くハグをしあった。
その後
エミリー達は男性隊員らと編成訓練のためクラビウス基地の配属になった。
カゴメも同様にアルタミラでは勤務せず、クラビウス基地の管制室に勤務した。
しばらくの後
カゴメはアンサーズ隊員を見つける為、茂人と共に機種転換センターに配属された
前任者から仕事を引き継ぎ、茂人共にアンサーズ隊となる人材を探しながら・・・
訓練生達を指導していった
そんなある日
カゴメはアンサーズ中隊隊長である茂人に呼ばれた。
茂人は重い顔をしながらカゴメの顔を見ており、平常心は保ってたが・・・
心の中でビクッとなった。
何を言われるのだろうか?カゴメは不安がってたが・・・
返ってきたのは・・・・
桐原少佐「バッカニア少尉、一つ頼みがある」
カゴメ「はい、なんでしょう」
桐原少佐「ある人物を教育してもらいたい。」
カゴメ「ある人物ですか?」
ある人物を教育してもらいたい・・・・
その言葉にカゴメはキョトンとした
茂人はあるファイルを取り出しキョトンとしているカゴメに見せた
取り出したファイルを見たカゴメは書かれていた書類と写真に映っていた人物に注目
内容の隅々まで確認した。
カゴメ「ラウラ・ベルタリア曹長・・・・・・・・ベサーズ准尉と同じ女性ゼントラーディいやメルトランですね」
桐原少佐「まだ海兵隊籍に入るがマイクローン化し機種転換する予定だ。白川提督自ら話があってな、俺は教官として赴きベルタリア曹長を教育し部隊に引き取る予定だ。」
ラウラ・ベルタリア曹長
海兵隊に所属していた女性ゼントラーディ人(メルトラン)・・・・・・
ラプラミズ艦隊のエースで、海兵隊に移っても優秀な成績を修めた猛者
ラウラが可変戦闘機パイロット志望になり
マイクローン化し機種転換センターに配属されるとの事
経歴的にも欲しい人材であり・・・・・・
茂人が直接ラウラを教育し引き取る予定
そのラウラが可変戦闘機パイロットになるため
機種転換センターに配属されると言う事であった。
(当のラウラ本人はマイクローン化し、隣のアポロ基地に滞在してるが)
もう一つは・・・・
桐原少佐「バッカニア少尉、貴官も士官学校で修めた優秀なスキルを生かしてもらいたい。」
カゴメ「つまり私の教育で少しでも彼女に士官学校で学べる教養を教えろと言う事ですね」
桐原少佐「そうだ、その通り。彼女はまだ精神年齢は戦闘以外ではガキだ。少しでも大人になれるように教養面でも指導せんにゃあかん。」
カゴメ「確かに必要ですね、彼女は戦う事しか知らない世界の出身ですからね。」
ラウラに教養を教える事
ゼントラーディ人であるラウラには教養がない。
戦う事以外での精神年齢は幼すぎるのと、一般常識はない。
だからこそ士官学校を優秀な成績で卒業したカゴメが必要になる。
優秀な軍人にするにはラウラをしっかり教育しなければならない。
桐原少佐「バッカニア少尉、君に期待している。これは我が隊にとって重要な事案である。頼んだぞ」
カゴメ「ハッ、了解しました。しっかり、桐原少佐を補佐しベルタリア准尉を育成します」
桐原少佐「忘れてはいけないが、他の訓練生も忘れずに」
カゴメ「分かってます、きちんと平等にですよね。いつもどおりに」
カゴメの人格と教養を高く評価していた茂人から激励と期待の言葉がかけられる
期待された以上はやりとげないといけない・・・・・
ラウラを育成するのもいいが、他候補生の育成もしっかり平等にやらないといけない
これは私に与えられた重要任務であり、命かけてでもやり通さなくてはならない
とカゴメは思っており・・・・改めて・・・
機種転換センターに配属されたらラウラを含めた候補生をしっかり育成しようと
心に誓うのであった。
茂人の話を聞いたカゴメはラウラの教育の事を深く考えながら
部屋から退室した。
そして
カゴメ「さてベルタリア准尉はどんな娘かな・・・・・」
ラウラ・ベルタリアが機種転換センターに来る直前
カゴメは上官である茂人の後ろをついて行きながら・・・・
これから自分達の部隊に配属されるラウラと言うパイロットについて考える
実際のラウラはどんな人なんだろうか
そんな事を気にしながら茂人の後ろをついていく
エミリー「今頃、カゴメは我が部隊の新人ちゃんを出迎えている頃だろうな~」
アリサ「へぇニクソン中尉殿はバッカニア少尉の事を気にするのですね。」
エミリー「まぁね、同期だし。何よりね・・・・・ほっとけないのよ」
アリサ「ほっとけない、面倒見がいいんですね」
カゴメが機種転換センターでラウラの事を考えている頃
エミリーはカゴメとこれから入ってくる新人ことラウラの身を案じた。
心配するほどではないが、それでも心配してしまうのはエミリーの性格
とは言え・・・・・・エミリーが常に思う事は
カゴメを始め仲間達が上手く軍人として成功する事であった。
頑張っている姿を見て、自分も頑張れる・・・・・
お節介かもしれないけど
エミリーはそう心の中で思いながら小隊長としての業務を従事するのであった。
カゴメ・バッカニア
エミリー・ニクソン
アリサ・バレンタイン
イ・エラ
ロザ・ベサーズ
作画いわしぃ
【出演】
◆アームド級空母アルタミラ
◆カゴメ・バッカニア
安野希世乃
◆エミリー・ニクソン
遠藤綾
◆相沢美弥
平田絵里子
◆劉夢華
柚木涼香
◆桐原茂人
諏訪部順一
◆アリサ・バレンタイン
千本木彩花
◆イ・エラ
中島愛
◆ロザ・ベサーズ
黒沢ともよ
◆ジェイル・ベレスフォード
大友龍三郎
◆グリーン・ビーダーシュタット
楠大典
◆新統合宇宙軍
◆ベルナデット・リブル
永島由子
◆エリン・シェダー
吉田小百合
◆由良瀬菜
椎名へきる
◆アダム・カーク
田中秀幸
今月も先週に続きガンダムカフェに参戦
すっかり店員さんにも顔を覚えられるなど
馴染み深いお店になりました。
今回は機動戦士ガンダムSEEDの期間限定メニューを中心にガンダムカフェランチを堪能しました
シン・アスカのパイロットランチ
ハンバーグなどを中心のメニューです。
明太子ソースのフライドポテト
いつもの野菜スープです
オルフェンズのピザ
タコスなどオルフェンズの世界観を表現したピザ
中々の美味でしたね
機動戦士ガンダムSEEDの期間限定メニューのドリンク
フルーツティーのようでしたね
先週に引き続きグフのパフェです
こいつは中々美味しいんですよ
ガンダムカフェの記録映像
グラハムは知ってたけど、まさかアナベルガトーも声かけするのは
思いもしなかったです
(ベース元)
【全長】4.6m
【全幅】2.16m
【全高】1.8m
【重量】2.4
【乗員数】4名
【運用】
地球統合軍
新統合軍
マリトラーン軍
ジャパニア軍
【解説】
アメリカ陸軍から引き継いだハンヴィーの改良型
外見は殆ど変わりはないが、OTM由来の技術により機動性や防御性が強化された。
陸軍と海兵隊の車両として運用されるが、後に宇宙軍による月面都市建設の際に・・・
宇宙軍陸戦部隊や統合警察による警備車両として導入されている。
第一次星間大戦では大半の車両がボドル基幹艦隊により損失しているが・・・
地球の残存部隊と上記の部隊において残存し・・・
地球各国の軍用車両と混在してた中、積極的にハンヴィーの生産が一応続けられ・・
警備車両として活躍
後に汎用性の良さからジャパニアとマリトラーンに購入されている。