沖縄にいるときに働いていた会社の、
女性の大先輩が亡くなられました。
先輩と言っても、私にとっては雲の上の人。
退職された後は沖縄県副知事までされた方です。
直接一緒にお仕事をしてきたことはなかったのですが、
研修会でご一緒したときに、
まだ若いスタッフがプレゼンをしているときに
会場の後で、優しく、厳しい瞳で見守っていた姿を覚えています。
そして、直接の部下であろうとなかろうと、
同じような愛情を、社内の女性みんなに注いでくださった方でした。
私のもと職場は、私が入った時には
すでに女性の上司が生まれ始め、
そこに新卒で入社した私は、
「世の中にはもう男女差別なんかない」と思い込んでいて
東京に出てきてから、それが誤解だったと知って驚いたものでした。
女性管理職として、きっととても苦労されたと思うのですが、
いつもおおらかで、にこにこしている姿しか覚えていません。
私が沖縄から旅立つ前に、
めちゃめちゃ忙しいスケジュールの中で時間を空けてくださって
ランチを一緒にいただきました。
そのときにいただいた言葉。
「これからはあんたたちの時代なのよ。
しっかりがんばりなさい」
私のように世間知らずの生意気な後輩を含めて、
たくさんの女性たちに、愛情を注いでくれた先輩。
その女性たちひとりひとりが、あなたの蒔いた種です。
私もそのひとりとして、しっかり根を張っていきたいと思っています。
安里カツ子さん、ご冥福をお祈り申し上げます。