マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

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第11話 バルキリアン・クァドラン

2016-08-25 00:26:12 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
茂人の妻であるデワントンはラウラらゼントランの候補生を集めた

ゼントランの候補生はなんだなんだと言いながら集まり・・・
一同はデワントンの方を向く

デワントンは新統合軍の制服を着て制帽を被っており・・・・
一見すると他の地球人と区別がつかないような雰囲気を漂わせていた。

デワントン「私はデワントン・フィアロ、かつてミリア・ファリーナ1級空士長の副官をやってました」

ゼントランの候補生に自己紹介するデワントン
ラウラは自己紹介するデワントンの顔を見て、驚いた。

かつてライバル部隊だったミリア・ファリーナの副官の一人である・・
デワントンが新統合軍の制服を着て目の前に自己紹介している
まさか、こんな所で再会するなんて思ってもいなかった

デワントン「私達バトルスーツでゼントラーディ軍の兵士として戦ってきた者として最たる有効形態はバトロイドです」

ラウラはとりあえず、デワントンの話を聞き続けた。

ゼントラーディ人の候補生の前でバトロイドに変形しバーニアを駆使し・・・
空中戦を行い、ゼントラーディ軍の時代慣れた戦いを実践・・・・
それに拘らず、時と言う場に応じてファイターやガウォークに変形し・・・
臨機応変に対応しながら戦闘を行うべしとデワントンは訴え

かつての自身の実験談を話した

多くのゼントラーディ人は納得し、次回からの演習に活かそうと考えたが
ラウラ一人は・・・

デワントン「可変戦闘機は人型に変形し、私達が慣れ親しんだ戦闘のスタイルを再現できます。無理に地球人の真似ばかりしなくてもいいんです」

ラウラ「質問です」

デワントン「どうぞ・・・・・って貴女は・・・」

ラウラ「ラウラ・ベルタリア曹長、基本戦術においてお聞きしたいことがあります」

デワントンの話していた内容に疑問を感じたので手を挙げ・・・・
一時的に若干睨みつけるかのように見て、質問をした

ラウラの姿を見たデワントンは驚き動揺して・・・:
一瞬途切れ途切れになり、震えていた顔が引きつっていた
それを気にせず、ラウラは堂々とデワントンに質問を始めた

ラウラ「バトロイドはどのタイミングで変形すればいいんですか?接敵前からですか?」

デワントン「あぁそれねぇ、場に応じてよ。敵機の目前だったり、臨機応変ね」

ラウラ「へっ?」

デワントン「タイミングは各々の自由、私もそこまで言う事は難しいわ。」

バトロイドはどのタイミングに変形したらいいのか?

ラウラがデワントンの話を聞いて疑問に思った事
戦闘中に正直どのタイミングでバトロイドに、変形したらいいのか分からない
バトロイドに変形しバトルスーツのような戦い方の再現と言われても困る

そんなラウラの問いにデワントンは場に応じてと言った。

デワントンの発言にラウラはヘッとなったが・・・・
実際に運用しているデワントンからしたら、臨機応変に対応すればいい話だし
特定の場面に応じて変形するのにこだわったら戦えないと思っていた

デワントン「戦場は集団戦とは言え、ドックファイトは個人の有無にかかってます。特定の場面に応じて変形にこだわると、戦えないどころか僚機との連携にも支障が出ます。」

ラウラ「・・・・・」

デワントン「だからこだわらずに臨機応変にバトロイドに変形し、かつての戦術を思い出しファイター、ガウォークの他の形態を合わせて戦術を生き抜いてもらいたいです。」

戦場は集団戦で戦うものだが、基本は一対一の格闘戦になる事が多い
戦いを制するのは個人の力量であり、生か死かの有無にかかっている。

デワントンからしたら、今の質問にラウラに対する命の危険性を感じていた

このままの意識では戦死してしまうと
更に言えば

デワントン「ベルタリア曹長、我々の敵はゼントランや監察軍だけではないぞ」

ラウラ「他にもいるのですか?」

デワントン「未知の敵や星間国家軍もあれば、やはり地球人同士の戦争もあり得るわ」

ラウラ「反統合同盟ですか?」

デワントン「そうよ、我々の同胞の不穏分子を得て地下活動してるし。それに可変戦闘機だってある、今の貴方達にこれらと戦う事は出来ると思って?相手は頭のいい経験豊富な兵よ」

ラウラらが今後戦う相手はゼントランや監察軍だけではない。
未知の敵や星間国家の軍隊、そして同じ地球人同士との戦闘。

地球人・・・反統合同盟の後継はデストロイドなどを保有し
そればかりか、Svシリーズの可変戦闘機を保有しており
場合によっては可変戦闘機VS可変戦闘機との戦闘になる可能性がある

ゼントラーディ人とは違い本能のまま戦う兵士ではなく
優れた技量を持った賢い兵士である 
戦い方も根本的に異なっており、どんな戦術を用いるか分からない

デワントン「2008年12月の反統合同盟の襲撃で、Svー51が海面激突すれすれでガウォークに変形減速し追撃してきたVFー0小隊を全滅させたわ」

それを裏付けるかのように、デワントンは南アタリア島で起こった事例をあげた。

13年前、南アタリア島を襲撃した反統合同胞の3機のSvー51の1機が・・・・
追撃してきたVFー0フェニックス小隊を海面衝突ギリギリのラインでガウォークに変形し
全滅させた事例があった。

そればかりかそのSvー51はロイ・フォッカー少佐のVFー1Sバルキリーと
死闘を繰り広げ、この時の戦いの様子は戦史に残る程であった。

ラウラは13年前の事件を語るデワントンを見て・・・・

―私の気が甘かった

と思った。

可変戦闘機はただの戦闘機ではなく三段変形が可能であり・・・
臨機応変に戦術を生み出せば、化ける性能を持つ兵器だった。

ラウラらバトルスーツ乗りのゼントラーディ兵が慣れ親しんだ人型形態である
バトロイドを活用した戦術、ファイターからガウォークに変形した多種多様の戦術
こうした発想が出てこなかった自分が恥ずかしい

自身の考えの甘さを痛感しつつ、デワントンの話は終わった

デワントン「人前で話すの、きつかった」

桐原少佐「お疲れ様、まぁよくやれた方だわ」

デワントンは自身の話を終えると茂人に駆け寄り話すのがきつかったと言った。

元々人前で話すのを得意としてなかったデワントンだったが・・・
自身の後輩となるゼントラーディ人の可変戦闘機パイロット候補を見て思わず
アドバイスを送りたいと思い、可変戦闘機の戦術の講演を行った。

きつかったが、後悔はしていない。
今のデワントンの感想だった。

デワントン「やはりラウラ、メサーラと同じ顔だけど特徴があるからすぐにわかった」

桐原少佐「で感想は?」

デワントン「10年前と変わらず、ラウラはラウラ。ある意味安心しちゃったわ」

話は変わってラウラに関する話題になった。

10年ぶりにラウラと再会したデワントンは、あんまり印象が変わってない事に驚くも
それがラウラらしいと思っており、むしろ変わってない事に安心した。
デワントン的にも、ラウラの強さはラウラ自身のキャラにあると考えており

そのキャラを糧にいい可変戦闘機パイロットになって欲しいと思っていた。

桐原少佐「デワ、今回の講演(?)上手くいくのか?」

デワントン「どうだろう、本人のやる気次第ね。でもラウラは確実にできるわ」

桐原少佐「ラウラが?」

デワントン「そう、熱心に学び自分の力にしたい意思は感じられるし」

茂人から今回のデワントンの講演をした結果は上手くいくかと質問をした
発言することが苦手なデワントンが上手く候補生に伝わったのか、少し心配しており
大丈夫かどうか不安な部分がある 

それに対し

デワントンは本人のやる気次第だと答えた

自分の話した内容をどう活かすかは本人次第であり
基本はきちんと覚えるのが大事だが、中には理解しきれてなくて伸び悩む者
そして話を聞いて実践し工夫する猛者が出てくる

デワントン「とりあえず、実際どうなるかは今後数日ね」

桐原少佐「数日か」

上記の結果がそのまま反映されるかは今後数日様子見しなければならない

いきなり急激に成長するわけでもなく、段々と積み重ねて成長してくる
下手すれば見当違いもあるかもしれないし、予想外の結果になるかもしれない
とは言えデワントンはラウラが夫茂人の部下になるに相応しいパイロットになって欲しい
と思っており、今後数日どう結果に反映されるか楽しみでもあり不安でもあった。

翌日

ラウラ「昨日デワントンに言われた事を実践しなければ」

ラウラは再び戦闘シュミレータのコックピットの上にいた。
今度はメリルとバディを組んで、地球上の大気戦に挑んでおり・・・
反統合勢力の可変戦闘機部隊と交戦をしていた。

やはり慣れてない環境下もあり、苦戦してしまう場面が見られた

ラウラ「くそミサイルが来る」

そんな最中にラウラはミサイルに補足された

このままではやられる・・・・・ラウラは撃墜されるかもしれないと言う危機感を持つ
何もしなければ撃墜されてしまう、これが実戦であれば戦死してしまう可能性が高い
なんとかしなければ、戦場に出た時にやられてしまう

ミサイルに補足されたラウラは危機感を持つようになり
絶体絶命な状況をどう切り抜けるか考え始めた

カゴメ「ベルタリア曹長、かなり不味いですね」

桐原少佐「そうか?」

カゴメ「そうかって、今まさに撃墜される寸前なんですよ。そんな悠長な」

カゴメはラウラが追い込まれる姿を見て危機感を覚えるが・・・・
茂人は特に気にするような素振りを見せていなかった。

悠長な態度を取る茂人にカゴメは睨みながら抗議するが・・・・
当の茂人本人は不敵な笑顔を浮かべながら、ラウラを見続ける
まるで何かを待っているかのように・・・・

その答えはこの直後のラウラの行動で表される

ラウラ「はぁぁぁぁぁあ!」

突然、ラウラが声を上げながらファイター形態からバトロイド形態に変形した。

バトロイド形態に変形すると、脚部ブースターを使い・・・・
まるでストリート系ダンスのような機動でミサイルを回避し、ガンポッドを構えると・・・
回避し戻ってきたミサイル群に向けて発砲し撃破した。

更に接近してきた敵役の可変戦闘機にジグザグ機動で接近し・・・・
ドッグファイトを始めた。

カゴメ「これは!?」

桐原少佐「ラウラなりのデワの話に関する工夫だな」

カゴメ「工夫ですか?」

桐原少佐「あぁ」

茂人が待ってたのはラウラがクァドラン・ローの動きを再現する瞬間だった。

デワントンが昨日言って可変戦闘機の形態であるバトロイドに・・・
ゼントラーディ軍バトルスーツ部隊の兵士が慣れ親しんだ形態を再現し
実践していく話を聞いたラウラはミサイルに追跡されている最中に・・・
自分なりの再現戦術を考えていた。

その例がクァドラン・ロー搭乗時代の感覚と可変戦闘機搭乗時代の感覚の調和

良く慣れ親しんだクァドラン・ローの特性と可変戦闘機の特性と操縦感覚を上手く合わせ
自分独自の操縦スタイルを確立しようとしていた。

ラウラ「楽しい、自分の慣れ親しんだクァドラン・ローの感覚特性と今の操縦そして可変戦闘機の特性を合わせて、自身で新しい操縦スタイルを確立。物凄く楽しくてしょうがない。」

ラウラは敵と戦闘しながら、どんどん新しい分野開発する事を楽しんでた。

どんどん開発していけば自身の可変戦闘機パイロットとしての腕前が上がり
腕前が上がれば、可変戦闘機パイロットとしてエースパイロットとして名を上げる事が出来る

そんな事を想像しながら、ラウラはどんどん敵機を撃破していく・・・・

カゴメ「凄い・・・・・」

桐原少佐「流石だな、推薦して下さった白川提督には感謝しないとな」

ラウラの才能の開花に茂人は感激し、推薦した白川提督に感謝した。

まさに欲しがっていたパイロット
機種転換センターを卒業し、引き取り部隊編成するのが楽しみだ
茂人は不敵な笑顔を浮かべながら今後の展開を楽しみにしていた。

しかし・・・・

桐原少佐「だが・・・・」

カゴメ「だが?なんです、少佐?」

桐原少佐「AIではなく、実際の可変戦闘機パイロット相手にやらなきゃ意味がねぇけどな」

ラウラの才能が本物ならば、実戦部隊にも通ずるはず。

AI相手の戦闘シュミレータが相手で才能発揮しても本物ではない
実戦経験を詰んでいるベテラン兵士が相手で、才能を発揮してこそ本物
そろそろラウラ達は実機による訓練が始まる

茂人はラウラにベテラン兵士相手に今の才能を発揮してもらいたい
そう考えていた。
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