ラン科アングレクム(アングレカム)属(Angraecum)の着生ランを7点。
花はカトレアのような派手さはなく、白~緑白色などです。
夕方から夜にかけて良い香りがします。
’210210 原種の「アングレクム・セスキペダレ(セスクイペダレ)」(Angcm. sesquipedale)
マダガスカル島東部原産 常緑多年草 花期:冬~春
花径は15cmほどですが、20~35cmもある長い距↑を持ちます。
学名の「セスキペダレ」は1フィート半(45cm)を意味し、長い距のことを指しているそうです。
別名「彗星ラン」、「ダーウインズオーキッド」とも呼ばれます。
茎のあちこちから根を伸ばして着生します。
植物学者「ダーウィン」が長い距の中の蜜を吸う「蛾(キサントパン・モルガニ)↓」(スズメガの一種)の存在を予言したことで知られます。
これだけ長い”距(きょ)”を持つランは他にはないそうです。
「アングレクム・セスキペダレ ✖ シブ(’ホワイトウィングス’ ✖ ’ムーンフライト’)」
A.ngraecum sesquipedale × Sib(’White Wings ’ × ’Moon Flight')
横から見た距。30cmはあると思います。
’210210「アングレクム・ビーチ(Angcm. Vietchii)
「セスキペダレ」を元にした交配品種で、数十輪もの白緑色の大輪の花を咲かせます。
日本で多く流通している大型の「アングレクム」です。
細長い葉は厚く、茎にそって左右に2列展開し、茎を抱きます。存在感ありますね。
上からみたところ。判りずらいですが、緑色の距の長さは「セスキペダレ」より短い。
「アングレクム・エブルネウム・スペルブム」(A. eburneum subsp. superbum)
セイシェル諸島、コモロ諸島、マダガスカル島原産
「アングレクム・ラモサム’ティピオウム' 」(A. ramosum 'Typioum')
セイシェル諸島、マダガスカル島原産 距が淡いオレンジ色
「アングレクム・ディスティカム」(A. distichum)
熱帯中央アフリカ地域が原産の極小型の原種。
ごく小さな白い花を、節くれ立った葉の間から咲かせる。
「アングレクム・レオニス」(A. leonis)



なお、距をもつ花といえば「オダマキ」↑を思い浮かべる人も多いと思います。
写真は「西洋オダマキ」。4本の距が目立ちます。