よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

リホ-ム

2010-02-14 10:43:22 | とりとめもなく

 私が小学校3年の頃、親父が一大決心で家を建て直す決断をし、30坪の平屋を建てた。
家族9人が住む新居を、親父もわくわくしながら建てたのだろう。
竹を組み、赤土にワラを切り込み、貫のある所は割れを防ぐ為に使うシュロを集め、家族が家づくりに参加し、土壁を塗り、柱に食用油で溶かした紅を塗った。

同じ喜びを感じながら、家づくりをした記憶は、私の中に残っており、その記憶から家づくりの道に進んだ。
家には、殆どの大工道具が揃っていた。
家が完成した後にも、親父は池を作り、納屋を造り、石垣を積み、家の周りの整備を自らが行った。

私は、それを観て大きくなり、今、同じ事をやっている自分は、確かに親から引き継ぎ、当たり前の事をやっているのだと感じる。
物づくりの楽しさを教えてくれたのは、親父であり、「自分の出来ることは自分でやる」・・それを教えてくれたのも多分親父なんだろう。

今、家づくりの仕事をさせて頂き、出来ればクライアントが、家づくりに参加して頂ければいいと思っている。
それは、完成後家を維持していく中で、役に立つ体験でもあり、物を作る喜びと、大変さを味わってもらえば、家に対する愛着もあり、思い出としても残っていく。

過去には多くのお人が、住まいづくりに参加してもらった。

ログハウスの塗装した人、部屋の壁を全て塗った人、庭を造った人、その人達の共通の感想は「いや~~~ぁ思ったより大変でした。」と言う。
しかし、「楽しかった!」と必ず言ってくれる。
何の物づくりをしても、作る事は楽しいもので、職人がやったようには上手く行かなくとも、満足感と自分で造り上げた喜びが残るもの。

クライアントの中には、今までやったことが無かった日曜大工を、家づくりで目覚め、ホ~ムセンタ~にせっせと通い、大工道具を買い込み、椅子やテ~ブル、本箱、なぞ作り始める人もいる。
その奥様の感想は「最近工具が知らないうちに増え、置き場所に困っています」との声も聞く。

いいことだ!
道具が揃えば、やる気も起こり、子供等にも「お父さんは何でも出来る」と子供は感じてくれ、それが子供等の心の中に染み込み、大人になった時、また子供等も同じ事をやり始めるに違いない。