建物には多くのパ-ツがあり、キッチンや便器のように、そのまま取り付ければ良い物や、別注家具のように、採寸しその現場に合わせて作る物なぞ、種種雑多の寄せ集めと言っていいが、現場の条件や建物の内容によって金額もそれぞれ違いが出る。
とにかく全て人の手によって作られるもので、予算の為の押しつけの中で、職人の良さを果たして出し得る事が出来るかが問題となってくる。
工務店の中には、入札に勝たなければならないため、入札金額を決める際、下請けの見積書を値切りにかけ、受注した予算の中から工事発注する際に、工務店の利益を守るため、再び値切りにかける。
このように、競争入札の裏には熾烈な値切りがあり、
設計者の予算を考えず書き上げた内容が、建物のみてくれが優先され、本質的な品質が置き去りにされる場合さえある。
このように、消費者の分からないところで、消費者が望まない方向に動き、金額優先の中で品質が見捨てられ
ている。