マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第一次星間大戦月面の動向 後編

2021-03-20 20:24:37 | マクロス短編
戦争終結から1年以上が経過した。 

SDFー1マクロスのパイロットであるマクシミリアン・ ジーナスと
ゼントラーディ軍のエースであるミリア・ファリーナ・ジーナスとの間に
初の星間混成児であるコミリア・マリア・ジーナスが生まれた。
 
人々はコミリアの誕生を祝福し新たな時代の幕開けを実感した。 

そんなご時世の中、月面では・・・:

【西暦2011年3月25日、月面アポロ基地】

新統合宇宙軍総司令部が置かれ
戦前の面影をそのまま残す月面アポロ基地。

ストンウェル・ベルコムや新中州重工、センチネンタルなどの軍需産業が
新統合軍軍備再編計画に基づき各種兵器を生産し・・・・
複合企業体ルミナスグループがメガロード02とメガロード03を建造するなど
月面は賑わってた

新統合宇宙軍は地球マクロスシティの参謀本部の許可を取り
YVFー3000とVFーXー4の開発を行いアポロ基地の外縁部にて
テストが行われていた。

テストパイロットとして訓練教官を兼任していた
スカル中隊の隊長である一条輝らが着任。

一時期、はぐれゼントラーディの襲撃を受けるも
順調に各種の機体の開発が順調に進んだ

そんな中

星村和也「父さん、彼女がモーアです。」
新統合宇宙軍星村和也中尉

モーア「改めてよろしくおねがいします、星村提督」
新統合宇宙軍モーア・カリダム少尉

息子の和也がテストパイロットの一人であるモーア・カリダムを紹介した 
モーアと言う女性兵士は地球人ではなく、この前まで敵だった 

ゼントラーディ人だ!!
 
ショートヘアに可愛らしい雰囲気
とは言え一度会った事はあるが・・・・
息子が地球人以外の女性と恋人関係になる  

なんとも実感が沸かない  
 
星村苑子「和也がいい娘と恋仲になるなんて、私は幸せだわ。」
謙三の妻、星村苑子

星村謙三「幸せか・・・」

星村瑞穂「別にいいじゃない、私からしたら姉貴ができた気分だよ。年下だけど」
新統合宇宙軍.星村瑞穂.少尉

妻苑子と娘瑞穂は新しい家族になりうるモーアを歓迎していた。

モーアの可愛らしい雰囲気は苑子と瑞穂に胸キュンする程好印象
苑子は実娘のように、瑞穂は妹が出来たかのように喜ぶ。

その姿を見た謙三は感覚の違いを思い知った。

そして翌日の昼

星村隆之「はははは兄上の生真面目坊主も嫁か、しかもゼントラーディと来たか」

星村謙三「笑うな、隆之。」
 
星村隆之「俺の高良や義之は結婚し、クラビクスやアポロに住んでいるが・・・ 和也はゼントランか」

星村謙三「息子が決めたんだ、これ以上笑うな。」

星村勝宣「私も息子と娘が結婚した時も相手に驚かされた事が、あったが、謙三の所はゼントランか。中々面白くていいな」
新統合宇宙軍星村勝宣少将

弟の隆之や遠縁で仕事でアポロに来ていたクラビクス基地所属の星村勝宣
に話したらかなりいじられた

なんせ隆之からしたら甥がゼントラーディ人の女性を嫁にする事は
かなり珍しくて笑える話であり、周りへの話の種になる。 
そんな弟の態度に謙三葉恥ずかしくなってしまう。

星村謙三「まぁ義娘になるかもしれないモーアだが、地球人の名前が欲しいらしいんだが・・・」

星村隆之「それなら俺の養女になればいい」

星村謙三「は?」  

星村隆之「カリダム少尉は俺の養女になればいい、そこで地球名に改名すればいいさ。その上で兄上のとこの和也の嫁に」

モーアが地球人としての名前を欲しがってた事も話すと
隆之は自分の家の養女になればいいと言ってきた。

いきなり何言ってんだこいつ?と謙三は思ったが

よく考えたら一理あると思った

星村姓であるし地球人としての苗字は日本系になる。
モーア自身日本の名前が言いとか言ってたから、この手は使えるかもしれない。
謙三はニヤリと呟き

後日

モーア「養女ですか?」  

星村謙三「そうだ、義父は愚弟だが一応の父親になる」

星村隆之「愚弟とは余計なお世話だ。俺が養父になる星村隆之だ、仕事では上官だが父親になる。まぁ甥の和也をよろしくとこれからよろしく」

モーア「よろしくおねがいします」

モーアに養子縁組の話をし、養父となる隆之を紹介した。 

養子縁組の件にモーアは不思議そうな顔をしてたが・・・ 
家族になる事と地球人名を手に入れられると理解し、納得した。

隆之本人はモーアにきちんと挨拶し、モーアも返す

結構いい感じになるな、謙三は挨拶を見てそう思った

星村隆之「戸籍は編入済みだから、今日から俺の娘だ。絵里。」

モーア「絵里?」

星村謙三「そう絵里だ!君はモーアではなく、星村絵里。絵里は絵に書いた里のような女性になってもらいたいと言うのが由来だな」

モーア「なるほど」

戸籍は挨拶する前に編入されており、モーアの名前は星村絵里になった。
絵に書いた里は謙三が防衛大学校の頃に描いたイラストを元になっており
明るく自然味豊かな里のようになってほしいと分けの分からない意味が由来だ。

隆之はもっとマシな理由があるだろと呆れるが
モーアはもとい絵里は納得した…

その会合からしばらく

和也と絵里は結婚した。

星村謙三「和也」

星村和也「ハッ」

星村謙三「絶対に泣かすような真似、裏切る行為はやるなよ。」

星村和也「分かってます、絵里を幸せで思い出一杯にします。」

謙三は和也に絵里を泣かせたり裏切る真似をするなと釘を刺した
ゼントラーディ人とは言え、女性である。
これからやっていく家族である。

家族を裏切るような真似はするなと

謙三の言葉に和也は結婚した絵里を幸せにすると誓った
和也自身も絵里を幸せにしたいと思っており

ゼントラーディ人が故に戦い以外の幸せを教えてあげたいと思っていた

息子和也の言葉を聞いた謙三は安心したかのような表情を浮かべ
自宅にある日本庭園を見つめた

それからしばらくして

星村謙三「地球各地で不穏ゼントラーディ分子による反乱か」

鷹原克昭「マクロスシティー周辺の都市であるビヨン・シティなどで、マクロスシティーではマイクローン化してないゼントラーディ人の・・・・」

星村謙三「なるほどな、急激な社会の変化をやれば反発がある。明治維新の士族の反乱のようだな。」

地球各地でゼントラーディ人の反乱や暴動が相次いでいると言う報告を受けた。

地球文明になじめないゼントラーディ人が暴れており
静止した他のゼントラーディ人との衝突に治まらず治安部隊と交戦する事態にまで発展
地球の新統合軍参謀本部や新統合政府は頭を悩ませていた

反乱や暴動を引き起こすゼントラーディ人は
ブリタイやラプラミズなどの艦隊出身者よりも、戦後恭順したそれ以外の出身者が多く
中にはゼントラーディ軍の別の基幹艦隊へ合流し、原隊復帰を望む者もいる。
更に過激化しそうだな、謙三は悩む

星村謙三「月面のゼントラーディ人はどうだ?」

鷹原克昭「いえ、特に何も・・・」

星村謙三「そうか、それはよかった。」

マイクローン化し、月に移住したゼントラーディ人は幸い暴動や反乱がない。
新統合宇宙軍主導の軍備再編計画もあり、志願兵の雇用による受け入れや

戦前から続く安定と戦後における混乱のない一般企業のしっかりとした教育体制により
ゼントラーディ人の軍以外の就業状況が殆ど上手くいっており
アルガス・セルザーのように才能を開花し成功した者がいる。

反乱が起きる地球と反乱のない月の成功の差であった。

鷹原克昭「ただ・・・提督・・・これを・・・」

星村謙三「むぅ?行方不明のラプラミズ艦隊司令がカムジンとの同席?」

鷹原克昭「キャッツアイからの報告からの新統合軍参謀本部よりの情報です。」

かつて 
マクロスと共にブリタイ・ クリダニクと共に同盟艦隊を成した
ラプラミズとカムジン・クラヴシェラが同席していた報告

彼らは戦後行方不明になっていたが・・・・
今になって現れる。
いい話ではない、悪い話でだ・・・・

カムジンらは反乱勢力の一つとして動いていた

星村絵里「うそ・・・・うそですよね・・・嘘だと言ってくださいお義父さん。」

星村謙三「嘘じゃない、事実だ。ラプラミズ直衛艦隊司令官ラプラミズは、国家テロリストになった可能性が高い。」

星村絵里「テロリスト・・・・ 私の敵」

すぐさま、謙三は自身の執務室に絵里を呼び出した。
絵里はラプラミズの元部下であり、ミリア・ファリーナの部隊に所属していた。

当然ながら、謙三から話した事実に絵里の顔が真っ青になるなど
かなりショックを受けていた。
無理もない、絵里自身ラプラミズに対する忠誠心は高かった。

それが故の葛藤もある

星村謙三「星村少尉、俺の倅と結婚したとは言え、かつての上官を殺す事が出来るのか?」

ラプラミズを殺す事が出来るのか?

謙三は義理の娘である絵里に問いかけてみた。
地球への忠誠か、元上官ラプラミズへの忠誠か・・・・

当然迷うはず、謙三はそう考えていたが・・・・

星村絵里「義父さん私は軍人です、ゼントラーディ軍ではなく新統合軍のです。例えラプラミズ司令であろうと、平和を乱すならば私の手で殺します。」

星村謙三「即答だな」 

星村絵里「当然です、今着ている制服の着ている意味がありませんから」

絵里の判断は即決、ラプラミズを殺す事が出来ると

まさかの答えに謙三は驚くが、絵里の表情を見ておふざけではない真剣だ!
答え終わると絵里は敬礼して部屋から退室した。

ー驚いた話だ・・・・
ー息子は恐ろしくも頼もしい嫁をもらったと

謙三は絵里を嫁に迎えた和也に畏怖の念を覚えた

【月面ボーマン補給基地】

アポロ基地から南東部にあるボーマン基地

ボーマン補給基地はメガロード01などの移民艦やゼントラーディ艦の資材があり

新統合宇宙軍にとって最重要防衛基地として指定されていた。
ここにはブリタイ・クリダニク中将率いる同盟ゼントラーディ残存艦艇で編成した
新統合軍独立遊撃海兵艦隊が展開している。

「師団長、我が軍の艦隊です。何故こんな所に?」

「ノプティ・バガニスが1隻、ケアドウル・マグドミラ2隻、キルトラ・ケルエール1隻、スヴァール・サラン6隻、キルトラ・ケラミッツ4隻、トゥ・レディール10隻かなりいる。友軍か?」

ボーマン基地近くになる地点で

ミックピッドやシュルケル・ ウーが展開していた。  
彼らはゼントラーディ軍残存艦艇であり、フォールド離脱ができず月で彷徨ってた

敗残艦艇を率いていたゼントラーディ軍の師団長は愛機を駆り自ら偵察に出ていた  

そんな中で遭遇したのがブリタイ艦隊とボーマン基地だ!

「待て!5631、あれは裏切り者ブリタイの艦だな。」

「ブリタイ?」

「師団長、それは・・・・」

「連中はマイクローンと手を組み、ここにいるのだろう。奇襲しかけるぞ!連中から物資を奪え!」

師団長は物資確保のため、奇襲仕掛ける事を決め
艦隊に連絡しブリタイ艦隊に向け、艦砲射撃を仕掛けるように命令した。  

ケアドウル・マグドミラ級1隻 
スヴァール・サラン級8隻
キルトラ・ケルエール級1隻 
で編成された敗残艦隊はブリタイ艦隊に向けて艦隊射撃を行った。

それと同時にジナール、ヌージャデル・ガー、リガードの編隊が
ボーマン基地に殺到した。

「報告します。ボーマン補給基地がはぐれゼントラーディの攻撃を受けました。」

星村謙三「なんだと?すぐ基地の飛行隊に救援を・・・・」

「ハッ」

月面ボーマンクレーターに建設された補給基地が
はぐれゼントラーディの襲撃の襲撃を受けたと報告が入った 

最重要防衛基地であるため、すぐさま、被害少なく抑えるため
基地守備艦隊や基地飛行隊を出撃する事を決めた。   

ブリタイ艦隊がいるとは言え早期解決しなくてはならない。 
謙三は部屋から出て基地管制室に向かった

それに伴い

基地ゲートからアームド級宇宙空母コンステレーションと
オーベルト級宇宙駆逐艦ゴダード、ツィオルコフスキー、デズデモーナ(右翼)
左翼にディードー、デイダミア、ヘルミオネー、コゼットが出港した。

これらは戦前からの残存艦艇であり
新造のオーベルト級を配備する代わりに第1機動艦隊再建のため
アポロ基地に集められていた。

この艦隊と同時に基地飛行隊も出撃要請が出され、可変戦闘機用ゲートが開いた

星村和也「まさか、ボーマン補給基地が狙われるとはね・・・・」  

星村絵里「ちょっと待って!」

星村和也「なんだい絵里?」  

星村絵里「これは何?大型化した可変戦闘機見た事ないし、例の新型じゃない」
 
星村和也「なに・・・・これは?」

先程謙三に呼び出され、退出していた絵里は部屋に戻る道中出撃命令が出され
和也や他の飛行中隊員と共に愛機のVFー1Jバルキリーに向かってた

が・・・・ その道中

ある物を見つけてしまう。

VFー1やVFーXー4とは違う機種、大型化の巨大な可変戦闘機
こんなものがこの基地に配備されてたとは

「ストンウェル・ベルコムの連中のYFー3000の試作機2号機MDー3000ー02ですよ」

星村和也「MDー3000だと?」  

「末端の整備兵である私には分かりません、詳しくはストンウェル・ベルコムの方が・・・・」

ここに置かれていた機体は整備兵曰くMDー3000ー02と言う名称の試験機だった。

MDー3000ー02とは
第一次星間大戦に開発が進められ中止となったYFー1000の発展型である。 
戦後、開発が密かに再スタートになり地上に試作1号機

ここ月面アポロ基地に試作2号機が配備され、試験飛行が行われていた。

「これからテスト飛行で、武装もって君何をしている!?」

星村絵里「折角だから、使わせてもらうわ」 

星村和也「絵里、降りなさい!」

星村絵里「私はVFーXー4のテストパイロットやってたのよ、この娘も使いこなして見せる!」

星村和也「くっ、止めても無駄か・・・・」

そのMDー3000ー02を絵里が勝手に乗り込み出撃しようとしていた。
和也は止めようとするも、時既に遅し絵里は発進ゲートに向けて動いており

止める事をやめ、自らの愛機であるVFー1Jに向かった。

次々と可変戦闘機が出撃し、艦隊周囲に展開 

謙三はその姿を見守っていた

「格納庫より報告、星村少尉がMDー3000ー02を無断使用してます」

星村謙三「あのバカ娘が、まぁ地上にいた頃、命令違反して謹慎したらしい。許可する、今回は相殺として試験評価せよ!」

「いいんですか?提督?」

「ストンウェルの連中と開発部がなんと言うか・・・・」

星村謙三「構わん、責任は私が取る」

絵里の無断使用報告があがると、驚きはしたが

MDー3000の試験評価ができるとし
無断使用による処分は試験評価の実績による相殺として出撃を許可した

西暦2011年、第1次星間大戦から1年・・・

世界は新たな戦争の時代に幕を開けた
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