マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第30話 軍人の覚悟

2016-10-20 22:54:08 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
戦闘終了から3時間が経過した・・・・・

新統合宇宙軍総司令部は月面掃討作戦B3号発動・・・・
月面における反統合勢力殲滅戦が開始された。

反統合勢力が月面から撤退した事により作戦は短期間に終わり・・
宇宙軍参謀本部広報部は月面を完全に統治下に置いたと発表。
長きに渡る新統合軍と反統合勢力の月面戦線は終わった。

レミアとの戦いの後、シューター小隊などの負傷者が救助艇団により救助され
救助艇内で衛生兵による応急対応が行われた。

その中には・・・・・
機体が損傷し月面に不時着し捕虜として収容されたカルカがおり・・・・・
左目を失明する程重傷を負っていた。

ガフル「よく戻ってきたなベルタリア曹長」

ラウラ「はい・・・・・・・・」

ガフル「とにかく最終日だ、とにかく休んでおけ」

ラウラ「はい・・・・・」

戦闘が終わり基地へ戻ったラウラは疲弊していた。

ケガなく無事に帰還できたのはラウラだけであり・・・・
他の隊員は戦死または負傷していた。

だが・・・・・ラウラは己の未熟さを痛感し精神を病んでしまった。

それを察したガフルは最終日だから部屋に戻って休むように指示し・・
責めるような事はしなかった。

早瀬亜樹「彼女大丈夫ですかね?」

ガフル「優れた技能を持っているのは確かだと言うのは今回の結果で分かったが・・・まだまだ軍人としての覚悟は足らんな」

早瀬亜樹「彼女は生まれてからずっと軍人なのでは?・・・・」

ガフル「・・・・・・・・・・・・地球の軍人としてだ」

ラウラはガフルから見て地球の軍人としての覚悟が足りなかった。

腕はいいのは確かであるが・・・・・・・・
大樹との通信記録を見て地球の軍人としての未熟さが目立ち・・・
正直今後の軍人としての人生が心配になってくる

そう考えていると・・・・・・

吉野大樹「どうもお疲れ様です。」

ガフル「火星の英雄の吉野大尉か、アルタミラに戻らんのか?」

吉野大樹「ちょっと用がありましてね。」

ヘルメットを抱えている大樹がやってきた。

本来はアルタミラに帰還するはずなのだが・・・
大樹はクラビウス基地の格納庫に帰還していた。

ガフルから問いただされると用があると答えそのまま何処かへ向かった

桐原少佐「吉野大尉、任務ご苦労だったな」

吉野大樹「まさか任務の内容の本質がラウラの警護だとは・・・・・」

桐原少佐「そーゆーこった」

大樹の向かった先に制帽を被りコート姿の茂人がいた。

今回の任務がラウラの警護だと知らなかった大樹は肯定する茂人を見て呆れた
以前知り合った女性士官であるラウラを命令により守ろうとは・・・・

むしろただの女性士官でしかないラウラを何故守るのかが分からない・・・・

吉野大樹「一人の女性士官のために警護任務何を考えているのですか?」

桐原少佐「何を考えているって・・・・・その答えはそろそろ分かるよ」

吉野大樹「そろそろって何ですか?」

桐原少佐「分かるからもう少し待っておけ」

吉野大樹「はぁ・・・・・・・・・」

大樹は思い切って任務の事を問いただすと・・・
茂人はそろそろ分かると言ってお茶を濁した。

更に追及しても更にお茶を濁すだけで答えは返ってこないと判断し
これ以上の追求をやめ次の話題に切り出した。
残り1名のアンサーズ隊員の行方も気になる・・・・

アンサーズ隊員の事を質問しようとしたが・・・

吉野大樹「まさかですが・・・・・・・もう1人は・・・・・・・」

桐原少佐「気が付いたようだな、ラウラだよ・・・ラウラ・ベルタリア」

吉野大樹「やっぱりそうだったのですか、だからあの任務を」

桐原少佐「そうだよ、まだ失うわけにはいかないから守らせたわけ」

もう1人のアンサーズ隊員がラウラだと言う事が分かった。

それが理由であれば・・・・
茂人が大樹にラウラを警護する任務を与えた理由も理解できる・・・・

大樹は茂人に問いただすと肯定した。

吉野大樹「なぜラウラが最後の一人ですか?ほかにも・・・・」

桐原少佐「白川提督直々のご推薦だよ・・・もっとも元ラプラミズ直衛艦隊のエースで海兵隊のエース。そんな娘が演習を通じて志願し今こうして・・・」

吉野大樹「そうだったのですか・・・・・・・」

なぜラウラが最後の一人なのかを茂人に問いただし
理由を聞いた大樹は納得するどころか不満げな表情を浮かべた

先の戦闘でラウラは大樹を見捨ててはいけないと・・・
命令を無視し傷ついた機体で戦場に留まろうとしていた。
大樹から見れば自身の状態を意識せず、無茶な行動をした馬鹿でしかなく
ましてや上官の命令に従おうとしなかった不届き者・・・・

それが最後の一人・・・・・・

吉野大樹「私は納得いきません自身の状態を意識できない者を最後の一人と・・・」

桐原少佐「不服なのか?」

吉野大樹「はい不服です」

大樹は茂人にラウラがアンサーズ中隊に配属される事が不服だと表明した

不服とした理由は地球軍人の覚悟がない事と・・・・・
もし同じ配属されたら大きな支障が出るのではと言う危惧から・・・

自身を省みず無茶する姿勢はどうも同じ部隊にいたら厄災でしかなく
直属の小隊に配属される可能性が高く、面倒見切れないし・・・・
上手くやっていける自信がない

表明を聞いた茂人は少し悲しい顔をした後・・・・

桐原少佐「ベルタリアならすぐに改善するさ、この前なんかは上手くやってたらしいし」

吉野大樹「少佐!?そんな問題では・・・」

桐原少佐「一度会って話してこい、これから本音をぶつければさ」

大樹に一度ラウラに会って話してくるようと言った。

ラウラは未熟者ではあるが問題点はすぐに改善していくタイプの人間だ。
機種転換センターに入ってきて今まで見てきたが、きちんとやりこなしている。
このまま部隊に配属されても問題はない。

だからこそ、一度ラウラと話して意識変えてもらいたいと・・・
茂人は考えていたが、大樹はまだまだ不満そうな表情を浮かべていた。

桐原少佐「まぁ頑張ってくれや!後少しでアルタミラに戻らんといけんのだろ、短い時間でもいいから話な!」

吉野大樹「・・・・はいはい分かりました。きちんと話し合いますよ」

時間の関係上茂人は現場に戻らなくてはいけない。

機種転換センターに戻る間際に茂人は・・・・・・
少しの間でもいいからラウラと話すようにと大樹に言った。

茂人からそう言われた大樹は不服そうな態度をとったが・・・
上官命令でもあるし、一度ラウラにガツンと言いたかった事もあった為
しぶしぶ了承した。

ラウラ「シューター小隊の戦死者2名、重傷2名・・・・はぁ」

その頃ラウラは廊下を歩きながら落ち込んでいた。

今回の遭遇戦で多数の新統合軍の兵士が戦死傷者が多数出てしまい・・
シューター小隊が壊滅状態にまで追い込まれてしまった。

特にシューター小隊は初日からの顔馴染みがおり・・・
いろいろと会話した隊員が多くそれらが戦死もしくは負傷し・・・
傷ついてしまった事にラウラは自責の念に駆られていた。

吉野大樹「そんなに落ち込んでどうしたラウラ!?」

ラウラ「わっ・・・・って大樹帰ったはずでは?」

吉野大樹「ちょっとな、少し話がしたくてな。」

ラウラ「話ですか?」

吉野大樹「あぁ少しの時間だけ付き合ってもらいたいんだ。」

そうした中で茂人との会話を終えた大樹がやってきた。

後ろからいきなり声をかけられたラウラはびっくりしたが・・・
大樹の少し話がしたいと言う事に戸惑ってしまった。

一体どんな事を話そうとするのか?

ラウラは大樹が話そうとする内容が気になったが・・・・・
一つだけ思い当たる節があった。

ラウラ「やはり私の戦闘中の命令違反し無茶の事ですかね?」

吉野大樹「!?自覚してたのか?」

ラウラ「はい、それに大樹に言われたのと今回の被害を考えると・・・・」

吉野大樹「そうか・・・・・」

戦闘中.大樹から怒られた事・・・・

今回の戦闘による被害と自身の損傷からラウラは大樹から怒声が頭に残っており
戦闘から数時間経っても頭の中から離れていなかった。

大樹から怒られた事をいろいろと考え・・・・

ラウラ「ごめんなさい、私が悪かったです。」

吉野大樹「急に畏まれてもな、困る。反省しているならそれでいい」

お辞儀をしながら謝罪した

まだまだ地球人としての軍人としての意識が足りない・・・・
地球人の軍人としての意識を強く持たなければと心の中で思っていた

一方の大樹はラウラからの謝罪に困惑していた・・・・・

急に畏まれてしまっては、どうすればいいのか分からないし・・・
自身が思っていたラウラ像とのギャップが大きすぎる
頭の処理が追いつかない・・・・・

大樹は一旦深呼吸し頭の中を整理しラウラとゆっくり話そうと考えた

吉野大樹「ラウラ・・・・お前は軍人としての生真面目だな、尊敬するよ。」

ラウラ「真面目じゃないですよ、まだまだ自覚はありません。」

吉野大樹「その控え目な所が真面目なんだよな。」

ラウラ「はぁ、どうも・・・」

暗い表情のラウラに大樹は生真面目だと言った。

きちんと自身の過ちを自覚でき反省できる・・・
反省し問題点を改善していけばいい軍人いいパイロットになれる
大樹は今のラウラを見て真面目な印象を抱いた。

真面目であればアンサーズ中隊に配属されても問題はないと考えた。

吉野大樹「まぁ今後気を付けてくれ、一度命失ったら二度と昨日と同じような楽しみは無くなってしまうからな」

ラウラ「分かってますよ、まだ死ねませんし・・・・仲間も失いたくありませんから。」

吉野大樹「口だけではダメだぞ有言実行しなくてはな・・・」

ラウラ「当然です!!」

一度命失ったら二度と昨日と同じような楽しみは無くなってしまう
戸惑うラウラに大樹は言った。

戦闘は命のやり取りをする場所で・・・
いつ命を失うか分からない場所である危険地帯で・・・・・
自分の命だけでなく他人の命を失ってしまう事もある場所
これから卒業しアンサーズに配属される予定のラウラに大樹はおしえたの

それに対しラウラは死にたくないし、仲間を失いたくないと元気良く言った。

大樹は口だけかと少し疑って有言実行しなくてはと言った直後・・
ラウラはもちろんだと反論した。

吉野大樹「その調子だとこのまま卒業しても問題ないか、杞憂で済んでよかった」

ラウラ「杞憂?」

吉野大樹「いいやなんでもない、またなラウラいいパイロットになれよ!」

ラウラ「ハッ」

このままラウラが卒業し実戦部隊に配属されても問題がないと悟った大樹は・・・
母艦であるアームド級宇宙空母アルタミラに戻ろうとしていた。

一時はラウラがアンサーズ中隊に相応しくないと思っていた大樹だが・・
予想に反してきちんと反省し改善しようとする意気込みが見え・・・・
自身の命を大事にし、仲間のために戦う姿勢を見て先ほどまでの考えを撤回した。

もうすぐ配属される予定だが、これ以上介入しなかても問題はない・・・・
むしろ予想以上の人材になってやってくると大樹は感がえた。

大樹がアルタミラに戻るのを見送ったラウラは仮自室に戻ろうとした

ラウラ「大樹・・・・正直私は貴方には及ばないのよね。人として軍人として・・・・・」

仮自室に戻ろうとしたラウラは自身が人として軍人として大樹に及ばないと悟った。

ゼントラーディ軍の常識からまだまだ抜け出す事ができず・・・・
自身のプライドで余計な無茶をしてしまった。

大樹はそんなラウラに怒った。
今覚えばあの時自身がどれだけ身の程知らずで恥知らずだったか・・・・
ラウラは大樹から怒られた事で自身の未熟さを知った。

ラウラ「これが終わったら実戦部隊なんとかしないとね」

今日の研修が終われば騎手転換センターで過ごす時間も少なく・・・
卒業し実戦部隊に配属される日は遠くはない

それまでに自身のダメな点を改善し一人前の兵士にならなければと・・
ラウラは改めて決心した。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Gジェネレーション ジェネシス | トップ | ラウラの愚痴 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿